「実は、ナルトと関係を持っている」
ツナデの告白に自来也は酒を吹きそうになった。
「ツナデ最後の恋」
「関係だと?」
「ああ」
「どのような?」
「おまえの小説のような関係だ」
ツナデの言葉に自来也は少し混乱する。「相談がある」との事でここに通され、酒と肴をご相伴に預かっていたのだが、ちょっと尋常ではない展開である。
「相談とはそのことか?」
「まあ、そうだ」
ツナデが頬を染めている、どうやら本気のようだ。
「どのくらい前からだ?」
「・・・一年半ほどになるか・・・」
ふむ、と自来也は思案顔になり腕を組む、ちょうどサスケが音に走ったころだ。
「ほおって置けなくて慰めついでにイケナイおば・・・」
ギヌロと睨まれる、ナメクジに睨まれた蛙の図、後ろに見えるヴィジョンがそう物語っている。
「・・・おねぇさんの役をやっていたが、本気になってしまった、というところか・・・」
「・・・そんなところだ」
睨んでいた眼差しを伏せて、顔を熟れたトマトかイチゴのようにしてツナデが答える。
「ツナデ」
「なんだ?」
「若いツバメに手を出すにもほどがあるぞ」
「・・・わかっている」
「・・・というよりそのことでの相談ということじゃな?」
「・・・ああ」
「いったいどうしたんだ?」
「それが・・・この前のコトの最中に気をやってしまってな・・・」
* * * *
元の年齢の姿、いや、それ以上の老いた姿になっていた、何故か、今も体の中心を貫いているこの少年にはこの姿を見られたくなかった。
「ツナデ姉ちゃん・・・」
「見るな!見るなぁ!」
恥ずかしかった、隠したかった、自分の老いた姿、だけど本当の姿。だが、拒絶の言葉を続けようとする唇は少年の唇に塞がれた。
乾いた唇をなめまわす舌、しぼんだ胸を、垂れた尻を這い回る手、愛しそうに眺める眼、そのすべてが恥ずかしかった。
自分は若くない、この少年とつりあわない、そう実感するのがいやだった。
自分が教え込んだように自分の感じるところを責め続ける少年に、老婆の声で快感をさえずり、このやさしい少年に身を任している自分が許せなかった。
老婆の体の中で果てた少年はにっこりと微笑んでこう言ったのだ。
「ツナデ姉ちゃんはどんな姿でもツナデ姉ちゃんだってばよ!」
にししし、と笑う少年の優しさが、うれしかった。同時に、罪悪感、羞恥心,何よりもの不安が頭をもたげた。
* * * *
「私はどうすればいいと思う?」
上目遣いに自来也を見る。自来也は腕組みをしたままだ。
「事実は小説よりも奇なり、だな」
「・・・何が言いたい?」
「いや、おまえの今の姿は『私の好きな人は私の嫌な所をもすべて優しく包んでいるんだけど私はどうしたらいいの?』と悩んでいる二十歳前のおぼこ娘と変わらんと思ってな」
「・・・」
これ以上もないほどに顔を赤くしてうつむくツナデ、耳まで火のように赤い。
「いや、おまえさんには外見年齢をほぼ自由に変えられるという特技があるだろう?それでナルトを虜にしてしまえばいいのではないか?」
「それは・・・」
「相手はヤりたい盛りの年頃だし、それを逆手にとってゆっくりと自分のものにしたらどうじゃ?」
「そうか?・・・そうだよな、すまんな、自来也」
「いや、小説のネタにもなるしの」
自来也は殴り飛ばされて窓から飛んでいきましたとさ・・・。
―――次の日。
何時ものように逢引のために火影の館秘密の入り口から秘密の部屋に行ったナルト。
「ナルトぉ」
いきなり後ろから抱きつかれた。振り返った先にいたのは自分と同じぐらいの背格好で、勝気そうな瞳に強い意思を込めたような口、同年代の女子より大きな胸、飛び切りの美少女だ。
「ツナデ姉ちゃん?」
恐る恐るナルトが聞くと、
「そうだ」
と、いたずらっぽい微笑を浮かべて答える。
「な、何でそんな格好を」
「いや、趣向を凝らそうと思ってな、それに、どんな姿でもわたしはわたしなんだろう?」
ナルトの口をふさぐ、もちろん唇で。淫靡な音が秘密の部屋に響いてきた・・・。
「まさか本当にやるとはのぅ」
覗き魔が一人いたりするのはご愛嬌。
続く?
あとがき
某所にて予告していたNARUTOものです。こんなカップリング思いつくのわしだけじゃなかろうか?基本的におねぇ様属性なので(炉マン回路は残念ながら非搭載です)ジャンプの萌えキャラはツナデさま、アンコ殿、ロビンちゃん、夜一さん、斗貴子さん、まっぴー(元は年上キャラデザイン)桜花さんとすべて主人公より年上(爆)ああ、ほかの連載物どうすんだ俺、あと2時間半で仕事のになにやってる俺。この話は続きがある予定ですが、他の連載ともどもいつ次があがるかわかりません。気長に待っていてください。(切望)
昼休み中に訂正、誰かに見つからないかドッキドキ(^^;;
>NEXT