海のすぐ近くにある宿泊先のホテルに戻ってきた俺と美希は、それぞれの自室でシャワーを浴びて体を洗っ
てから合流することになっていた。「塩水で髪がバリバリだよ」と美希は煩わしそうにしていた。
 熱いシャワーを頭から被りながら、昂る気持ちが今にも胸の中ではち切れてしまいそうになるのに俺は身悶
えしていた。海水にまみれながらした口づけで、抑えていた感情が一気に高まってしまい、そのままどんどん
深くなっていくキスにどうにか理性の斧を振り下ろし、足早にホテルに戻ってきたのだ。
 全身が激しく美希を求めていた。
 体と髪を洗い終えてからシャワーの設定温度を一気に引き下げ、頭の芯から冷えるような水でクールダウン
してから、浴室を後にする。下はしっかり履いているが、上半身はTシャツを適当に肩に引っ掛けただけだ。
 「……あ」
 浴室を出ると、ベッドサイドに美希が腰掛けていた。空色の、蝶を象った刺繍の入ったキャミソールを身に
つけただけの上半身に、マイクロミニのスカートから伸びた真っ白な脚が眩しい。間違いなく世の男性の視線
を惹きつける一因になっている、剥き出しになったボディライン。普通の女の子なら恥ずかしがるような露出
の高い衣装も、美希はいつも自信満々に身に纏う。
 美希が大胆なりに身だしなみをしっかり整えているのを見て、俺も慌ててTシャツに腕を通した。
 「たくましいね、プロデューサーさん」
 緊張感の見られない、平和そうな普段どおりの笑顔で美希が言った。
 「太ってなけりゃ、大抵の男はこんなもんだよ」
 高鳴る鼓動を意識しながら、俺も隣に腰かけた。そっと腕を伸ばして美希の腰に手を回してみると、美希の
体が寄りかかってきた。頭が肩に乗り、ひよこの毛を思わせる柔らかい髪が頬にかかった。鼻を埋めるように
して髪の匂いを嗅いでみると、清潔で爽やかな、それでいて甘さの乗ったいい香りがする。
 「美希」
 呼びかけると、起こした頭をこちらに向けて、視線が合った。見詰め合うこと数秒、先に目を閉じたのは美
希だった。求められるままに唇を重ねると、シーツの布を握り締める音が聞こえた。
 「あっ……ン」
 続けざまに舌を入れても、美希は逆らうことなく身を任せてくれた。びくびくしながら舌を差し出してくる
その初々しさに征服感のような感激を覚えて、胸の奥が熱くなる。
 「んっ……んん、ん……ぁ」
 唇を離し、首筋を伝わせ、鎖骨を舌でくすぐりながらキャミソールの裾から手を差し入れて捲り上げようと
すると、美希の手が寄り添ってきて、手首を掴んで制止された。
 「イヤか?」
 「ううん、違うの」
 自分でやるよ、と言いながら、美希がベッドサイドから立ち上がった。俺の正面に回ってきて、ほんのりと
頬を上気させて俺を見下ろす体勢になった。
 「しっかり見ててね、美希の一番の自信作……」
 美希の細長い指が、キャミソールの指にかかった。右手を引っ掛け、その上に左手が交差して布地が持ち上
がり、臍の窪みが見えて、一気に胸部までが剥き出しになった。首からキャミソールを抜き取った瞬間、持ち
上がった乳房が重力に引かれて落ち、ぷるんと大きく揺れた。下着の黒が、美希の肌の白さを際立たせている。
 「美希……」
 溜め息をつく間もなく、今度はベルトに手がかかった。カチャリ、と金属同士の擦れる音がしてするっと皮
のベルトが抜かれた。下腹部を覆うスカートのホックが外れて、欲望を煽り立てるようなファスナーの音と共
に、閉じた脚にしがみつくことなく真っ逆さまに地面へ着地した。肩の辺りまでうっすらと赤に染めながらも
美希の表情は得意気で、「自分の体は見せるためにある」と言わんばかりだった。
 「……まだだよ。ここからが本番……」
 フロントホックと思われるしっとりした黒のブラに指が引っ掛かり、上下にカップがずれた。一瞬躊躇する
ような動きを見せたが、そのまま肩紐が抜けて、今まで見たことの無かった領域が露になった。前方に丸く突
き出た、女性のシンボル。豊かな膨らみの形は綺麗に整っていて、中央に位置する乳首は綺麗な桜の色。
 と、美希がくるりと背を向けた。なだらかな背中の底に、胸のボリュームと比べると僅かに控えめではある
ものの、ぷりんとせり出した臀部があった。そこを覆うようにしていた、ブラとお揃いの黒いショーツも引き
剥がされていく。足首からショーツが抜かれ終えると、再び美希がこちらを振り向いて、両手を腰にあてがっ
て堂々とポーズを決めて見せた。
 「どう? ミキの体、キレイ?」
 今更確かめるまでもない、体を振ればゆさっと揺れる大きな乳房の膨らみの下に、丹念にやすりをかけてカ
ービングしたような美しいウエストのくびれ。しなやかな力強さすら感じさせる下腹部の中心にはうっすらと
若草が萌えて、内側から皮膚を押し上げるような、エネルギーに溢れた太腿から一息に長い脚が伸びている。
 とびっきりの可能性を秘めた原石が、決して妥協することなく磨き上げられていた。このまま芸術作品にで
もしてしまえそうな、そんな裸体だった。下品な雄の欲求を持つことが申し訳無く思えてしまうぐらいだ。
 「キレイだよ。言葉を失いそうなぐらい……」
 俺の言葉に美希は安堵して両手を下ろし、表情を崩した。
 「良かったー。これ以上太っても痩せてもダメだし、筋肉つけないとキレイに見えないのに、鍛えすぎたら
バランス崩れちゃうの。ミキ、頑張ったんだよ」
 美に対する美希の意地──執念とすら言えるかもしれないが、とにかく情熱がひしひしと伝わってくる。
 双子の果実を揺らしながらそんな美希が歩み寄ってきて、俺の目を見てから視線を下げていった。
 あんなに扇情的なストリップを見せられれば当たり前だが、スラックス越しでもはっきりと分かるテントが
そこにできあがっていた。腰の奥が疼いて仕方なく、男としての欲望は牙を剥いて激しく美希を求めていた。
 「……コーフンした?」
 「これで興奮しない男なんているわけ無いよ」
 逸る気持ちを抑えるように、脱ぎ捨てたTシャツをそっとベッドの端に投げ、もつれる手を落ち着かせなが
らベルトを外して、スラックスを足から抜き去る。美希は、隣に座ってその様子をまじまじと見つめていた。
 「…………」
 こういった行為に及ぶのが初めてというわけでは無いが、いつもこの瞬間に俺は緊張する。だが、美希も堂
々とやってみせたのだからと自分に言い聞かせ、最後の一枚も脱ぎ捨てた。血液を吸って膨張した男のシンボ
ルが勢い良く飛び出て天井を指すのを見て、隣で美希が身じろぎするのが見えた。
 「うわ……」
 美希は驚いたようだが、引いてしまわなかったことに少しホッとする。
 「なんか凄いね、それ……」
 「ん、そう?」
 「実物を見るのは初めてだよ。コーフンしたら元気になるっていうのは知ってるけど」
 日頃の口ぶりから何となく感づいてはいたが、美希に男性経験が無いらしいことが分かって安心している自
分がいた。グラビア撮影の時にスタッフが前屈みになっているのを見ていたはずだが、バスの乗り方すら知ら
なかったのにそっち方面の知識は多少なり持っているのだろうか。何も知らないまっさらな美希に色々と教え
込んでいくのもそれはそれでやりがいがありそうなものだが、少しは知っていてくれた方がこちらとしてもや
りやすくはある。
 始めようか、と口で言う代わりに美希の腰に手を回して抱き寄せる。掌に感じるのは先程とは違う、人の肌の温
もり。腰から肩まで、背骨の出っ張りをなぞるように指を滑らせると、美希の背中が強張って出っ張りだった
所が窪みになった。
 「やっ……ぁ、ん……っ」
 そのまま肩甲骨の辺りをくすぐるようにしていると、溜め息のような声が漏れた。左手で長い髪を一纏めに
してたくし上げ、普段は金髪に覆い隠されているうなじに舌を這わせる。
 「うぅっ……背中、ゾクッてするの……」
 美希が息を吐いた。時々仰け反りながらも段々と猫背になっていくその背後に回って、首筋に顔を埋めなが
ら体の前面へ手を滑らせていった。引っかかることの無いつるつるした肌の感触が手に心地良い。
 世の男性の視線を釘付けにする美希のバストは見た目以上に立派な代物だった。思い切り掌を広げて覆い隠
すようにしても、全部を掴みきることができないほどだ。たっぷりとした重みも感じる。
 「あ、胸……触られてる……」
 「大きいな、やっぱり」
 「……ぉ、大きい方が好き?」
 「そりゃあな。まぁ、小さくても可愛らしくていいと思うけど、美希はこの大きさが一番似合ってるよ」
 「あはっ、そう言ってもらえると、ミキも嬉しいな」
 背中に押し付けられていた柔らかさを、今この瞬間、両手で堪能できている。達成感の喜びが胸に湧き上が
ると同時に、指先が沈むほどの柔軟さと、内から押し返してくるような弾力に言葉が出なかった。
 「ねぇ……プロデューサーさん」
 「何?」
 痛く無さそうなことを確認して、少しずつ指先に力を込めて軽く握るようにして揉んでいく。
 「もう結構前だけど、会議室で胸触られちゃったこと、あったよね」
 「ああ、あったなぁ。セクハラ対策とかいうアレだっけ」
 今思うとかなり危険なことをしていたと思う。「跳ね除ける練習をしたいから」と言う美希にボディタッチ
をするよう頼まれ、悪ふざけのつもりでつい胸を触っていたのだが、美希の息が荒くなってきたのに強烈な罪
悪感が噴き上げてきて、しばらくの間は自己嫌悪に悩まされたものだった。
 「実はあの時……ね……」
 美希の声が尻すぼみに小さくなる。息を吐く音が目立つようになってきた。
 「……気持ちよかった?」
 「う……うん……体が、あ、熱くなってきて……段々エッチな気分に……は、んっ……」
 美希の口から「エッチ」という響きを聞いた瞬間、下半身が重たくなったような気がした。肌がしっとりと
熱を持ってきた所で、そろそろと頂点に指を上らせていく。頂に辿り着くまでは中々の距離があった。
 「んんっ! っく、あぁ……!」
 甘い嬌声だった。人差し指で乳首を捏ねるようにしているとすぐに膨らんできて、コリコリした弾力が内部
に生まれて来たのを感じた。前のめりになっていた背中が仰け反り、俺の胴に寄りかかってくる。長く伸びた
髪の先端が俺の男性器に触れてしまいそうで、咄嗟に根元を掴んで俺の肩の後ろへ追いやった。
 グミのような弾力を持った先端を指先でねちっこく苛めていると、その内に閉じられた脚がもじもじと擦り
合わされているのが見えた。
 「はぁ……なんだか、ソコ、さ、触られると……お腹に響くの……」
 「お腹か……下っ腹?」
 乳首を捻る左手はそのままにしておいて、右手を下げていく。指先で臍の周りをなぞってみると、美希が力
んで腹筋が硬くなるのを感じた。見た目のバランスを整えるために筋力トレーニングも密かにやっていたのだ
ろうか。本人が言っていたのだからきっとそうなのだろう。スタイルを維持するために影で努力をしていたこ
とが窺えて、有難い気持ちになる。
 「あ……ま、待って」
 両脚の根元へと右手を差し入れようとした時、落ち着きを取り戻したような声で美希が言った。
 「……やっぱり、怖いか?」
 「そ、そうじゃなくって……プロデューサーさんの、触ってみたいって思って……」
 興味ありげだったが、言い辛そうに切り出す言葉には恥じらいの色も滲み出ていた。硬くなった物を先程か
ら美希の腰に押し付けっぱなしだったことに今更気付いて、顔が熱くなった。
 「……いいよ」
 俺がベッドサイドに腰かける形に体をずらしてみると、美希がベッドから降りて、床に跪く形でこちらを振
り向いた。後ろから愛撫している限りでは見えなかったが、美希の翡翠色の瞳は潤み、頬はすっかり上気して
いた。
 「じゃあ、触ってみるね……」
 ゆっくりと美希が右手を伸ばしてきて、指先で恐る恐る男根に触れた。ぎこちなさ丸出しの態度が嬉しい。
 「うわー……すっごい硬くて、熱い……熱とか出してない?」
 「熱なんか出してないよ。美希にはお熱だけどな」
 「あはっ、キュンってするけど、ちょっとキザっぽいかも」
 どことなく間抜けに響いた美希の言葉に、思わず口から笑いが零れた。
 「そのまま握ってくれるか? 握ったら、そのまま上下に……」
 「うん」
 言われた通りに美希は俺の言葉に従ってくれた。女の子の柔らかくて小さな手に、性欲を具現化したグロテ
スクな肉の塊は確かな力で握り締められて、ビクッと跳ねた。美希の目が俺を見上げる。
 「なんか、ここだけ別の生き物みたいなの」
 ぽつりと美希がそう呟き、肉茎を握った手が上下運動を始めた。
 自慰の時よりも遥かに緩い力で、ツボを全く掴んでいない動き。ああ、やっぱり美希は良く分かってないん
だ。それでも、世間の目を釘付けにするアイドルが目の前で跪き、興味津々な様子で男のペニスを手で扱いて
いる様は、刺激的というには余りある。まるで慣れていないことが分かる手の動きが気持ちいい。
 「うーん……あ、そうだ!」
 目を細めてじっくりと男性器を観察していた美希が何か閃いたようで、握っていた手をパッと離した。俺の
瞳をじっと覗き込んでから、更に距離を詰めてきた。右手で自分の胸元を指差している。
 「ここでやってみるね」
 「美希、知ってるのか?」
 「知ってるって、何を?」
 知らないらしい。別に知識があるというわけではなくて、本当に美希の思いつきのようだ。どちらにせよ、
思わぬ申し出に期待が否応なしに高まり、胸が大きく脈打つのを感じた。
 「そういうのがあるんだよ。美希みたいに胸が大きい女の子じゃないとできないんだけどな」
 「へ〜、そうなんだ。大きくてよかった。じゃあ……よいしょっ……と」
 誇らしげに胸を張って満面の笑みを浮かべてから、美希が膝立ちになって自ら両方の乳房を持ち上げ、俺の
股間に押し付けてきた。そのまま、先程手で感触を楽しんでいた柔らかな肉に両側から挟みこまれる。
 「あっ、できた」
 あや取りが上手にできた時のような、無邪気な声。みっちりとした弾力が左右から押し付けられていて、不
可思議な感触が腰から伝わってきて、ペニスの先端がムズムズした。思わず腰を振りたくなる衝動に駆られる。
 「このままこすってみるね……んしょ、んしょ……」
 緩慢な動作だが、美希の体が上下に揺れる。体に合わせて金髪も揺れていた。手でされている時とはまた違
う。ぴったりと包み込まれる感触と、性感帯を擦りたてられる刺激が同時に襲いかかってきて、手が勝手に美
希の頭を撫でていた。
 「ん……いいよ美希。柔らかくてぷにぷにしてる……」
 「そう? 嬉しいなー、ミキ、頑張っちゃうよ」
 ぺろっと舌なめずりをして、美希の動きが少し速くなった。抑えるような声から、美希も恥ずかしい気分に
なっていることが窺えるが、その恥ずかしさも含めて美希はこの瞬間を楽しんでいるようにも見えた。
 「プロデューサーさんの、なんか大きくなってきた気がするの。ビクビクしてるよ……」
 動きたい衝動を抑えきれなくなって、腰を揺するようにぐいぐい動かす。先走りが美希の肌にまとわりつい
て、ぬめるような感触が強くなっていく。痺れるような快感が段々大きくなってきて、射精の瞬間を意識した。
 このまま出したいという気持ちと、美希の綺麗な肌を汚してしまいたくないという気持ちがせめぎあった。
 早く引き抜かなければ間に合わなくなってしまうと焦り始めた時、亀頭に生暖かい物が触れた。ぼんやりと
焦点を合わせずにいた視線を美希に戻してみると、つやつやした唇から赤い舌が伸びて、鈴口から漏れる先走
りを拭い取るように亀頭を舐め回していた。
 「あ……美希……も、もういいよ」
 「ヤ……最後までするの……」
 力の入らない手で美希の頭を押しのけようとしてみたが、美希はそれを嫌がって頭を更に沈めた。赤黒い先
端が見えなくなり、粘膜のぬるぬるした感触に包まれた瞬間、下半身に火が付いた。
 「う、出るっ……」
 「んっ!? ん、んん……」
 シャワーを浴びていた頃からじりじりと高まり続けていた欲望を押し固めた白い粘液が、尿道を駆け上がって
いく。行き先はどこなんだろう、ああ美希の口の中だ。あんなに可愛らしい唇と、丁寧に手入れされた口の中を
俺の体液で汚してしまう。ごめん、という罪悪感が何故か快楽を増幅させて、後から後から睾丸を絞られるよう
に大量の精液が吐き出されていく。
 「ぐ……ごほっ……」
 美希がむせて、牡の液体が、豊かに盛り上がった双丘の表面にべったりと落ちていく。やがて、長い射精が
終わり、余韻にペニスが震える頃になって、吸い付くような音と一緒にカリのくびれから先が引っ張られるよ
うな刺激が走った。尿道からの残りが吸い上げられて、絶頂の快楽が一瞬だけ呼び覚まされた。
 「ん……」
 唇からペニスをずるりと引き出した美希は、眉間に皺を寄せていた。
 「美希……ごめん、口の中に入っちゃったろ」
 ごくり、と飲み下す音。美希の喉が脈動したのが見えて、俺はぎょっとしてしまった。
 「……苦い……」
 「悪い……」
 いたたまれない気持ちになってティッシュの箱に手を伸ばし、口周りと乳房を汚してしまった粘液を綺麗に
拭き取っていく。
 「けど、気持ちよかったよ。凄く」
 「そう? なら嬉しいな」




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