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「龍の守護者 零の巻(一騎当千+オリジナル)」

煌鬼 (2007-03-10 00:23/2007-03-10 01:55)
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あるところに、一人の少年がいました。


その少年は、ただまっすぐで純粋。そして、女の子を守るという自分なりの正義を持つ者。


その少年が進むのは、覇業を止める道。そして・・・愛する者たちを守る道。


現代の戦乱蠢く関東。群雄割拠の時代。


そんな中、関東へと現る奇跡の少年。その軌跡を・・・見届けよ。


零の巻 少年、三国の少女たちと出会う。


【11年前】
少年はその日、幼稚園の帰り道に公園で遊んでいこうと思っていた。


「今日は砂場で城作るぞ〜!」


少年はワクワクな表情で公園に入る。すると、砂場で数人の男子が集まり、一人の女の子を泣かせていた。


「・・・何してんだろ?」


少年が目を凝らして見ると、茶色の髪にメガネをかけた女の子が泣いていた。どうやら、男子たちが取ったらしい本を取り返そうとしながら泣いていた。


「か、返してください〜〜〜」
「へへ〜んだ。このメガネブス、悔しかったら取り返してみろよ」


そう言って、男子たちは本をパスしあって女の子にとらせないようにした。女の子は、ワタワタしながら取り返そうとする。


「ひっく・・・ひっく・・・」
「なんだ、なっさけね〜な《バキ》いって!」


本を持った男子がニヤニヤしながら笑っている時、突如その男子が吹っ飛んだ。そこには、公園に入ってきた少年が、怒った表情で立っていた。


「な、何すんだよおまえ!!」
「女の子を・・・・泣かせるな!!」


男子たちが集団でイジメようとするが、少年の目から放たれる何かに恐怖していた。そしてそのまま、男子たちは逃げ出して行った。少年は落ちていた本を拾うと、女の子に近寄る。


「はい、これ君のでしょ?」
「え・・・・・は、はい。・・・・ありがとう」
「いいのいいの♪女の子を泣かせるやつは、僕が許さないから」
「・・・・くす」


少年のわんぱくさに、女の子は思わず笑い出した。そして、二人は名を名乗る。


「僕は○○○○。君の名前は?」
「私・・・・・・私は・・・・・りゅうび、劉備玄徳(りゅうびげんとく)」


これが、少年と後の成都学園頭首【劉備玄徳】の出会いだった。それから仲良くなった二人は友達になるが、少年の父が転勤のために別れる事になる・・・。


【9年前】
父の転勤で新しい学校へ来た少年。少年がクラスで馴染みだした頃、少年は学校の屋上にいる一人の少女をよく見かけるようになった。」


「ねえ○○。あの娘は?」
「え・・・・ああ、関羽か」
「かんう?」
「そ、関羽雲長。変わった名前だよな〜」


少年の友達がそう言っている中、少女はただ、空をを見ていた。その瞳は、とても澄んでいて、綺麗な眼だった。


「綺麗だね」
「お、○○は関羽に興味ありか?」
「え・・・ち、ちが」
「おーい、○○はな〜」


そんなこんなで、数日が立った。ある日、少年は学校の帰り道を歩いていた。


「早く帰ろう・・・・・ん?」


少年が前から走ってくる何かを見た。すると、一匹の大型犬が少年めがけて走ってきたのだ。


「い、犬!?逃げなきゃ!!」


少年は逃げようとするが、小石につまずいて転んでしまった。その間に、犬は少年にとびかかる。


「もうだめだ!」


少年が目を瞑る。しかし、聞こえてきたのは、犬の悲鳴のような声だった。少年が目を開くと、そこには長い髪・澄んだ瞳・褐色の肌の少女・・・・関羽雲長が立っていた。その手には、犬に噛まれただろう傷痕が存在し、血が流れていた。


「・・・・どっか行け」


関羽の言葉に、犬はさっさと消えた。そして、関羽は少年の方を向き、手を差し伸べた。


「・・・大丈夫?」
「う・・・うん」
「立てる?」
「だ、大丈夫」


関羽の手を掴み、立ち上がる少年。すると、少年は関羽の手から血が流れている事に気づいた。


「血が流れてる・・・」
「これくらい平気・・・」


関羽は気にしていない様子だったが、少年はポケットからハンカチを取り出すと、そのまま傷口を縛って止めた。


「これで、大丈夫」
「・・・・気にしなくていいのに」
「よくない!女の子の髪と肌は命だっておとうさんに聞いたんだ。それに、女の子には優しく、それが僕のモットーだ」


少年のまっすぐな言葉に、無表情だった関羽の頬が赤く染まった。


「あ、僕は○○○○」
「私は・・・」
「関羽雲長ちゃんでしょ?」
「・・・知ってるの?」
「うん。空を見てる姿が、可愛かったから」


少年の言葉を受け、関羽は再び頬を赤く染める。それが、少年と関羽雲長の出会いだった。それから、関羽が先に卒業した事により、二人は別れる事になる。


【4年前】
少年が中学校の始業式へ向かって走っていた。いわゆる寝坊である。


「急がないと・・・・」


少年が走っていると、前方に銀髪の綺麗な後ろ姿の女性とがゆっくりと歩いていた。その姿は、歩いているだけなのに美しかった。


「綺麗だな・・・あだ!!」


少年は目の前を見てなかったのか、電信柱に激突した。それにより、少年の意識はブラックアウトした。


「・・・あれ?」


少年が目を覚ますと、ベットに寝ていた。


「あれ・・・・僕は」
「気を失ってたんですよ」
「うわああ!!」


突然の声に、ビクっと驚く少年。目の前には、あの美しい銀髪の女生徒が座っていた。線目なのだが、何故か表情が優しく見えた。


「あ・・・・そっか。電信柱に」
「そうですよ。漫画じゃないんですから」


そう言って、クスっと笑う女生徒。そんな中、女生徒は何かを思い出したのか、少年の方を向く。


「私の名前は、超雲子龍。貴方と同じ中学の二年生です」
「あ、じゃぁ僕の先輩なんですね」
「そうです。よろしくお願いしますね」
「は、はい。僕は○○○○って言います!!」


それが、少年と超雲子龍の出会いだった。そして、超雲子龍が先に卒業した頃・・・。


【現在】
少年が家でノンビリしていると、突如電話が鳴った。


「はい・・・もしもし」
「あ、○○ちゃん?」
「あ、おばさん。お久しぶりです」
「ほんとよね〜。何年ぶりかしら」
「ですよね・・・で、どうしたんですか急に?」
「実はね、今度そっちの高校に伯符が転校するから」
「え、マジですか?」
「マジよ♪」
「・・・あの天然な伯符か・・・はぁ〜」
「まぁまぁ、会いたがってるわよ貴方に」
「はぁ・・・・分りました。来たらこっちで対応します」
「お願いね〜」


少年は電話を終えると、窓から見える月を見ていた。


「伯符か・・・・・何年振りだろ・・・・懐かしいな」


少年はそう呟きながら、昔の幼馴染を思い出すのだった。それから数日後、少年の運命・・・・いや、【周瑜公瑾】の運命が動き出す・・・。


あとがき
・・・やってしまった(汗)。一騎当千DDを見て、つい執筆魂に火が(滝汗)。
本当は絶チル×メタルダー、私の救世主さま×ウルトラマンメビウスとかもしてみたいのに、こっちに走ってしまいました(汗)
この作品は、スローペースでやっていこうと思います。正直、GS小ネタのヒーローが最優先なので(汗)。
では、機会があったらまたお会いしましょう。さらばです!

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