インデックスに戻る(フレーム有り無し

▽レス始

「魔法学園にやって来た福音の生徒達  序幕(ネギま!×EVA)」

砂肝 (2006-11-14 16:59/2006-11-14 20:27)
>NEXT

 西暦2003年・・・サードインパクトは起こらなかった。え? サードインパクトは2015年だから起こってなくて当然? そんなもの太陽が東から昇って西に沈むぐらい、どうでもいい事である。そんな事を気にするぐらいなら、日本の今後の事を考えてみたまえ。
 さて、そんな訳で使徒とか人類補完計画とか色々あったが、まぁ皆、片付いて平和な世界を満喫していた我らが主人公、碇シンジ。世界を救った英雄? 下手したら世界を滅ぼしてたかもしれない罪人? まぁ彼を語るには『ニートの先駆け』とでも言えばいいか。


「ちょっと!! 僕は引きこもりだったけどニートじゃないよ!!」


 背中まである黒髪を結わえ、白の半袖カッターとまぁ昔から変わらない学生服を着た少年、碇シンジ(17)。日本の成田空港――ちなみに日本には四季が戻り、水没した地域も完全に復興している――に到着した彼の記念すべき初台詞は、余り自慢できるものではなかった。
 さて、何で彼が空港にいるかというと理由は簡単である。今までエジプトにいたからだ。簡単でしょ? え? 何でエジプト? 仕方が無い、教えましょう。事の発端は、2年前のある男の言葉から始まった。


 サードインパクトが未然に防がれ、地球の地軸が戻り、南極も復活した事により世界中は大混乱。その混乱に乗じて、特務機関NERVは、上位組織であるSEELEをサードインパクトを企て、世界を滅ぼそうとした悪の組織として公表した。
 結果、キール=ローレンツを始めとしたSEELE幹部は裁判にかけられ、弁護人も付けられず超スピードで死刑が決まった。その隙にNERVは、機密組織から一転、世界中の人々から認知され、一企業となった。


「諸君、良く集まってくれた」


 相変わらず暗い部屋にて髭にサングラス、そしていつものあのポーズを取る碇ゲンドウの前に7人の少年少女が並んでいる。その中の3人は茶髪に碧眼、水色の髪に赤い瞳、銀髪に赤い瞳とかなり人目をひく容姿である。
 彼らの名は、ゲンドウの息子である碇シンジを筆頭に、綾波レイ、惣流=アスカ=ラングレー、渚カヲル、鈴原トウジ、相田ケンスケ、洞木ヒカリという。
 皆、何で呼ばれたのか分からなかった。まだ世界中が混乱してるので学校はしばらく閉鎖。平和な日々を送っていた所、いきなりゲンドウから呼び出しをくらったのだ。特にケンスケとヒカリの場合、NERVとは全く関係が無い。ケンスケにしても、今では誰でも普通に就職でき、エヴァンゲリオンの無いNERVには余り興味が無かった。


「諸君らにはこれより、魔法を覚えて貰う」
「父さん、僕、ちゃんと父さんの面倒見るからね」
「その歳で痴呆症ですか、司令?」


 勝手に人をボケ扱いして同情の視線を向けてくる息子と自分を慕ってくれていた少女。ゲンドウは、悲しくなりつつも2人の成長を喜ぶ。当然、そんな表情は微塵も表には出さない。


「私は冗談を言っていない。本気だ」
「碇司令、魔法なんて非ぃ現実的なものを信じてるんですか?」


 自分の事をかなり棚に上げた台詞を言う元使徒のカヲル。が、ゲンドウの鉄面皮は伊達じゃない。決して表情は崩さず、話を進める。


「世界には今、7000万人を越える魔法使いが存在している。彼らは決して表舞台には立たず、世のため人のために働いている。このNERVの前身であったゲヒルン、そしてSEELEもその事に深く注目していた。が、裏死海文書に書かれていた予言に間に合わぬ為、魔法体系を取り入れるのを諦めたのだ」


 もしも魔法を極限にまで極めたら、もっと楽にサードインパクトが起こっていたかもしれない、とゲンドウは口述する。が、7人は未だに信じられない様子だった。ゲンドウは、更に話を進める。


「そして世界中には各魔法学校があり、そこを卒業すると共に『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』を目指すのだ」


 そう言って、パチンと指を鳴らすと大きなスクリーンが降りて来て世界地図が映る。そして、中国、インド、スウェーデン、ギリシャ、エジプト、トルコ、中央アメリカにピコピコと光が点滅している。


「この六地域に魔法学校がある。諸君には、これより各魔法学校へ赴き、魔法を習得して貰う」
「「「「「ええーーーーーー!?」」」」」
「「・・・・・・・」」


 とんでもない辞令を述べるゲンドウに、シンジ、アスカ、トウジ、ケンスケ、ヒカリの5人が大声で驚く。驚きながらも大声を出さないレイとカヲルは必死に自分のキャラを守っている。


「ちょっと司令! いきなりそんなの言われても無理です!」
「そうだよ、父さん! 第一、僕らアスカ以外はまともに外国語も話せないんだよ!?」
「横暴や!」
「碇司令! 私、友達を酷い目に遭わせたりしたNERVに関わりたくありません!」
「事情を知ってる人にとっちゃNERVも相当悪いですし・・・・・・」
「・・・・・私は貴方の人形じゃない」
「番組録画し忘れたんで帰っていいですか?」


 後半辺りから、ゲンドウ個人に対する批判が集中してる。特に最後に至っては何を聞いていたのだろうかと突っ込みたくなる。しかし、そこはやはり鉄面皮は伊達じゃない。ゲンドウは、スッと椅子から立ち上がった。


「諸君らの意見はもっともだ。だが、今やNERVはかつての冷酷非情、極悪な組織ではない」
「「「「「「「(この人、その親玉じゃん)」」」」」」」
「ジオフロントなどという薄暗い地下から出たNERVは生まれ変わったのだ。産業、芸能、スポーツ、娯楽、IT・・・・・あらゆる業界に進出し、日本の経済界を牛耳り、果ては世界経済をも手中に収めるであろう!!」


 両手を大きく広げて力説するゲンドウを他所に、7人はしゃがみ込んで円陣を作り、小声で話し合う。


「やっぱ、あのオッサン本質は変わってないわよ」
「NERVはやっぱり悪党・・・」
「悪党としてのレベルは下がってるねぇ〜」
「私、青葉シゲルのデビュー曲買ったけど、作曲者のG=アンガーって・・・・」
「うげ! あの顔で作曲かいな」
「ちなみに作詞は副司令だよ・・・・最悪のデビュー曲だって青葉さん、泣きながら電話して来たよ」


 ちなみに何故かそのCDは、ミリオンセラーになったりするから不思議である。


「そして我が新生NERVは、魔法業界にも身を乗り出す事にした!」
「あれ? 魔法って表舞台に出ぇへんのとちゃうんですか?」
「問題ない。諸君らには魔法使いとなり、NERVの裏舞台で活躍して貰うつもりだ」
「「「「「「「えぇ〜?」」」」」」」


 それってつまり将来はNERVに就職するという事だ。7人はあからさまに嫌そうな声を上げた。よっぽど嫌われてるのだとゲンドウは、密かにその繊細なハートを痛めたが、やはり鉄面皮は伊達じゃない。彼は不敵な笑みを浮かべ――多分、小さい子が見たら泣く――7人を誘惑する言葉を放つ。


「給料いいぞ?」


 かなり俗っぽかった!!


「でも上司が最悪ですね」
「カ、カヲル君、ハッキリ言い過ぎ・・・・」
「大体、そんなのミサトとか大人にやらしたらいいじゃないですか?」


 もう自分達は普通の子供に戻って青春を謳歌しようと思っている。アスカの意見に、他の5人はウンウンと頷いた。


「三十路でビール腹の魔女っ子が存在してもいいのか?」
「「「「「「是非、やらせてください」」」」」」


 が、ゲンドウの強烈ながらも納得してしまう言葉に、7人はあっさりと態度を覆した。


「よっしゃ! ほんならお前ら、何処の国行く?」


 何だかんだで海外に行けるのが嬉しいのだろう。7人とも行く事を決意すると和気藹々と誰が何処へ行くか話し合い始める。もっとも、それを温かく見守っているのが鉄面皮は伊達じゃないゲンドウなのが、微笑ましさを台無しにしている。


「「「「「「「僕(俺・ワシ・アタシ・私)ギリシャね」」」」」」」


 7人ともギリシャ希望だった。その理由は天馬座の聖衣と言えば納得して貰えるだろうか? バチィ、と7人の間に火花が飛び散り合う。その間にゲンドウはカップ麺に湯を注いでいた。


「「「「「「「じゃんけん、ぽん!!」」」」」」」


 やはり仲の良い7人。誰が言う事もなく、ジャンケンで平和的解決をする事にした。しかし、7人だと明らかにアイコの確率が高い。ので、決着がつくまでに大分、時間がかかった。


「(ズズズ)・・・旨い」


 オッサンは呑気にカップ麺を食べていた。
 結果・・・・。
 ギリシャに惣流=アスカ=ラングレー。
 スウェーデンに洞木ヒカリ。
 エジプトに碇シンジ。
 中国に綾波レイ。
 インドに鈴原トウジ。
 トルコに渚カヲル。
 中央アメリカに相田ケンスケ。
 という割り当てに決まった。


「では、諸君の健闘をいの・・・」


 ぷしゅー。


 7人に激励を飛ばすゲンドウだったが、少年少女達は聞く間もなく、司令室から出て行った。額に持っていこうとした手が虚しさを醸し出し、ゲンドウは振り返ってガラス張りの壁の向こうを見る。


「ユイ・・・・・・私は、そんな嫌われる事をしたのだろうか?」


 このオッサン、自覚ないんか?
 とりあえず、ここで分かったのは鉄面皮は伊達じゃない事だった。


「で・・・」


 タクシーの中で無駄に長ったらしかった回想も終わり、シンジは一枚の紙を見る。


『来い  ゲンドウ』


 3年経ってもちっとも進歩の無い父親の手紙。いや、進歩が無いのは脳味噌の方か?
 シンジはエジプトの魔法学校を卒業し、これから『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』になる為に修行するつもりだったが、突然、父親からの手紙が舞い込み、日本に戻って来た。非常に身勝手な父親に、シンジは情けなくなって溜息を吐いた。


「ねぇ運転手さん、これって訴えていいのかな?」
「は? 何がです?」
「いや、何でも・・・」


 つい名も無い運転手に愚痴りながらも、タクシーはNERV本社に着く。森○ルも真っ青な超高層タワー。これ全てがNERV本社である。ハッキリ言って自己主張の塊にしか見えない。
 そして、何故か入り口の自動ドアには、可愛くデフォルメしたつもりなのだろう、髭にサングラスかけたオッサンが親指を立てて『君もNERVで世界を牛耳ろう!』という見出しで社員募集の広告を貼っている。
 うん、とりあえず一発殴ろう。
 その後、絶縁状を叩き付けて前歯折ってやると心に誓うシンジだった。


「シンジ君!」
「ミサトさん、リツコさん・・・」


 中に入ると、長い黒髪の女性と、金髪に白衣を羽織った女性がやって来た。葛城ミサトと赤木リツコ。特務機関NERV時代では、ミサトはシンジの上司、リツコはエヴァンゲリオンに乗る時にお世話になった。今は、ここの重役として働いている。


「シンちゃん、久し振り〜!!」


 三十路に突入して尚、弾力のある豊満な胸でミサトはシンジを抱き寄せる。シンジは「うわ!」と声を上げてジタバタと暴れる。


「もうシンちゃんがいなくて、ペンペンもアタシも寂しかったわ〜!」
「ミ、ミサトさん、ギブギブ・・・」
「ほら、ミサト。感動の再会もいいけど、早いとこシンジ君を司令の所に連れて行きましょ」
「あ、そうね。ゴミンゴミン♪」


 名残惜しそうにミサトはシンジを放す。ケホケホ、と咳込みながらも、シンジは2人に質問した。


「あの・・・お2人は何で僕が呼ばれたかご存知ですか?」
「「・・・・・・・・」」
「何で目を逸らすんです?」


 笑顔をヒクつかせて視線を逸らす三十路コンビ。


「シンジ君・・・・」


 途端、ミサトは真剣な表情でシンジの両肩に手を置いた。


「貴方は辛い戦いを何度も乗り越えて来た」
「あの〜、僕が聞いてるのは呼ばれた理由で・・・」
「そして、単身エジプトで魔法の修行もして来た・・・」
「聞いてます?」
「アタシは信じてるわ・・・」
「いや、そうじゃなくて僕の話・・・」
「貴方なら、更に辛い試練でも乗り越えてくれると」
「聞けよ」


 ポトリ、と瞳から涙を一滴落とし、自分で感激しているミサトを冷めた目で見つめるシンジ。すると、リツコもハンカチを取り出して目許を拭いた。


「シンジ君・・・・・・・骨は拾ってあげるわ」
「(僕、何やらされるの?)」


 納得のいかないままシンジは2人に連れられて司令室にやって来る。


「今更ながら会社のトップが未だ司令ってどうなんです?」
「碇司令の趣味よ」


 その一言で会社の役職名を変更してるんだからたまったものじゃない。ミサトがシンジを連れて来たとインターフォンに言うと、扉が開いた。


「久し振りだな、シンぶふぉ!!」


 親父の威厳たっぷりに話すゲンドウだったが、シンジは一瞬で彼との距離を詰めると、デスクの上に乗っかって父親の顔面を殴る。椅子から転げ落ちたゲンドウの服を掴み、ゴキゴキと指を鳴らす。


「父さん、前歯逝っとく?」
「ま、待てシンジ! 私は再会するなり顔面殴るような息子に育てた覚えは無いぞ!」
「育てられた覚えも無いよ!」


 そりゃそうだ、と壮絶な再会劇を繰り広げる親子の会話に、ミサトとリツコはウンウンと頷いた。


「お、お前は魔法ではなく、暴力を覚えて来たのか?」
「砂漠で一ヶ月以上放置されたら嫌でも逞しくなるよ」


 それって魔法の修行? と突っ込みたくなるような台詞だが、ゲンドウはミサトとリツコにシンジを止めるよう命令する。2人とも、まぁゲンドウの自業自得と思っていたが、このままじゃ親子の溝が深くなる――既に修正不可能なぐらい深いと思うが――だけなので、シンジを父親から引き離した。
 ゲンドウは椅子に座りなおし、いつものお得意のポーズを決めると、引き出しから一枚の紙を渡し、シンジに投げ渡した。


「っと!」


 難なくそれを受け取り、シンジは紙を見て眉を顰める。


「これって副司令?」


 それは写真で、サングラスにアロハシャツを着て陽気なポーズを取っている冬月コウゾウと若いセクシーなお姉さんが写っていた。


「間違えた。それは冬月と奴の嫁だ」
「「「嘘ぉ!?」」」


 ミサトとリツコも含め、大声で驚く3人。


「「「(副司令、貴方に一体何が・・・?)」」」


 誠実で穏かな人柄だった冬月が、娘――下手すりゃ孫――に見えかねない女性と結婚し、こんな軽いノリの写真を送って来るなど、3人は眩暈がしそうになった。


「そんな事で驚いていては、この件に付いていけんぞ」
「え? これ以上に驚く事あんの?」
「ふ・・・これだ」


 そう言ってゲンドウは再び別の紙を投げ渡す。シンジは受け取って目を通した。


「何々・・・麻帆良学園女子中等部編入案内・・・何コレ?」
「シンジ、お前は明日より麻帆良学園女子中等部3年として生活して貰う」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハ?」


 一瞬、我が耳を疑った。この親父、とうとうイカれたか? いや、元から色んな意味でイカれてる。
 中等部? しかも女子中? 男子の僕が? 様々な疑問が頭の中を駆け巡る。混乱し、フリーズしてしまったシンジを他所にゲンドウ、ミサト、リツコの3人はトランプで時間を潰す。


「はい、4カード」
「リツコ、強すぎ!」
「ぬぅ……最強のポーカーフェイスと呼ばれている私が」


 結局、シンジが回復するまで1時間費やしてしまった。


「とりあえず理由を説明してよ。しょうもなかったら父さんの毛、焼くから」


 抜くでも剃るでもなく焼く、ときた。切羽詰った息子の姿を見て、ゲンドウも「分かった」と素直に首を縦に振った。


「あれは、1週間前のことだ・・・・」
「あ、無駄に回想シーン入れなくていいから」
「麻帆良学園の学園長に留学生という事で、お前達の中の1人を派遣してくれと頼まれた」


 非常に短かい理由だった。


「何で僕なの?」
「お前が一番卒業早かったからだ」
「何で女子中? 先方は僕が男だって事は知ってるの?」
「了承している。が、お前の経歴と報告書を送り、下心のない紳士的な性格なので問題なし、としたようだ」
「おい・・・」
「そうよね〜。シンちゃんって純情だもんね。まさか、女の子オカズにして(ピー!)するような事しないわよね〜」


 何気ないミサトの発言に、思わずシンジはビクゥッと震えたが、3人には気付かれなかった。
 ちなみに後、色々問題が多く、魔法に関して深い関わりを持っているのが女子中等部のあるクラスなので、そこに編入させようという裏があるのだが、ゲンドウは先方のお願いで言わなかった。


「でも、無理だね。僕の体はどう見ても男・・・バレるのがオチ・・・」
「葛城くん、赤木くん」
「「はい」」


 突然、シンジの両肩をミサトとリツコがガシッと掴んで来て、引き摺り出した。


「え?」
「さ、シンちゃ〜ん。あっちで綺麗になろうね〜」
「技術部の最新技術で開発した特殊メイクで十分誤魔化せるわ」
「ちょ・・・2人とも、僕にさっき同情してくれたんじゃないんですか!?」
「「それはそれ、これはこれ」」
「僕の気持ちを裏切ったな!!」


 と、シンジは叫ぶが、そのまま引き摺られていってしまった。


「シンちゃん、髪長くなったわね〜。これならウイッグの必要ないわね」
「ツヤツヤね・・・・男の子なのに」
「ひょえ〜! 何、このウエスト!? アタシより細くない!?」
「これは本物の肌と大差ないパットよ。胸につければ、継ぎ目も見えず、完璧なオッパイと思われるわ」
「さ、下の方は〜……」
「こっちは女性器を模ったものよ。トイレに行きたい時は、此処がチャックになってて・・・」
「シンちゃん、殆どお化粧いらないから楽だわ〜」
「変声機も用意しておいたけど、シンジ君は声が高いから不必要ね」


 いっそ殺して・・・。
 2人の女性に弄られながら、シンジはそう思うのであった。


「ユイ〜〜〜〜〜ッ!!!!!!!!」


 メイク完了した後、司令室に入るとゲンドウが叫んでこちらに突っ走ってきたので回し蹴りでカウンターを喰らわせた。
 今のシンジの格好は髪を下ろし、軽くシャギーを入れ、白いワンピース姿だった。無論、胸はかなり大きい。その姿は、髪の長い母親の碇ユイと瓜二つで、かなりの美少女に仕上がった。


「まさかここまで化けるとは予想外ね」
「ええ・・・」
「うぅ・・・・こんなので女子中に行くなんて・・・・きっとエルボーだかエルダーとかに選ばれて、お姉さまって言われちゃうんだ」
「そんな乙女がお姉さまに恋するような展開は無いから安心しろ」


 スクッと立ち上がり、ゲンドウはサングラスを上げてシンジに言った。


「シンジ、お前は碇シン、と名乗り麻帆良学園で生活するのだ」
「ってゆーかさぁ・・・何で今更、学校通わなきゃいけないのさ!?」
「お前達、中学卒業してないだろう? 義務教育はしっかり受けろ」
「誰のせいだ、誰の!?」


 この親父のせいで中学卒業せずに世界中に散ってしまった。シンジは、絶対に絶縁状を叩き付けてやろうと心に改めて誓った。


 碇シンジ改め、碇シンの麻帆良学園の生活が幕を開けた。


 〜登場キャラ紹介〜

 碇シン(本名:碇シンジ)
 身長173cm、3サイズ、90・61・83
 好きなものは平和と節約。
 嫌いなものは父親。
 一応、世界を救った英雄だったりするが、巻き込まれ体質は相変わらず。エジプトで魔法使いの修行をしている間に色々な意味でピラミッドが嫌いになった。光属性の魔法が得意。麻帆良学園女子中等部に編入させられる事になり、ちょっぴりサードインパクト起こせば良かったと危険な事を考えている。


 後書き
 はじめまして、砂肝です。ネギまとエヴァンジェリ・・・じゃなくて、エヴァンゲリオンのクロス作品です。ゲンドウが凄いキャラになってます。ちょびっとおとボク要素入っちゃいました、気にしないで下さい。

>NEXT

△記事頭

▲記事頭

yVoC[UNLIMIT1~] ECir|C Yahoo yV LINEf[^[z500~`I


z[y[W NWbgJ[h COiq O~yz COsI COze