これの続き。 「うぅ…なんか、重い…?」 寝ぼけ眼を擦りながら何とか瞼を上げると、よめがぴったり俺の上にくっついて眠っていた。 流石に疲れたのかもしれないなぁ?あれだけ運動してるのはよめもなんだし。 どうやら寝相が悪かったのか、すっかりはだけた胸元に顔を埋めて眠るよめはどこかあどけなくさえあって、普段のしっかりもので何でもできる様子とはまた違った魅力がある。 「かわいいなぁ…!」 起こさないようにそっと頭を撫でると、ふっとやわらかく微笑んでくれた。 うっかりそのままいつまでもいつまでも撫でていそうになったんだけど。 「そういえば…忘れてた!」 まだプレゼント渡してない! それに腰と人に言えないようなところのダメージを癒すための秘策だって使わないまま荷物の中に眠っている。 折角眠っているよめを起こさないようにそーっとそーっとベッドから抜け出そうとして…そのままそこにへたり込んだ。 「うぅぅ…!」 痛いというかなんと言うか。 違和感とむずがゆいようなひりつく感じを残した…その、よめがそれはもう熱心に暴き立てた箇所が動くだけでじわじわと熱を持つ。 それに腰だ。腰。すっかり力が入らなくなったせいで、足が言うことを聞いてくれないのだ。 「くっ…!よめの、ためなら…!」 気合を入れて…でも歩けなかったからとりあえず這うようにして荷物のあるところまで必死になって移動した。 キレイ好きのよめだが、ここに来てからはそれはもうタガが外れたように俺を貪ることに夢中になっていたからか、備え付けの家具の中じゃなく寝室の横に無造作に放ってあったそれはすぐに見つかった。 「と、とりあえず応急処置と…それから…やっぱり風呂が先か…?」 特製の丸薬も残り少ない。だからといって出し惜しみしても歩くことさえままらならないばかりか、よめを心配させてしまうかもしれない。 夫として…常に笑顔でどーんとかまえていないとな! 「あ、った…」 よめのために可愛らしくラッピングしてあるプレゼントを取り出しやすいところにおき、丸薬もさっさと飲み下して当座の体力を確保した。 「へへ!あとは…最終兵器温泉のもと!」 これがあれば大抵の関節痛や傷の痛みは消え、あざなんかも素早く治る優れものだ! 元々湯治が趣味だから、独身時代にコレクションしておいたものがたっぷりある。 取って置きのはよめの疲れを癒すためにとってあるけど、これは数もまだ結構ある割りに効果は高い方なので一石二鳥だ! よめと一緒に入りたい気もするけど、そうすると体力回復にはならないだろうしなぁ…。 風呂に入ってるよめは色っぽくて…上気した肌がうす赤く染まってはにかんだりされたらそれはもう鼻血吹きそうなくらいだ。 そんなよめとの入浴タイム…!いつかは絶対に叶えてみせるぞ!もっと体力つけてのぼせないようにするんだ! …そうしていそいそと…いや大分よたよたと風呂場に急いだ。 眠るよめさんの寝顔をもう一度だけ堪能して。 ********************************************************************************* よめ。 当然寝たフリです(*´∀`) ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |