助けを求める命たち
目を閉じて
ちょっと想像してみてください。
ある朝、あなたが出勤または通学のため、
玄関のドアをあけると
そこに怪我をしてやせ細った一匹の子猫が
倒れそうにこちらを向いていました。
にゃぁーっと元気のない声で
あなたをみたとたん倒れてしまいました。
あなたはどうしますか?
家猫は数千年の間、人間と共生してきた飼育動物です。ヤマネコのような野生動物とは違い、人間の居住地域に生活しています。
野良猫は、野生ネコではありません。
家猫が行方不明になってしまったか、人間の手で
捨てられた猫かその子猫でしょう。
どんな理由で人間は猫を捨てるのでしょうか?
どんな理由で人間は猫を虐待するのでしょうか?
どんな権利があって、人間は猫の生存権を脅かすのでしょうか?
あなたには、なにができますか?
助けてと言っている同じまちに住む小さな命のために
たかが猫ではありません。
人の心のありようです。
山猫庵は地域猫活動を今日からはじめようとする人のために存在します。
|
地域猫「もなか」の最期
山猫庵に保護されて、加療していた「もなか」は、4月1日の朝に逝ってしまいました。
前の晩には、山猫庵のスタッフがずっと付き添っていました。人間一緒に温かい布団で眠りました。
ご飯も食べ、きちんと排せつもし、ときどき目覚めては少しあるき、鏡の前で「にゃぁ」とないて、朝になると体は硬くなっていました。
もなかは、根津神社のそばの道で、山猫庵を知る猫好きの女性の前に、そのやせ細った体をさらして、頑張って出てきました。彼女にも先住猫がおり、山猫庵で預かることになりました。通院加療しながら、それでもがんばって生きようとしている「もなか」は、ほんとうに最期まで生きようとがんばりました。
スタッフも毎日頑張って、もなかが良くなることを祈りつづけ、交替で看病に当たりました。
短い14日間でした。ごめんね、もなか。
心から冥福を祈ります。
そして、お通夜の夜に、シェルターの前に仏花を置いてくださった方へ。ありがとうございます。
本当にみなさんに支えられた「地域猫」だったと思います。 |