J・S・バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番
ティム・ジャクソン&エティエンヌ・クタジャル(2006〜07) |
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CD(AVIE Records AV 2119)
バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
CD1
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2. 〃 第3番ト長調BWV1048
3. 〃 第5番ニ長調BWV1050
CD2
4.ブランデンブルク協奏曲第2番ヘ長調BWV1047
5. 〃 第4番ト長調BWV1049
6. 〃 第6番変ロ長調BWV1051
ティム・ジャクソン(ナチュラルホルン)(1)
エティエンヌ・クタジャル(ナチュラルホルン)(1)
カタリーナ・スペッケルセン(オーボエ)(1&4)
リチャード・アール(オーボエ)(1)
フランシス・ノーブリー(オーボエ)(1)
エイアル・ストリート(ファゴット)(1)
カティ・デブレツェニ(ヴァイオリン)(1、2&5)
トレヴァー・ピノック(チェンバロ)(1〜6)
ケイティ・ビルヒャー(フラウト・トラヴェルソ)(3)
ベアトリクス・ヒュルセマン(ヴァイオリン)(3)
ローベルト・エールリヒ(リコーダー)(4&5)
デイヴィッド・ブラッカダー(トランペット)(4)
ボヤン・チチッチ(ヴァイオリン)(4)
アンチェ・ヘンゼル(リコーダー)5)
スザンネ・ハインリヒ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
キャサリン・フィニス(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
ピーター・マッカーシー(ヴィオローネ)(6)
トレヴァー・ピノック指揮
ヨーロピアン・ブランデンバーグ・アンサンブル
録音 2006年12月16〜18日
2007年1月2〜5日
2007年9月29〜30日
トレヴァー・ピノックのチェンバロと指揮、ヨーロピアン・ブランデンバーグ・アンサンブルと演奏したブランデンブルク協奏曲全集です。
ブランデンブルク協奏曲第1番は第1楽章の冒頭から素晴らしい響きが流れてきます。2つのホルンと3本のオーボエがとてもきれいです。オーケストラもよい響きです。第2楽章はスペッケルセンのオーボエの美しい響きとデブレツェニのヴァイオリンの響きがきれいです。第3楽章は2本のホルンと3本のオーボエが華やかに響きます。ティム・ジャクソンとエティエンヌ・クタジャルのナチュラルホルンが素晴らしい響きです。ヴァイオリンのソロもきれいです。第4楽章のメヌエットは程よいテンポです。第1トリオは3本のオーボエとファゴットが素晴らしい響きです。ポロネーズは速めのテンポでさわやかに演奏しています。弾むようなリズムは勢いのある演奏です。第2トリオのホルンとオーボエは程よいテンポで大変素晴らしい演奏です。2本のホルンがきれいに響きます。このメヌエットは素晴らしい演奏です。
ブランデンブルク協奏曲第3番は程よいテンポの第1楽章は弦楽の美しさがあります。勢いもあります。ピノックの指揮は素晴らしい響きです。第2楽章ではヴァイオリンのカデンツァが入ります。そして弦楽が重なって終わります。第3楽章のアレグロは緻密な演奏の弦楽が素晴らしいです。見事な演奏です。
ブランデンブルク協奏曲第5番は弦楽の爽やかな序奏とフルート、ヴァイオリン、チェンバロが演奏するバッハの代表的な協奏曲のひとつです。第1楽章はケイティ・ビルヒャーのフラウト・トラヴェルソ、ベアトリクス・ヒュルセマンのヴァイオリンとトレヴァー・ピノックのチェンバロの素晴らしい演奏が聞かれます。後半のチェンバロ・ソロは素晴らしい演奏です。第5番はここが聞きどころです。第2楽章はチェンバロ、フラウト・トラヴェルソとヴァイオリンのトリオ・ソナタがきれいです。チェンバロのメロディもまた聴きものです。通奏低音は入りません。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフラウト・トラヴェルソの息の合った演奏が聴きどころでしょう。トレヴァー・ピノックのチェンバロもこれは素晴らしい演奏です。見事な演奏です。
ブランデンブルク協奏曲第2番は第1楽章からデイヴィッド・ブラッカダーのトランペットがきれいに響きます。スペッケルセンのオーボエとブラッカダーのトランペットの対話が素晴らしい。ボヤン・チチッチのヴァイオリンとローベルト・エールリヒのリコーダーもきれいに響きます。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、リコーダーのトリオが大変きれいです。通奏低音もよく響きます。第3楽章ではトランペットの高域の音が飛び交いますので華やかです。ブラッカダーのトランペットは大変素晴らしい演奏です。リコーダー、ヴァイオリンとオーボエの響きもまたきれいです。
ブランデンブルク協奏曲第4番は2本のリコーダーで演奏しています。第1楽章はヴァイオリンの響きもまたきれいです。ローベルト・エールリヒとアンチェ・ヘンゼルのリコーダーの響きは実に美しいものです。第2楽章は冒頭の弦楽とリコーダーがよい響きです。デブレツェニのヴァイオリンも良い響きを出しています。第3楽章の冒頭はフーガですが、このピノックの演奏はさすがに素晴らしいものになっています。リコーダーとヴァイオリン・ソロも見事な演奏です。
ブランデンブルク協奏曲第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、ヴィオローネとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏です。第1楽章はヴィオラとガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますが緻密で素晴らしい演奏になっています。勢いがあります。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが優雅に演奏します。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。程よいテンポでこれも素晴らしい演奏です。 |
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