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▽レス始

「Go together 第四話(GS+ネギま!)」

らっかー (2007-01-29 19:40)
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ドゴンと音を立てて頭を打ち据え、こちらの方が悲しくなるような涙をながし、重い雰囲気を漂わせて、

横島忠夫が土下座していた。

「つまり、そっちが本性だと?」
「全く、その通りでございます。ただ私めはロリコンではごぜいません。つい、勢いで…」

答える横島に、明日菜が頭が痛そうにしていた。
飛び掛って来ておいて、自分はロリコンじゃない、と言われるのもプライドに触れるが、まあ押し倒されるよりいいだろう。

すぐ横ではネギが必死に、鴨に見えない鴨に治癒呪文を唱えていた。
未来のロボットが青いたぬき型の猫、なんて話もあるし、魔法関係で鴨に見えない鴨位いるのかも知れない。
そんな事を考える程度には、余裕が出来てきた。


『Go together 第四話』


ネギに刑罰執行のため部屋に入ったというのに、全然状況が違う。

一番の原因は鴨に見えない鴨だが、ネギが必死に治療しているこの場で、これ以上当たるわけに行かない。
ネギ自身も今治癒呪文を止めたら、その鴨の命が危なそうなので、流石に手をだせない。
横島も直前に助けてくれたのだし、今まではその煩悩とやらを、ちゃんと抑えてくれていたのだ。
土下座までされて、これ以上当たったら、こっちが悪いみたいだ。

なんなのだ、この状況は。頭を抱える。本当に頭痛がしてきた。

「とりあえずネギ、その鴨っぽくない鴨はなんなの?」

何とか鴨に見えない鴨の容態が落ち着いたのか、ほ〜っ、と息をついていたネギに問いかける。

「ええと、カモ君はオコジョ妖精なんです。ウェールズにいた時に知り合ったんですが、何でここにいるんだろう?」

どうやらカモというのは名前だったようだ。そういえば君付けしていた。まぎらわしい、犬にネコと名づけるようなものだ。

「うっ、うう…、あっ兄貴…、お、俺っちは…いったい…」
「カモ君、カモ君!! 気が付いたんだね。よかった、本当によかった」

一人と一匹は感動の再会シーンを演じている。ネギなど滂沱たる涙を流している。こちらはもう、声をかけられる雰囲気ではない。
ならば、こっちはこっちで別の涙を流している者、未だ土下座中の横島、に声を掛けるべきだろう。

「で、その自制術とやらで、ちゃんと抑えて置けるんですね? 横島さ〜ん」

現状では先生と呼ぶつもりの無い事を、わざわざ強調して言う。

「は、はいっ。ただ、消費が激しくて、あと何日分かしか…」
「そんなんでど〜すんですか!! まだ新年度始まったばかりなんですよ!!」
「なっ、何とか自力だけで抑えられるよう、特訓中であります。はい!!」
「とっとと、できるようにしなさい!!」
「はっ、はい」

短い間とはいえ、築いてきたものが、ガラガラと音を立てて崩れていた。

「何や何や、さわがしーなー、誰か来とるんかー?」
「このがっ!」ドゴッ
「もう、横島先生ってばっ。護身術を教えてくれる、なんて言って。油断しちゃ駄目ですよ。大丈夫ですか?」

バスタオル一枚で風呂からでた木乃香に、飛び掛ろうとした横島。それを明日菜が一撃で沈めていた。この上なく白々しい言葉だった。
どう考えても今日、エヴァンジェリンの話をするのも、刑罰執行も、もう無理だった。それにしても、すばらしい右ストレートだ。


翌日

休み時間、横島と明日菜が話していた。

ネギにエヴァンジェリンの事を話したかったのだが、中々上手く時間があわなかった。今日、彼女は休みだ。
魔法関係の事は秘密だし、パートナーの事は騒動になったばかりで、他の人間のいる時に話は出来ない。

明日菜によると、あのオコジョ、随分と曲者だったらしい。
地元で2千枚の下着を盗み、逃げてきたらしい。ネギの姉からの手紙に書いてあったそうだ。
しかも、それは妹の為と、ネギを泣き落として丸め込んだそうだ。

「で、あれどう思う明日菜ちゃん」「はい?」

そう言って横島が指差す先に、件のオコジョが走っていた。


「で、なんて書いてある?」

そう明日菜に聞きながら、横島はカモのしっぽを掴んでぶら下げている。止めるカモを無視して、明日菜が手紙を読み上げる。

「宮崎のどかさま
放課後、りょーの裏でまてます。
ぼくのパートナーになてください。
ねぎ」

ネギは朝は明日菜といたし、学校でもついさっきまで一緒にいた。カモに頼む時間もなかったはずだ。
つまり手紙は偽者。

「本屋ちゃん騙して、何しようとしてた?」
「こっこれは兄貴のためなんっスよ」

カモによると、彼はネギに良いパートナーをつけようとしていたらしい。宮崎のどかが、彼のアンテナに引っかかりパートナーにしようとしたそうだ。
だからと言って、将来楽しみな女の子をだまし討ちで巻き込む事は、横島にとって許せるものではない。
もし西条のような、彼にとっていけ好かない奴だったら、逆にだまし討ちに協力するが。
だから、

「あぎゃ〜〜〜!!」

カモの悲鳴が流れる。横島はただ、しっぽを握る力を強くしただけだ。
だが、自分の体重を指先だけで支え、コンクリートの壁を登れる横島の握力は、尋常ではなかった。
もちろん元は覗きのための技能だが、今はさらにパワーアップしている。


放課後の屋上でネギに、逃げないよう、明日菜のバックに簀巻きで入れられていたカモを渡し、エヴァンジェリンの伝言を伝える。
なんだかカモのしっぽが赤くなって3倍に膨れ上がっている。スピードは遅そうだが。
一応、武士のなさけで、校舎で迷っていた事にしてある。

今度は横島が雑用のため残り、一緒にいられなかったが、伝言を知るどちらかがいれば良いので問題ない。

だが、ここでカモが口を出してきた。明日菜にネギとの仮契約を頼んできたのだ。
明日菜はもう、エヴァンジェリンと争う気はなかったのだが、

「まだ初キッスを済ませてないとか…?」

この一言で、乗せられてしまった。

そして、そのための魔方陣が展開され、明日菜がネギのおでこに、唇を寄せた所で、悲劇は起きた。

ガチャッ「おい、何してんだ!? 変な気配が…」

魔方陣の気配に気付いた横島が、雑用を放り出し、慌てて駆けつけ、

グシャッ「ギャッ!!」

カモを踏み、

ズルッ「どわっ!!」「「えっ?」」

滑って二人につっこんだ。

この男の事は、絶対忘れてはいけなかった。そうカモは、後に語る。
そして、

「あ…兄貴、俺っちの骨は海に…そしたら故郷にも帰れ…」ガクッ
「カモ君! カモ君!! ラス・テル・マ・スキル・マギスキル…」

踏み潰されたカモを、ネギが必死に癒し、

「わ…私のファーストキス…。おでこで誤魔化そうと思ってたのに…。う、ううっ、ぐすっ、あ〜ん」
「わっ、な、泣くな明日菜ちゃん。今のは事故チューだからノーカン。なっ、な…」

唇を奪われた明日菜を、奪った横島が必死に慰めていた。


しばらくして明日菜が落ち着きを取り戻し話が始まった。
ようやく泣き止んだ明日菜は、今度は逆に怒りを纏わせていたが。

「でっ、どんな状況なんだこれは?」
「契約事故っスね、兄貴と姐さんとアンタで、契約が重複しちまってます。こういう時は大概失敗するんですが、幸か不幸か成立してるんでさー」

先に仮契約やパートナーと言った基本知識を伝えた後、質問が行われていた。

「どういうことだ?」
「あの時、アンタがつっこんで、その唇に姐さんが、横顔に兄貴がブチューっと…」ギュー
「死にたいの、あんた…」「明日菜さん、止めて、カモ君が!!」

カモの首がしまる。まだ怒りの収まらない明日菜は容赦なしだ。

「ハアッ、ハアッ、とっ、とにかく、兄貴が二人のマスターで、アンタも姐さんのマスターになっちまってます」
「? …私ネギとはキスしてないわよ?」

また明日菜の眉がつり上がり、カモがそれから必死に目をそらしながら話す。
目的に責任回避もかねて、

「こんなの初めてなんで詳しくはわかりませんが、兄貴を基準に設定して魔力が繋がったせいかと、こん人がパイプになったんですよ、こん人が」

横島を前足で指し、横島も素早くその意図に気付く。

「小動物!! 貴様ヨクモ」
「アンタのせいで事故ったんでしょうが!!」
「貴様がこんなことをしようとしなけりゃ、何事もなくすんどるわ!!」

どっちもどっちな言い合いがおき、小動物VSケダモノの噛み合いが催されていた。
どっちも責任を負って、明日菜の一撃を受けたくはないらしい。
第一ラウンド0分32秒、明日菜がまとめて蹴っ飛ばして、ダブルKOにした。横島によると、今日はりんご模様だった。


「で、エヴァンジェリンの言うパートナー。俺もなっちまったんだが、どうすっかな〜。もう戦いたくなくなってるし」
「なんだ、臆病風にでもふかれやがったかよ! アーティファクトも手に入ったってのに」

事情をネギからしか聞いていないカモにしてみればそう感じても無理は無い。相手は吸血鬼の真祖なのだ。
ネギも、一応理由はあれ、即逃げを打った横島を見ている。横島と明日菜が、既にエヴァンジェリンと敵対関係をゆるめている、とは思わない。

「あーてぃふぁくと、それなに?」
「こいつだ」

仮契約カードを差し出される。それで呼び出すパートナー専用の道具だそうだ。その呼び出し方や、念話などの機能が説明される。
絵のアーティファクトが呼び出されるとの事だ。

「私は剣か、結構カッコいいわね。“来れ(アデアット)”」

そして明日菜のアーティファクトが呼び出され、呼び出された物を見た明日菜がぷるぷると震えている。

「…ハリセン? ですか?」
「話が違うじゃないのよ! バカオコジョ〜!!」

パッチ〜〜ン

神楽坂明日菜のアーティファクト“ハマノツルギ”、その最初の一撃が繰り出され、白い星が空に1つ増えた。
絶対、それまでの恨みもこもっているだろう。


そして、なんとか帰還したオコジョと治癒呪文を唱えるネギの横で、

「で、横島先生のは?」「…」
「…? 横島先生? 横島先生ッ!?」

明日菜が気付いた時、横島は怖いくらいに真剣な瞳で、カードを見つめていた。
先ほどのハリセン騒ぎも参加せず、ただ何かを確かめるように、じっとそうしていたのだ。

「ん? ああ明日菜ちゃんか、どうした?」
「どうしたって? 横島先生の方こそどうしたんですか? ボーッとしてましたよ?」

なにか彼にしてはおかしい、今まで感じた事のない空気だ。

「あっ、すまんすまん。で、なんだっけ」
「横島先生のアーティファクトですよっ。呪文は“来れ”で」
「あっああ、“来れ”」

ようやく気が付いたらしい彼が、アーティファクトを呼ぶ呪文を唱える。
そして、そのアーティファクトは呼び出された。

「なにこれ?」
「さあ? 僕にはちょっと分かりません」
「…」
「横島先生?」

それがアーティファクト“イッショニユコウ”の半分が、この世界に現れた瞬間だった。
横島がさらに表情をこわばらせ、凝視するその姿は…、

「…ルシオラの文珠」

対極図のような模様で二色の、ビー玉程の大きさの球体だった。

「知ってるんですか?」「ひょっとして、横島先生の世界の道具ですか?」
「ん、こいつの世界ってのは?」「あっ、カモ君知らなかったっけ、横島せ…」
「悪いっ!! 帰る」
「えっ」「横島先生!? どうしたんですかっ?」

明日菜の声に答える事すらなく、横島は屋上を出て行った。足音からして、出てすぐ走り出したようだ。
明日菜とネギは、唖然としてドアを見ている。数日の付き合いとはいえ、彼があんな顔をするとは思わなかった。

「で、お二方、アイツ何者なんで?」

あっけに取られたままの二人に、残る一匹が声を掛ける、

「あっ、カモ君。横島先生は事故で、魔法が秘密になってない異世界からやって来た、GSっていう魔法使いなんだよ」
「なるほど、だがそれだけじゃねえなアイツ。多分まだなんか隠してますぜ」

明日菜はその声に、何かの確信を感じる。
確かに横島はその技の一部を除き、他の魔法使いにも話さないでくれ、と言っていたがその事だろうか。
確認するためにも聞く必要がある。

「で、どうかしたの、オコジョもどき君?」
「カモミールなんですが…、まっまあそれよりもこいつを見てください」

そういって、カモは一枚の仮契約カードを差し出した。

「誰の?」
「アイツッス、あの横島とかいうやつ」
「へっ? これ女の人よ。どう見たって違うでしょ」「それに横島先生、カード持っていってたよ?」
「なんでかアイツから二枚のカードがでたんスよ。流石におかしかったんで、とっさに隠したっ、て訳で」

その仮契約カードには、もういないはずの、蛍の化身が描かれていた。


そのころ校舎を駆け出した横島は、世界樹と呼ばれる巨大樹に向かっていた。
そこは夕日が、とても美しくみえるのだ。
散歩部の生徒達から聞いて、知ったばかりの場所だった。

「ルシオラ…、お前、まだ俺を助けようとしてくれてたんだな」

世界樹の枝に座って、沈む夕日を眺める。

手元のカードには、自然体で右手に栄光の手を発現し、左手にアーティファクトを持った横島。
わずかにずれてその後ろに、彼の良く知る女性のシルエットが、寄り添うように、描かれていた。
殆ど影のように黒かったが、横島が彼女を見間違えるなどありえない。

「おれ、違う世界に来ちまったけど、絶対にお前を…」

そこにいるはずのない者に語る彼の言葉を、ただ夕日だけが聴いていた。


翌日の週末、ネギ達が会った時、横島は何時もの横島だった。
ネギが安心したのもつかの間、

「おいクソガキ、首はちゃんと洗ってあるか?」「えっ!」

怒気を出すエヴァンジェリンの姿があった。もちろん茶々丸も一緒だ。
さらに、

「よ、おはようエヴァンジェリン、茶々丸」
「おはよーっ、エヴァンジェリンさん、茶々丸さん」
「ああ、おはよう横島、神楽坂明日菜」
「おはようございます」

なんでか、横島と明日菜には普通に挨拶している。魔法を隠すためだけなら自分もこうでいいはずなのに。
しかも、さぼりは程ほどにな、と言う横島に、そいつが消えたらな、とネギに目を向けて言ってたりする。

理由が魔法がらみだといけないので、通学時間で人が多い中では聞くことも出来ない。
何なんだろう。この状況。

「あ、兄貴、本当にあの二人、味方なんすか?」
「多分そのはず、なんだけど、きっと…」

結構不安なネギだった。


放課後、人のいない教室で、やっと話せるようになったカモが、エヴァンジェリン攻略会議開会を宣言するが、

「いや、俺もうアイツと戦う気ないから」「私も」
「へっ」「えっ」

2秒でつまづいた。

「あっ、アイツは兄貴の命ねらってんスよ、それにこれを見てください」

そう言ってまほネットで賞金首時代の情報をだすが、

「「「知ってる」」」

今度はネギにまで言われてしまう。なんせ初戦時に、当人から聞いた。

「じゃ、じゃあ、なおのこと倒さねーと、なんでそんなふうなんだよ」
「それについて聞きたいんだが、ネギ」
「はっ、はい?」
「あいつは解呪の為にお前を狙っている。だったら、お前の親父さんに呪い解いてもらえないのか?」

その言葉で、ネギの顔が沈んだ。地雷を踏んだ。横島達も気付く。苦い物が全員の心に走る。

「行方不明なんです、皆は死んだって言います」
「それは…、悪い事言ったな」

とても、その言葉だけで足りるとは思わなかったが、何でかネギは少し笑みを浮かべた。

「いえ、僕にはあの人が死んだとは思えない。
あの人は最強の魔法使い“サウザンド・マスター”。
世界を旅しながら、たくさんの不幸な人達を救ってるんです」
「ネギ、おまえ…」「じゃああんたが追ってるのって…」

子供が、皆が死んだと言う父の影を追っている。だがそんな人物は、ほとんどの場合…。
その、横島のいたわるような顔で気付いたのだろう。ネギがスッとその杖をさしだす。

「これが証拠なんです」
「?」
「あの人が死んだ、そういわれた後に僕はあの人に助けられた。その時この杖をくれたんです」
「それじゃあ!!」「はい」

二人に、笑顔が浮かぶ。

「だから僕はあの人のような魔法使いになって、あの人に会いたいんです」

クシャクシャッ、とネギの頭を乱暴になでる。

「ネギ、絶対に立派な魔法使いになって、親父さん、見つけ出してやれ!」
「はいっ!!」

こんな事を言われた日には、応援しない訳にいかない。彼は子供には優しいのだ。
そしてなにより、彼自身に会いたい人がいるのだから。


「しっかしそうすると、手段が限られてくるな」

横島は学園長の話を思い出す。エヴァンジェリンの誤解が解けた後、とりあえず一番詳しそうな理事長に聞いてみたのだ。

ただその際、一枚の書類を差し出された。自分が警備の配置換えを頼んだ時の物だ。
その書類の「担当、桜通り」が「担当、桜通りの吸血鬼」になっていた。丸投げしたつもりが戻ってきた。
「の吸血鬼」は字が明らかに違うが、決定権はもともと学園長が持っている。横島の敗北だった。

その時、エヴァンジェリンの呪いは強力な呪いの精霊によるものと聞いた。
かなり強力な物で、今現在まともには解けないそうだ。

その時、かけた本人なら別じゃがの、とだけ言われこの状況になった訳だ。
詳しく話してくれず、逆に助かった。ネギの事を知る事が出来た。

自分には本当なら解ける手段があるが、そんな強力な呪いを解けば、確実に怪しまれる。
まだ数日では、関わる者全員を信用できるか見極められない。

しかし、横島は悩む。今の話で完全にネギに情が移ってしまったのだ。
出来れば命の危険は減らしてやりたい。

「とりあえずネギ」
「はい?」
「エヴァンジェリンの怒りはなるべく、治めておこう」

そう言って、ニッコリワライ、それを見て気が付いた明日菜も同じように、ニッコリワラッタ。


夜の桜通り、朝倉和美は報道部の活動で、遅くなった帰り道を歩いていた。その耳に、

「う、ううう、ぐすっ…」

そんな、こもったような声が聞こえてきた。ここは数日前、変質者の出た所だった。
普通なら怯えるところだが、彼女は違う。逆に声に向けて駆け出した。

後姿で長い髪に、皮のような質感の服、これは、

「スクープ〜!!」

思わずだしてしまった声に、気が付いたのか相手が走り出す。早い。
だが逃すものか。カメラを構え、

「や、やめて、写真は撮らないで!!」

当然無視した。


「すごいな…、魔法使って逃げてるはずのネギに、食らいついていったぞ」
「本当、あの子どうなってんのかしら? ばれたりしないわよね、まさか」
「魔法の秘匿の事もあるし、一応サービスで、肝心な所は『隠』れるようにしといたから、大丈夫…なはずだ」

近くの茂みからそんな声が聞こえた。


休日がすぎ休み明け、生徒達の噂、「桜通りのムチムチボンテージ」は「謎の美少女ピチピチボンテージ」に変わっていた。
その正体は、

「あ〜ん、横島先生も明日菜さんもいじわるすぎるよ〜」

言う必要も無いだろう。


噂を消す有効手段の一つ、それは新しい噂だ。

刑罰執行完了。


感想ありがとうございます。レス返しです。

>スケベビッチ・オンナスキーさん
誤字指摘ありがとうございます。
蟀谷、うちのPCだとスペースだけの変換で出ません。そんな字をかいたんですね。
エヴァンジェリンのフォローは一応できました。横島、元も子もなくてもやるのが彼です。
>Iwさん
なるほど、確かにキャラの台詞かなり固まってる所ありましたね。描写力上げていきたいです。頑張ります。
指摘が具体的なので分かりやすく助かります。
>八雲さん
やっちゃいました。原作もシリアスに閉めるのはよっぽどの時だけでしたしね。
>ヴァイゼさん
茶々丸襲撃…すいません。飛んじゃいました、話のながれで流石に入れられませんでした。
横島も明日菜も事情知っててエヴァンジェリンと理由無しに戦う人間じゃないとおもいますからね。
>宮本さん
本当に、前話はギャグ系があのとおりになったおかげで、プロットにあったシリアスシーン殆どとびました。
受けたようでうれしいですが、ちょっと飛んだプロットが悲しかった部分です。
>Februaryさん
本当に、日本語難しいです。素で間違えてました。指摘ありがとうございます。
コメカミ、試しに周りに聞いたところ誤答連発でした。
>念仏さん
ネギ、未だに誤解されたと知らないままです。彼が真実を知るのはいつやら。
>sakakiさん
誤字指摘ありがとうございます。本当に、何でチェックしてるのに見つからないんでしょう。
エヴァンジェリンの渾名、流石にこれは自分では名乗らないでしょうね。
>たく餡
うう…、すいません言われたすぐ次の回で明日菜、暴力振るいまくりです…。
口の利き方は高畑とかには結構ちゃんとしてましたしね。それよりカモの口調がつかめなくて苦労してます。
>ATK51さん
エヴァンジェリン一応報復はなされました。誤解ですが。
今のアニメ版は、ほとんど見てないのでわからないのですが、横島入れたらどうなるんでしょうね。それも面白そうですね。
この話は一応、漫画版をもとに書いてます。
>仲神 龍人さん
ロリコン、本人は否定してますし、一応エヴァンジェリンには煩悩むけてませんが、これからどうなるやら、ですね。
明日菜は本当に苦労しそうです。ネギ、大丈夫だんだん成長するはずです。エヴァンジェリン一応話は下火になりましたね。
まあ変わりに、なんと言うか…。

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