▽レス始▼レス末
「鬼畜将ランス〜プロローグ〜(鬼畜王ランス)」B−クレス (2004.10.03 04:10/2004.10.05 00:03)



 歴史と言う物は・・・数億ものIFを伴いつつ進み行くものだといわれる

 そのIFにもさまざまなものがある・・・・

 たとえば、制限無き生命体が存在する可能性

 たとえば、神が直にその星の動きに干渉し続けていると言う可能性

 たとえば・・・ある人物の生れが、まったく異なる可能性・・・

 そして・・・人間と魔物が同じ大陸で過ごすという・・・可能性




 今回、そのIFの要となり、歴史を大きく変えた存在の名は・・・ランス

 本来の歴史上であれば、大陸の統一王となり

 その好色さ、残忍性から『鬼畜王』と呼ばれた存在である



 しかし、そのIFの中でも・・・彼はこう呼ばれる・・・
 
 敵対するものに対する残忍性から・・・『鬼畜将軍ランス』・・と






 魔物と人間とが共存し、対立しあう大陸・・・
 
 その大陸で人間が支配する大きな国家が三つ・・・

 魔法使い中心の国家形成であるゼス

 極寒の地としても有名だが、それ以上に帝国としての名が大きいヘルマン

 そして、大陸最強の突破力を誇る赤の軍を有するリーザス
 



そのリーザスの国の将軍に、幼き頃のランスが拾われた事から物語は始まる





 リーザス城 城内 訓練室

 そこに、ある二人の剣士が睨み合ったまま、静止していた・・・

 一人は、赤を基調とした鎧を着込んだ
 
 その被っている兜に描かれている『忠』の字がどこか目を引く

 リーザスが誇る『赤』の軍の将軍 リック・アディスン

 もう一人は、緑色の鎧を着込み、兜は被っていないが・・

 対峙している間も、不敵な笑みをかくそうともしていない

 リーザス軍事の要と謳われている『黒』の軍副将 ランス・プロヴァンス

 リーザス・・・いや、大陸1,2を競うと言われている二人である

 「・・・・いくぜぇ!!」

 ギャリィィィン!!

 睨み合いにじれたのか、ランスがリックに切りかかり

 リックがそれを難なく受け止める

 キャリキャリキャリキャリキャリ・・・・

 「まったく・・・相変わらず・・・凄い腕力だな・・・!!」

 「防ぎきってるやつが・・・よくいうぜ・・・・・!!」

 リックがランスの一撃を受けたままの姿勢で

 二人は鍔迫り合いをしながら、互いに軽く言葉を交わす

 キィン!!

 言葉を交わし終えた後、二人は鍔迫り合いをやめ

 構えを取りつつ互いに距離をとり・・・

 「バイ・ラ・ウェイ!!」

 リックが自身の放てる最高の技を放つ

 超高速での、連続した剣撃がランスに襲い掛かるが・・・

 「ランスアタック!!」

 それに対し、ランスが渾身の一撃を返す

 一撃対連撃・・・普通ならば連撃の方が有利となるが・・・

 ガキィィィン!!

 ・・・金属音は一つだけ・・しかし凄まじいほどの音量であった

 金属音がやんだ後・・・二人の剣は、共に砕け散っていた

 だが・・・よくよくみればわかったであろう

 互いの剣が無事なら

 ランスの剣が、リックの兜よりほんの数ミリ上に

 そして、リックの剣が、ランスの首から同じ程度の距離で

 互いに、次の動作で命を奪える状態で静止していた事を

 「はぁ・・・・また決着つけられなかったか」

 構えを解いたランスが、どこか忌々しげにそう呟いた

 「こちらとしてもそう簡単に敗れたくは無いですからね」

 リックが、同じく構えを解きながらその言葉に反応した

 「・・まぁいいんだがな・・・決着がつかなくても・・・
  
 しかし、いくら訓練用っつってもボロイ剣だな」

 ランスは、折れた剣の柄を放り捨てながらそう愚痴る

 「・・・君の力が強すぎるだけだと想うんだけどね」

 リックは、そんなランスに苦笑しながら答える

 その後、二人は最近の互いの軍の様子、他の軍のうわさ

 互いの剣についてのこだわり等を話していたとき

 「・・・おぉ、ランス、ここにおったか」

 黒を主体とした鎧に身を包んだ老将が、ランスに話しかけた

 「ん・・・?親父か・・・もう評定は終わったのか?」

 ランスの言葉どおり、先ほどランスに話しかけたのは

 幼き頃、両親と死に別れ、路頭に迷っていたランスを拾い

 自らの息子として迎え入れ、剣術を教え、戦術を教えた

 リーザスが誇る『黒』の軍の名将、バレス・プロヴァンスだった

 「おぉ、バレス殿、評定の方はいかがでしたか?」

 リーザスは王女、リア・パラパラ・リーザスが君臨しているが

 実際の政務はその側近であるマリス・アマリリスが全権を委任されており

 リーザス軍の将軍達の代表であるバレスと

 リーザスの領土をリアとは別に治める有力貴族達を城に呼び

 三ヶ月に一度、互いの状況などを報告

 そして次の方針を話し合うために評定が開かれていた

 「相変わらず・・・としか言いようが無い

  すまんな、ランス、昨年の勲功での昇進は無いようだ」

 バレスは、口惜しげにそうランスに謝った

 

 昨年の勲功・・・それは、リーザス城奪回作戦のことである

 ヘルマン第三軍により陥落したリーザス城を

 偶々一家団欒のため、バレスの療養のために、リーザス城を離れていた

 ランス、バレス、そして、ランスの義理の姉であり

 白の軍の副将であるハウレーンが残軍を率い

 途中途中、各都市の対へルマン勢力と合流し

 遂にはリーザス城を奪還した事に関してである

 特に、ランスは少数で城内に進入し、城門を開いた功績があった

 その事に関して、幾度と無くバレスがランスの昇進を要請しても

 その戦乱から逃れていた貴族達にはその功績への関心が薄く

 また、昇進する事によって、バレスが隠居する事を恐れた者達によって

 ランスの昇進は、結局実現せぬまま、約一年の月日がたっていた


 
 「別に昇進したくはないんだがな・・・・

  っと、そう言えば姉さんから伝言だ
  
  『今日は久しぶりに皆で外食に行きましょう』だってさ」

 「おぉ・・・そうか・・・ハウレーンも時間が取れたか・・・」

 バレスはその伝言に、今までの不機嫌さを全て吹飛ばしたらしく

 その厳格な顔が、緩みっぱなしになっていた・・・

 「と・・・ところでバレス殿、他の軍事に関してはどうでしたか?」

 リックが、緩んでいるバレスの顔をみて、少々引きつりながら質問する

 「おぉ・・黒、赤両軍の方針に特に変わりは無いが・・・

  少々不吉な気がしてならん・・・・・

  最近、マリス殿の政務に関して不平を抱いている輩がいるようじゃ」

 「・・・マリスさんにか?」

 再び厳格な顔に戻ったバレスの言葉に、ランスが反応する

 「うむ、つい最近、貴族の家を一つ取りつぶしただろう?

  確かに、取り潰すには十分過ぎる証拠があったが・・・・

  他の貴族連中は、マリス殿が策にかけたと考えているようなのだ」

 その言葉に・・・リックも、ランスも、言葉は無かった

 マリスは、その類まれなる政務能力により評判は高いが

 それ以上に、リアに害意を持つものに容赦しないことで知られている

 その事自体は、特に反感を買うものでは無いだろうが・・・・

 リアがそのマリスを少々重宝しすぎているのが、諸侯の反感を買っている

 ようは、他の貴族達は気に入らないのだ

 王女リアの信任を一手に受けるマリスの存在が・・・・

 
 「・・・厄介な事が起こらなきゃ良いんだがな・・・」

 ランスの口からこぼれた言葉は・・・すぐに現実の物となった・・・


 

 評定を行った日より約一ヶ月後、リーザス国内で反乱が起こった

 
 
 反乱を行った者達の大義名分は・・・・・・


『リア王女に取り入り、自身の思うままに国を動かし

 リーザス国の誇りと伝統を汚す女狐マリス・アマリリスを排除し

 汚れたリーザス国の誇りと伝統を清める!!』

 というものであった

 よくよく考えれば、単なる言いがかりとわかるものであっただろう

 だが・・・一年前のリーザス城奪還作戦の勲功に関して

 マリスが、バレスの意見を取り入れ、ランスの能力を吟味した上で

 ランスをリア直属の近衛隊の隊長にしようとしたのが

 さらに、そのマリスの褒賞を良しとせずに

 リアがランスにバレスに変わって軍権を委任させようとしたのが

 反乱の直接の引き金になった

 ランスは実力主義の者達の間でこそ、勲功を認められてはいるが

 元の産まれも、親もわからぬ、『馬の骨』の将軍という評価が

 貴族生れなどの『高貴』な血筋の者達の総意だった

 いくら実力があっても『血筋』が分らない奴の下になどいられない

 『下位』の民出身の人間が『将軍』になるなど認められない

 そういった意思を持った連中がかねてより企んでいたものが

 前回の評定により、一気に爆発する事となったのだ

 本当の反乱目的はマリスとランスの失脚、並びに自身の地位向上

 その考えは軍部にも浸透していたのか・・・・・

 反乱には、リーザスが誇る白の軍、黒の軍の主軸部隊が参戦していた

 唯一、反乱に参加しなかったのが・・・・・・

 ランスの実力をよく知るバレスの直属の部隊

 白の軍の副将であったが、弟の力はよく分っているハウレーン率いる部隊

 そしてリックの率いる赤の軍、忠誠高きコルドバ・バーン率いる青の軍

 その数、僅かに4500・・・されど、弱兵なき精鋭部隊であった

 それに対する反乱軍が・・・・

 『智将』エクス・バンケット率いる白の軍

 元白の軍将軍ペガサス・フォード率いる貴族私兵軍

 黒の軍副将ドッチ・エバンス、サカナク・テンカ、ジブル・マクトミ

 以上の三人が率いる、黒の軍

 そして、リーザスの魔法部隊の副将メルフェイス・プロムナード率いる

 リーゼス魔法部隊、並びに貴族私兵軍魔法部隊

 総勢、8600もの大軍である

 さらに、リーザス近辺の都市であるオークス、バランチ、イース

 サウス、ウェス、以上の五都市が反乱軍に着いたのである

 領土では正規軍が、兵の数では反乱軍が優勢となるこの乱

 これが、後に大陸全土をまきこむきっかけになるとは

 神ですら、想像していなかった・・・・・・












 後書き?

 多分、あった事がある人はあった事があるかもしれないB−クレスです

 ・・・見切り発射かもしれない今作・・・・どうでしょうか?

 夜華時代はうたわれを構成ちゃんと考えて書いてたんですが・・・

 完成前にPC再起動によるデータ吹っ飛びでやる気無くしてました・・・(ぇ

 今回の作品・・・一応それなりに構成はできています

 コンセプトは・・・ランスに苗字をつけてみよう(ぉぃ

 取り合えず真っ先に思いついたバレスさんに拾ってもらった結果

 本来の歴史とまったく違う形で出会い等をしている人が大多数です(ぇ

 取り合えず評判が良いようなら、続編を書いてみようと思います

 取り合えず今作品のランス君、女狂いは『まだ』無いですが・・・・

 続編次第では・・・・狂う・・かも(ぉぃ


 10/5 0:02分 リックの技がバイラ・ウェイになってたのを

    バイ・ラ・ウェイに修正

    他のおかしい所はあえて放置(ぉぃ

>NEXT


△記事頭
  1.  良いッすねランスは〜。最近6クリアしておもろっかたし、鬼畜王は名作だし。
     で、感想ですが。なんかランス君結構まともそうだし……まともそうなランスって初めて見たかも。
     女狂いがないって……ランス君? そのうち溜まってたモノが暴走して原作よりも凄いことになるのでは。
     後、気になるのはピンクのもこもこ(この子ランスの半身に近いし)とカスタム組(これはリーザス奪回の時知り合ってるンかな?
    けどそうだとカスタム4魔女とラギシスは。まぁもし知り合ってたら結構まともそうなランスだし、ランと志津香との仲は原作より良好そう)のこりはリアかぁ、未だに女の子狩りしてんのか? ランスにラブラブか? かなみは未だに感情薄いのか?
     他にも気になるのがいっぱいだぁ、ヘルマン攻めてきたときの魔人はカオスでプチ殺したのか? となるとセルさんは? ランスまともそうだしカオスはいつでもおk? 五十六とパステルとの仲はどうなるツーか二人とも萌え〜! 子供はツーかリセット萌え〜! ハウレーンとの仲は良好? だとしたらなぜにエクスも反乱したのか?
     んなことより、メナドは? くぁ〜ザラック死ね〜、ランスちゃんと見てるか?同じ副将同士だし、メナドも萌え〜。
     つーわけで、気になるとこ満載だし、面白かったので、続き希望ッス。
    けるぴー(2004.10.03 05:09)】
  2. ハウレーンを姉さん、マリスに「さん」付け、バレスを親父か・・・

    斬新なアイディアに脱帽です。まさかランスが家名持ちになるとは・・・
    シィルはどうなるんですかね?プロヴァンス家のメイドとか?
    志津香やマリア達との出会いも原作とは違うのかな?
    次回が楽しみです。

    ガンジーはともかく、マジックはYの設定の方が萌ー
    アーベン(2004.10.03 05:19)】
  3. そういえばランスって自分の本名知らなくて、戸籍豹にはランス・スーパーキングって登録してたんだよな、とか思い出した。
    通りすがり(2004.10.03 09:37)】
  4. ランスの世界の神様って、クジラじゃ・・・
    なにか1枚噛んでそうで
    立ち止まり(2004.10.03 10:31)】
  5. 自分も最近ランスYを一通り遊び終えたくちで、久方ぶりにランス熱がたぎっている状態です。
    ランス二次創作は数あれど、こういう設定でランスの覇業がスタートするのは珍しい、っていうか初めてではないでしょうか?あの馬鹿笑いも、出所不明の過剰な自信もなく、ハイパー兵器を錆付かせているランスなんてランスじゃないと感じる方もいるかもしれませんが、そこは鬼畜「将」としてスタートさせるための方便として割り切り、今後の展開に期待しながら、ランス君の鬼畜化を待とうと思います(ニヤソ
    個人的には鬼畜化しないランスも見てみたい気がしますが、タイトルに「鬼畜」と謳ってありますしねぇ(苦笑
    Ps.ランスの本名はランス・クリアという準公式設定がありますよ(半分開発部長のジョークですが…)
    サキ(2004.10.03 10:43)】
  6. ランスまるで別人ですね。でも自分一人の力で生きてきた原作のランスと違い、幼いときから騎士としての教育を受けてきたならそれほど不思議は無いかも。
    ただこの設定では反乱の理由が少し弱い気がします。原作では反乱が起きて当然と言う感じでしたが、この状況では貴族たちはともかくエクス達が反乱を起こす理由が足りないと思います。
    hama(2004.10.03 13:07)】
  7. はじましよろです。
    面白いアプローチのランスですねー。
    やったことがある人は、誰しも一度は考える、「まともランス」
    でも、この先どうなるのかが予想が付かないですねー

    ところで「おにちくしょうランス」ですか?「きちくしょうランス」ですか?

    語呂的には、後者なんでしょうけど、個人的には前者の方が好きですねw
    Dan(2004.10.03 13:14)】
  8. はじめまして〜。
    なかなかランスの設定がめずらしー感じでいいっすね。
    ただやはりランスの魅力は、アレですからメルフェイス捕獲の時はやっぱり…

    ところでハウレーンは、ブラコンですかね?ブラコンがいいな〜
    私としては志津香が好きなのでどう絡んでくるか楽しみですね。

    主要な女性キャラはやっぱりランスの部下に入ってもらいたいです!
    猫のミケ(2004.10.03 13:43)】
  9. ランスまるで別人ですね。でも自分一人の力で生きてきた原作のランスと違い、幼いときから騎士としての教育を受けてきたならそれほど不思議は無いかも。
    ただこの設定では反乱の理由が少し弱い気がします。原作では反乱が起きて当然と言う感じでしたが、この状況では貴族たちはともかくエクス達が反乱を起こす理由が足りないと思います。
    hama(2004.10.03 14:32)】
  10.  ランス物ですねぇ・・・・ランスのセットであるピンクの牛が居ないのがきになりますが・・・・
     でも育つ環境が違うとココまで性格が違うんですねぇ・・・・
     でも・・・・ランスアタックは確か本当のランスの必殺技の劣化版のはず・・・・でもこの正確で本当の必殺技である『鬼畜』アタックは似合わないようなァ・・・・
    D,(2004.10.03 17:23)】

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