J・S・バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番

カペラ・イストロポリターナ(1987)

CD1(NAXOS 8.550047)
CD2(NAXOS 8.550048)
バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
CD1
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2.      〃       第2番ヘ長調BWV1047
3.      〃       第3番ト長調BWV1048
CD2
4.ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
5.      〃        第5番ニ長調BWV1050
6.      〃       第6番変ロ長調BWV1051

 ミロスラフ・カイマーシュ(トランペット)(2)
 ヴラディミル・ルーソ(チェンバロ)(3)
 ガブリエラ・クルチュコヴァー(リコーダー)(4)
 ヤナ・ノヴァーコヴァー(リコーダー)(4)
 アレクサンダー・ヤブロコフ(ヴァイオリン)(4)
 ミラン・ブリュンナー(フルート)(5)
 エヴァルト・ダネル(ヴァイオリン)(5)
 ダニエラ・ルーソ(チェンバロ)(5)
 ボフダン・ヴァルハル指揮
  カペラ・イストロポリターナ
  録音 1987年7月

  カペラ・イストロポリターナはスロヴァキア・フィルハーモニーの室内楽団です。このアルバムにはホルンやオーボエのソリストの記載がありません。首席奏者たちによる演奏と思われます。
  ブランデンブルク協奏曲第1番の演奏は実にきれいなホルンと弦楽による響きでオーボエの響きも良く申し分ありません。第2楽章はゆったりとしたテンポで聞き惚れます。第3楽章は勢いのある演奏。第4楽章は速めのメヌエット、第1トリオはオーボエとファゴットの対話が素晴らしい。第2トリオのホルンとオーボエの演奏は速めのテンポで見事なものです。
 ブランデンブルク協奏曲第2番はクラリーノ・トランペットのきれいな響きが素晴らしい。またリコーダーの響きもきれいです。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、リコーダーのトリオ・ソナタがきれいです。第3楽章ではトランペットの高域の音が飛び交いますので華やかです。リーコーダーとオーボエの響きもきれいです。
 ブランデンブルク協奏曲第3番は弦楽の美しさがあります。第2楽章のアダージョにはチェンバロの長いカデンツァが入ります。第3楽章のアレグロは緻密な演奏の弦楽が素晴らしい。
 ブランデンブルク協奏曲第4番は2本のリコーダーで演奏しています。ヴァイオリンの響きもまたきれいです。リコーダーの響きは実に美しいものです。第2楽章は冒頭の弦楽がよい響きです。リコーダーとヴァイオリンも良い響きを出しています。第3楽章の冒頭はフーガですが、この演奏はさすがに素晴らしいものになっています。ヴァイオリンも見事な演奏です。
 ブランデンブルク協奏曲第5番は弦楽の爽やかな序奏とフルート、ヴァイオリン、チェンバロが演奏するバッハの代表的な協奏曲のひとつです。フルート、ヴァイオリンとチェンバロの見事な掛け合いが聞かれます。後半のチェンバロ・ソロも見事なものです。第2楽章はチェンバロとフルートのやわらかな響きとヴァイオリンの対話がきれいです。チェンバロのメロディもまた聴きものです。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフルートの息の合った演奏が聴きどころでしょう。これは見事な演奏です。
 第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏です。第1楽章はヴィオラとガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますが緻密で素晴らしい演奏になっています。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが優雅に演奏します。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。程よいテンポでこれも素晴らしい演奏です。


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