「それじゃ02時、そこに手を付いて?」
「え、やだよ僕。月から叱られるの?」
「太陽がいい?どっちにしても、全然反省してなさそうだね」
「う〜ん、だって、真夜中の方がいろいろ調子がいいしさ。
24時も01時や03時も、楽しんでたよ?」
「それでもあんな時刻まで出歩くのは高校生には許されていないんだよね、残念ながら。
まあ、君には言ってもわかってもらえなそうだから、身体に教えてあげるから。
ほかの三人も叱られてるから、安心していいよ?」
「えーと、別にみんなと一緒じゃなくてもいいんだけども」
「そういうわけにはいかないよ、君だって寝覚めが悪いでしょ。
何かをすれば報いが返るの、よく知ってるよね」
「月が誰も怒らなければいいだけじゃない、今度は月も一緒にどう?」
「ほんと懲りないね。まあ、僕も夜は好きだけど、無秩序なのは嫌いなんだよね」
「え?うわ、ちょっと」
怖いもの知らずだよねぇ、なんて言われて、遅まきながら月の本性を思い出す。
そして有言実行なんだよね、「02時がルールを守りたくなるくらいには、叩いてあげるから」なあんて。
ねぇ、月、楽しそうだよ?
散々泣かされた後だったから、さすがの僕もそれは言わないことにした。
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