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今日もこんなことさえなければ、一人で過ごすはずだった。
コムイさんの手伝いをしていたリナリーに頼まれて、資料探しの手伝いを簡単に承諾してしまったことを、書室に入った途端に後悔した。
なるべく顔を合わせないようにしていたラビが、既にそこにいたのもあるが、神田と楽しそうに話している姿を眼にしたからだった。
この二人には割り込めない空気がある。
同い年で、付き合いも自分なんかよりはるかに長い。

「よお、アレン」

書室に入ってきた僕にすぐに気づいて、声を掛けてくれるラビ。
神田は相変わらずこちらに視線を向けても知らん振りだ。

「こんにちは、ラビ」

「お前まで借り出されたんかぁ?」

「ええ、どうせ暇だったんで…えっと、リナリー何からやりますか?」

これ以上ラビに話しかけられることのないように、僕はリナリーに視線を向け不自然にならないように離れる。
なんとなく、まだラビの視線がこちらに向けられているような気がしたが、一切振り返りはしなかった。





あれからずっと、なるべく視界に入れないようにしていた。
今も、まるで逃げるようにしてこんな奥まったところにいる。本を探す振りをして。





 

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