こちら並盛ゲームセンター前2
注意!!
この話は、ジャガーさん風に挑戦したよくわからなさを詰め込んだ、
ツナと柿ピーがゲーセンで育む友情の話です。
可愛い綱吉はどこにも見当たりません。
注意は読みました?
大丈夫ですか? はっきり言って受なツナじゃないです。↓
前回までのあらすじ
大都会、トウキョウ。綱吉は、頼りない足取りで駅のホームに降り立った。
完璧に人酔いしてしまった綱吉は、壁にもたれて息が整うのを待っていた。
頼れるものは、一枚のメモだけだった。
こんな紙切れに運命を決められるとは思いたくもなっかたが、身寄りのない
綱吉は、丁寧に広げた紙きれを胸ポケットにしまおうとした。
しかし、電車が目の前を通り過ぎた。厚い空気が綱吉に襲いかかり、手元の
運命を奪いさった。
「あっ・・・!!!」
慌てて手を伸ばしたが間に合わず、反動のついた身体は止まって欲しい所で
止まってくれはしなかった。
落ちる、そう思いギュッと目を瞑ったが、予想していた衝撃がくることも悲鳴さえも聞こえなかった。
「危ないっ!!」
代わりに低い声と感じる程の影が綱吉に落ちた。
ニット帽に、細いフレームメガネの男が綱吉の顔を覗きこんできた。
運命はきまぐれ。風のように気まぐれ。
紙切れは、確かに綱吉を運命へと結びつけたのだった。
(はい、嘘です。ラブコメ風にしてみたかっただけです)
こち並2。
何時の間にか背後に立たれていたことも驚いたが、
声をかけてきた男は俺よりずっと年下のように見えた。
「俺か?俺はピヨピヨ師匠だ」
「ピッピヨピヨ師匠っ??」
俺は驚いて男を凝視した。ピヨピヨ師匠といえば、全国のゲーセンのスコアを
塗り替えまくっている凄腕の渡り鳥だ。
(こんなガキが・・・?)
「俺のこと疑ってるのか?」
そんなの餅の餅の助だと言ってやりたがったが、
言い知れぬオーラに俺は口を噤んだ。
「特別に見せてやる」
そういって、俺の台に上ると(ほんとに、キーボードの上にのった)俺の続きをやるようで、
4曲目をセレクトし、(ものすごく難しいやつだ)設定まで無茶をしていた。
俺の金が・・・新しくやり直せよ。チッ。
「おいおいっこんな難しいのをやろうっていうのか?」
わらっちゃうよ、ププー。お邪魔ぷ○じゃないんだから、そんなに
自分にイタズラしてどうすんのさっっ!
だいたい、台の上に上ってたら押しにくいだろう?
まぁ、降りたって身長は足りないから、仕方ないかもしれないな。
イントロが流れ、まるで蛇がつらなるようにうじゃうじゃと降りてくる
オブジェに俺は一瞬眩暈を感じた。
(こんなの無理だーーー!!!)
遊びという域を超えている。
ぎゅんぎゅん、スポーツカーのように降りてくるそれに加え、
途中からオブジェの姿は見えないわ、ぐりぐり動くわで
よくこんなもんを作ったな製作会社っっと叫んでやりたい。
しかし、そんな無茶なものは目の前の赤ん坊は確実に
反応して、鼻息を出している。
手は全く動いていない。
なっ何故だ!?
よくわからないが、鼻息だけでプレイしていた。
なんだこれはっっ!不正なのか??
いや。。別段おかしなコマンドは入れてなかったハズ。
綱吉は混乱した。
リズムに合わせて、鼻息を出し続けるピヨピヨ師匠。
(ほんとにコイツは、伝説のピヨピヨ師匠に違いないっっ)
俺は、ひどく感動して涙を流して、曲の終りまでゲーセンの中を走り回っていた。
「すげぇ!!!すげぇぜ!!!ウォーターーーー!!!!!」
叫ぶ俺に驚いて、中にいたやつは変な視線を向けた。
「お前も叫べよ!ウォーターーーー!!!!」
何だかハイテンション。俺は、近くにいたやつの背中を軽く叩いて
一緒に叫ぼうと誘ってみた。
普段は内気な俺が、積極的に人から話しかけるなんてっ☆
やっぱりピヨピヨ師匠のおかげかな!?
「「「「ウォーーーーターーーーー」」」
いつのまにか、ゲーセンはピヨピヨ師匠のおかげで気温40度。
あっちいゼ☆★
曲が終わって、華麗に飛び降りたピヨピヨ師匠。
さすがというか、当たり前のようにスコアはSSSSSだ!
なんかもう、スコアの上限破ってるゼ!!さすがだな。
「すごいです。ピヨピヨ師匠!!!俺、すごく感動しました!!!」
「俺にとっちゃこんなの朝飯前のエスプレッソみたいなもんだ」
「師匠!俺を弟子にしてくださいっっ」
俺も鼻息だけでプレイしたいよっ!
いや。。。やっぱり手でいいや。
この人についていけば、柿ピーにだって、アフリカゾウにだって
跳び箱で勝てるような気がした。
20段だって飛べちゃうよ★
「よし、付いてこい!!まずは、皿回しからだ」
「はいっっっ!!!」
俺はあらゆる地獄を見た。勝負までの時間ギリギリまで、ピヨピヨ師匠の言う
課題をこなしていき、俺は限界の限界まで達した。
「次は、偽タバコの見分け方をやるぞ!」
「はいっっ!!」
伸び悩んでいたスコアが徐々に戻り始め、前よりも良いスコアが取れるようになった。
この調子なら柿ピーにだって勝てる!!
俺は固く信じ込んだ。
ぜったいに、ギョフンと言わして、恥ずかしい日記も公開してやり、出入り禁止にしてやる。
俺が並盛の平和を守る!!!!
⇒
次くらいで終わるかと・・・