これの続き。 あの時逃げるように受付に戻って、やっぱり人だかりができてて必死になって仕事をこなして…だからもう終わったことだと思っていたのに。 「おわりましたか?」 受付の交代を済ませ、今日はなんて日だったんだと思いながらロッカーの荷物を手に取った瞬間、背後から穏やかな声をかけられた。 なんでここにいるんだろう。この人。 自分の失態を思い出して落ち込んで、でも落ち込んでばかりもいられないから、これからラーメンでも食って忘れようと思った所だったのに。 「あ、の…?」 相手は上忍だ。しかも多分いい人…なんだろう。そのはずだ。だって俺ならトイレで皮挟んだ位でこんなに気遣ったりしない。 そしてちょっと変わっている。 同じ男ならそっとしておいて欲しい気持ちくらいわかりそうなものだが、ひょっとすると上忍は股間も上忍級なんだろうか。 何でここにいるんですかとは面と向かって聞き辛かったので、視線で用件を促したんだが。 「治療、できなかったでしょ?よく我慢しましたね」 いきなり抱き込まれたと思ったら、小さい子どもをほめるときのようにふわふわと頭を撫でられた。 俺が女ならぐらついたかもしれないほどその声は甘く、いつの間にか抱き寄せられても抵抗を忘れるほどに自然だった。 どうしたものか。治療と言うほどのものが必要な状態じゃないが、断ってもこの人は納得しない気がする。 「あの、もう大丈夫ですから!すみません。ご心配を…」 一応当たり障りない言葉を選んだつもりだ。 だがやはり、上忍は困ったような顔で微笑むばかりで、俺を離してくれようとはしなかった。 「俺を、安心させてください。ね?」 そして揉む。例の…その、ちょっとした被害に見舞われた部分を。 「んっあ、あの…!やめ…!」 そんな風にされたら、とっくに痛みなど飛んでしまってるんだから、気持ちよさしか感じない。 こんなところで勃ってしまったら、大変なことになる。 与えられる快感に耐えながら必死でもがく俺に、上忍はさらりと言った。 「ああ、ここじゃ流石に。…俺のうちにいきましょうね?」 「へ?でも!」 「安心してください。ちゃーんと全部しっかりみせてもらいますから」 確かに大事な所だが、そこまで入念に他人の股間をチェックする熱意はどこからくるんだろう。 厚意、なんだろうけど。多分。 どっちにしろ断ることは難しそうだ。なんというかちょっと粘着気質っぽいこの人が、諦めるとは思えない。 「あの。お手柔らかにお願いします…」 そうして、抱き上げられたまま俺は上忍の家にお邪魔することが決定した。 …何故か終始にこにこ微笑む上忍に、得体の知れないものを感じながら。 ***** 部屋に着くなりそっとベッドの上におろされて、何故かうやうやしくサンダルと脚絆を脱がされただけでも空恐ろしいものを感じたのだが。 「さ、脱ぎましょうね?」 ズボンに手をかけてにこにこと微笑む上忍はもっと恐ろしかった。 「え、あの!自分で…!」 そう口にしたときにはすでに俺の下半身はしっかりひん剥かれて、先ほど不幸な事故を経験した俺の大事なものがこんにちはしていた。 「ああ…赤くなってる」 「ひっ!」 同性とはいえ股間を晒しているだけでも恥ずかしいのに、いつのまにか手甲を外した上忍の指が確かめるように先端をなぞる。 羞恥で俺の息の根を止めようとでもしてるんだろうか。 「大丈夫かどうか、確かめないといけませんね」 しかめつらしい顔でそう告げられて、確かめるも何も大丈夫だからもううちに帰してくれと叫びたかった。 「ひっ!ぁっ…んぁっ!」 …残念ながらその代わりに口から飛び出したのは、誤魔化しようがない嬌声だった。 なんでこの人俺の大事なチン…いや!その!咥えんなって!?あんた上忍だろ!? 「んぅ…あ、ちゃんとおっきくはなりましたね。ふふ」 何でこの状況で楽しそうにしてるのか分からない。 そりゃなるよ!こんなに気持ちよかったら!大体なんであんたそんなに上手いんだ!? 「も、やめ…!大丈夫ですから…!」 正直、完全に泣きが入っていた。股間にうずめられた顔は秀麗というに相応しく、そのくせその表情はどう考えても治療中のものじゃなかった。 男相手に勃起するなんて、このまま憤死してしまいそうだ。 「んー?でもちゃんと出せるか確かめないと」 「んぁぁ!」 再び口内に飲み込まれた俺自身は、与えられる快感に素直に反応し、快感を逃がすことも、自分自身が逃げ出すことも考え付かなかった俺は、気づけば上忍の頭をかき混ぜながらゆるく腰を揺らしていた。 「ん、らしへいいんれふよ?」 赤くぬめる舌が敏感な先端を抉るように動き、限界まで高められていた股間はそれをきっかけに暴発した。 「ひっあっ…!っあぁ…!」 長く続く放出に思考がショートして、気持ちいいってことしか考えられない。 ただ、そんな俺の耳にもごくりと何かを飲み込む生々しい音は聞こえていた。 「ん。濃いかなぁ?でもちゃんと出せましたね」 良くできましたと言わんばかりの台詞だ。何でこんなことになってるんだろう。 「んっ…ぁ…まさか、飲ん…!?」 「ご馳走様でした。大事な所が無事みたいでよかったです。でも、蓄めちゃうのは良くないですよ?」 俺の吐き出したものを飲み干した口が、じりじりと近づく。 上忍の笑顔が怖い。予想できない行動も怖い。何がなんだか分からないのが恐ろしい。 「あ、もう、うちに帰ります!ありがとうございました!」 足元でわだかまっていたズボンを引き上げようにも、覆いかぶさった上忍が邪魔でそれをはたせそうにない。 「抜きっこからはじめましょっか?本当はもっと気持ちよくして上げたいけど、もうちょっと色々なれてからのがいいですよね?」 …怯えきって混乱した俺がこの人に逆らえる可能性はゼロに近かった。 ********************************************************************************* 適当。 おわんなかったってばよ…。最近長いもの書いちゃう病が。゜。゜(ノД`)゜。゜。 アンケートにご協力いただきありがとうございました! ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |