「それじゃあ、まず、あんた達の能力について説明してもらおうか。」
幻海が横島たち3人を並べ、雪之丞とおキヌの方に視線を向ける。二人は順に答えた。
「ああ、俺は魔装術を一応極意まで極めてる。後は、霊波砲とサイキックソーサーぐらいってとこだな。」
「わ、私はネクロマンサーの能力を持っていて霊を操ったり成仏させたり、後少しだけなら人間や妖怪の人にも干渉できます。後は、学校で基礎を。」
雪之丞はやや大柄な態度でおキヌは緊張しながら答える。それを聞いて幻海は少し考えてから問い返した。
「魔装術の極意って言ったね。ちょっと見せてみな。」
「おう、わかった。」
幻海の言葉に答え、雪之丞が魔装術を身に纏う。幻海はそれをしげしげと眺めた後、言った。
「あんたそこから“変化”させる事はできるかい?」
「変化?強くなるたび少しずつ形態が変化してたりはするが、そういうことか?」
幻海の言葉に雪之丞はその意味を理解できず、訝しげな顔で問い返す。それに対し、答えをかえさないまま次の要求を出す。
「じゃあ、次は魔装術を纏わず身体の部分、部分に霊力を集中してみな。」
「おい!!質問に答えろよ!!」
「いいから早くおし!!」
疑問に答えない幻海に雪之丞が抗議の声をあげるが、幻海はそんな彼を一喝する。そのプレッシャーに押され仕方なく言われた通りにする雪之丞。右手、左手、右足、左足、身体の各部に順番に霊力を収束させる。そして、それを見て彼女は一人で納得したという顔をした。
「練りが甘いね。横島程酷くはないが、基礎鍛錬がかなり足りなそうだね、こりゃ。とりあえずはそこから鍛えなおして“変化”を目標にしてみるか。それができるようなら“進化”を目指せるよう鍛えてやるのもいいかもしれないね。じゃあ、次はあんた、学校で習っていると言ったが六道のとこあたりかい?」
「は、はい。」
結局答えが得られぬままで不機嫌そうな雪之丞。幻海は彼から視線を外すと今度はおキヌの方にそれを向ける。問いかけに対し、慌てて頷くおキヌ。
「ふん、じゃあ、一通りの基礎は出来ていそうだね。しかし、霊を操るタイプのネクロマンサーか、魔族を相手にするには甚だ不利な能力だねえ。あんたに関しては後で一通り能力を見て他に何か得意が無いか探してやるよ。後、そっちの能力に関しても生かすのに調度適したものがあるから、修業をクリアーしたらそいつをくれてやるから精精精進しな。」
二人の修業方針を決定し、そして最後に横島の方に向き合った。
「あんたには特に言う事はない。この3ヶ月に教えた事を鍛えなおしてもらう。」
「えっ、ちょっと待ってください。それでいいんですか!?」
今のままでは力が足りないと言われたから修業を決心したのに今までどおりと言う言葉に戸惑いを受ける。
「あんたは今が一番の霊的成長期だ。下手に新しい技を覚えたりするより、基礎を積みなおしたり技の錬度を上げるほうがよっぽど強くなれる。」
「はあ、そうなんですか・・・。」
「ああ、それからあまり時間もないだろうからとりあえず修業は1週間に絞る事にする。それで見込みがなさそうならそれ以上鍛えてやるつもりないからそのつもりで。これは3人ともだよ。」
幻海の言葉にいまいちしっくり来ないまま、とりあえず横島は納得を示した。そして幻海が場を締め、3人の修業が開始された。
「あ、それから横島同じといったが厳しさは2割増しでいくからね。」
「げっ。」
―――――修業・雪之丞の場合―――――
「ぬぐううううううううううううう。」
「もう、へばったのかい?横島でももう少し持ったよ?情けない奴だねえ。」
「ぐっ、横島の奴には負けてられねええ!!!」
雪之丞は指一本で逆立ちしていた。・・・・・・・・・・針の上に立って。その状態で既に一時間、霊力を収束して身体を何とか支えているが全身は汗びっしょりである。
「それじゃあ、そのまんま後、7時間続けるんだよ。あたしは他の奴らを見てくるから。言っとくけど、さぼったり、落ちた状態で10秒以上戻らなかったりしたら、即追い出すからね。まあ、最初だから途中で指を変えるのは許してやるよ。甘くなったもんだねえ、あたしも。」
そう言いながら幻海は部屋を出て行った。
「お、鬼かあんたは!!!」
一人残された部屋、雪之丞の叫びが響き渡った。
―――――修業・おキヌの場合―――――
「あんた、ほんと鈍くさいねえ。」
「うっ・・・すいません。」
呆れた目で目つきで見る幻海に対し申し訳なさそうなおキヌ。
「けど、霊気の流れを読む力はまあまあのようだね。あんたには霊的格闘術の“柔”の技を基礎を中心に教えてやる事にしよう。これを習得すればまあ、身を守る事ぐらいはできるようになるだろ。ちなみに、できないようならあんた最終試験の時、死ぬからね。」
「は、はい。」
幻海がさらっと言った死ぬという言葉におキヌは気を引き締めた。
―――――修業・横島の場合―――――
「死ぬうううううううううううううううう!!!!!!!!」
*過激すぎて書けません
(後書き)
今回から修行編ですが、その間、佐藤が横島に変わって美神の手助けをする事になります。横島の代役の為か、そりゃあもう『宇宙意思が味方してるんじゃないか?』って位活躍するのですがそれを描写してしまうと、『ヒロインが大きくなったり小さくなったりする姉の方なのか、それとも天才タイプの妹の方なのか判別つかず、主人公の男よりもライバルや先輩達の方が明らかにキャラが立っている最近アニメ化された某作品』のように主人公誰やねん!!な状態になってしまうのですが、
@主役は横島だ!!割愛の方向で。
Aそれでもいい!!しっかり描写してくれ。
のどっちがいいですか?
PS.前話に感想の返信をレスしときました。質問などにも答えてあります。
>NEXT
最近アニメ見てないからなんのことやら〜!とりあえず割愛の方向希望です。でも何があったかはしょって説明があると嬉しいです。
魔装術の進化形は興味津々です。おキヌちゃんが柔ってのは似合ってますね。合気道みたいな感じでしょうか?楽しみだ〜♪
【九尾(2004.12.10 18:08)】
とうとう修行が始まりましたね。
横島とユッキーに関してはスルーで、おキヌちゃんは確かに直接戦闘向きではないですからね。格闘技だと合気道がぴったしですし、それ系の技を教えて貰いそうですな。(武器だと弓矢か薙刀、式神かな。)
佐藤については、天上○下っすか?そっちが分からないと気になるのでAでお願いします。
【法師陰陽師(2004.12.10 18:18/2004.12.10 18:21)】
怒涛の感想レス、お疲れ様ですw私も割愛ですかねえ。でも本筋とは別に外伝としてなら見てみたいですね。佐藤君の除霊シ−ンとかwでもメイン幽キャラは出るとGSメンバ−が霞みそう。
【帝(2004.12.10 18:26)】
おキヌちゃんが柔としても格闘?!
巫女姿の美少女がくんずほぐれつな技を!?(マテ
いや〜萌える!!!(オイ
私としてはやっぱり@ですかね?横島君が気になりますし…
『蘇る超闘士佐藤』さんも名前こみで気にはなりますけど…
やっぱりGSキャラが出張らないと!
【shin(2004.12.10 18:28)】
雪ノ丞は片指立ち…この手の修行の王道ですね。
おキヌちゃんはやはり柔系ですか。出来ればかの“修”の奥義も会得して欲しい所です。(イチガキチームのメンバーを浄化・解放した技)
横島は基本のやり直し…この場合むしろそちらの方が独自の技を会得しそうですね。
次の展開は…答えられずすみません。
追記
門番兄弟と言うのはUGOの“王国編”で決勝戦会場(?)への門を守っていた中華系双子のデュエリストです。
決め札は風・水・雷の三魔人カードだそうです。
説明不足すみません。
【ATK51(2004.12.10 18:29)】
修行してパワーアップしたのを生かすように、敵方にもなにかプラスかなんかあったほうがいいかも。
なお、続編投稿機能の活用を。一番下の記事機能メニューをご覧あれ。
【MAGIふぁ(2004.12.10 18:40)】
>―――――修業・横島の場合―――――
>「死ぬうううううううううううううううう!!!!!!!!」
>*過激すぎて書けません
不覚にもモニタの前でこけました。今回はここを書くためだけにあるような回でしたねw
展開の希望ですが、@を基本に佐藤の活躍ははしょって説明or外伝という形をキボンです!
【サキ(2004.12.10 21:54)】
横島の修行で、
*過激すぎて書けません >
に爆笑しました(実話)。これだけでも爆笑できますよ、絶対(笑)。
【リーマン(2004.12.10 22:14)】
>―――――修業・横島の場合―――――
>「死ぬうううううううううううううううう!!!!!!!!」
>*過激すぎて書けません
自分もここに最高にやられました。
しかし、他の二人とは比較にならない過激過ぎる扱き、横島君幻海さんに愛されてますね〜(爆)。
はっ、やはり彼女<も>ヒロインですか?
>「ぐっ、横島の奴には負けてられねええ!!!」
いや、なんかもう修行の段階で完全に負けちゃってますし。
>今が一番の霊的成長期だ
幻海さんすらびっくりするような、独自の能力を期待。
ってか、一番の霊的成長期に過激すぎる修行、ぢつはあの文珠を十四、五個ぐらい同時に使用してた原作の逆行横島も既に超えちゃってるんじゃあ。今何個ぐらい同時使用できるんでしょう?それと霊光波動拳の技の組み合わせが見てみたいです。
そのためにも、徹底的に霊光波動拳の基本を極めてもらいましょう。基本こそ奥義とも言いますし、基本を極めれば応用は容易い筈。まして横島は応用だけの人でしたしね。
展開の希望はやはり@で、まあ例え描写されたとしても、主人公が横島なのは丸分かりだと思いますけど。ええ、何気に持てて、原作アシュ編ではあんなロマンスまでやってのけた横島と比べ、佐藤はたとえ活躍を見せたとしてもキャラ的に恋愛要素皆無に決まってますから(爆)。
【.(2004.12.10 22:32)】
>*過激すぎて書けません。
大爆笑。
あと雪之丞がやってたのって、某霊脳探偵な弟子がやってたやつですねぇ。
【無貌の仮面(2004.12.10 23:09)】
>九尾さん
それもありますが、ヒナタ(NARUTO)みたいな技も覚えます。
>法師陰陽師さん
それです。
>帝さん
幽キャラ強いですからねえ。(例:幽助18000マイト)
>shinさん
多分、次回でそんな事言ってられなくなります。
>ATK51さん
ああ、門番ってあれですか。
>MAGIふぁさん
プラスですか・・・これ以上強くなると勝てなくなるから敵の数を増やすとかかなあ。
>サキさん
別に受けを狙った訳じゃなかったんですが(汗)
>リーマンさん
ただ、単に上手い描写が浮かばなかっただけだったり(汗)(ちなみに過激すぎるってのも本当)
>.さん
>いや、なんかもう修行の段階で完全に負けちゃってますし
ぬう。
文珠は戦闘中なら3個、平時なら5個位ですかねえ。修業後ならもう少し増えるかもしれるかもしれないからこういう事も出来るかも。
横島「俺のこの手が真っ赤に燃える!!ハーレムつかめと轟きさけぶ!!”霊””光””爆””熱”ヨコシマフィンガー!!!」
>無謀の仮面さん
彼は24時間やらされましたがねえ(笑)
【柿の種(2004.12.11 00:14/2004.12.11 00:27)】
>幽キャラ強いですからねえ。(例:幽助18000マイト)
強いっても、アシュタロスレベル相手じゃ意味なさそうですよね。
あの漫画の最後の方のインフレ起ってた魔界の最高レベルでも、魂の牢獄に囚われた存在達とはマイト数桁が違いそうですし。
しかも、幽キャラ達って力押しですよね。
【:(2004.12.11 00:31)】
>強いっても、アシュタロスレベル相手じゃ意味なさそうですよね
黄泉とかとアシュタロスを同クラスとしてこのssでは設定しています。ちなみに全盛期の雷ぜんは最高神に順ずる位強い設定です。泉水ですら気を開放しただけで地震を起こせるのですから無茶な設定ではないと考えます。
【柿の種(2004.12.11 00:40/2004.12.11 00:45)】
幻海のバーさん、これでも甘くなってるんですか・・・・・(汗)
ちなみに、おキヌちゃんが修行と称して、ジャンケンゲームをやってる風景が目に浮かびました(笑)
ほた、あの桑ちゃんが満点取ったやつ。
【まさのりん(2004.12.11 00:48)】
世界観の破綻を防ぐ設定を付け加えます。
雷然→元魔神だったがイレギュラーにより強くなりすぎてしまった為、現在は除外、魂の牢獄に捕らわれず。
躯・黄泉・飛影→魔族ではなく妖怪の超突然変異、その為、魂の牢獄には入らず。
蔵馬→元魔族、ただし転生時に一時的に下級魔族以下まで力が落ちたため除外されたまま
雷ぜんの友人→魔王、または魔神
幽助→魔族大覚醒遺伝によって枠外の存在として生まれたこの世界最高のイレギュラーの一人
【柿の種(2004.12.11 02:15/2004.12.11 02:25)】