その他のホルン作品
アトウェル/アウエルバッハ/サーゴン/ホルン三重奏曲(2018) |
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CD(CENTAUR CRC3770)
アドヴェニオ・トリオ/室内楽作品集
1.アトウェル/ホルン三重奏曲
2.アウエルバッハ/ホルン三重奏曲
3.サーゴン/ホルン三重奏曲「レガシー(遺産)」
アドヴェニオ・トリオ
ブルース・アトウェル(ホルン)
ユリヤ・スミード(ヴァイオリン)
イーライ・カルマン(ピアノ )
録音 2018年8月
アメリカのアドヴェニス・トリオによる演奏でホルン三重奏曲集です。
ブルース・アトウェルはアメリカのホルン奏者です。自作のホルン三重奏曲は初の録音になります。3つの楽章で構成されています。第1楽章「マエストーソ」は優しく温かみのある主題をヴァイオリンとホルンが歌います。そしてピアノが語りかける、大変美しい響きの演奏です。第2楽章「アンダンテ」はヴァイオリンの美しい主題に始まって、ホルンが応答します。アトウェルが癒しの音楽を奏でます。これは美しい演奏です。第3楽章「アレグロ」は軽快で細やかな主題を演奏しています。ヴァイオリンとホルンが作る和音がきれいです。ピアノも力強い演奏しています。アメリカ的なリズムもありますが、この作品は素晴らしいと思います。
レーラ・アウエルバッハはロシア出身の作曲家。アメリカでの活動が多いようです。ホルン三重奏曲は4つの楽章で構成されています。第1楽章「リベロ」は語りかけるような主題をホルンとピアノが歌い、ヴァイオリンが応答します。ピアノは多彩な響きを出しています。第2楽章「ペサンテ」はホルンとヴァイオリンの美しい主題に始まります。穏やかなテンポでピアノも優しい響きを奏でています。これはロシア風ともいえそうな美しい民謡風の音楽です。これは美しい演奏です。第3楽章「トッカータ」はヴァイオリンの細やかな主題で始まります。ホルンも細やかな主題を演奏しています。そして穏やかな部分に入ります。ホルンがゲシュトップを使いながら多彩な音を出しています。そしてテンポアップしてきます。これもまた素晴らしい響きです。第4楽章「アダージョ」はピアノの重い響きに始まってヴァイオリンがピツィカート、ホルンも優しく聞こえます。ハンドストップも使いながらの独特の響きが流れます。穏やかな音楽です。この作品はイワン・コーヘンという方の60歳誕生日の祝に献呈されています。
サイモン・サーゴンはアメリカの作曲家ですホルン三重奏曲「レガシー」は4つの楽章で構成されています。第1楽章「モデラート」はホルンの美しい主題に始まり、ピアノが歌い、ヴァイオリンが応答します。ホルンの楽しそうな主題が続きます。サーゴンのホルン協奏曲を彷彿させる作品です。ヴァイオリンとピアノも多彩な響きを出しています。第2楽章「アレグロ・ディ・モルト」はホルンとヴァイオリンの華やかな主題に始まります。ピアノも力強い響きを奏でています。スケルツォ風の軽快な楽章です。アトウェルのホルンが楽しそうに響きます。第3楽章「アダージョ」はホルンとヴァイオリンの力強い主題で始まります。そして穏やかな部分に入ります。中間部にはホルンの力強い響きも聞かれます。コーダにはホルンのハイトーンもあって、これもまた素晴らしい響きです。第4楽章「アンダンテ・アマービレ」は愛らしいアンダンテです。穏やかにピアノが始まり、ヴァイオリンが続きます。そしてホルンが優しく歌います。低音がよく響くホルンです。やがて力強い三重奏になります。それでも美しい響きに変わりはありません。これは素晴らしいアルバムです。 |
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