くちゅくちゅと止む事の無い濡れた音を立てて指を動かせば動かしただけ溢れる蜜と蠢く腰にロックオンの呼吸も乱れてきた。しどけなく開かれた足の間では己の手が蠢き、立てられた膝が時折ひくりと跳ねる。忙しなく上下する胸を宥めるように撫で摩りながら、思い出したかのように固くしこる実を掠めれば甘い声が漏れるから思わず舌なめずりしてしまう。縋るものを探してシーツを握り締める両手の間で紅潮した頬を晒して刹那は快感に翻弄されていた。
「さっすが…キッツキツだな…」
「あぁ…ッん…くっん…んぁ…」
つぷ…と指を開かれたことの無い花弁に潜らせた。そこは溢れる蜜で濡れそぼっているくせに進入するロックオンの指を排除しようと押し出そうとしてきている。中指1本、しかも第二関節までも入っていないというのに蜜壷は進入を拒みきゅうきゅうと引き締めてしまう。指も刹那の口の中で充分に濡れているので挿入にはそれほどの摩擦はないが、襲い来る異物感に耐えられないのだろう、一向に弛む気配がない。ちらりと刹那の表情を見上げて、あぁ、と一人ごちる。
「刹那?」
「ふっ…く…」
そっと頬を撫でて花弁を弄る指の動きを一度止めた。刹那があまりの異物感に瞳を固く閉じて息を詰めている事に気付いたからだ。
「唇を噛むな…呼吸をちゃんとしろ」
「ぅ…んん…」
ロックオンの声に反応はしているものの、胎内に入り込む指に意識の大半を持っていかれているらしい。言われている事が理解出来ないでいるようだ。眉間に皺を寄せぎゅうっと縮こまって襲い来る感覚が過ぎ去るのをじっと待つ姿は、彼女の過去を垣間見ているようであまりいい気はしない。やれやれ…と苦笑を浮かべてぐっと顔を近づける。
「処女だもんな…仕方ないか…」
「ぅ…ぅ…んっ!?」
舌を出して噛み締める唇を舐め上げればびくりと躯を跳ねさせて刹那の瞳が開かれた。焦点の合っていない瞳の前でふわりと微笑みかけてやると口を塞ぐようにかぷりと噛み付いてやる。胸を撫でていた手を移動して頭を撫でてやり、口内で噛み締めたままの唇を解くようにと舐めて促してやった。意図が通じたかは分からないが、見開かれていた蘇芳の瞳がゆるりと揺れて詰めていた呼吸が口の中に吐き出される。唇同士が合わさったまま「…いい子…」と呟き再びその唇を塞いでしまう。下唇を舐めれば微かに鉄の味がするのでどうやら随分キツク噛んでいたようだ。癒すように舐めてやり、開かれた口の中へと舌を潜らせると待ち望んでいたかのように刹那の舌が差し出される。
−…随分気に入ったんだな…ディープキス…
差し出された舌を摩れば鼻にかかった声が漏れ、シーツを掴んでた手が首に回される。もっと、と強請るようにぐっと引き寄せられて顔が離せなくなった。求めるままに貪れば息が切れてきたのかふと躯から力が抜け落ちていくのを感じ取った。僅かに唇を離せば首に絡んだ指がぴくりと跳ねるから、離れるつもりはないのだと示すように唇を舐めてやる。
「刹那…そのままいろよ?」
「ぅ…ん?」
「力…抜いたまま…リラックスしてろ」
「ん…っあ!」
「背中に腕回せ…俺に集中しろ…刹那」
花弁に少しだけ埋めていた指をぐっと押し進めるとびくっと顎を仰け反らせる。少しでも楽になるようにと声を掛けて頭を撫でる手を休めずに顔へも口付けを降らせた。浅く呼吸を繰り返すが今度はちゃんと聞こえているようで潤んだ瞳が開かれてはロックオンを探すようになった。
「ッは…ふ…」
「…ここまでかな…刹那…大丈夫か?」
「ん…ぅ…」
指の先に当たる感覚があって止めれば、少し青褪めてしまった頬を撫でてやると否応無く感じてしまう躯に心が戸惑っているように思う。それでも快感を拾おうとしているのか浅く呼吸を繰り返して何とか馴染もうとしている様はなかなか健気で愛しく感じる。
「刹那…分かる?今お前の中にあるのが俺の指だって…」
「ぁ…」
「これ…俺の指だ…」
「ぅ…んんっ…」
熱に浮かされた瞳で見上げてくるのへそっと聞いてやれば内壁がひくりと震えてうねるような動きを見せる。無意識のその反応に身悶える刹那を、瞳を細めて見下ろしながら耳に唇を寄せた。
「どんな感じ?」
「んぁ…どきどき…する…」
「じゃあ…こうしたら?」
「ふあぁ!!」
埋 めた指をそっと引き抜くと内壁が擦れる感触に強い快感が沸き起こったらしく大きく喘ぎ、もう少しで抜けるところまで来るとまた少しずつ埋めれば身悶えるように身を縮めてふるふると首を振った。頬に赤みが戻り背に回された指が爪を立てる。初めて知る感覚に戸惑う瞳が見上げてくるのへ、目尻にキスを落として宥めるように頬を撫でてやった。
「アッ…やぁ!あ!ロックオっ…ん!」
「大丈夫。ここにいるから…俺に全て委ねてごらん?」
「ゃだッ…こぇがッ…」
「抑えなくていい…聞かせろよ…刹那の声…」
薬のお陰もあってか痛みよりも快感の方が強く感じていることに感謝しつつ内壁が絡みつく指をゆっくりと出し入れしてやる。途端に跳ね上がる躯を抱き寄せて捕らえると首元に顔を埋めてきた。額を擦り付けて身悶える様は普段とのギャップが激しく腰に響く光景だ。抑えきれずに零れ落ちる声も普段よりも高く甘く響く。
蠢く指から与えられるジンジンと痺れる感覚に泣き喚くような声を上げ続け、どのくらい経ったか…躯がもっとと強請るように物足りなさを訴えてくる。己の吐く息の熱さに朦朧とする意識の中、躯を包み込む腕に何故だか涙が滲んできた。どうすればいいか分からないもどかしさに疼く腰をどうにかしたくて浮かしてみれば内壁を擦り上げる指が違う位置に押し当ててしまう。
「ぅあッ!」
「ん?物足りなくなった?」
「やッ…ちが…」
「嘘ばっかり」
耳元でくすくすと笑う声が聞こえると指が動きを変えてしまった。単調な抜き差しだけだった動きが引っ掻くように指を折り曲げて中をかき回すような動きへ変更されるとまた躯が跳ね上がる。何も分からなくなってしまいそうな感覚の波に溺れそうになるから必死に目の前の体にしがみ付けば、その分しっかりと抱き寄せてくれた。その腕の強さに安堵の息を吐き出す暇もなく与えられる快感に喘ぎ続ける。内壁が馴染み始めたと思えば埋められる質量がぐっと増やされた。
「ひあぅッ!?」
「お、結構イけるじゃん。」
「あッあッぁあッ!」
裂かれる様な痛みも存在するのに躯はそれを快感と捕らえて刹那の脳内を犯し続ける。その証拠に指が動く度に聞こえる濡れた音がもっと卑猥なものになってきた。音の原因が自分であることに頭が火を放ったように熱くなるのに離して欲しいとは微塵も思わない。訳の分からない思考と共に涙で滲む瞳を上げれば飢えた獣の表情をしたロックオンが見えた。
生理的に浮かんでいるのであろう涙を静かに流して見上げてくる蘇芳の瞳がロックオンの心臓を否応なく早打ちさせる。ごくりと喉を鳴らし誤魔化すように指の動きを早めれば涙を散らして身悶えた。必死に流されまいと背中に立てた爪がちりりと痛みを引き起こすがそれすらも興奮を与えてくれる。
「ぁう…んッ…ひっぅ」
「刹那…気持ちいい?」
「わかん…な…」
「じゃ、痛くない?」
「…な…いっ…」
「ん、じゃ、いい。」
返事に満足すると涙が伝う頬へ唇を寄せる。それだけでもひくりと震える躯をシーツの上に横たえ、自由になった手で肌を撫で上げた。離れた腕に不満をぶつけていた指先はしこった実を掠めていく手にまた爪を立て始める。他の肌よりも幾分柔らかさのある乳房を指先でやわやわと揉み込めば押し付けてくるように突き出してくるから熟れた実を摘んでやるとびくんっと背をそらせた。
「ろっく、おっんッ」
「ん?」
「あつぃ!なにかックっるぅ!」
「あぁ、イきそうなのか…」
「ゃッ!こわいぃ!」
ぽろぽろととめどなく涙を溢れさせて助けを求める刹那に満たされる支配欲の中、ロックオンは怖がらないようにと宥めてやった。その行動とは裏腹に内壁を犯す指の動きは激しさを増している。
「やぁ!やだぁ!」
「大丈夫だから…イっちまえ」
「あっぅ…ひやぁぁぁ!!」
無意識に逃げを打つ腰を押さえつけて犯し続ける指を揃えて折り曲げると、こりっと当たる部分を強く押し上げた。
ずんっと腰の奥に響く疼きと脳髄まで駆け上がる痺れに、足の爪先をぎゅっと丸め背を限界まで仰け反らせて目の前の体に縋りついた。ぼんやりと開かれていた視界がちかちかと明滅を繰り返し躯中を余すことなく甘い痺れが駆け巡る。軽い酸欠に口を開いて喘いでいれば柔らかな色彩が覆いかぶさってきた。
「ん…」
「…刹那…」
「…ろっく…ぉ…」
「どうだ?」
額、目尻、頬…最後に唇へ軽く口付けを施しそっと囁くように伺うロックオンの顔を見上げていた刹那はまた新たに涙が溢れたのに気付いた。この至近距離で今更隠す事は出来ずにいると唇が拭い去っていく。その後に重ねられた言葉が何を聞きたいのか、何を意図するのかを瞬時に理解した。が、理解した瞬間に痛む胸に戸惑ってしまう。
「…刹那?」
不思議そうな声を掛けられて息の詰まる思いの中ようやく口を開けば出てきた言葉は自分でも考えていなかった言葉で…
「くるし…」
「まだ…苦しい?」
「ん…くるしぃ…」
「そうか…」
「くる…し…」
「分かったから…泣きなさんな…」
「…ろっくおん…」
「ちゃんと付き合ってやるから…な?」
ぽろぽろと泣きじゃってしまえば優しいロックオンは顔中にキスを散らせながら甘やかしてくれる。それでも痛む胸をそのままにしがみつけば背中へ腕が回された。嘘をついたという罪悪感とまだ抱き締めてもらえる喜びにぐちゃぐちゃな心の中を隠すようにキスを強請るとすぐに応えてくれる。刹那は涙の滲む瞳でうっとりと受け入れてそっと閉じた。
中に入れたままの指を動かせばひくりと仰け反る顎を舐め上げて晒される痴態にくらくらし始めた。まるで触れてくれるのは自分である事を確かめるように熱に浮かされた蘇芳の瞳が見上げてくる事がこれほど嬉しいことだとは思わず、口元に笑みを刻む。けれどその余裕とも取れる態度とは裏腹にロックオンの本能はぎりぎりと歯を剥き出しにして理性の鎖を食いちぎろうとしていた。眼下で身悶える少女の姿に歯止めが利かなくなっているのだ。
「くそッ…刹那、悪い!」
「ぁ…え?」
「…入れねぇから…じっとしてな…」
うねる胎内から指を抜き去り、切ない声を上げる刹那の両足を一纏めにして横を向かせた。突然変えられた向きに驚きつつもころりと転がった刹那が不安そうな瞳で見上げてくるのへ熱い息を吐き出すと、揃えさせた足を胸に付くくらいに曲げさせて滑らないように背中のすぐ横に手を付いて固定させる。V字に近い体勢にさせて、蜜が伝う太ももの間にズボンから取り出した己の欲望を捻り込んだ。
「んっ?!」
「っはぁ…」
柔らかく滑らかな肌触りとぬるりと滑る感覚に吐息を吐き出すと、股上に押し付けられた熱に戸惑った刹那がふるりと震える。ゆるゆると腰を揺らせば小さな唇から抑えきれない喘ぎ声が零れ落ちた。突き上げては引いてと繰り返すと角度によって小さな突起にぶつかる事に気が付く。それに擦れるようにと動けば戸惑いの色を濃くしていた刹那の口からまた甘い嬌声が溢れてきた。上体を倒してぎゅっとシーツを握り締める拳に口付けを落として近くにある頬にも掠めるようなキスを落とす。
「っひ…ぅんッ…」
「すげ…気持ちいいぜ…刹那」
「ぁ…あ…いい…?」
「ん…気持ちいい…」
黒髪に埋もれる耳に唇を寄せて囁けばふわふわとした口調でオウム返しにするから素直に応えてやれば、深く皺を刻んでいた眉間が僅かに弛み瞳が弧を描いたように見えた。目尻や頬、肩や首筋にも口付けてやるとそれだけで躯を跳ねさせるようになる。
「せつ…な…もっと…動いても…いいか?」
「ぁん…い…ぃ…うご…いて…」
「っふ…さんきゅ…」
「あぁう!」
ぐいっと一際強く突き上げれば固く滾る欲望に小さな実が擦り上げられびくりと躯を縮めて嬌声が上げられる。くりくりと先ほどから当たっていたのが与えられる快感に固く尖ってしまった肉芽であることに気付き、そこを擦り上げたり押しつぶすように揺すり上げればシーツを握る手がもっと何か縋れるものを求めて彷徨う。下腹や足の付け根で桃尻を叩きつけるように揺さぶり、怖がらないようにと啼き叫ぶ顔に唇を寄せた。
揺さぶられる視界が滲み背筋にぞくぞくっと駆け上る感覚に内腿へきゅっと力が入ると、すぐ上から詰まった呼吸が聞こえて頬が熱くなった。躯に押し付けられる熱の塊が腿の間を行き来する度に花弁を擦り上げられ溢れる嬌声が止まらない。ぐちゅぐちゅと耳を侵す濡れた音が羞恥を煽り、耳元で聞こえる荒い呼吸が胸を甘く締め付ける。
「せつな…もっと…足…閉じられるか…?」
「ぁ…んぅ…こ…お?」
「そぅ…おりこうさん…」
熱く吐き出される息とともに掠れた声が耳に入り込み脳内を犯される気分になった。ふるっと小さく震えると覚えのある感覚が躯の奥からじわじわと這い上がってくることに気付く。
「ぁ…あ、ろっく…おんっ…」
「あ…ぁ…イき…そ?」
「んっ…んっ…また…くるぅ…ッ」
素直に頷けばロックオンは横に倒した両足を抱えて上向きにすると圧し掛かるように覆いかぶさる。両膝が顔に付く位折り曲げられると足首を左肩に担ぎ上げられた。多少の息苦しさに顔をしかめるとそれに気付いたのか彼の手がそっと頬を撫でる。ゆるりと瞳を開けば逆光に深く陰影を刻んだ端整な顔が見えた。
「一緒に…イこうか…」
「ぁ…ぅあッあ、ああ、ッあ、あぁ!」
顔のすぐ傍に付いた腕に縋り付いて刹那が啼き狂う。その心地良い声に心酔していけばぐっと足が閉じられた。
「んぁああぁぁぁ!!」
「っく…ぁ…」
身を捩り絶頂に叫ぶ刹那に準じてロックオンもぎゅっと押さえつけられる腿に果ててしまった。ぱたたっ…となだらかな肌に白い液体が飛び散る。担ぎ上げた足を下ろしてやって舐め取っていけば両手が伸びて口付けを強請られた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
初の触れ合いは長期戦になりそうです。
口付けた後に「変な味…」とか言って舌を出すせっちゃん萌!(聞いてない。)
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