これの続き。 「では少々こちらでお待ちください」 「あ、はい!ありがとうございます!」 「ワン!」 「なんかすごいな。どうすんだ俺…」 「ワン!」 「お前も上げてもらっちゃったもんなぁ…。畳じゃない部屋だから大丈夫とかいってたけど、調度品が」 「クゥ?」 「…ああ、なんでもないぞ?お前賢いもんな?ここに来たくて鳴いてたのか」 「…クゥ」 「あ、怒ってないって!駄犬のせいだもんな?舌肥えちまってるんだろうし。旅先でちょっとくらい贅沢したってバチはあたらないさ」 「ワン!」 「お待たせしました。こちらが奥様の、それからこちらがあなたのよ?」 「ワン!」 「あ、ありがとうございます。すみません!…うわぁ!美味そう!」 「どんどん召し上がってくださいね!それと…少しお話しても大丈夫かしら?」 「え、はい!大丈夫です!」 「はたけ様がいつも一生懸命でかわいい方だと…本当にステキな方ですのね?」 「え!あの…アレが何を言ったか知りませんが、俺はそんなに…普通の中忍です」 「優しさに癒されると、笑顔だけで胸が一杯になるともおっしゃってましたわね。そういえば」 「駄犬め…!何だこの羞恥プレイは…!」 「それに、ちゃんと叱ってくれるんだと。はたけ様位になると中々ちゃんと怒ってくれる相手もいなくなるんでしょうねぇ…」 「うぅ…そ、そうですか?上忍でも言わなきゃならないときははっきり言わないと…その、色々大変なことに…!」 「その真っ直ぐさにきっと…」 「そ、そうなんですかね!?ほぼ初対面の状態でとんでもない口説かれ方…っつーかあれは口説いてるって言わないはず…!」 「すみません。正直に申しますと、勝手ながら心配しておりましたの」 「へ?」 「里でも最強と謳われる方だと後で知りました。いつうちにいらしてもあまり表情を表にだされませんし」 「そうです、か…?なんかいつもこう…むしろ全身で感情表現してるイメージが…!?」 「奥様の前だけですわ。素顔を晒されたところも一度も見たことがありませんもの」 「あー…それはそうですね。一応アレも忍ですから。悪気はないと思うんですが、申し訳ありません」 「そんな!あれだけの方ですもの。素顔では色々不都合もありますでしょう?」 「…そうですね…でも下半身は常に…いえ、その、なんでもありません!」 「いつもは静かにここで休まれて、すぐに帰ってしまわれるんです。そんな方が頬を染めて幸せそうに奥様の事を話してくださった」 「あーそうですか…。駄犬…!まさかここでも妙なもんさらけだしたりは…!?」 「ですから、ひょっとするとと思ってしまいましたの」 「え、えーっと?」 「女性への訓練はあると聞いております。でもお相手は男の方だと。近づく奴ら皆殺したいくらい好きなどと冗談をおっしゃるくらい惚れ抜いた方が、タチの悪い人間だったらと老婆心ながら心配になりまして」 「…そうですか…。外ではまともなんだな…タチの悪さで言ったら駄犬のがよっぽど…」 「それで、つい強引に。でも一目見てわかりました。とても素直で優しい方ですのね」 「え!?いや、そうですか?あの、俺これでも一応中忍で…」 「はたけ様のこと、私がいうのもなんですが宜しくお願い致します」 「え、あ、は、はい!一応その、アレは俺のなんで」 「まあ!相思相愛ですのね!よかったわ…!私には子がおりませんし、小さいころから上がってくださってましたから、勝手に自分の子のように心配しておりましたの」 「そうですか…アイツも、こんなに大切に思われて…ちゃんとお礼させにきます!」 「お礼なんて…!でも、そうですわね。是非また…今度は一緒にいらしてくださいな」 「はい…!アレにはちゃんと色々言い聞かせますから…!」 「うふふ!はたけ様も奥様の前で形無しですわね?楽しみだわ!その時には是非ご連絡くださいね!とっておきをご用意しますから!」 「え!あの!」 「さ、どんどん召し上がってくださいね?」 「は、はい!…いい人だなー綺麗な人だし」 「ガウ!」 「おわっ!どうした?お前の分あるだろ?しょっぱいのは犬にはやれないぞ?」 「うふふ。心配してるのね?大丈夫よ。…では、長々と失礼致しました。またなにかございましたらお気軽にそちらの呼び鈴を鳴らしてくださいませね?」 「はい!」 「ウゥー!ワン!」 「親切でいい人だなぁ…!今度は…まあ下半身対策は必要だが、顔見せにこないと。一緒に…」 「ワン!」 「そうだな?お前も一緒にこれたらいいな?」 「ワン!」 ********************************************************************************* 変態さんがとりかえしがつかないほどばりばりどんどんつづきー! あとちょっと(*´∀`) ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |