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さぬき市生涯学習基本計画

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第1章 計画策定の基本的な考え方
1 計画の趣旨(生涯学習の意義)
2 計画の背景
3 計画の目的
4 計画の期間
第2章 生涯学習を取り巻く現状と課題
1 生涯学習における主な課題
2 歴史・文化における主な課題
3 芸術文化における主な課題
4 生涯スポーツにおける主な課題
5 学校教育・家庭教育における課題
6 人権・同和教育における課題
第3章 計画の基本方針
1 基本理念
2 基本目標と内容
3 施策の体系
第4章 計画の内容
1 生きがいを持って生涯を過ごせるまちづくり
2 さぬき市の文化を学び、継承し、独自の文化を創造するまちづくり
3 確かな学力と人間性豊かな心、健やかな体をはぐくむ教育が行われるまちづくり
4 差別がなく人権が守られるまちづくり
第5章 計画の推進
1 生涯学習の普及・啓発と情報提供
2 生涯学習推進体制の整備・充実
3 計画の評価と進行管理
4 行政と市民・関係団体との協働

第1章 計画策定の基本的な考え方
1 計画の趣旨(生涯学習の意義)
近年、所得水準の向上、自由時間の増大、世界一を誇る平均寿命等がもたらした生活時間の拡充、高度情報化、国際化などめまぐるしい社会情勢の変化により、自発的かつ主体的に学習する生涯学習は、ますますその必要性や重要性が増してきています。このような変化のなかで、市民の価値観やライフスタイルが多様化するとともに、生きがいづくりや自己実現を目指した活動のなかで、「物の豊かさ」から「心の豊かさ」が求められるようになってきました。
生涯学習とは「よりよく生きることを学ぶ」ことです。各人が生涯を通じて生活の向上や職業上の能力の向上、生きがいの発見など自己実現のために、その自発的意思に基づいて、必要に応じて、自分に適した手段・方法を選び、「いつでも、どこでも、だれでも」自由に取り組んでいく活動です。その学習活動は、趣味・教養・文化・スポーツ・レクリエーション・ボランティア活動など生活の全ての分野におよびます。
生涯学習は本来、個人の自由な学習要求に基づいて行われるものですが、その成果が地域社会において適切に評価されることは、まちづくりや地域社会が抱える課題の解決にもつながります。
このことは、さぬき市が総合計画で掲げる「主体性・創造性・生きがいをはぐくむ教育・文化のまちづくり」を築くうえで、大きな力になるものと考えます。
こうしたことから、さぬき市では、市民一人ひとりの主体的な参画により、創造性を十分に発揮するなかで、生きがいに満ちた人生を送ることができる生涯学習社会を築くため、「さぬき市生涯学習基本計画」を策定するものです。   トップへ
2 計画の背景
(1)社会・経済の変化へ対応するための学習 〜 新しい知識や技術の自発的な習得の必要性
高度情報社会の到来、国際化の進展、高齢社会への転換など、私たちを取り巻く社会環境は急激に変化しており、加えて福祉や保健・医療、男女共同参画、人権、地球環境等におけるさまざまな課題についても取り組むことが求められています。そのため、学校教育終了後も新しい知識や技術を自発的に習得する必要性が高まっています。
(2)社会の成熟化に伴う学習 〜 自己実現の必要性
生活水準の向上により、「経済的な豊かさ」から「心の豊かさ」を重視する傾向が高まってきています。また、平均寿命の伸長や就業構造の変化により自由時間や余暇が増大しているなかで、各ライフステージに応じた豊かで充実した生活を送りたいという「生きがい」を求める傾向も高まってきています。
そのため、さまざまな学習活動、文化活動、スポーツ・レクリエーションへの取り組みが広まってきています。
(3)学歴社会の弊害の是正 〜 一人ひとりの個性が尊重される社会の実現の必要性
偏差値教育や学歴社会の弊害に対する是正を求める傾向が高まってきています。個人の個性を生かした活躍が社会で広く認められるようになっていくなかで、さまざまな学習の成果(実力)が正当に評価される社会にしていくことが必要とされています。
(4)地域で支え合う、高め合う学習 〜 活力ある地域社会の実現ための必要性
社会構造の変化するなかで、豊かな人間関係を構築していくことが求められており、家庭や地域社会の教育力の向上を図ることが必要となってきています。学習を通じてさまざまな活動が展開され、地域で支え合い、高め合うことが期待されています。   トップへ
3 計画の目的
本計画は、社会的背景・時代のニーズを踏まえ、さまざまな環境の変化や新たな課題に的確に応えながら、市民の生涯学習の一層の充実、発展を図るため、平成17 年に策定された「さぬき市総合計画基本計画」における基本施策「主体性・創造性・生きがいをはぐくむ教育・文化のまちづくり」を実現するため、中・長期的展望に立った、総合的な生涯学習の推進に向け、具体的な施策を体系的に示すことを目的に策定するものです。
4 計画の期間
本計画の期間は、平成21 年度から平成25 年度までの5年間とし、5年間経過後に社会変化等、時代のニーズに合わせて見直すものとします。   トップへ
第2章 生涯学習を取り巻く現状と課題
1 生涯学習における主な課題
生涯学習が地域文化の創造や、住みよいまちづくりにつながっていくように、市民の学習活動をさらに活発化することが大切です。各種学習情報の提供や普及啓発などにより学習意欲を喚起していきます。
多様な学習の機会が提供されるように、さらに魅力的な学習内容と機会の充実を図ります。市民の求める情報を的確につかみ、各種学習情報の提供と情報内容の充実を図ることが重要です。
市民の多様な要望に対して、的確に相談できる体制を充実することが必要です。
市民の学習成果の発表や市民相互の交流を支援するなど、学習意欲を高めるための仕組みづくりや支援が求められています。
家庭、学校、活動団体、市など多様な主体が相互に連携しながら取り組める、ネットワーク協働の体制を構築することが急務となっています。
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2 歴史・文化における主な課題
市内に所在している文化資源を含め文化財の調査・保護について充実を図り、これらの貴重な財産をより積極的に活用するための基礎資料づくりが急務となっています。
地域の歴史文化を生かし、広く市民にその魅力や文化的価値を伝えていくことを考えて取り組んでいきます。
地域に伝わる伝統文化や伝統芸能の継承に向け、子どもたちや若い世代の担い手の育成により積極的に取り組みます。   トップへ
3 芸術文化における主な課題
市民が身近に芸術文化にふれ親しみ、また、自発的な芸術文化活動を行えるように、さまざまな機会と場の充実を図ることが望まれます。
多様化する芸術文化活動において、指導者の育成を図り、市民の要望に応えられる支援体制を充実していかなければなりません。
各種活動団体の育成を支援するとともに、相互に連携しながら取り組める、ネットワーク体制の構築を推進します。   トップへ
4 生涯スポーツにおける主な課題
各種スポーツ施設の利用促進を図るため、利用者の視点に立った利用のあり方を充実させなければなりません。
市民が、いつでも、どこでも、だれでもスポーツ・レクリエーションに親しむことができるよう、多様なスポーツ機会の充実が望まれます。
スポーツ・レクリエーション活動の振興に向け、各種活動組織との連携を図り、その活動を支援していく必要もあります。
子どもたちを対象としたスポーツ教室の開催など、スポーツの関心を高め、スポーツに参加する層の底辺の拡大を図ることをはじめ、指導者を育成し、地域で主体的に取り組める体制を充実していかなければなりません。   トップへ
5 学校教育・家庭教育における課題
平成20 年3 月に告示された新学習指導要領でも、「生きる力」の育成という目標は変わりません。確かな学力につながる基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得とそれを活用するための思考力・判断力・表現力の育成、人間性豊かな心や健やかな体をはぐくむ学校教育の取り組みが求められています。
また、地域の信頼を得るため、地域に開かれた学校を目指すとともに、学校と家庭、地域が連携した教育が求められています。   トップへ
6 人権・同和教育における課題
人権に対する正しい知識と理解を身につけた人権感覚の育成を行い、個人の人権が尊重される、差別のない社会の実現が求められています。
いじめや児童虐待等に対する早急な対策が必要です。   トップへ
第3章 計画の基本方針
1 基本理念
生涯学習は、現在および将来の暮らしに心の豊かさをもたらすものです。人々が生涯にわたって学習を継続していく必要性は、今後もますます強まるとともに、行政に対する要請も高まってくるものと考えられます。
これまでの社会教育・学校教育・家庭教育を生涯学習の観点から見直し、新たな生涯学習社会を構築する必要があります。
さぬき市では、市民一人ひとりが個性や創造性、主体性を十分に発揮することができるよう、平成17 年策定の「さぬき市総合計画基本計画」において掲げられている基本施策「主体性・創造性・生きがいをはぐくむ教育・文化のまちづくり」を本計画の基本理念とします。   トップへ
2 基本目標と内容
基本理念「主体性・創造性・生きがいをはぐくむ教育文化のまちづくり」に基づき、本計画の基本目標を以下に示します。
(1)生きがいをもって生涯を過ごせるまちづくり
平均寿命の伸長や余暇時間の増大などにより、余暇時間の有効的な活用方法として自主的な学習活動への気運が高まっています。
市民の多様な学習ニーズに応じた学習機会を提供するとともに、成果目標の設定や、習得した技術や知識を発表できる場や機会の創出などを行い、学習意欲を高める工夫を行います。また、だれもが地域で必要とされ、生きがいをもって生涯を過ごせるよう、習得した技術や知識を地域に還元できるようなシステムを構築します。
(2)さぬき市の文化を学び、継承し、独自の文化を創造するまちづくり
市民が郷土に愛着と誇りを持って次世代へと語り伝えていけるよう、地域の歴史・伝統文化に気軽にふれあい、学べるような環境を整備するとともに、先人から引き継がれてきた文化財への保存・整備・活用や地域に伝承されている伝統文化や伝統芸能の継承を図ります。
また、市民が自発的な芸術文化活動を行える機会を提供するとともに、学校や文化団体等が連携し、将来を担う若い世代がさぬき市の新しい芸術文化を創造し、交流を深めることができるような支援を行います。
(3)確かな学力と人間性豊かな心、健やかな体をはぐくむ教育が行われるまちづくり
子どもたちの多様な個性を生かし、一人ひとりの能力を伸ばすことができるような支援の在り方を工夫するとともに、新学習指導要領が目指す「生きる力」を身につけさせるため、確かな学力や豊かな心、健やかな体力を育む学校教育を推進します。
また、地域の子どもたちは地域で育てるという意識を持って、家庭・学校のみならず、地域で見守り育てる環境を整備します。
(4)差別がなく人権が守られるまちづくり
人権への正しい理解を深め、信条、性別、高齢者、子ども、障害者、在日外国人などに対する人権侵害をなくし、個人の人権を尊重し、だれもが自分らしく生きることのできる社会の実現を目指します。
また、いじめ・児童虐待などを未然に防ぐため、学校・地域・家庭の連携を図ります。   トップへ
3 施策の体系
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第4章 計画の内容
1 生きがいを持って生涯を過ごせるまちづくり
【現状と課題】
生涯学習とは、生涯にわたり、自主的に新しい知識を学ぶことで、自己実現に努め、日常生活に生きがいを見いだし、いきいきとした豊かな人生を送ることです。
人は、それぞれのライフステージ(幼児期、青少年期、成人期、高齢期)や立場・状況に応じてさまざまな学習を必要とします。学習することで成長し、また成長することで次の新たな学習が必要となります。
アンケート調査においても、8割以上の人が生涯学習は必要と回答しており、さぬき市における生涯学習へのニーズは高くなっています。また、さぬき市に希望する生涯学習の企画については年齢層で大きく違っており、50 歳未満の人では「スポーツ、レクリエーションに関すること」、「家庭・家族・子育てに関すること」、「親子・家族のふれあいに関すること」の回答が多いのに対し、50 歳以上の人では「生命・健康に関すること」、「高齢化社会に関すること」等の意見が多く挙がっており、多様なニーズがあることが分かります。
今後も少子・高齢化の急速な進展が予測されており、生涯学習の重要性はさらに高まるものと考えます。また、グローバル化、高度情報化の進展等、社会経済の急速な変化のなかで、多様なニーズに対応した生涯学習内容の充実が必要です。
しかし、生涯学習は与えてくれるものではなく、日常生活の場である地域から市民自身自らが創り出すものであるということも念頭に置くことが重要です。
さぬき市では多様な生涯学習の内容をより充実し、自己実現のために社会へ貢献しようという姿勢を引き出し、実践の場で多くの市民が幅広く活動できるように一人ひとりが個を大切にした社会づくりの主役になることを目指します。
人格の形成、地域や社会への参加、生きがいづくり、生涯を通じた文化活動やスポーツ活動への取り組みなど、それぞれのライフステージで一人ひとりが人間らしく生きるために、意義のある学びとはどのようなものかを考え、推進します。
このような観点から、次のような事業を重点的に支援します。
【具体的事業】
(1)多様な生涯学習内容の充実
@ 自主的な講座の充実
社会の変化に対応し、市民が学習する必要のあるさまざまな現代的課題−女性・子ども・障害者・在日外国人等などに関する人権問題、環境問題、男女共同参画等−に関する学習の機会が必要です。
また、行政主導型ではない、市民主体の活動を育てるため、一人ひとりが生涯学習の主役であるという認識を持ち、学習に取り組むことが大切です。
そのため、生涯学習に関する市民の認識を深め、学習参加を促進するための多様な啓発活動を促進し、市民に多様な生涯学習の機会を提供できるよう、自主運営を基本とした自主的な講座の支援充実に努めます。
A 情報通信学習講習会の開催
情報通信学習として、初心者及び中級者を対象にしたコース、高齢者向けの50 歳以上限定コースを設定し、講習会を開催しています。今後はパソコン等機器の整備を行い、IT(情報技術)の基礎技能向上を図ります。
B 外国語学習講座の開催
在住外国人指導者リストを作成し、在住外国人の協力を得て外国語教室を開催するなど、国際理解協力を推進します。
(2)地域での学習活動の推進
@ 地域活動の支援
市民が主体となった学習活動などに、行政が講師、開講場所、募集方法等のアドバイスを行い、生涯学習を通じて、これからの地域に役立ちたいと望んでいる人たちに、できる限りのバックアップができるよう努めます。
地域の課題については、地域住民が総合的な地域づくりの視点に立って、課題解決へ向けた学習と実践をすることが大切です。地域活動を支援するため、指導者の養成を進めるとともに、地域を創造する活動のための拠点施設(公民館等)の整備などに努めます。
A 公民館の整備
地域の生涯学習活動の拠点として、また、子どもやお年寄りが楽しく集える場所として公民館活動の充実と合理化を図ります。
また、生涯学習の振興や文化活動の振興、地域間交流の促進、情報発信の拠点として、公民館等の施設数の適正化を図ります。
B 図書館活動の充実
図書館における蔵書数の充実を図るとともに、親子のふれあいを深め、家族で読書に親しむため、本を読む環境づくりを推進します。
さらに、子どもの読書ばなれ対策事業を実施し、子ども読書活動を積極的に進めます。
(3)子どもの交流学習の推進
@ 他市町との交流の推進
児童・生徒・教師による他市町との友好交流を通じ、異なる地域の文化を理解し、幅広い見識を養うとともに、友好・協調の精神をはぐくみます。
また、長期休業期間を利用したホームステイ等を通じ、他市町の児童・生徒との友好交流を行います。
A 野外自然レクリエーションの充実
みろく自然公園や門入の郷、大串自然公園等には、歴史民俗資料館や陶芸教室、炭焼き窯、サイクリングコース、オリエンテーリング等、子どもたちが日常生活で体験できない施設やスペースがあることから、今後、野外自然レクリエーション活動の場としての充実を図ります。
B 体験学習活動プログラムの作成
自然体験など、地域での社会教育活動に主体的に取り組む、創造性豊かな子どもたちを育成することを目的とし、社会教育プログラム(学習プログラムを終了するとジュニアリーダーパスポートを発行するなど、経験年数に応じてステップアップしていく取り組み)の仕組みづくりを前向きに検討します。また、修了生が子どもを指導していくことができるような継続的な取り組みを目指します。
C 自然体験学習会の開催
温泉や宿泊施設を利用し、稲作・しいたけ栽培・山菜採り・田舎豆腐づくり・炭焼き・草木染め・こんにゃくづくり等、さぬき市で体験学習ができる場を提供し、交流を深めます。また、企業や大学などサークル活動や研修・合宿の利用への拡大を図ります。
D 子ども遊び教室の開催
商店街の空き店舗や公共施設の空き部屋を利用し、地域の高齢者や社会教育活動の指導者、学校教育経験者等が子どもたちに創作遊び等を教える教室を定期的に開催します。
E 子ども学び教室の開催
授業のない土曜日を利用して、子どもが参加する学び教室を開催し、知的な興味・関心を喚起させる科学おもしろ実験や、ものづくり講座、手づくりお菓子づくり等、大学生や学校関係者、専門家、ボランティア等の協力を得ながら実施します。
(4)自然保全活動の推進
@ 自然環境教育の実施
自然環境に関する講演会の開催や、自然観察会の実施、自然環境に関する調査を行うなど、幼児期からの自然環境教育を行います。
個人をはじめ、行政、市民団体、NPO、企業、学校等、地域の資源と機能を有機的に結びつけた継続的な環境学習に取り組みます。
A 自然環境の保護
都市化が進むなかで、残された貴重な湧水や緑などの環境を守り育てるなど、環境に関する学習を支援します。
排水、ごみ、排気ガスなど一人ひとりの注意と努力によって環境が守られるという環境意識高揚に向けて、ごみ減量運動、アイドリング・ストップ運動やノーマイカーデー推進運動を市民に浸透させるような具体的な施策を行います。
B 自然環境の活用
地域の誇りとする自然・景観・文化財などの掘り起こしと保護、活用が大切です。地域の自然、景観、文化財などを総合的に調査し、地域内の自然環境を資源として活用することを考えていきます。
(5)地域でのスポーツ活動の推進
@ 総合型地域スポーツクラブの育成
いつでも、どこでも、だれでもスポーツを楽しむことができる社会を実現するために、市民が自主的に運営できる総合型地域スポーツクラブを育成し、地域での市民スポーツ活動の活性化を図ります。クラブでは、いろいろな種目をさまざまな人たちが、その興味・関心や競技レベルを問わず、それぞれのスタイルで楽しむことができます。
また、スポーツに限らず、社会・文化的な活動も視野に入れ、地域コミュニティの形成にもつながるクラブを目指します。
A 生涯スポーツの普及
市民一人1スポーツを目指し、スポーツ活動をしていない人を含め、生涯スポーツ人口の増加を図り、健康体力を向上させるとともに、活力あるまちづくりを推進します。また、体育指導委員の資質の向上を図り、生涯スポーツの普及振興に努めます。
B スポーツに関わる市民・団体への奨励
積極的に活動を実施している団体や、スポーツ事業を主催する実行委員会に補助金の交付を行い、競技力の向上、競技の普及推進並びに団体の自主的活動の促進を目指します。   トップへ
2 さぬき市の文化を学び、継承し、独自の文化を創造するまちづくり
【現状と課題】
四国最大規模の前方後円墳である富田茶臼山古墳や国指定重要文化財である旧恵利家住宅など、多くの歴史文化遺産を有する郷土に親しむとともに、長い歴史を通じて受け継がれてきた文化について学習し、郷土に愛着と誇りを持ち、後世に伝えていくことは重要です。
また、市民アンケート調査によると、生涯学習の目的として「趣味や楽しみのため」との回答が最も多く、だれもが気軽に学習できる趣味を拡大することで、仲間づくりや地域づくりを図ることができると考えます。
高齢者が増加し、労働時間の短縮なども進み、時間的に余裕のある市民も増え、これまでの学習や経験から、深い知識・技術・意欲を持った市民は少なくないと考えられます。その知識・技術・意欲を地域に還元し、社会に貢献する喜びを体感するボランティア活動の推進は重要なものとなります。
このような観点から、次のような事業を重点的に支援します。
【具体的事業】
(1)伝統文化・伝統芸能の継承
@ 郷土文化の保全
さぬき市でも先人が築きあげた歴史・伝統文化に触れることによって、学校教育や生涯学習の場などさまざまな機会を通じて歴史・伝統文化を伝え、学べるよう地域の郷土文化の保全に取り組みます。郷土に愛着と誇りを持ち、地域の歴史・伝統文化を学び継承することを最重視します。
さぬき市の歴史・伝統文化、芸術文化やその先駆者らを調査・把握し、継承していくとともに、市民が学べる環境や機会の提供に努めます。
また、歴史的資産である平賀源内などの歴史文化資源や伝統文化の活用を支援します。
A 伝承人材バンクの充実
さぬき市の歴史を後世に語り継ぐ伝承者や、伝承文化の登録保存を促進します。
四国霊場八十八箇所の上がり3ケ寺を要するさぬき市では、へんろ文化を語り継ぎ、伝承するため、へんろ文化の観光的・歴史的なガイドを担う「おへんろつかさ」の養成を支援しています。今後も、さぬき市を全国に発信できる観光の核となるよう努めます。
B さぬき市史の編纂
平成14 年の合併により新しくさぬき市として発足しましたが、旧町時代を含めて、全市を網羅した「さぬき市」の歴史を末長く継承していくため、さぬき市史の編纂準備に向けた基礎資料づくりに取り組みます。
(2)文化財の保全
@ 指定文化財等の保存整備
国指定重要文化財をはじめとする貴重な文化財を後世に伝えるために、必要最小限の改修に努めます。
A 古墳の復元整備
四国最大規模の前方後円墳である富田茶臼山古墳や、うのべ山古墳をはじめとする津田湾古墳群は、さぬき市を代表する古墳であることから、さぬき市の歴史文化資源として、広く活用します。
(3)歴史文化資源の活用
@ へんろ道周辺整備・観光ルートの充実
四国霊場八十八箇所をめぐるへんろ道は、歴史的なへんろ文化を今に伝える道であり、全国からのお遍路さんの受け入れや市民の交流の場となっていることからも、整備を進めるとともに、受け継がれてきたお接待の心の育成に努めます。
また、へんろ道沿いにあずま屋・ベンチを併設した小公園や地区の施設・遺跡の案内板、ルートの説明・誘導板等を設置することにより、地域の観光資源と連携する歩行者回遊ルートとして、人々の交流と地域の活性化を図ります。
「おへんろ交流サロン」には、貴重なへんろ文化を知ることのできる四国で唯一のへんろ文化の専門的な資料館でもある「へんろ資料展示室」が併設されています。さぬき市が誇るへんろ文化を伝え残す場として、また、お遍路さんの交流の場として整備に努めます。
A 歴史的資産の活用
社会的に評価されてきた指定文化財に限らず、へんろ文化など多様かつ幅広い意味での歴史的資産を発掘し、現在のまちづくりに生かしていきます。
へんろ文化・平賀源内・富田茶臼山古墳・津田湾古墳群など、歴史文化資源のさらなる活用を図っていきます。
Bこども科学教室の開催
さぬき市の賢人である平賀源内の偉業と功績を学び、創意工夫と発明思考の向上を目的として、市内小学生を対象に、地元徳島文理大学香川校工学部・平賀源内先生顕彰会とともにこども科学教室を開催します。徳島文理大学香川校工学部は体験プログラムの科学工作などを通じて、モノづくりの楽しさ、おもしろさを子どもたちに伝え、子どもたちの豊かな心を育むとともに、考える力の学力向上に貢献しています。
C 平賀源内記念館の整備
全国的な知名度を有する平賀源内の偉業と功績を後世に継承・顕彰し、さぬき市の文化振興や地域の活性化に生かすため、地域との協働を図りながら、施設規模を拡大し、さぬき市から全国に向けて平賀源内を情報発信できる施設として整備拡充します。
(4)発表活動の支援
@ 芸術文化施設の活用推進
さぬき市の芸術文化の振興を図るため、芸術家や文化団体、学校等の諸活動を開催する志度音楽ホールの運営支援を行います。全市的な発表の場を充実するとともに、市内のあらゆる地区からの参加を支援します。
A 学習活動を生かす支援
学習活動を個人の楽しみや教養、自己実現のためだけではなく、身につけた知識や技術を地域社会に役立てるなど、新たな学習や活動への広がりが期待できる活動を支援します。
また、そのことを通じて、生涯学習活動の目的意識を高め、生き生きとした学習活動を展開するとともに、その成果が地域のなかで生かされるような仕組みを構築します。
B インターネットの利用支援
インターネットが広く普及し、さぬき市でも情報化を推進しているなか、同じテーマで学習する他の自治体の仲間との交流も視野に入れ、ホームページの作成、プログなどインターネットを利用した発表の場作りを支援していきます。   トップへ
3 確かな学力と人間性豊かな心、健やかな体をはぐくむ教育が行われるまちづくり
【現状と課題】
さぬき市の将来を担う子どもたちが、郷土を愛し、心豊かにたくましく生きる力を持って育っていくよう、子どもたちの教育を充実することは重要なことです。また、人間の人格形成の過程で、乳幼児教育、学校教育は大きな影響力を持っていることから、親や保護者及び兄弟姉妹が及ぼす教育的刺激は、生涯を通しての「生きる力」に関わるといっても過言ではありません。
家庭内ではぐくまれる愛情や生活習慣、躾といったものは、豊かな感性や望ましい人間関係の育成につながり、社会性の充実や自己学習能力の獲得といった生涯学習の基盤となるものです。子どもたちが「自ら考え、判断し、行動する能力」と、「生涯にわたって学ぶ力・自己学習能力」を身に付ける教育が重要となります。
そのためには、学校・家庭・地域社会がそれぞれ適切な役割分担を果たしつつ、教育機能を発揮するとともに、相互に連携し、共同して子どもたちを育てていく環境整備が必要です。
市民アンケート調査によると、機会があれば取り組んでみたいボランティア活動について、「子どもたちの健全育成を図るための手助け」との回答が最も多く、子どもたちの育成への関心が高いことからも、地域全体で子どもたちを育成していくという体制づくりを進める必要があります。
このような観点から、次のような事業重点的に支援します。
【具体的事業】
(1)子どもの教育の充実
@ 研究推進校の指定
時代に即した教育環境を目指し、さぬき市独自で研究推進校を指定し課題研究を行うよう計画します。今後進めていく事業について、毎年、幼稚園及び小・中学校を研究推進校に指定するなど、よりよい方策を検討して研究推進を図ります。
A 社会科副読本の作成
さぬき市の素晴らしさを知り、郷土を愛する心を育てるため、市の歴史・地理・統計データ等を一冊の本にまとめた市内小学校社会科副読本を作成します。
B 心の教育相談員の設置
児童・生徒が相談しやすい場として、心の教室を設け、悩みや不安を把握するとともに、悩みや不安を解消していくための支援活動を行い、児童・生徒の心身の健康を図ります。現在、市内の中学校では心の教室相談を実施しており、随時小学校にも心の教室相談員を配置します。相談員は、生徒や保護者、教職員の悩みの相談や、学校の教育活動への支援を行います。
C ICTプランの推進
ICT(ネットワーク通信による情報・知識の共有が念頭に置かれた情報通信技術)プランの推進により、各小・中学校の情報教育の充実を図ります。各小・中学校にLAN整備及び情報機器整備を行い、情報教育環境の構築を図ります
D 外国語指導助手の配置
中学校における英語指導、幼稚園・小学校での異文化理解学習及び地域住民に対する語学指導等に、外国語指導助手を活用することにより、英語学習及び国際理解教育の充実を図ります。
E 地元農産物の学校給食への導入促進
減農薬米生産の奨励や、安全な米づくり指針により、生産農家グループを育成し、学校給食センターが優先的に買い上げる仕組みをつくり、有機野菜や旬の食材、郷土料理も取り入れます。
また、地場産物を活用することにより、子どもたちが食と地域や農業のつながりを自らの体で受け止めることができる体制づくりに努めます。地産地消の推進と食農文化の育成を図ります。
F 学校教育施設等の再編整備と有効活用の推進
少子化が進むなか、幼児・児童・生徒数の推移による幼稚園や小・中学校規模の適正化、園・学校施設の適正配置について検討します。施設の再編や整備、有効活用の方針策定に際しては、地域住民との合意形成を図ります。
(2)幼児教育の充実
@ 子育て支援の推進
幼児期の学習は、主に家庭を中心に行われるため、まず親が学習し、実践していくことが大切です。しかし、核家族化や少子化に伴い、幼児期の子どもを持つ親や、実践的な家庭教育を受けた人たちが少なくなっています。
そのため、心身ともに健康な子どもを育てるためには、子どもの成長に応じて、子育て支援を中心とした親の学習機会を充実することが必要です。
適切な相談体制づくりを行うことにより、社会生活に必要な基礎的な学習の確立に努めます。
A 幼稚園預かり保育の実施
「幼児教育振興プログラム」に基づき、通常の教育時間終了後及び長期休業期間中に、家庭と連携し、積極的な子育て支援を視野に入れた教育活動を行うため、幼稚園預かり保育を実施します。
(3)学校・家庭・地域社会と連携した教育の実施
@ 地域で育てる学校づくり
地域と一体化した学習を充実させることにより、学校教育を通じたコミュニティ形成の推進を図ります。通学中の声かけ運動等、小さな取り組みから、家庭・地域・学校の連携の仕組みをつくります。
また、地域懇談会を開催し、保護者や地域の人たちと学校についての話し合いの場を持ち、学校運営に役立て、地域で子どもたちを育てる取り組みを盛り上げていきます。
A 学校・家庭・地域社会の連携による教育の推進
福祉・環境・国際理解の学習、職場体験など、地域のボランティアの応援を得て子どもたちが地域で学習できる機会を増やしていきます。個人の知識、技術を子どもたちの学習に活用できる人材の募集登録を行います。
また、地域全体で子どもたちの成長を見守り育てていくためにも、家庭、地域、学校が一体となった教育に取り組みます。
B 学校支援ボランティアの育成
地域全体で学校教育を支援する体制づくりを推進することにより、教員や地域の大人が子どもと向き合う時間の増加、住民の学習成果の活用機会の拡充及び地域の教育力の活性化を図ります。
C 子ども会活動の充実
市内子ども会活動の充実を図るとともに、子どもの自主性や協調性を養うことを目的とし、さぬき市子ども会育成連絡協議会の活動を補助し、活発化に努めます。
D 放課後子どもプランの推進
地域社会のなかで、子どもたちの安全で健やかな放課後の居場所づくりを推進するため、教育委員会と健康福祉部との連携を図り、原則として全小学校区において子どもの活動拠点(居場所)を設け、地域の参画を得て、子どもたちと共に勉強やスポーツ・文化活動、地域住民との交流活動の取り組みを推進します。
E 青少年の健全育成
さぬき少年育成センターが子どもの登下校時間帯等に通学路付近を巡回するなど、児童・生徒の問題行動を早期発見することにより、公共の場での態度・マナーを指導し、非行防止に努めます。
また、子どもたちの育成を支える保護者組織(PTA等)や自治会などの地域住民組織の活動をより一層支援することで、学校と家庭・地域社会との連携による地域教育力の形成を図ります。
F こどもSOS
事故や犯罪の抑止効果を高めるには地域ぐるみの取り組みを継続していくことが大切です。
「こどもSOS」(緊急避難場所)を設置し、子どもの安全確保に努めます。
子どもたちが安心して学び、遊び、生活できるような安全な生活環境づくりを推進していくため、学校、PTA、地域及び教育委員会が連携し、一体となって子どもを犯罪から守るために取り組みます。   トップへ
4 差別がなく人権が守られるまちづくり
【現状と課題】
生涯学習のキーワードは、さまざまな学習を通して豊かで充実した自己を創造し、理解を深めていく自己実現にあります。それは、人権学習の基本ともなります。
人権学習は、差別や人権に関する単なる知識の学習だけでなく、人々と触れあい、学びあい、他者を理解し、共感する心を育み、優しさと温かみのある人間関係を促進することが望まれます。
こうした地域での共生社会の実現が人権と平和を大切にする事の基盤と考えます。
このような観点から、次のような事業を重点的に支援します。
【具体的事業】
(1)人権・同和教育の推進
@ 人権・同和教育の推進
学校教育での事業と、社会教育での事業を推進します。住民相互の理解を深め、人権感覚を身につけてもらうよう、市民への幅広い人権・同和問題に関する学習機会の提供に努めます。
A さぬき市人権まなび講座の開催
さぬき市人権・同和教育研究協議会が主催する人権まなび講座で会員らが人権・同和問題を学習することにより、人権・同和問題解決のための実践力を身につけ、また、人権教育推進のリーダーとしての資質を培います。
(2)人権啓発の推進
同和問題の早期解決と人権擁護の施策を行政の重要課題として位置付け、部落差別をはじめとするあらゆる差別をなくすため、生活環境の改善、社会福祉の充実、産業・職業の安定、教育文化の向上及び基本的人権の擁護等に関する施策を総合的に推進します。 また、部落差別をはじめとするあらゆる差別を解消し、明るく住みよい地域社会の実現を目指し、事業を推進します。   トップへ
第5章 計画の推進
1 生涯学習の普及・啓発と情報提供
市民一人ひとりが生涯にわたる学習を通じて教養や知能を高め、心の豊かさや生きがいを感じるとともに、学習した成果が社会生活や職業能力の向上等につながることで、自己の充実・実現を図ることができます。
本計画においては、生涯学習の意義について広く市民の理解や関心が深まり、学習活動のきっかけづくりに資するための普及・啓発に関する取り組みを推進します。また、生涯学習情報の一元的な収集、体系的な整理とともに、効果的、効率的な提供を行っていきます。
2 生涯学習推進体制の整備・充実
市民の学習ニーズや学習活動は、あらゆる世代が多岐にわたる分野について、多様な場、形態で行うものであることから、行政内部の推進体制を充実・強化するとともに、学習を支援する諸施設や教育機関、民間等との連携・協力を図り、それぞれの特性を生かし、専門性を発揮できるよう、ネットワークの構築を図ります。
3 計画の評価と進行管理
この計画の進捗管理については、生涯学習課を中心に、継続的に調査、評価し、推進に向けて全庁的に取り組みます。
また、社会教育委員の会議などで市民の意見を受け、各種施策に取り組みます。
4 行政と市民・関係団体との協働
行政と市民や関係団体が対等に協議して連携する体制づくりや、他団体をも含む広域的な連携が広がるには時間がかかると思われます。しかし、市民や関係団体、地域が持っている多様な能力や特性を生かし、生涯においてさまざまな学習に主体的に取り組むことは、人と人との絆を強め、自らが社会づくりの担い手であるという新しい「公共」の意識をひろめることにつながると期待されます。
新しい公共では、これまで行政が主として提供してきた公共サービスを、今後は地域において住民団体をはじめNPOや企業などが提供するしくみを整えていくことになります。市民の自発的で多様な活動を中心とし、地域社会のさまざまな組織と対等の立場で協働し、創り出すことが、最大の特徴といえます。そのことが、地域社会のなかで人と人とのつながりを生み、人・物・情報のネットワークを広げ、地域社会の活動を高めることにつながると考えられます。
これからは、イベントや地域活動、各種講座などの学習機会に積極的に参加するなど、受身の学習から自ら行動し発信する学習に取り組むことが求められています。行政は、学習を支える仕組みや相互交流・情報交換ができる環境を整備し、参加する学習から参画・協働する学習へ、市民が主役の学習体制の構築を目指します。   トップへ

香川社会教育推進コンソーシアム協議会 事務局
高松市藤塚町1−13−9 Pasar藤塚1階
TEL:087-863-7012  FAX:087-863-7013


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