民話・昔話と起源をめぐる説
文明を築き上げたシュメール人は、紀元前3000年ごろには、すでにかの有名な楔形文字を持っており、これらを用いて粘土の石版(粘土板)に多くの神話を刻みつけた。その後、覇権はめまぐるしく入れ替わっていったが、おおよそメソポタミア神話体系の基盤は、シュメールとアッカドの2民族によって固められた。"彼らの象形文字が世界で最も古い文字であることから、メソポタミア神話とは、現存する中では世界最古の神話文書ということになる。しかし、その伝承は現在まで直接伝わることなく、ほぼキリスト教が発生したころの断絶したため、失われた神話ともいえる。ただ、この地域はイラン(アケメネス朝ペルシャ)、アレクサンダー大王統治時代があったとはいえ、ゾロアスターやキリスト教の影響がどれほどかはわからない。それよりも都市文明の中心地、という立場を失ったことの方が国家信仰的な宗教の衰退の理由としてふさわしいと思われる。この地はもっと後世にはイスラーム圏となる。ただ同じ語族(ユダヤ人、ヘブライ語)では太陽のことを現在でも「シャマシュ」と呼ぶなど片鱗は残る。 "エジプト九柱の神々を参照。
しかし、このように由来不明な多数の名前と人物の羅列があるので、歴史時代のギリシアにおける多少とも名前のある家柄の市民は、自分は神話に記載されている誰それの子孫であると主張できたとも言える。ウェルギリウスの『アイネーイス』が、ローマ人の先祖をトロイエー戦争にまで遡らせているのは明らかに神話的系譜の捏造であるが、これもまた、広義にはギリシア神話だとも言える(正確には、ギリシア神話に接続させ、分岐させた「ローマ神話」である)。ウェルギリウスは、ギリシア人自身が、古代より行って来たことを、紀元前1世紀後半に、ラテン語で行ったのである。古代ギリシア人は世界の始まりについて、他の民族と同様、それは原初の時代より存在したものであるとの素朴な思考を持っていた。しかし、ゼウスを主神とするコスモス(秩序宇宙)の観念が成立するにつれ、おのずと哲学的な構想を持つ世界の始原神話が語られるようになった。それらは代表的に四種類のものが知られる(ただし、2と3は、同じ起源を持つことが想定される)。神々の系譜や人間の起源などを系統的な神話に纏めあげたヘーシオドスは、その『神統記』において二つの主要な起源説を伝えている。
その後に製作された、J・R・R・トールキンの『指輪物語』も、キリスト教化以前の北方ヨーロッパにおける固有の信仰に、非常に影響を受けた作品と言える。この作品が人気を呼ぶにつれ、そのファンタジー要素は人々の感性や他のファンタジーのジャンルを、絶えず揺り動かしている。近代的なファンタジー小説にはエルフやドワーフ、氷の巨人など、北欧の怪物達が多く登場する。のちの時代になって北欧神話は、大衆文化や文学・フィクションにおいて、多くの影響を残しているのである。"以下は、翻訳元の英語版(Norse mythology)における出典である。""Modern retellings of ancient mythology are often inventive"
カムヌナカワミミは綏靖天皇となるが[25]、綏靖天皇以下の8代の天皇の事跡は伝わっていない。江戸時代までは官選の正史として記述された『日本書紀』の方が重要視され、『古事記』はあまり重視されていなかった。江戸中期以降、本居宣長の『古事記伝』など国学の発展によって、『日本書紀』よりも古く、かつ漢文だけでなく日本の言葉も混ぜて書かれた『古事記』の方が重視されるようになり、現在に至っている。日本神話の中には他の神話との関連性を指摘されているものが多く存在する。