これの犯行当日。 傍らで深い眠りに落ちている人は、今なら俺が何をしても気づくことはないだろう。 「かーわいい」 散々暴れて疲れちゃったんでしょ。多分。 全身で抵抗してきたもんねぇ?とーぜん、無駄だったけど。殺す気でかかって来られたら流石に力押しじゃなくて術なり薬なり使っただろうけど、この人は最終的には甘い人だ。同胞だからなんてたったそれだけの理由で、自分の体を明け渡せてしまうくらいには。 ま、それに付け込んだ俺が言える台詞じゃないけどね。 「うぅ…」 「ん。俺も寝ようかなぁ」 俺の方も流石に疲れた。この人があまりにもかわいすぎて我慢できなかったし、つっこんでからの痴態ときたら!すがり付いてやめろってか細い声で言ってきちゃうし、その癖勃ったままの性器をはじくと、淫らがましい声を上げて達してみせた。やだとかやめろとか言うくせに、最後の方は首に腕を回してすがり付いてきて、突き上げるたびにひんひん高い声を上げてその泣き顔も最高だった。 塵掃除を一件済ませて、ちょーっとだけ顔をみるだけのつもりでいた気もするけど、でもやっぱり途中で気が変わったんだよね。 だって、俺のモノになるって決まってるのに、まだ俺のモノじゃないなんておかしいでしょ? どうあっても守るって点では変わらないけど、どうせならそばにいたいし、もうちょっと大っぴらにした方が色々やりやすい。 たとえば、里長を巻き込むとか、ね? 思い立ったら即行動。それが上忍になるまで生き延びてきた俺のやり方だ。式への返事は待たなかったけど、仕事嫌いのあの人にしてはすさまじい速さで返信があったことを考えると、どうやら計画は上手くいきそうだ。 「ホント、かわい」 苦悶の表情を貼り付けたまま魘されているのかそれとも俺の重みに反応しているのか、ぐったりと投げ出された身体は、さっきまでの残滓を全身に残したままだ。 明日、目覚めたらきれいにしてあげよう。俺の匂いがしっかり染み付くように。 しっかりと獲物を抱き込んで瞳を閉じた。 やっと俺のモノにできたという喜びに浸って。 ******************************************************************************** 適当。 さむい。 |