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半笑いのまま眉をひそめ、意味ありげに声もひそめるクラウドに、長老は呆れた顔をした。

「何かって…、一体何を隠すことがあるんだえ」
「そんなもん知るか。だが、俺様はとにかく忠告したからな。後で恨むんじゃねぇよ?」
「恨むもなにも。そんな忠告で何がわかるってんだい」
「はあ、まあ、そりゃもっともだな。うへははははは、はははは」
「まったく、どいつもこいつも、朝から人をバカにしてんだからね。あの英心にしたって、あの子が懐いてなきゃ今頃、」

クラウドの笑い声に構うことなく、長老は梵の立ち去った方向を睨んで、ひとつ舌打ちをする。

「懐いてんだから、仕方ねぇだろ」
「いいや、あたしゃ気に入らないね。実に気に入らない」
「若いもんのやることに、ババアがいちいち口出すもんじゃねぇや」
「バカ、そういうことじゃないよ。人間とスラィリーってのは元々相容れないもんだ。きっと良くないことが起きる」
「そう思うんなら、無理にでも引っ剥がせばいい事だろうに。まあ、もっともあの男、ああ見えて強ぇからな。ていうか大体、命の恩人かなんかじゃねぇのかよ?」
「そりゃ、そうなんだけどね…、それにしたって何年前の話だい。いい加減、時効だよ!」
「うひゃっはは、冷てぇな、バチあたんぞ」


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