≪3≫ グッスリと眠りこけていた弘樹は、妙にこそばゆい感触で目を覚ました。 「ん……?」 意識も視界も、まだぼやけている。 腰のあたりに広がる心地よさ。しきりに疼く敏感な場所をやんわりと撫でられているかのようだ。 そんな軽い刺激のせいなのか、弘樹は中途半端な目覚めと、まどろみの間を行ったりきたりしている状態だった。 (なんか……気持ちいい……腰が……なんだ、これ?) 半分寝ている弘樹の耳に、妙な会話が聞こえてくる。 「……これが、男の人の……弘樹さんの……」 「由良子ちゃんは、はじめて見るのかな? まあ、私は見慣れているけどな」 「そ、そうなの……!?」 「嘘だッ!」 「花乃香ちゃんはデタラメばっかりだよぅ……」 「ため息をつきながらも、お兄ちゃんの肉棒から目が離せない由良子ちゃんであった」 「へ……ヘンな解説しないでっ」 そこまで耳にして、弘樹の目がパッと開いた。 「こ、こらっ……なな、な……何をしてるんだっ!?」 目の前の状況を見た弘樹は、あわてて手足をバタつかせようとする。 けれども、磔のようになった体は動かない。両手首と両足首にそれぞれネクタイが結ばれている。伸びた布地の先は柱に括りつけられて、完全に身動きを封じているのだ。 拘束された弘樹はズボンを脱がされていた。そして、剥き出しになった男性器を撫でたり舐めたり握ったりと、少女二人が勝手気ままに弄り回す。 「……なんだ!? なんだ、これ。なにしてるんだ?」 「おはよう、お兄ちゃん。朝ごはんはキャベツにする? それともキャベツの千切り?」 動揺している兄に、妹が満面の笑みで応じる。 「何事もなかったように挨拶してるんじゃねーよ! それにキャベツかキャベツの千切りか、ってのはどういう選択肢だ? 千切りじゃないキャベツってなんなんだよ」 「丸かじり」 「……そんなことはどうでもいいっ!!」 弘樹は視線を妹から、その友人へと向けた。 目線が合うと、彼女はパッと赤らんだ顔を背ける。そのあとでふいに思い出したかのように、握っていた固い肉茎から手を離した。 「き、ききき……キミは何をしてるんだね?」 「えっと、あ、あの……その、あの……」 「それには私が答えよう!」 口ごもる友人を遮り、花乃香が問いかけに答える。 「由良子ちゃんはな、お兄ちゃんのことが好きなのだ!」 「んなことあるか。さっき会ったばかりだろうが」 「……会ってます」 「え……?」 ポカンとしている弘樹に、由良子はかぼそい声を返す。 「会ってるんです。ずっと前ですけど……」 「い、いつ……お会いしましたっけ……?」 「そこから先は私が説明しよう!」 またもや強引に割り込む花乃香。 「由良子ちゃんと私は、中学校は別々なのだが、同じ小学校に通っていたのだ。そのころは、何度もうちに遊びにきていたから、お兄ちゃんも一緒に遊んでいたはずだぞ」 「そ、そうだっけか……」 弘樹は当時の曖昧な記憶をさぐってみたが、どうにも思い出せない。 「そして由良子ちゃんと再会した私は、彼女の胸に秘めた思いを打ち明けられ……協力してあげることになったのだよ!」 一方的な説明を終えると、花乃香は握りこぶしに親指を立ててグッとつき出した。 「おーけー。理解したかい、お兄ちゃん?」 「理解はしたが、これはどういうことだ」 「これって?」 「いやだから、どうして俺が縛られなきゃいけないんだ。そのうえ、その……」 と、弘樹は丸出し状態の下半身に目を向ける。 花乃香はほがらかな笑みを浮かべ、後頭部をポリポリと掻いた。 「いや、まあ……私たちも好奇心いっぱいなお年頃だからなー」 「だからなー……じゃねえよ」 「まあ。その、後学のためとでも申しましょうか」 そう言った妹の手が、弘樹の下半身に伸びる。 彼女は前に屈みながら太い茎肉を口許まで引き寄せ、先端をペロリと舐めた。 「うーむ……塩味か。しょっぱい」 「おま……! おまえまで何するんだよっ」 「友達だけに恥ずかしいことをさせておくわけには、いかないではないか」 兄の肉棒を手でさすりつつ、さも当然といった口ぶりで言う。 「そういうわけで……お兄ちゃんは気持ちよくなってくれればいいのだ。遠慮しなくていいのだぞ」 「気持ちよく……なって、くださいね」 花乃香が支え持つ牡竿に、今度は由良子が顔を寄せてきた。 「待つんだ。待って……うぅ、あ」 敏感な海綿体が少女の口内粘膜で包み込まれる。 大胆な奉仕行為を受けた弘樹は、全身をビクンビクビンと痙攣させた。 |