ここで使われ…
サッちゃん「もうやめた方がいいんとちゃうか」
グスン
『これよりGS一次試験を行います。選手の方は中央におこし下さい』
「時間みたいだから行ってくるね」
令子たちに手を振ってから横島は会場に向かった。
『ここで霊力をはかります。規定に達していない方は失格になります』
「99番か」
『それでははじめて下さい』
アナウンスの声にあわせて選手たちが霊力を放ち始めた。
「コォォォォ」
そんな中、横島は一人、霊力をタメていた。
――――――――
「大丈夫なワケ。忠夫の奴」
「問題ないな、ラスト五秒で凄いことするぞ」
エミの心配にアキラがこたえた。
「凄いこと?」
「まぁ見ていろ」
――――――――
『残り五秒』
横島が目を開いた。
「カァッ!!」
横島はタメた霊力を一気に放った。これにより選手たちの霊力がかき消されてしまった。
「…」「…」「…」
会場が静まり返った。
【し、終了!6番15番19番20番34番……99番以上が合格者です。合格者の方は係員の指示に従って下さい。それでは午後の二次試験でお会いしましょう。サヨナラー】
いつも試験ならば合格者の叫び声や不合格者の絶叫が聞こえてくるのだが今回だけは違った。皆、横島を見ていた。当の本人はその視線を受け流していった。
――――――――
「横島、さっきのあれどうやったの?」
令子が詰め寄る。
「んー、霊力をためて一種の爆弾みたいなモノを作ってそれを爆発させたってわけ」
「私にも出来るの?」
さらに詰め寄る。
「令ちゃんは前に言ったけどオールレンジで何でもできる万能型だから多分できるけど、これタメが必要だから実戦じゃ使えないよ」
「横島君〜、私達はぁ〜」
「冥ちゃんにはまだ無理だね。エミちゃんは似たような技があるから簡単に使えると思うよ」
若人たちをやや遠くで保護者三人は眺めていた。
「不動君、なぜまだ若い横島君を手放したりしたんだい」
「別に手放したりしてはいない。あいつは今は言えないがある霊的特異体質でな、そのせいで今まで何度も命を狙われてきた。あいつの両親もそれで亡くなった。俺と俺の友人はあいつを鍛えて刺客にも負けないようにした。後はあいつに好きなように進んで欲しいのさ」
横目で横島を眺めながら応えた。
「そうだったのぉ〜、横島君、大変なのねぇ〜」
本当にそう思ってるのか聞きたくなるほど冥穂の顔にその色がない。
「ご両親のこと以外、そんなこと一度も聞いたことないわぁ〜」
「あのバカは怖がってるんだよ。自分のこと言って離れられるのをよ」
「そんなに頼りないかね。我々は?」
「まだ様子見ってとこだろうな」
「「そう(かね)」」
唐巣と冥穂は少し落ち込んでしまった。
「だが…」
まだ続くアキラの話に二人は顔を上げた。
「だが、様子見をするってことは信用してきてるって証拠だぞ」
「「!?」」
「ようは、お前たち次第ってことだ」
そう言って笑うアキラが二人には子を持つ親のように見えた。
「さて、時間だぞ!暴れてこい!」
アキラが横島に怒鳴った。
「了解」
横島は会場へと向かった。
あとがき
横島の対戦相手をどうするか悩んでたりします。
オススメの相手がいたら教えて下さい。
では
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