「ひ〜びきぃ〜わ〜たるぅ〜♪ か〜ねの〜ねにぃ〜〜♪」
下校の音楽と言えばドボルザークと一体誰が決めたのだろうか?
そんなどうでもいい事を考えながら、忘れ物を取りに俺は教室へと向う。
無論、教科書やノートではない。どうせ予習も復習もしないし、そもそも授業中にノートなんか取ってないから家に持ち帰るだけ無駄だったりする。
目的の物、それは……
「横島サン、頼みがあるんジャが」
「金なら貸さんぞ。友情と金は別問題だ」
「いや実は借りて欲しい物があるんジャ」
「レンタル料が欲しいって事か。まぁ、物と価格設定次第だな」
「とりあえずブツはこの袋の中に」
「おおっ!! こ、これはっ!」
「シッ! 声が大きいですジャ! ブツを早く袋にしまって!」
……18歳未満が貸し借りしちゃいけないレア物だ。
「あ……あっ………あっ」
あれ、何か聞こえる。俺のクラスからだ。
こんな時間に誰が……って、あいつならいてもおかしくないよな。
一体、何やってるんだろ。
抜き足
差し足
忍び足。
おっ、丁度いい頃合に戸が少し開いてるぞ。覗いてみよう。
どれどれ。
ctrl+alt+delete
ctrl+alt+delete
え? 今の何だ?
もう1度確認。
………。
……。
…。
どう見ても、ひとりえっちだよな。しかも、俺の机使って。
あっ、もう止めちゃうのか。勿体無い。
あれっ、スカートの中に手を入れた。もしかして……
脱いだ。でも肝心な部分が隠れてる。見せろ。早く見せろ。
右手をスカートの中に入れた。でも肝心な部分が見えないぞっ!
何かやらしー音が聞こえるような気がするぞ! でも全然分らんっ!
何故だっ! 何故俺にはデビルイヤーがないんだっ!!
「横島君…」
えっ?
確かに聞こえた。間違いない。
覗きがバレた訳じゃない。
あいつは、まだ俺に気付いていない。
あいつの妄想の中で、俺は一体何をしているのか?
縄か?
蝋燭か?
それとも木馬か?
ちょっと待てっ! 何で全部SMなんだっ!
ガタッ。
「え?」
愛子と、目が合ってしまった。
「………」
廊下で覗いてた筈の俺は、何故か教室の中にいた。
「………」
無意識に戸を開け、近付き、気が付いたら椅子に脚をぶつけていた。
「………」
困った。どう言い訳すればいいのか。いや違う。
「………」
言い訳する必要はない。ここは教室だ。更衣室じゃないんだ。
「………」
よし、開き直ろう。ここでオナニーする方が悪い。性戯は我にあり。
「………あ、あのね」
「す、すまんっ!」
まるっきり正反対な行動を取ってしまった。
最敬礼で謝り、そのまま逃走を試みる。
「あっ、待ってっ!」
えっと、この場合は一目散に逃げるべき場面なのか?
それとも、振り返るべきなのか?
分らん! どしたらえーのかさっぱり分らん!
教えて! おじいさん!
あの雲は何故、俺を待ってるんだ!
スッテン!!
「はうっ!!!」
豪快な音とマンガのような悲鳴が聞こえた。
恐る恐る後ろを振り向いてみると、愛子はうつ伏せになって伸びていた。
「ぱぎゅ〜☆」
何か妙な声を発しているが、まぁ、愛子だから大丈夫だろう。
それにしても……
綺麗なお尻だ。
喩えて言うなら、青春の清らかさを絵に描いたようなお尻。
転んだ拍子にスカートが捲られ、すっかり丸見えになっている。
この際だ。触って感触を確かめて……。
いや、駄目だ。抵抗できない相手にやるのは漢の道に反する。
やるなら堂々と。そう。美神さんのようなチョモランマを相手にやるのが漢の畦道。
それにしても、本当に大丈夫かな。少し心配になってきた。
くるっ。
仰向けにする。
大マヌケな表情で気を失ってはいるが、顔に傷や痣らしいものは見当たらない。
視線をずらす。秘密の部分が偶然丸見えになる。
万が一、女の子にとって最も大事な部分に余計な傷が付いていないか確かめるため、やむを得ず俺はその部分に顔を近付け凝視した。若草で護られている部分も念のため指で掻き分け確認したが、元からある傷口以外は発見できなかった。
唯一の傷口を舐めて彼女を癒したいという誘惑に駆られるが、ここはじっと堪えて、膝まで下ろされている下着を両手で掴むと、そのまま
ズズズッ
上へとずらし、本来の場所へと装着する。
そして視線を元に戻す。愛子はまだ気を失ったまま。
「………島君」
聞き逃さなかった。俺の名前を呼んでいる。
一体、どんな夢を見てるんだか。
俺には、こいつの気持が分らない。
何でこいつは、俺に異性として好意を抱けるんだ?
はっきり言って、邪険にしてた覚えしかないのに……。
それにしても一向に目を覚まさないな。もう6時だ。
このまま帰るのも何か無責任だしなぁ……。
しょうがない。とりあえず起こす事にしよ。
ゆさゆさ。
「起きろ」
「………」
ゆさゆさゆさ。
「おい、起きろ」
「………ん」
ゆさゆさゆさゆさ。
「愛子、起きろ」
「………ん」
「参ったな。どうすれば起きるんだろう。白雪姫は王子様のキスで目覚めたけど、この場合は…」
あっ、今少し笑ったな。狸寝入りするような悪い娘には…
「やはりお尻にネギを突き刺して」
「何でそーなるのよっ!!!」
ペシッ。
「あうっ」
「やはり途中から狸寝入りだったか」
「何で分ったのよ」
「第六感だ」
「要するに当てずっぽでしょ」
「そうとも言うな」
「そうとしか言わないでしょ」
内容の希薄な言葉をやり取りしながら、必死に今後の事を考える。
やはり交換日記から始めるのか。愛子ならあり得る。「これこそ青春よっ!」といつものフレーズで強引に納得させようとするに違いない。だけど、日記なんて面倒な事できるか。自慢じゃないが、俺の中では『日記』と『三日坊主』は等号で繋がれてるのだ。本当に自慢にならない。そもそも何を書けばいい? 分らん。さっぱり分らん。誰に聞けばいい? ううっ、こんな時に頼れる知り合いがどうして1人もいないんだ、ピートはモテモテの癖にヘタレだし、タイガーは俺に輪をかけてダメダメだし、その他大勢の悪友どもは相談してもロクな結果になりそうにないし、雪之丞はマザコンだし、ロン毛は女の敵だし。そうだ、唐巣神父なら案外イケるかもしれん。あの人なら秘密は絶対厳守だし、相談のプロだし、ハゲだし。ハゲは絶倫が定説だからなぁ。よしっ! これから神父の事を師匠と呼ばせてもらおう! てゆーか元々孫弟子だし。そーいやカトリックは避妊不許可なんだよな。つまり神父の教えは中出し推奨。うむっ! 素晴らしい! 素晴らしいぞぉぉぉぉぉっ!!!
「あの、横島君もしかして」
いかん、すっかり思考が暴走していた。
「私の下着「言うな。それ以上は言うな」
うっ、愛子の視線が痛い。もしかして何かシたと思ってるのか?
冗談じゃない。俺は疚しい事は多分何もしてないぞ。そりゃ確かに、あの可愛いお尻を両手でむにむにしたいと思ったし、顔を埋めてみたいとも思った。菊の御紋を拝謁し、若草の感触をたっぷりと堪能し、先天的な傷口をじっくり触診したいとも思ったが、まだ何もしてないぞ。つまり俺が責められる理由なんか何処にもない。いやちょっと待て。そもそも愛子はいつから意識があったんだ? もしかして最初から気絶なんかしてなかったとか? つまり気絶と思ってたのは実は愛子なりの誘惑で、あの視線は「どうして何もシてくれないの?」と俺を責めてたという事。うぅ〜っ、あの時の我慢は一体何のためやったんやぁ〜っ。何故だっ! 何故あの時理性が煩悩に勝ってしまったんだ! くたばれ理性! マイ煩悩カムバック!
ムクムクムク…
こらっ! どこにカムバックしとるんじゃ!
おいおいおいっ! 俺の意思を離れて勝手に動くんじゃねぇ!
スクッ
ひらっ♪
「え゛?」
俺の思考は熱暴走のあまりフリーズした。
しかも再起動の暇さえ与えられない。
それ程までに愛子の行動は唐突で、俺よりも遥か先を暴走していた。
俺の目の前に、下着のみが隠す愛子の部分がある。
「横島君…」
「………」
「貴方は、私を、『女』として認識してくれてる?」
こくん。
答えは俺の『男』が身をもって証明していた。
「じゃあ、私に、煩悩を、くれる?」
「え、それは…」
「横島君が女の子にシたいと思ってる事、私に、シて」
「俺に、狼になれと?」
「貴方が狼なら怖くない♪」
「言ったな!」
ここまで挑発されて黙ってられるか。
スウェーデン食わぬは男の恥。
ちゅっ♪
「あんっ♪」
れろれろれろ…
「ああんっ♪ ど、どうして下着の上から。よ、汚れちゃう…」
「何言ってんだよ。さっき机で擦ってた時もこのままだったろ」
「えっ、最初から見てたのっ!?」
「当然、今回が初犯じゃないよな?」
れろっ♪
「ああんっ♪」
「俺の机以外にもこんな事したのか? ピートとか、タイガーとか、名無しのメガネ君とか…」
「シ、シてない…」
れろれろっ♪
「あんあんっ♪」
「本当か?」
「信じて……私がHな気持になるのはたった1人だけだから…」
「俺はたった1人とは保証できないぞ? それでも構わないのか?」
「そんなの最初から分ってる。オンリーワンでなくても構わないし、ナンバーワンなんて高望みはしないから」
くぅ〜っ、可愛過ぎるぞっ!
「オンリーワンやナンバーワンになれるか保証できないけど、唯1つ確実に言える事がある」
「何?」
「お前は俺にとって」
「横島君にとって?」
「いや、やっぱり内緒だ」
「な、何でよぉ〜」
言えるものか。初めての女だなんて、恥かしくて。
「勿体付けておきながら結局内緒だなんてズルいわよぉ」
「ふっふっふ、そんな事言っていいのかな?」
すりすりすり。
「きゃふっ!」
「下着の上から指で擦られるの、気持いいだろ?」
「う、うん、気持いい…」
「でも、つまんない事聞きたがる悪い娘には」
ぴたっ。
「シてあげない♪」
「え、それは嫌…」
「だったら余計な事は何も考えないで」
すりすりすりすり。
「あっあっあっ…」
「俺の為すがままにされる事♪」
為すがままなら胡瓜はパパだ。その日は朝から夜だった。
「うん、分った。その代わり…」
勿論、優しくシてやるからな。もっとも経験値不足だから結果は保証できんが。
「思いっきりシて。遠慮も加減も要らないから」
「え?」
「だって、そうしないと『為すがまま』にならないじゃない」
確かに手順すっ飛ばしてさっさとシたいとも思う。
だけど、『為すがまま』とは少し違うような気がする。
ぶっちゃけた話、向うのペースに乗せられてしまいそうで癪なのだ。
巧遅は拙速に如かずと言うが、この場合どう考えても焦る必要はない。
「勿論、遠慮なんかしないぞ。でも」
すりすりすりすりすり。
「手加減は忘れないから♪」
「あ…そんな……力弱くしないで…」
「でも、ここは大事な場所だし、壊したくないし」
すりすりすりすりすりすり。
「そ…そんなぁ……切ないよう…」
「あれ? 俺の為すがままにされると誓ったんだよな?」
「う、うん……誓った……けど…」
「優しくスるか思いっきりスるか、決めるのは俺だ。いいな?」
「わ、分った…」
「分ってくれたか。では、ご褒美に」
すりすりすりすりすりすりすり。
「きゃぁぁん!」
じわぁ…
「えっちな液が出てきたな」
「う、うん。気持良かったから…」
「脱がした方がいいか?」
「うん。今度は直接触って欲しい…」
スルスルスル…
さっき装着した下着を再び下へとずらす。今度は膝を通り越しそのまま足首まで。
「片足を上げろ。抜くから」
愛子は黙って右足を上げる。床と右足の間の隙間から下着を抜く。
下着は左足に引っ掛けたまま。別にこだわりがあるわけじゃないが。
「ね、ねぇ……どうかな?」
「折角だから、スカートも脱がないか? そうすれば手も空くし」
「うん」
すとん。
万有引力の法則に従うスカート。
俺は再び曝け出した愛子の青春を見つめる。
愛子は俺の頭を両手で引き寄せ、今にも近付きそうになった所で
ぱふっ!
自分から腰を動かし、俺の顔を青春と密着させる。
「ふふっ♪ 驚いた?」
「やったな! そーゆーいけない娘には」
ぺろぺろぺろっ♪
「ご褒美だ♪」
「お仕置、シて、くれないの?」
「本当にいけない娘だな。自分からお仕置望むなんて」
「当然よ。横島君が望むなら、私、何をされてもいいんだから。いけない娘だと噂されてもいいの♪」
「何処かで聞いたような台詞だな…」
確か、ちび○子ちゃんが唄ってお母さんに怒られた曲だよな。違ったかな?
ま、そんな事はどうだっていい。
「愛子、そこに腰掛けて。脚も広げて」
「もう、本当にHなんだから…」
そう言いながらも、彼女は全く抵抗しない。
本体に腰掛けると、少しずつ開脚。隠されていた青春が徐々に露になる。
「これ位で、いいかな?」
「充分だ」
丸見えだ。更に丸見えにするため、指を1本青春の谷間に入れ、
チュプチュプチュプ♪
「あん、あん、あん♪」
軽く掻き混ぜ、ほぐしてから抜き、そして谷の両側に横たわる山脈をそれぞれ指で軽く摘み、左右に引き離す。谷の奥まで見える。
ううっ、もう辛抱たまらん!
ジュボッ!
「あぁぁぁっ!!!」
気が付くと、俺は愛子の中に挿れていた。
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!」
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!」
そして、気が付いた時には
ドピュッ!! ドクドクドク…
終っていた。
とまぁ、これが俺の『初めて』だった訳だ。
実はこの後も続きはあるんだが……。
聞きたいか?
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