無事に買出しを終了させた2人はイアンのいるラグランジュの秘密基地へ向けて移動を始めていた。窓の外を流れる景色をぼんやりと眺めていると小さな電子音が聞こえる。

「ニール?端末が鳴っているみたいだが……」
「おっと。ちょい待ってくれよ?っと……はい、こちらニール・ディランディ。」

 運転中の通信はまずいと、路駐して電波を受けやすいようにと一人外に出る。ボンネットに半分腰掛けながら通信を開けば満面の笑みを浮かべるスメラギが映し出された。

『おっ疲れ様〜☆買い物はもう終わった?』
「えぇ、おかげさまで。これからおやっさんとこ向かいますよ。」
『あら、じゃあ間に合ったわね。』
「何がです?」
『うん、調整なんだけど……明後日に来るように伝えてくれって言われたの。』
「……明後日??」
『そ。だから2泊分ホテル押さえたから。そこに向かってくれる?』
「はい?!」

 さらっと告げられた内容にニールは思わず大声を出してしまう。

『大丈夫よ?代金はあなたの口座から引き落としたから。』
「いや!それ大丈夫って内容じゃない!」
『どうして?あまり使わないから随分残ってるでしょ?』
「そりゃたんまり残ってますけど……って、そうじゃなくて!」
『ホテルの地図は今から転送するから。じゃ、ゆーっくり、や・す・ん・で・ね?』
「ちょっ!!」

 一方的に切断されてしまった端末を呆然と眺めているとまた鳴り始めて慌てて繋げた。

「ミススメラギ!……って……フェルト?」
『あ……ごめんなさい。スメラギさんならもう部屋から出ちゃってて……』
「……マジか……」
『それでね?今から地図転送するのと、転送が終わったら通信系の点検するから繋がらなくなっちゃうの。』
「は?」
『こっちはティエリアとアレルヤとライルがいるから大丈夫。』
「や、あの……」
『刹那とゆっくり休んでね、ロックオン。』
「ちょ、フェルト!?」

 再び一方的に言い渡されてぷつりと切れてしまった端末をしばらく見つめて思わず投げつけたくなったが壊してしまっては厄介なのでやめておいた。踏み止まった所に小さな電子音が鳴ってメールの受信を知らせてくれたのに、はぁ〜……と重たいため息を吐き出してちらりとフロントガラス越しに刹那を振り返る。すると視線に気付いたのか町並みを眺めていた顔がこちらへ向けられた。きょとん、と瞬いて小首を傾げてくれる。その仕草に一度空を仰いでから決心したかのように立ち上がり、深呼吸をして車内へと戻っていった。

「なにかあったのか?」
「んー……まぁ……あったっちゃあ、あったかな……」
「……トレミーに戻らなくてはならないのか?」
「いんや、むしろ戻ってくんな、って。」
「は?」

 うーん……と唸りながらハンドルの上に上体を倒して腕を組む。組んだ腕の中に顔を埋めてちらりと刹那を見れば、説明を求める表情でじっと見つめてきていた。いつまでもこうしていても仕方ない、と重たい口を開く。

「新デュナメスの調整は明後日に見送り。」
「え?」
「で、今から明日まるまる俺達はホテルに泊まることになりました。」
「………」

 ぱちくりと瞬きを繰り返しているとニールが組んだ腕を解いて手を伸ばしてくる。するりと頬を撫でて指先が唇の上を滑っていった。それでも動けずにハンドルに凭れた顔を見ているとすぅっと細められた瞳に意識を奪われる。

「……一緒に泊まってくれる?」

 甘えたような声でそんな事を言ってきた。自分の答えなんて分かってるくせに、と腹立たしくなるはずなのに何故だか怒る気が起きない。その代わり小さく頷いて…

「……りょうかい……」

了承の返事を返すしかなかった。

 * * * * *

 転送されてきた場所へと向かうとそこは小高い丘に5スタークラスのホテルが佇む静養地だった。徐々に近づくホテルの全貌に刹那は忙しなく瞬いて釘付けになっている。その横顔を見てくすりと笑うと慌てて居住まいを正してきっと前を見据えるから更に笑みが漏れた。

「今からチェックインだけど……その間だけ擬似人格使おうか。」
「……R17?」
「そ。ちょうどいいだろ?お嬢様人格。」
「……了解した。」

 刹那が頷くのを確認するとニールはホテルに車を横付けした。すぐに近寄ってきた従業員に車の鍵と何かを一緒に渡して荷物を部屋まで運んでもらえるように頼んでいる。どうしたものかと逡巡する間に車を回ってきたニールが扉を開けて手を差し出してくれた。その手に己の手を重ねれば車から連れ出してくれる。そのままエスコートされてホテルへと入っていけばカウンターの手前で待たされた。少々手持ち無沙汰ではあるが何をどうすればいいかなど分からず、とりあえずニールが戻るのを待つことにする。
 その間にあまり顔を動かさずにロビーの中を見回せば、温かみのある木目を損なうことなく鏡のように磨かれた大理石の床と調和して優雅さを演出している。吹き抜けの高い天井からはクリスタルの煌くシャンデリアが下がり、所々に見られるロココ調を模した飾りが目を引く。

「お待たせ。」

 見事な細工に目を奪われているとニールが戻ってきて自然と腰に腕が回された。余り凭れかからないように注意しながら促されるままに歩み出すとエレベーターの前で一人のボーイが扉を開けて待っている。2人が乗り込み、荷物を運んできたベルボーイも乗り込むと静かに扉が閉まり音も立てずにエレベーターは動き出した。

「……ソラン?」
「……綺麗……」

 徐々に上がっていく中、ガラス越しに見える外の景色に気を取られているとニールが不思議そうに話しかけてきた。それに振り返ることなくそっと手を伸ばしてガラスへぺたりと触れるとその先に広がる景色をニールも覗き見る。腰に回した腕を解いて後ろから抱き締める様にすると肩に顔乗せて耳元で囁かれるから思わずびくりと体を震わせてしまった。

「部屋に着いたらもっと見れるよ。」
「……ん……」

 ガラスに映りこむボーイの微笑に頬を熱くしながら流れる景色を見つめているとエレベーターは静かに止まった。再びニールの腕が腰に回されて歩き出すと一枚の扉の前で止まり中へと通される。全面ガラス張りに目を瞠ればボーイは荷物を置いて出て行ってしまった。それを見送ったニールが戻ってくると刹那はガラスにぺったりとくっついて眼下に広がる景色に釘付けになっている。

「そんなに珍しい?」
「あぁ……街の光が綺麗だなんて……初めて思った。」
「そいつは良かった。」

 腰に腕を回されて米神にキスを落とされる。擽ったくて身を捩ると戯れに頬や耳にも口付けを落とされてしまった。

「あっ……にー……る!?」
「うん?」
「て……てッ!」
「手が何?」

 口付けに気を取られているといつの間にか捲り上げられていたスカートの裾から手が潜り込んできている。慌てて逃げようとしたが、腰に回った腕が許さない。太ももまで露わになっている裾を掴んで必死に隠そうとしても後ろから足を差し込まれて閉じる事が叶わなかった。

「あッ!」

 耳を舐められ、皮に包まれた手が悪戯に内股を探っていたかと思えばショーツ越しにぐりっと割れ目を押さえつけられる。堪らず仰け反り甲高い声を上げれば崩れ落ちそうになる上体を支えるのに目の前のガラスへ手を着いた。

「にぃ……る……」
「我慢も限界だよ……」
「え……」
「今日一日散々煽られたんだから……」
「そんなっ……」
「このまま喰わせろ」

 熱い囁きを耳に吹き込まれぞくりと背筋を震わせると上を向かされて唇を奪われる。ちゅくっと音を立てて離れていく唇を見つめながらもじもじと足を動かしてしまった。それをくすりと笑われて頬をかっと赤くしてしまう。

「……ソラン……」
「……喰べ……て……」

 強請るように呼ばれて額に落とされる唇に刹那は甘い疼きに陥落していった。

 * * * * *

 ジャケットを脱がされただけで他は何もかも着けたまま濃厚な口付けを施される。ガラスに両手を突いて仰け反りながら甘受していれば悪戯な両手はワンピースの上から胸を揉みしだいてくる。

「あれ?ソラン……普通のブラ着けてる?」

 刹那の下着事情はばっちり把握しているニールはいつもと違うその触り心地に首を傾げた。ずっとタンクトップ兼スポーツブラしか持っていないはずの刹那の胸は確かにレースのような細かな凹凸があるように感じる。それにいつもはニット布地で押さえ込まれているのだが、今はどうだろう?個々に触れるしずっと柔らかい。両の手で好きなように揉んでいれば観念したかのように刹那が口を開く。

「みせ……で……今から着けて行け……と……」
「なるほど……着替えさせられたわけね?」
「ん……」
「……サイコーだな……」
「っは」

 薄いカップの布越しでも分かるほど尖った乳首をぐりっと摘み上げられるとびりっと電気が走るような快感が脊髄を走りぬける。徐々に荒くなる呼吸を繰り返す唇にニールの指が沿わされる。

「……脱がせて?」
「ぁ……ん……」

 ニールの意図を汲み取って手袋の端に噛み付くとそっと手が抜き去られる。ぱさりと重力に従ってぶら下がる手袋をもう片方の手で床に落とされると同じように指が唇に当てられた。同じように噛み付いて離れていく手をぼんやり眺めていると背中でファスナーの開く音が聞こえる。ぴくりと跳ねて肩越しに振り返れば意地悪な笑みを浮かべたニールと目が合う。中途半端に脱がせた手袋を己の口で脱ぎ捨ててむき出しになった背中に手を這わせた。

「ひゃっ……」

 隙間から潜り込んで来た手に脇腹を撫で上げられ思わず悲鳴を上げてしまう。そのままじりじりと上がってくる手の感触に首を竦めれば肩から引っかかっていたワンピースが滑り落ちる。背中にかかったままの髪を掻き分けて浮き出た肩甲骨に口付けが落とされると前に回ってきた手に抱き寄せられた。

「やっ」
「へぇ……これまた可愛いじゃん……」
「みる……なっ」

 顎を掬い上げられ上体を反らされるとガラスに映りこむ己の姿が見える。腰の辺りまで落ちてしまったワンピースをどうにか両手で掴み上げればその手をニールの手で押さえ込まれてしまった。ゆるりとウェーブを描く黒髪の間でフロントホックのブラジャーが胸を押し寄せているのが見える。くっきりした谷間を作り出すそれは梯子レースとリボンをあしらい、ホックにもリボンが付いていてうまく隠してある。つぅっとブラの端を辿る指にもどかしさを感じて身を捩れば指がカップの中へと潜り込んで来た。

「脱がせんの勿体無いなぁ……」
「なに……言って」
「着たまましようか?」
「あっん……」

 片方だけぷるんとカップの上に出されてさらなる羞恥に襲われる。固くしこった先端を摘んだり弾かれたりすると声が殺し切れず熱い吐息とともに嬌声が溢れてしまう。ふと離れたと思うと上体を倒されてガラスに寄り添うように立たされた。

「もっと腰を突き出して。」
「……ゃ……んッ」

 震える足でどうにか支えて引き寄せるままに突き出すとスカートを捲り上げられる。突然外気に晒されて震えていると腰でひらひらと揺れるリボンに指をかけられた。そのまま形をなぞるようにするすると行き来を始める。時折、ショーツの真ん中を指で押さえられて仰け反る背に足がふるふると震えて立っているのもやっとになっていく。

「下はヒモパンと……これまた……エロいなぁ……」
「ぅ……」
「ね……解いていい?」
「いちいちっ……聞くなッ」

 真っ赤になって叫べばくすくすと笑う声が聞こえる。なんだかその余裕な態度が余計に腹立たしい。けれど叫ぶだけでも精一杯の躯は彼の手に嬲られることに狂喜を感じ、とろとろと溶けてしまいそうなほどに快感を拾い上げてくるからどうしようも出来ない。

「あぁッ!」
「すっげ……ぐちょぐちょ……」
「やぁッ……んんッ!」

 とろりと濡れた感触には気付いていたが割れ目に滑り込んできた彼の指がぬるりと滑る感覚に自分の躯がどれほど淫らに感じ入っていたか思い知らされる。くちゅくちゅと音を鳴らしながら行き来する指に時折クリトリスを刺激され、閉じる事を忘れたかのような口からは絶え間なく喘ぎ声と端を伝い流れる唾液が零れ落ちる。

「これだけじゃ物足りない?」
「う……んっ」
「中も弄って欲しい?」
「……あッ……ぁ……ほしぃ……」

 ぐずぐずと疼く蜜壷に焦れて腰を揺らせば意地悪な声が聞いてくる。分かってるくせにこうやって言わせたいらしい。言葉にする羞恥に耐えながらおねだりすれば、いい子、と囁かれてぐちゅりと卑猥な音を立てて指が捻り込まれてくる。待ち望んだ快感に、声にならない声を上げてぶるりと震えると耳元で笑う気配がした。

「イっちゃった?」
「ぁ……ふ……」
「もっと乱れな……」
「はぁんッ!」
「もっともっと欲しがれよ」

 欲に掠れた声が直接脳に響き渡る。軽くイったばかりでひくつく内壁をぐりぐりと掻き回され思わずガラスへ縋りついた。頬に当たる冷たさとは裏腹に躯の芯がかっと燃える。じゅくじゅくと掻き回されると内股を溢れる愛液が伝い降りる。いつの間にか増やされた指に単調だった挿入からばらばらに動かされるとたまらなく感じてしまう。崩れ落ちる躯を何とか支え、指の動きに腰を振ってもっとと強請れば指を動かす早さが増した。

「あぅっ……んぁ!……もッ……イっちゃ……!」
「イけよ……イきまくって狂っちまえ」
「やぅッ……あ、あぁぁああぁぁぁッ!!!」

 ぐんっと一番感じる場所を突き上げられて一際大きく躯を揺らして達してしまった。きゅんきゅんと引き締まる内壁にニールの指の存在を感じてぞくぞくと背筋が震える。余韻が治まり始めると埋められた指が引き抜かれる。出て行ってしまった指を追いかけるように思わず浮いた腰を撫でられて崩れ落ちかけた躯を支えられた。

「やッ!?何して!」
「んー?……味見?」
「ばッバカ!!」
「バカはねぇだろ?ほら……善がれよ」
「ッひぅ!」

 朦朧としていれば足の間にニールの頭が潜り込んで来た。太ももを伝い流れた液を舐め上げられて慌てて見下ろせば座ったニールに逆向きの肩車をされているような体制になっている。爪先立ちになって少しでも離れようとすれば太ももを捕まれ引き寄せられてしまった。なんとかして引き離そうとすればそれより先にクリトリスへ歯を立てられてがくりと膝から力が抜け落ちる。ニールの肩に跨った状態で更に舌先で嬲られるともう抗うことも出来ない。

「やっ……ゃあんッ」
「イヤ、じゃないだろ?こんなに大きくしといて……」
「ぁう!っダ……メ!……咬む……っなぁ!」
「ん……おいし……」

 もうこれ以上はないだろう、というくらいに頬を熱くしてガラスに映る淫らな姿を直視してしまった。乱れに乱れた己の姿と柔らかな色をしたニールの髪が躯の中心に埋められている。その光景に頭を振り乱すも目を反らせずにニールの髪へ指を差し入れる。

「にっ……るぅッ」
「我慢出来ない?」
「んっ……もぉ!」
「イきそう?」
「イくっ……イっちゃぅう!」

 かたかたと震える指は引き離したいのか押し付けたいのか定かではなくなり、ぶるぶると震える太ももがとうに限界を訴えている。素直に口に出せばニールはすんなりと開放してくれた。それに安堵なのか、失望なのか判断の付きかねる吐息を漏らして強張った躯から力を抜き去る。
 器用に体を足の間から滑り込ませて力の入らない躯を膝の上に乗せる。ぐったりとした躯を抱き寄せて彼は頬や額、と顔中にキスを降らせてきた。

「……にぃる……」

 舌っ足らずな声で呼べば唇にキスが落とされた。額に張り付いた髪を掻きあげられると飢えた獣の表情をしたニールが見える。

「これからが本番だぜ?ソラン」


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超肉食なニール。我慢…できないよねー!?(笑)

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