とある上忍のけいかく27(適当)


これの続き。



「あっついなぁ」
「そうだね」
スイカは美味かった。
裏のおばちゃんからの貰い物で、毎年でっかいのを一個くれるから半分に切って冷蔵庫に入れといたら、しっかり冷えててそれなのに甘くて、思わずにやにやしながら食った。だってまだ半分もあるんだぞ?半分あったら風呂上りに食ってもまだ余る。つまりこの至福の時間が何度も訪れるってことだ。
甘い物苦手っぽいから大丈夫かと不安だったカカシも、美味そうにシャクシャク齧ってたし。
それがな!またな!かわいいんだよ!
必死に食ってるっつーかな。食い方は俺よりずっと丁寧なんだ。
俺はもりもり食って適当に種だけ吐き出してたけど、どうやってんだかしらないが、カカシは器用に最初から種だけ取り除いてそれをまたシャクシャク端っこから綺麗に食うんだ。
皮に残ってる赤いのもきっちり測ったみたいに均等だった。
自分の食ったやつを見てちょっとだけ反省して、本当は種の飛ばしあいっことかやってみようかと思ったんだがその食い方を見て断念した。
…種食ったらへそから目が出るとか盲腸になるって言うのも言い損なったが、アレはもっとずっとガキの頃に父ちゃんに言われてうっかり飲んじゃったのをいえなくて夜中うなされたもんな…。
それに大嘘なんだし。ざらざら大量に食ったら腹壊しそうではあるが、あんなもんちょっと食ったくらいで滅多なことはない、よな?今んとこ元気だし。
久しぶりに父ちゃんのホラ話のおかげで不安になったところで、手を洗ってきたカカシがぺたっとくっついてきた。
暑い時期でもこういうのは変わらないらしい。
俺だって望むところだから、暑いくらい気にはならないんだけど、なんというかだな。
…夏は、ちょっと、その。ええと。下半身の事情というモノが隠しづらいのでここの所ちょっとばかりその手の接触は敬遠気味だった。
カカシもくっついてはくるのは変わらないし、温泉とか遊園地とか出かけて見ないかって言えばそりゃもう喜ぶし、折角だしと思ってたんだけどな。
どっか上の空なんだよなぁ…?
「イルカ先生。…お昼寝してもいーい?」
「昼寝か。そうだなあ」
買い物は夕方に行けばいいし、カカシはでっかくなったとはいえまだちびっこいから、昼寝はした方がいい気がする。
自分から言い出すなんて事は滅多にないんだし、リクエストにきっちり答えようじゃないか!
それに暑いもんな。ここんとこ。しっかり体を休めていつでも動けるようにしておくのも大事な仕事だ。
洗濯物取り込んで一休みのつもりが、スイカが美味いからついついだらだらしちまって、晩飯の買出しに行くにはまだ陽が高くて暑いし、ちょうどいいかもしれない。
「そうだな。皮片付けたらちょっと昼寝するか」
「いいの?」
誘ってきたのに途端に不安そうな顔をするから思わず頭をなでてしまった。
俺なんか汗でびっちょりなのに、あんまり汗かいてないなあ?スイカ食ったから水分不足は大丈夫だと思いたいけど。
洗濯物が板みたいにぱりっぱりになってたくらいだから、ちょっと昼寝したらまたスイカくってもいいかもしれん。
「はは!なんだ?したいっていったのカカシだろ?」
「…うん!」
「そんじゃ決まりだな。ちょっとだけクーラー入れるぞ」
「うん」
とことこついてきて離れようとしないカカシと一緒に皮を片付けちゃぶ台を片付け皿も片付けて、それからベッドに転がった。
育った分だけちょっと狭いが、そこはまあクーラー入れたしなんとかなる。いつものことだし。
結局カカシが帰ってきて以来、ずっと一緒に寝てるもんな。諸々の問題は抱えつつだが、カカシが嬉しそうだし不安にならなきゃそれでいい。
腹にきっちりタオルケットをかけさせて、今日は普段よりさらに輪をかけてくっついてくるのを抱き寄せた。
途端に眠気が襲ってくる。どこか不自然なほどのそれに、何故か急に不安になった。
俺はこんなにも疲れていたか?ちょっと掃除して飯作って洗濯物干して、スイカ食っただけなのに。
なんでだろう。…どうしてこんなに、震えそうなほど不安になんだろう。
「カカシ」
ぎゅっと、腕の中に閉じ込めるみたいにしてくっつくと、カカシが泣きそうな顔で笑っていた。
「イルカせんせ。好き」
そうして唇が重なる寸前、柔らかな感触を感じるか感じないかの瞬間、俺の意識は途絶えた。


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適当。
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