「23時、起きろよ。また夕べ遅かったんだろ」
「ふわ、あ、太陽。まあね、つい夢中になんだよね、ネットとか」
「趣味は止めねぇけど、コントロールしろよって言ったろ?
言うだけじゃだめなんだったら、その気になるようにしてやるよ」
「え?や、太陽、俺そーゆー趣味はねぇんだけど」
「あってたまるかよ、そんなん。嫌だから意味があんだろ」
「えーと、ほら、だって1日が24時間なんて、絶対的に足りねぇじゃん」
「あのな。多趣味なのもいーけど、誰にだって24時間しかねぇんだよ、無茶ゆーな」
「でもプログラミングもしたいしゲームだって毎日やりてぇし、
サッカーも見てぇし、それから?いちお宿題とかだってやってるし」
「それで授業中寝てちゃ意味ねぇだろ…。いーや、もう。
引っ叩いてやるから、時間をどーするかは自分で決めろよ?」
「え、や、ちょっと!」
「はいはい。ちゃんと授業は聞いとけ」
「痛ぇって!」
抗議しても、「23時が悪かったんだろ?」ってそんだけ。
まぁね、太陽が言いたいことは分かるんだけど。でも夜更かししないのって無理だよな?
「寝なきゃ、趣味に走ってもいーかな?」聞いてみたら呆れたように笑われた。
「別に俺の返事なんて求めてねぇくせに。でも身体は大事にしろよ?」
ダメとは言わないんだな、まあでも。
あんまり心配させずに済むなら、その方がいーかなとは思った。
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