『先輩と私』03▼ |
いよいよ本格的な責めに入ろうとする前に、八重田は陽野の手首と足首を拘束していた 包帯を解いた。そこでひとまず陽野はベッドの上に座り直し、十数分ぶりの解放感に安堵 の吐息を漏らした。 手首に包帯の跡と共に軽い痺れが残っているのを感じて陽野がその部分を擦っていると、 八重田に手を取られた。 「ごめんねー。ちょっときつく縛りすぎちゃったから痛かったでしょ」 「そんなことないです……あっ」 先ほどまでの愛撫で身体が敏感になっているせいで、八重田に手首を舐められただけで 快感を覚えてしまった。 それどころか、すっかり出来上がってしまった肉体は欲情に火照り、太腿を擦り合わせ るだけで愛液のぬめった感触がはっきりとわかった。 自然と瞳を潤ませ、小さく鼻を鳴らす陽野はまるでおあずけをくらっている子犬を思わ せる。 「んふっ、ヒノちゃんってばもう待ちきれないって顔してるよ?」 もはや否定することもなく陽野は寝転がり、股を大きく開いた。 羞恥心をかなぐり捨てて、すべてをさらけ出すその姿勢は完全服従を表し、本当に犬に でもなってしまったかのようだった。 従順な陽野の態度に嗜虐心を煽られた八重田は、尽きることなく蜜液を溢れさせる肉壷 に顔を近づけた。 そこはすっかり充血した肉びらがはみ出し、陽野が腰を震わせれば蛍光灯の光を反射し て淫らな光沢を放った。 「大人顔負けだねヒノちゃん。すっごくイヤらしい」 その台詞に顔を真っ赤にして、いじらしく下唇を噛みしめる陽野を見やりつつ、八重田 は彼女の太腿から垂れ落ちる愛液をすくい取って指に馴染ませた。 「それじゃあ、いっぱい可愛がってあげるからね」 「は、はい」 期待感に胸を熱くさせて陽野が頷くと、八重田は返事の代わりに女唇を左手で押し広げ、 残った右手の人差し指を膣口へ挿入した。 「は――ぁ、ああぁん!」 むず痒い所を掻きむしる快感をはるかに上回る愉悦に、満ち足りた顔で陽野が大きく鳴 いた。 「ひぁっ、あはぁあああっ、あっ、あっ、あっ!」 絡みつく肉襞の抵抗をあいながらも八重田の指が膣内に深まっていくたびに、陽野は艶 やかな声で喘ぎ続ける。 「先輩、そこ……もっとぉ! あん、んっ、んん!」 八重田の小さな指1本分では満足できないのか、催促するように陽野は腰を振った。 「はいはい、ちょっと待っててねー」 八重田はいったん指を引き抜いて、今度は3本の指をまとめて入れ直す。 長さそのものは変わらないが、3倍に膨れ上がった異物感に陽野は背中を仰け反らした。 「あぐ、ひっはっ、きつ……はぁ、はぁ、ああっ」 小柄な身体を跳ねらせる陽野を抑えつけるように八重田が身を乗り出して、息も絶え絶 えな後輩の唇を塞いだ。 「ん……ふ、ん、あむ……んん」 八重田は息の根を止めんとばかりに激しく口内を貪りながらも、愛撫を緩めることはな く、舌の動きに合わせて膣内をかき混ぜて陽野を翻弄した。 幾度となく指で拡張しても決して緩むことのない膣肉もまた八重田の指に食いついて、 痛いくらいに締め上げる。 その内、肉襞が一斉に蠕動し始め、3本まとめて指を膣の奥へと限界まで誘う。すると、 八重田は何かが指先に引っかかるのを感じた。 無理をして指を突き入れれば簡単に引き裂けそうなそれは、陽野の純潔の証。 「んっんー、このままヒノちゃんの処女もらっちゃおっかなー」 「そ、それは……痛っ、ぁ、つっ……!」 今すぐにでも八重田に純潔を捧げたい気持ちと、しかるべき時まで大事に取っておきた い気持ちがない交ぜになって陽野は複雑な表情を浮かべた。 期待と不安に揺れる少女に八重田は笑みを見せると、 「う、そ、だよ。こういうのは一度きりのものなんだから大切にしないとね」 それは陽野に対する気遣いというより、お楽しみは最後まで取っておこうという気持ち の表れだったのかもしれない。 相変わらず八重田の本心は掴みにくかったが、処女膜にまで達していた指先が少し後退 するのを感じて、陽野は一息ついた。 「こらヒノちゃん、休んでる場合じゃないでしょ。今度はもっと腰を上げてみて」 「はい、ん……」 八重田が起き上がってから、陽野は快感のあまり力の抜けた下半身を何とか動かして、 要求通りに高く腰を突き出した。 ともすれば崩れ落ちそうな両脚は、膝の裏側に腕を通して抱えるように支える。 「先輩、これでいいですか……?」 「ばっちり。お尻の穴まで見えちゃってるよ」 八重田は右手指を陽野の花弁に収めたまま、空いた片手で尻の間にある小さな窄まりに 指先を引っかけた。 「あっ、そこはっ! きゃあっ、は、くうぅっ」 「こっちも一緒に弄って欲しいんでしょ。ヒノちゃん、アナルを虐められるのが好きだも んねー」 「そんなこと、な……ぃいっ、で、くぁああっ」 否定しようにも声高におねだりした後では説得力がない上に、身体が正直に反応してし まう。八重田に肛門の縁を緩やかにくすぐられると、涎のように愛液が溢れてへその辺り まで濡らした。 「あぁ……、こんな、こんなのって、きゃううっ!」 陽野は幾度となく体感しても飽きることのない肛虐の刺激に身悶えしながらも、腸内の 浅い部分で指を出し入れするだけの八重田にどこか物足りなさを感じていた。 「せ、ん……ぱい? ど……して、あっ!」 「いやー、何かヒノちゃんが気持ち良さそうにしてるの見ると、それはそれで面白くない かなーって」 「そんなぁ!」 「ま、どうしても続きをして欲しいなら、これを入れてあげよっか?」 そう言われて陽野の目の前に突き出されたのは、見覚えのあるアナルバイブだった。 「そ、それはもういいです。私……先輩に触ってもらうのが一番なんですからぁ」 確かにバイブは指よりも長い上に太かったが、八重田に直接腸内を弄くられ、好きな人 と繋がっている感覚に勝るものはなかった。 「嬉しいこと言ってくるじゃない。じゃあ、ご褒美にちゃんとイかせてあげるからね」 言うが早いか八重田は膣口に挿し入れていた指を前後に動かしながら、手首をひねって 円運動を加えつつ膣肉を思い切り抉った。 そして、ぬめる膣道の中で不意に指先を鉤状に折り曲げて、別個の生き物のように蠢く 粘膜を撫で上げる。そして、繰り返し指を入れては引き抜くと、膣口の隙間から愛液が泡 立つほどだった。 「先輩っ! せんぱ……いっ! そんな激しく動かしちゃ、あっ、ああんっ!」 「まだまだいくよー!」 八重田は陽野の腰を抱きかかえるようにして持ち上げると、眼前に近づいた少女の恥部 に舌を伸ばし、すっかり剥き出しになったクリトリスを真っ先に舐め上げた。 「くはぁああああ……! んはっ、はっはっはっ、あっあぁ――! あ――っ!」 最も敏感な部分を直に刺激されて、陽野の意識が飛んだ。その後は、頭の中で火花が何 度も弾けるような感覚に囚われて半狂乱でよがり続ける。 「ヒノちゃん、すご……」 もはや恥じらいを見せていた頃の弱気な少女はなりを潜めて、ただひたすら悦楽を貪る だけの雌に成り果てた陽野に、さすがの八重田も感じ入るものがあったのか生唾を飲み込 んだ。 「もっと見せて、ヒノちゃんのイヤらしいところ」 後輩の乱れ様に声を震わせながら、八重田は彼女の膣を犯していた指を使って、今度は 深々と肛門に突き刺した。 「あ――――っ!! ぐ、ううっ……ぁ、ひんっ!」 圧倒的な挿入感に襲われて、目が眩むような絶頂の余韻に浸る間もなく、陽野は歓喜と も苦痛とも取れる声を漏らした。10センチにも満たない八重田の人差し指にまるで全身を 貫かれたような感覚に、陽野は丸みの帯びた尻を大きく左右に震わせた。 「やぁんっ、やっ、あぐぅ、こ、壊れちゃうっ!」 たまらず陽野は腸壁の弾力でもって挿入された指を出口に向かって押し返そうとするが、 かえって思い切り締めつけてしまった。 「ほらぁヒノちゃん、もうちょっと緩めてくれないと指が痛いって」 「私、そんなつもりじゃ、な……んんっ、はっ、はっ、んはっ」 排便をするかのごとく腹筋に力を入れる陽野に思い当たることがあったようで、八重田 はにやつき始めた。 「そう言えば、ヒノちゃんは指を入れられる時より抜かれる時が気持ちいいんだよねー」 「あぁああっ、ひゃ……あぁんっ!」 返事すらままならなかったが、八重田の言う通り、直腸に収まった異物が引き抜かれる 際の排泄感にも似た感覚が陽野のお気に入りだった。 中学に上がるまでは思ってもみなかった特殊な性癖に気づいた時には悩ましく頭を抱え たものだった。だが、ほぼ毎日八重田に尻穴を責められ続ける内、その癖は身体に馴染ん でしまった。 慣れというものは恐ろしいもので、今となっては排泄器官を間近で視姦されることにす ら、陽野は被虐的な喜びを覚えるまでになっていた。 そんな陽野の性癖を開発した八重田としては、必死に菊門から指をひねり出そうとして いる後輩が楽しくてたまらない。もっとその姿を見ていたいがために、あともう少しで抜 けてしまいそうだった指先を一気に入れ直した。 「はぁあああん! せ、せんぱぁい! イジワルしないで……早く、抜いてくださいよぉ」 「ゴメンゴメン、それじゃ今度こそ抜いてあげるからお尻の穴緩めてね」 「あ、はぁああ……ふぅうううん」 ゆっくりと揉みほぐように腸内から指が引き抜かれると、深く息を吐いて擬似的な排泄 の快楽に陽野は打ち震えた。 「これだけで満足しちゃダメだよヒノちゃん」 八重田は指先でもって肛門の入り口を円を描くように撫で回し、指が2本入る程度に穴 を広げたところで、たっぷりと唾液をまとわり付かせた舌を挿し込んだ。 「ひゃぁっ、先輩、ダメっ! そんなところに入れちゃ汚いですって!」 「んーんっ、んふー、んっ、んっ」 陽野が上げた制止の声を無視して、八重田は舌を捻りながら唾液を腸壁に馴染ませる。 癖のある臭いと味にえずきはするものの、夢中になって後ろの穴を貪っている内に、い つしか粘膜同士が溶け合う感覚に囚われた。 「はむ、んんっ、ひの、ちゃ……むっ、んっ!」 「んあっ、ぁ、や、私、お尻で感じちゃって……あっ、あっ」 今日が初めてのことではないにせよ、陽野は不浄の穴を舐め回されることに抵抗感を見 せていたが、次第に具合がよくなってきたようだ。 彼女が自ら腰を振って最も感じるところに舌先を誘導し始めるのに合わせて、八重田は 目の前に咲き誇る花弁の中心に再び指を埋めた。 「そこは!? さっきイったばかりで敏感だから……ひぁああっ、やぁああん!」 ふたつの穴を同時に責め立てられて、陽野は下腹部に再び熱が集まるのを感じる。その 熱は身体中にまで拡がりを見せ、脳の奥までも蕩けさせた。 八重田もまた陽野の全身から感じる熱気にむせ返ってしまい、息が続かなくなった所で いったん舌を引っ込めて、すぐさま空いた指で陽野の肛門を塞いだ。 「あーあ、こんなびちゃびちゃになるまでやらしいお汁を垂らしちゃって、ヒノちゃんっ てば淫乱なんだからまったく」 陽野と身体を密着させているおかげで、唾液混じりの淫水が八重田の口の周りから胸元 にかけて濡らしていた。 だが、八重田自身も興奮のあまり股間から愛液を滲ませ、ベッドのシーツを汚している。 しかも、豊満な乳房を無意識の内に陽野に押し当てると、硬く勃起した乳首を痛いくらい に擦りつけた。 「あんっ、んっ、あっ……も、もぉっ、ヒノちゃん生意気だよ。あたしをこんなエッチな 気持ちにさせるなんて」 「はひ、い、ひあぁ!」 反射的に返事をしたものの、もはや陽野に八重田が何を言ったのかはっきりと考える力 はない。小刻みに肩を震わせて、半ば白目を剥く様子から陽野が絶頂を迎えようとしてい るのが見てとれた。 「イくの? ヒノちゃん、イっちゃうの?」 「う、あっ、イくっ、イっちゃい……ますっ、ああっ!」 陽野がいななくと共におとがいを反らすのを見届けた八重田が、肛門と膣口の挿し込ん だ2本の指を勢いよく引き抜くと、陽野は内臓が外側にめくり返る錯覚を起こすほどの強 烈な快感に襲われた。 「あっ、ひゃああっ! あ、あぁ――――あぁうぁああああっ!」 廊下まで届きそうなほどの切ない声が保健室に響き渡る。 完全に失神して力の抜けた陽野は八重田の拘束から滑り落ちるように全身をベッドに投 げ出した。心臓の鼓動が早鐘のように脈打ち、押し寄せる官能の波に発作のごとく身体が 痙攣し続けた。 ぐったりと仰向けになった陽野を横目に、八重田はベッドのそばにある椅子の上に置い ておいた携帯電話を手に取った。 「くひひっ、新しい脅迫写真ゲットだよぉ」 心底嬉しそうに目を細め、携帯電話に備え付けられたカメラを陽野に向けて撮影ボタン を押した。機械的なシャッター音が鳴り、液晶画面に陽野が仰向けに寝そべった姿が映し 出される。 八重田は映り具合に問題がないことを確認すると画像を保存して、すぐに次の写真の撮 影に移る。涙と涎にまみれた陽野の顔を様々な角度から写し出したかと思えば、今も愛液 をしぶかせる股間を接写した。 「はぁああ……いい、いいよヒノちゃん。とってもステキだよ」 ひとりの女の子を思うさまに陵辱し、支配する悦びに八重田は身を焦がす。 最初は後輩をほんのお遊びでからかっていたはずが、いつの間にか本気でのめり込んで しまった。今ではどんなに虐め抜いてもなお自分のそばから離れない陽野のことが可愛く てたまらない。 それは陽野の八重田に対する恋心とは違ったものだが、お互いに強く結びつき合おうと する点では同じだった。 「だからね、ヒノちゃんはあたしだけのモノなんだよ? 言うこと聞かなきゃ写真バラま いちゃうから!」 そう力強く陽野の耳元で囁いたが、意識の失っている彼女に届いたかどうか。 それでも言いたいことを言い終えて気が済んだのか、八重田が満足そうな笑みを浮かべ、 授業の終りを告げるチャイムが鳴り響くまで写真を撮り続けた。
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