比較的双方とも病んでるような気が致しますのでご注意ー! …暑いので。 続きはここ。(カカチ視点) 寝覚めは最高に悪かった。汗じみた布団は重く、夢の中で追いすがってきた無数の赤く染まった手を思い出させる。 逃げて逃げて…それでも少しずつ増えていくそれに行く手を阻まれ…捕らわれた。 …そう思った瞬間、どうやら目を覚ますことで逃げ切ったらしい。 荒い呼吸が部屋の湿度をますます上げている気がする。これは、きっと…。 隣に眠る馬鹿のせいだ 流される血に怯えることも…まして酔うことなど、なりたて中忍の頃ならまだし、今更ありえない。 だがその流してきた血に反して、色素が抜け落ちたように白い上忍は違ったらしい。 夕立の後、冷房を入れていた室内にムッとするような空気が流れ込んで、それに僅かに混じる血臭に何が起こったのかを知った。これから、己の身になにが起こるのかも。 …その白さは寧ろ闇に沈んできた証なのだろうか。 「上忍の癖に一々盛るなっての」 自分が窓を閉める隙さえ与えなかったくせに、暑さか、それとも熱さに負けてか、肌蹴た薄掛けから月光を受けて白く浮き上がる肌は、空恐ろしいほどに美しい。 見とれていたのは事実だが、それ以上に。 …その腕は俺の腰に回されたままだから、禄に身動きも出来ないでいる。 哀れな、男だ。 せめて実力がなければこんなにも血なまぐさい任務ばかりをこなさずに済んだだろうに。 むしろ、忍になどならなければ。 どんなに血を流そうとそれは任務。 一々嘆き、悲しみ、それを誤魔化すために色に溺れても、何も変わらない。 命を絶たれたものも、そしてこの男の望まぬ任務をこなすよう仕向ける里も。 己を擦り減らしている姿はいっそ哀れだ。 命を奪うことを肯定することも、血に飢えることも必要ない。 笑って里に馴染み、血を残し、己の命に終わりがくるまで戦い続けるだけだ。 それが、忍というものだろう? 自分は…いざとなれば、傍らに眠る人形のような男の首を切り裂くことさえ厭わないだろう。 それが、任務なら。 もっと違う所に生まれていればよかったのに。 男も、自分も。 愛しいと、俺だけを求める男が欲しがっているものなど、なに一つ持っていない。 俺は忍でありすぎるから。 寄る辺ない子供のような顔をして、まどろみながら擦り寄る男を撫でてやった。 気付くのはいつだろう? その腕で必死に縋り付いているものが、己の最も厭うモノだと知ったら…。 その時はこの男に殺されてやろうと決めた。 忍に不向きな男は、それで今度こそ忍になるだろう。 哀れな男は俺のせいで壊れてしまうほど…死を選べるような生き方はしていない。置いていった人々との誓いが、この男を縛るから。 己の命を糧にして…それこそまさに教師ってものだろうか? 「それでも、俺はあなたが好きですよ」 この男以上に歪み切った自分を終わらせるそれが待ち遠しいのか、唯一の人との永遠の別離が悲しいのかすらもうわからないけれど。 今は。 「側にいて…?」 夜ごと愛を請う男の望み通り、離れずにいたいと思った。 ********************************************************************************* 適当ー! もうなんだかずっとずっとこの所あついので…。 ではではー!なにかしら突っ込みやらご感想などございましたら、御気軽にどうぞ!!! |