これの続き。 「ごめんなさい!…つい、はしゃいじゃって…」 なんてよめが落ち込むものだから、気付かれないように速攻兵糧丸を飲み下した。 「気にしない気にしない!折角の旅行なんだからほら、笑ってなさい!」 気合を入れて笑っては見たものの、腰もあらぬ所も痺れたようになっていて、歩くことすらままならない。 くそ!早く効いてくれ…! 焦りつつもよめを抱きしめてみたんだけど、よめさんは慌てたように俺の体を支えてくれた。 「ちょっと体を休めましょうね?」 そう言ってさくさく建物の中に入っていく。 フロントとかそういうのがあるなら、ちょっとみっともないなぁと思いつつ、よめさんにくっついていられる状況を楽しんでいた。 が、一向に宿の人が見えない。 そもそも受け付けらしき所すら見当たらず、これではよめと一緒に過ごす部屋がわからないじゃないか! 慌てて気配を探るが、やはり俺とよめ以外のものは感じ取れない。 「あれ?フロント…?」 不審げな俺の呟きに、よめが酷く嬉しそうに…にっこりと微笑んでくれた。 「ああ、ここには人がいませんから。」 「え!」 驚いている間にも、迷いなく歩を進めたよめの手により、ふわりとしたものの上におろされて、ついでによめが俺を覗き込むように上にくっついてきている。 …状態としては幸せなんだけど、人がいないってどういうことだ? 「あの、食料はちゃんと用意してもらってあります。…どうしても二人っきりで過ごしたくて…」 不安そうに、それからはずかしそうに俺の手を握ってくれたよめ。 ここで男を見せなくてどうする! 「ああ!そんな顔しなくても大丈夫だから!飯のしたくは俺が…!」 本当はよめに無理をさせたくないし、よめと離れたくないからそういうわずらわしいことは全部人に任せてしまおうと思ってたが、よめが…よめがこういうシチュエーションが好きだというなら従うまでだ! …いつでも笑ってて欲しいもんな? にかっと笑ってよめを撫でると、よめも嬉しそうに笑ってくれた。 「大丈夫。ほら、こうやって届けてもらってありますから」 よめの指し示す先にはテーブル一杯に置かれた料理の数々が…! 「うわぁ!うまそう!」 よめの料理には劣るが見た目も…それから量もそこそこだ。 これならよめに負担をかけず、尚且つ俺もよめから離れなくて済む。 「ちゃんと時間になったら持ってきてもらえます。…専用の場所においておくように指示してありますから!」 うふふと嬉しそうに笑ってくれたよめは…なんてかわいいんだ! ちょっと大胆で、でも恥じらいながら俺にくっついてきてくれたから…。 嬉しくて抱き寄せていつのまにか第何ラウンドか分からない行為が再開されても、俺は幸せな気分でよめとのいちゃいちゃを堪能したのだった。 …腹は減っても愛は囁ける!痛みなんてなんのその! よめとの色々に備えておいた己に満足しつつ、結局…俺はよめの手ずから食事を食べさせてもらったのだった。 幸せに浸る間もなくなぜかさらに…まあ、何も言うまい。 よめの幸せが俺の幸せだからな! ********************************************************************************* よめ。 つ、づい、た((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |