"こんなに優しくしてくれるなんて思わなかった。"
ありがとう。それからごめんなさい。
そう思わせてくれたのは、あなたの優しさ。
いっぱい叱られて、けどずっとずっと意地を張って。
絶対に、謝るもんかって思ってた。
そんなの間違ってるって知っていたけど。でも、絶対。
たっぷり叩いた同じ手が、あるときふわりと私を包み込む。
いい子じゃないのに。
ごめんなさいだって言えないのに。
だけど、じんわり熱い手が、そっと私の頬を抱く。
愛してる。
私を溶かす魔法の言葉。
こんな私なのに、それなのに。
「なのに」じゃないよ、とささやく声が
私をひどく困らせる。
口にはできない、だけど、でも。
ありがとう。それからごめんなさい。
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