『It takes two to tango.』04

「行かなきゃ」  王は泣くのをやめた。  渡瀬は目の前からいなくなってしまったが、この世から消えてなくなってしまったわけ ではない。追いかければ、まだ間に合うはずだ。  少なくともここで背中を向けて自分の家に帰ってしまっては、渡瀬との縁が切れてしま うように思えた。だから、王は震える足に力を込めて立ち上がった。  向かう先は渡瀬の家。  今まで会うことを拒絶していた渡瀬が自分から姿を見せたのだから、そこに何か意味が あることだろう。ほんの数分前は、その意味も彼女もつかみそこねたが諦めたくはない。  悲しみに暮れていた瞳に生気を取り戻し、王は再び歩き始めた。  捻挫が治りかけていた足首をまた傷めてしまったようだが、それでも痛みをこらえて、 足を踏み出し続ける。  通りの角を曲がると、見知った家が目の前にあった。何度もお邪魔して、ここ数日は訪 問できなかった渡瀬の家が、秋雨の中で静かにたたずんでいた。  そして、想い人はいた。  王と同じように雨に身をさらし、濡れることもかまわず玄関の前に立っている。その表 情は雨に濡れた視界のせいでよくわからない。  ただ、近づく王の姿を見ても渡瀬は逃げるつもりはないようだった。それどころか王が 怪我をしていることに気づいて駆け寄ってくる素振りすら見せた。  めまぐるしく変わる今日の空模様を読めなかったように渡瀬の心中を測りそこねたが、 王は手をかざして言った。 「来ないで、光」  先ほど追いつけなかっただけに、最後は自分の方から渡瀬の元にたどり着きたかった。  足を引きずるように歩いているせいで、なかなか前に進まなかったが、確実に渡瀬との 距離が縮まるにつれて、彼女の細やかな表情が見えてきた。  泣いているような、しかし、嬉しさと気恥ずかしさが混じった複雑な顔をしていた。そ れは王も変わらない。3日ぶりの再会とはいえ自然と頬がゆるんだ。  ようやく渡瀬に触れることができるところまで来て、王は渡瀬に向かって手を伸ばし、 彼女の硬く握っていたこぶしを取ると、解きほぐして指を絡ませる。彼女はそれを拒まな かった。 「つかまえた」  心までつかんで離さないとばかりに、王は渡瀬の手を強く握り締めた。 「利ちゃん……」  久しぶりに呼ばれたあだ名に王の顔がほころんだ。そう呼んでもらえるなら、ふたりの 関係は終わってないのだろう。いや、それどころかまだ始まってすらいない。  だから、王はここから始めようと思った。  初めて名前で呼び合うようになったのはいつだったかはっきりとしないが、そんなこと を忘れてしまうくらい楽しい毎日をまた過ごすために。 「光に話したいことがあるんだ」  降り続く雨が激しく音を立てるなか、その台詞だけがはっきりと聞こえ、渡瀬が頷いた。 彼女に手を引かれて、王は家の中に入っていった。  体はとうに冷え切っていたが、つないだ手だけは確かなぬくもりを感じている。  重大な決心を胸に秘めて、王は渡瀬に告白しようと息巻いていたが、家の中に招かれる と、いきなり浴室に入るように言われた。  確かに王は濡れ鼠で、冷えた体を温める意味でもありがたかったが、肩すかしもいいと ころだった。それでも熱いシャワーを浴びると気分が落ち着いたからには、無理にでも浴 室に押し込められて正解だったかもしれない。あのまま勢いにまかせて告白したとして、 渡瀬に通じたかどうか。  お互いに冷静になる時間が必要だった。  充分に体が温めた王が脱衣所から出ると、入れ替わるように渡瀬が浴室に入っていった。  本当は渡瀬がこちらの怪我の手当てをしたそうにしていたが、彼女も濡れた体を拭いた だけで、そのままでは風邪を引いてしまうためにやんわりと断った。  傷めた足首に自分で湿布を貼りつける他は、擦りむいた膝や手の平に薬を塗るだけで済 んだのは幸いだった。  手当てを終えたあと、王は電話を借りて帰りが遅くなることを母親に伝えた。日頃から 信頼されているだけあって、理由も聞かないでくれたのはありがたかった。  その後、王はベッドに腰かけて渡瀬が部屋に戻ってくるまでぼんやりと視線をさ迷わせ ていた。  いままで遊びに来た時と変わらない、暖色系の色合いに包まれて綺麗に整頓された部屋 模様。そこに何かが欠けて寂しい気がするのは、部屋の主がいないせいだろう。  王は黙って待ち続けていると、静かな家の中が怖いくらいだった。  いま、この家にはふたりだけしかいない。渡瀬の両親は仕事の都合で帰りが遅くなるそ うで、彼女の弟は仲のいい友達がいる風切家にお泊りに出ているそうだった。  本当に手持ちぶさたで、王は何となくベッドに横たわると、  「光の匂いがいっぱいする……」  自分の部屋でスポーツタオルを嗅いだ時は比べものにならないほどの濃密な匂いだった。 さすがにそれで欲情するような気分ではなかったが、シーツに頬をすり寄せてしまった。  ここで渡瀬が寝起きをして、それだけではなく、ひとりで慰めていることもあるのだろ うかと想像すると胸が高鳴るのを止められなかった。 「お待たせ、利ちゃん」  突然、ノックの音が聞こえてきて、王は飛び起きた。自分の部屋なのに渡瀬がわざわざ そうしたのは、彼女の気遣いだろうか。  渡瀬にあられもない姿を見られたと思って焦ったが、彼女は気づいてなさそうな素振り で隣に座った。  同じ型のパジャマが並び、渡瀬は無地、王はチェック柄のものを着ていた。服が乾くま で渡瀬から借りたものだが、胸には何も着けていない。悲しいかなサイズが合わなかった からだ。そのくせ履いたショーツがきついのは腰周りが渡瀬より太めというわけで、あま りの体型の違いに気落ちした。  王は横目で渡瀬の顔を見ると、風呂上りに紅潮していた。長くとかした髪の毛が乾きき らずに頬に張りついている様子が、彼女を大人びて見えさせて思わず見惚れてしまった。  そのまま押し黙って時間だけが過ぎていくかと思われたが、王は沈黙に耐え切れず、 「光!」 「あのね利ちゃん!」  ちょうど話しかけようとしたところで、渡瀬の大きな声にかき消されてしまった。驚き のあまり、言おうと思っていたことを口に出せないでいると、渡瀬が呟いた。 「ボクね、県外の高校に入学することになったんだ……」  その台詞に王の頭の中は真っ白になった。彼女の言ったことがわからない。わかりたく なかった。    思いがけない話に気が気ではなかったが、ここで取り乱しては渡瀬が話すものも話せな くなってしまう。何よりつらそうにしていたのは彼女だったからだ。  王はすぐに問いただしたい気持ちをこらえて、渡瀬から話してくれるのを待った。 「……そこは親戚の叔父さんが経営してる学校で、色んなスポーツの特待生を集めてると ころなんだけど、ボクのことを見込んでくれて誘ってくれたんだ」  渡瀬から聞いた学校の名前は王も聞いたことがあった。毎年、各種目で優秀な成績を上 げることで有名な高校だった。  いくら親類とはいえ、そんなところから声のかかる渡瀬の実績と才能はやはり卓越して いるということだろう。地元の高校ですら入れそうなのがやっとの自分との違いを見せら れて、王は忘れようとしていた劣等感を覚えずにはいられなかった。  そんな複雑な感情を知らないまでも、話を続ける渡瀬の口調が重いのは、彼女自身も悩 みを抱えているからだろう。 「最初は、市内にある高校の推薦を受けてたからそこに決めてたんだよ? 引退したラク ロス部の先輩たちも何人かその学校で活躍してるし、部の中にも一緒に行こうねって誘っ てくれた子もいた。ボクも地元でラクロスを続けたかったし、それに……それに……」  その後を続けずに渡瀬はいったん言葉を切った。  王にはその言葉の続きに期待するものがあったが聞かなかった。今は黙って、渡瀬の話 を聞くときだった。 「……この前の土日に叔父さんの学校を見学させてもらったんだけど、そこは中学校の部 活じゃ考えられないくらいのトレーニング設備が整ってて、コーチもたくさんいたし、同 じ高校でもここまでしてる所はそうはないと思ったよ。それにその学校のラクロス部の練 習にボクも少しだけ参加させてもらったんだけど、ついていくのがやっとで、ボクの知ら ないテクニックを教えてもらったりもしたんだ」  虹浦中を全国大会優勝にまで導いた渡瀬がそこまで言うのだから、やはり相当な実力の 高校なのは間違いない。  常に向上心を持って己を鍛え上げ続けている渡瀬が、その学校に惹かれるのは王にも我 がことのようにわかった。 「でも、地元の高校も悪いわけじゃないし、そっちの推薦を断ってまで学校を変えるべき かどうか迷ってた……」  ようやく王は合点がいった。3日前の放課後で、渡瀬が話そうとしていたことはこのこ とだったのだ。それなのに王は自分のことだと勘違いして話を聞こうとしなかった。渡瀬 が怒って帰ったり、会いたくないと言うのも無理はない。 「ごめん。あのとき、相談しようとしてた光の気持ちを考えてなかった」 「……謝らないで。最初は利ちゃんに腹を立てたけど、だからっていつまでも根に持った りしないよ。ボクが学校を休んだりしたのは他に理由あったんだから」  そういえば、先ほど渡瀬は県外の高校に入学が決まったと言っていた。すでに迷いはな くなったのだろうか。  しかし、依然として渡瀬の顔は曇り、膝の上に置かれた両こぶしがかすかに震えていた。  それを見た王が彼女の手を握ってあげると、その温もりに渡瀬は勇気づけられたようだ った。 「利ちゃんと別れて学校から帰ったあの日、ボクが叔父さんの高校に入るように父さんが 勝手に話を進めてたんだ」  それは、娘により高みを目指して欲しいとの気持ちから、また信頼できる人間のいる学 校だから、何より見学に行った娘が好感触を示しているのを見たからだろう。母親も大い に喜んでいたらしい。  とはいえ、行き過ぎた親心は渡瀬を深く傷つけた。  せめて自分で叔父のいる高校を選んだなら納得できるのは当然のことだが、自分の知ら ないところで将来を決められたくはない。それでも親思いの彼女には、自分のためを思っ てしてくれた父親の行為を無下に拒絶することができなかったのだ。  しかし、無理やり複雑な心情を胸の内に押し込めてしまったせいで、渡瀬は体調まで崩 して学校を休んでしまった。 「だからね、会いたくないって言ったのは利ちゃんだけじゃないんだよ。今まで誰にも会 えるような気持ちじゃなかったから」  親にすら本音を気づかれないようにして、ただひたすらふさぎ込んでいた。  だが、ひとりで悩み続けるのは限界だったのか、誰かに話を聞いてもらいたかった。そ れは両親ではだめだった。他でもない彼らに悩まされていたから。  こんな時は親よりも気軽に話せて、隣にいるだけでも気分の落ち着くその人に今度はき ちんと話を聞いてもらおうと渡瀬は思い、気づいた時には、雨のなか、ずぶ濡れになりな がらも王の家までたどり着いていたという。  一度は怖気づいて逃げてしまったが、王が諦めずに追いかけてくれたおかげで救われた 気がした。  そして、今こうしてすべてを語り終えた上で渡瀬は王にすがった。 「利ちゃん……ボク、どうしたらいいかなあ」  その言葉尻に涙声を混じらせ、上目づかいに王は見つめられた。背の高さでは、ほんの 少しばかり彼女の方が上なのに意気消沈した姿が一回り小さく思えた。  いつも快活な少女の背中が丸くなっているのは見るだけでつらく、何とか元気付けてあ げたかった。  だが、王が渡瀬に言えることは何もない。  才能に恵まれ、そのことがもたらした渡瀬の悩みに答えられる言葉など、凡人の自分に は考えもつかなければ、持ち合わせてもいない。  だから、王は自分のことを話した。 「あたしは、地元の高校を受けるよ」  はっきりと思いを口にすると、渡瀬が目をみはった。それが別離の言葉に聞こえたから だろう。  お互いが別々の高校、しかも片方が地元から離れれば、会う機会も少なくなるの確実だ った。今までの友達関係がいきなりなくなってしまうわけではなかったが、これから先の ことはわからない。  不安に揺れる渡瀬が嫌がるように首を横に振ったが、王はまだ彼女に伝えなければなら ないことがあった。 「光が地元の高校に行くって聞いたから、あたしもその学校を受験するつもりだった。だ って、あたしは光が好きだから。好きな人のいる高校に行きたいって思ってた」  さんざん悩みぬいてきた告白を王はあっさりと済ませてしまった。そのせいで、渡瀬に きちんと伝わっていないようにも見えたが、かまわず王は話し続けた。 「でも、今はそこでテニスを頑張るって決めた。さっき決めた」  最初はたいした理由もなく始めて、渡瀬と知り合ってからは何とか彼女にいい所を見せ ようと続けていたテニスだった。もし、そんな中途半端な気持ちで渡瀬と同じ高校に進め ば、そのことに満足するだけで終わってしまうかもしれない。  そうやって自分自身のために本気で取り組んでいなかったから、3年間の部活の中でこ れといった成績を残せなかったのだろう。  それに対して渡瀬が優秀な成績を収め続けてきたのは、彼女が努力を怠らなかったから で、そこに才能の有無は関係ない。  だから王は試してみたかった。自分が本当にどこまでできるか確かめるために。 「あたしはあたしで決めたよ。だから、光も自分で決めればいいのよ。光のお父さんでも、 あたしでもなく、何よりも光自身がね」  もし、その決定で渡瀬と離れ離れになってしまってもかまわなかった。追いかけ続けれ ば、いつかきっと彼女に届くと雨の中の追いかけっこで信じられたから。 「ボクは……ボクは……」  王の決意に気おされるように、渡瀬が言いあぐねていた。  自分の将来に関わる重要な決断をそう簡単に下せないのは無理もない。王も学友の後押 しがなければ、いつまでも悩み続けてきたことだろう。  王は渡瀬の気持ちが少しでも軽くなるようにかつて教えられた笑顔を見せて、もう一度 告白した。 「どんなになっても、あたしは光が好きなままだから」  その台詞に、渡瀬がついに思いのたけをぶつけてきた。 「ボクも利ちゃんのことが好き! 大好きだよ! だから、利ちゃんと一緒の高校に行き たい!」 「そっか。じゃあ、ふたりで行こう」  たいしたことはないと、自分にも言い聞かせるように王は頷いた。  それを見た渡瀬が王の胸の中に顔を伏せて、今まで溜め込んできたものをすべて吐き出 すように大声を上げて泣いた。  大粒の涙がこぼれる代わりに外では雨が晴れ上がり、暗がりのなか、雲間から月が顔を 覗かせていた。  しばらくして落ち着きを取り戻したのか、鼻をぐずらせながらも渡瀬が顔を上げた。そ こには、王の好きな彼女の笑顔があった。  暗く沈んでいた空気感はすっかり緩んで、和やかな雰囲気に部屋全体が包まれている。 それどころか、お互いに思いが通じ合っただけあって、王は渡瀬との親密さが増したのを 感じて、幸福感のあまりに今なら何でもできそうな錯覚すら覚えた。  しかし、ここからが大変なことだろう。  王は本腰を入れて受験に取りかからなければならなかったし、渡瀬は進学する高校を変 えることを両親に説明しなければならなかった。  娘と同じように気のいい彼らのこと、素直に言うことを聞いてもらえそうだが、今まで 自然と親の期待に応えてきた渡瀬にはそれができなかっただけあって、少し不安げだった。 「光、あたしにできることはない?」  渡瀬が自分で決めたこととはいえ、そこに王も絡んでいる以上は放っておけなかった。 「あるけど、いいのかな」  言いにくそうにしていた渡瀬の手をとって促すと、彼女は姿勢を改め、心もち唇を突き 出すようにして瞳を閉じた。 「ちゃんと父さんたちに自分の気持ちを言えるよう、ボクに勇気をください……」  その瞬間、確かに時間が止まった気がした。  何をするべきか考えるまでもなく、王は渡瀬の肩を軽く抱き、ゆっくりと顔を近づける。  そして、絨毯の上に浮かんだふたりの影がひとつになった。  「んっ……」  唇と唇が重なり、その間から漏れ出た呼気はどちらのものかわからなかったが、王はよ うやく恋が成就した実感がわいてきた。  お互いに目を伏せたまま、王は浅く抱いていた渡瀬に力を込めた。緊張に体を硬くしつ つ、渡瀬もこちらの首に手を回して、より深く吐息を感じあった。  名残惜しくも唇を離すと、間近にある渡瀬の顔が赤く染まっていた。王も自分の頬が火 照って熱くなっているのを感じた。 「元気出た?」  王は照れ隠しに聞くと、渡瀬は口づけの余韻に浸りながら首を下に振った。 「何だかいっぱい遠回りしちゃったね」 「うん」  もはや沈黙するのに耐えられそうもなく、王は矢継ぎ早に話し始めた。渡瀬に会えなか った毎日のことを喋り続け、彼女はそれを時おり相づちを打ちながら聞いてくれた。 「でも、よかった。光に告白して断れたらどうしようかと思ってから、好きって言っても らえて本当に嬉しい」 「ボクだってそうだよ。でも、利ちゃん遅い。ボク、ずっと待ってたんだから」  不満そうに口を尖らせた渡瀬に押し寄られて、王はたじろいだ。 「今までそんな素振りもなかったから、あたしも不安だったのに……そうだったの?」 「うん。だって、ボクもいま気づいたばかりだから」 「ちょっと、光! それはないでしょ!」  王は思わず渡瀬をベッドに押し倒すと、その肩をつかんで激しく揺り動かした。そんな 必死な様子がおかしかったのか、渡瀬が笑っていた。 「でも、ずっと利ちゃんのことが好きだったの間違いないんだから、待たせすぎだよ」  渡瀬がいつ頃からこちらを好きになってくれたのかはわからないが、両手指を何度も開 いては閉じているのを見ていると、相当の日数を待たせてしまったらしい。  王も2年越しの恋を振り返っていると、思い切った告白ができなかった過去の自分が歯 痒く思えた。 「利ちゃん……」  名前を呼ばれて、回想から現実に引き戻されると、目の前の渡瀬が瞳を潤ませていた。 「そんな利ちゃんの言葉だけじゃ不安だから、……ボクに直接教えてくれないかな」  王はその台詞の意味を測りそこねて、首を傾げた。しかし、思いを告げた相手が切なそ うな顔をしているのを見て、ようやく思い当たった。 「いいの?」  思いもかけない渡瀬の大胆さに、王はそれだけしか言えなかった。だが、渡瀬はすでに 心を決めているのか、目に見えて身体の力を抜いて、小さな声で言った。 「ボクと利ちゃんがずっと一緒にいられる証が欲しいよ……」

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