【設定】
このプロローグはFateのED後設定というわけではありません。かなり御都合となっております。御不快になられるようでしたら読むことをご遠慮ねがいます。
また、自分の文章力のなさ、設定の甘さ等、力の及ばず読者に不快におもわれるかとおもいます。それを踏まえて読まれるよう、お願い申し上げます。
俺の家に滞在している、あの“赤いあくま”は、現在不機嫌であった。
どのくらい機嫌がわるいかというと・・・
それは楽しく、おいしい食事時のことであった。
士郎の料理がここ最近毎日豪勢なことで、機嫌の良いセイバー。
うかつなことに、空気をまったく読んでいなかった。
「リン、最近魔術研究は進んでいるのですか?」
ピシ!!
食事場の空気にひびが入った。
ニコニコの笑顔をした凛の持つ茶碗が割れ、お箸を真っ二つにしていた。
「あら〜これ不良品ね〜。士郎君!取り替えてきてくれる?」
「りょっ、了解した。とっ遠坂!」
士郎は、“赤いあくまの微笑み”を返され、あわてて茶碗と、お箸を取替えにいった。
他のもの達は(サクラ、ライダー、空気の読めなかったセイバーも流石に気付いたらしい、大河は、生徒が問題起こしたことで、衛宮家の食事には来ていない)
その場の息苦しさに、こそこそと退散していた。
それが後に、彼女たちの後悔を招くのだが・・・。
第二魔法“平行世界への移動”の魔術研究が進んでいなかった・・・というわけではない。ここのところ、“赤いあくま”は部屋にこもり、理論と実験の道具は着実と準備が進んでいた。
しかし、魔術協会に申請するための、確かな証明となる実験体が決まっていなかった。
もちろん、容易に実験体が、手に入るとは赤いあくまでも思ってはいないのだが、理論と道具の両方がそろい、あと残すは実験体だけとなると。実験体が手に入らないだけということが口惜しかった。
だから、彼女は実験体となってくれる人物との交渉をしていた。
「(これだけの好条件を出せば、大丈夫なはず!)」
「ご遠慮させていただきます。」
「結構です。」
「イヤです。」
「いやに決まっているだろ〜!!」
「バカかお前は」
「アホですか、君は」
後ろから2人のセリフを吐いたヤツは、ガント100連弾ほど、うって、2〜3年病院で寝てもらうことにした。
「(しっかし、おかしいわね〜〜。これだけ好条件だして、断るなんて・・・・・
思い出し中・・・((ムカムカ))・・・・・・・・・ビキ」
周りにいた小動物たちは逃げ出した。
「ふぅ〜。まあいいわ。最後のあてに頼ことにしますか。」
最後のあて、衛宮家では、セイバーと士郎、そして一般人の大河を除く、住人にはことごろく交渉に失敗していた。
それでアノ、食事時のセイバーの発言である!
断りと入れた、サクラとライダーは事情をしっていたので、逃げ、なんとなく身の危険を感じた大河とセイバーも逃げたのであった。
食事の場に一人とりのこされた遠坂凛。
最後のあてが外れた“赤いあくま”は、エモノが自分のところに帰ってくるのを待っていた。
最高のエサを用意して・・・・。
「遠坂〜。取り替えてきたぞ。」
「ありがとう、衛宮君。ところでチョット話があるのだけど・・・いいかな」
「なっなにかな、遠坂。」
「“衛宮君は、正義の味方になれる世界に行きたくない?」
「(ぐっ・・・・まずい・・・いやな予感がする。この問いに答えては、非常にまずい気が・・・。)」
「正義の味方にはなりたい・・・けど・・ほかのっ「ありがとう!!衛宮君は、そう答えてくれると、信じていたわ。」
「ちょっとまっ「じゃあ、準備は整っているから、早速逝ってもらえるかしら?」
言い終えると、“赤いあくま”は早速起動呪文を唱え始めた。
そして衛宮士郎の足元に光の魔方陣の走り描かれ、“平行世界への移動”が始まった。
あらかじめ、衛宮君のために寝る間を惜しんで用意していたレプリカ宝石剣の復元と平行世界への移動を同時に行う複合魔方陣。これを起動呪文だけで展開できるように、レプリカ宝石剣の復元理論、構成方法、転移理論等を1冊の分厚い本にまとめあげていた。
それを、こっそり食事場にもってきていたのである。
「うっうらむぞ〜〜〜遠〜〜〜坂〜〜!」
その言葉を残し、衛宮士郎はこの世界から消えた。
「ふう。衛宮君のことは忘れないわ(私の魔術研究の成果として)」
「だから、帰ってきてね!衛宮君。(私のために!!)」