「ちょ、太陽、待てって!本気か?」
「もちろん本気。待つ気もないし?
日付変わるまで遊びまわって店の前でたむろってて、そりゃ補導されるわな。
今度そうなったら実力行使するって、俺、この前言っただろ?」
「いや、だからって!だからってなんでお前から怒られなきゃなんねーの?!」
「俺じゃなかったら月からでもいーけど?
あんまり羽目外しすぎるからこんなことになんだよ、しかも女の子まで一緒にさ」
「や、俺たちがあいつ巻き込んだっつーか、むしろ24時が」
「んなこと分かってる。お前ら止めろよ、あいつのこと。
なんかあったら一番まずいのあいつだろ?」
「なんもねーよ、俺たちがいるんだし」
「そー思ってるんだろうとは思った。だから実力行使だってーの。
あいつもたっぷり泣かせといたから、24時のためを思うんだったらもう止めとけ?」
「え?!太陽、てめぇ」
「自業自得だろ、案外素直に泣いてたぞ。
で、あいつが叱られたってのにお前が逃げれるわけ、ないよな?」
「無茶言うな!…ほんとに、泣かせたのかよ」
「恨んでくれてもいいけど、とにかく止めろよ、なんかある前に。
で、同じだけ…じゃおさまらないだろ、ちょっと余分に叩くから?
ほら、そこに手ぇついて」
結局、俺も泣かされかけた。意地で泣き顔見せなかったけど。
こんな思いをあいつにもう一度させるのはごめんだって、思うくらいには叩かれた。
…家に居たくないあいつに付き合うのもいいけど、限度があるってお前が教えろよ。
なんて言いやがる生徒会長は、クラス違うのに同級生の事情に詳し過ぎるんじゃなかろうか。
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