春の病26(適当)


これの続き。

「おい?なんだ?今日は」
「んー?ちょっとね」
「まあ働いてくれるのは助かるけどな。…なんかあったか?」
「イルカからプレゼント貰ったの。それだけ」
「…うそつけ。なにかあったんなら無理すんじゃねぇぞ」
「ひげ熊は俺にかまってる暇があったら、姉さんにお礼でも言った方がいいんじゃないの?」
「てめぇ…!何知ってやがる…!」
「べーつーにー?怪我したとか助けられたとかテンゾウが今もめそめそしてるとかー…」
「だー!?黙れ!…大したこたぁねえ。アイツにもそういっとけ!」
「はいはい。…これで最後」
「お疲れさん。帰んぞ」
「ん。そうね」
「で、そのクナイか、もしかして」
「よく見てるねぇ?無駄に」
「うるせぇ。イルカが…」
「イルカにまたちょっかい掛けたの?懲りない熊は長生きできないよ…?」
「やーっといつもの調子にもどったか。戦闘中より殺気放ちやがって…!」
「イルカに何したの?今すぐこいつらと同じ目に合いたいの…?」
「だからよ。アイツは強くなりたいんだと」
「…そうね。よくそう言ってる。そんな必要ないのに。…俺が守る」
「そのやたら自信満々で折り紙つきのくそガキで上忍暗部なお前を守りたいんだとさ」
「え?」
「でもまだ弱いから着いていけない。だから…そのクナイをお前にやったんだとよ」
「これ…そんな」
「いわくなんざろくに聞いちゃいなかったぜ?いらないって言ってたけどすごくいいものなのがわかったから、借金してでも欲しくなったらしい」
「まさかあんたに!?」
「違う。…イルカも言ってたろ?店主がただでよこしたんだと。あいつのことだ。必死こいた顔でお願いしますとでも言ったんだろ?」
「言うだろうね。イルカなら…」
「あそこの爺さんは頑固で食えないやつだが、女と…熱心な餓鬼には弱ぇからな」
「…そーね」
「むかーし、父親の残した武器、受け取らなかったくそガキがいたっけな。絶対にいらないから捨ててくれなんて言ったガキが。いつかとりに来る日のために取っておいたらしいけどな」
「へー」
「…ったく。イルカは、心配してんだ。おめぇをな」
「こんなに甲斐性あるのにね?…まあもうすぐだと思うんだけど、色々」
「そいつはイルカの代わりだ。…くさくさすんのはわかるが、大事にしてやれ」
「うるさいよ…いいから帰るよ。イルカが待ってる」
「へーへー。…色々ってなどういうことだ?」
「べーつーにー?ちょっと最近そろそろかなーって思うだけよ?」
「確かにおめぇのことが、その、好きなのかも知れねぇけどな?まだまだアイツはガキで…」
「でもねぇ?もうちょっとでできるし」
「は?」
「きもちよさそうだからあとちょっとだよねぇ?年齢的にもおかしくないし」
「てめぇ!?なにしやがった!?」
「ちょっとさわってなめただけ」
「ふざけんな!今すぐ三代目に…!」
「黙れ」
「…っ!」
「言ったでしょ…?里抜けしてもいいなら好きにしなよって」
「…くそガキが…!イルカにゃまだ…!」
「だから、しないよ。…あとちょっとは我慢できそうだしね」
「そのクナイ…大事にしろよ」
「当然でしょ?…これは、イルカのクナイだから」
「…くそガキ」
「帰る。報告書頼んだ。あと姉さんにさっさと謝れよ?心配かけてすまなかったっていうだけで許してくれるだろうからさ」
「うるせぇ!待ちやがれ!…ちっ!行っちまいやがった…!…なんとかしねぇとな…」


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適当な子カカイル続きまくり。
イルカちゃんの思いが嬉しくて葛藤する思春期黒暗部でしたとさ。
ではではー!なにかご意見ご感想等ございますれば御気軽にお知らせくださいませ!

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