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「Fate/couples night  第五話 (Fate/stay and hollow+終わりのクロニクル)」

sara (2006-02-14 16:26)
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Fate/couples night


第五話


セイバー、嫌な召喚に出くわすのこと。


夜、新都、言峰教会。

服は漆黒の神父服、首には十字架、体は長躯、破戒神父言峰綺礼。

弾帯のように付けられた黒鍵及び手榴弾、腰の辺りに膨らんだ塊、ぶっちゃけデザートイーグル、格闘、いや殺人ぐらい軽く出来るんじゃないかってぐらい凶悪な鉄板じこみのグローブ、エトセトラ、エトセトラ。

教会の前でハーレーに跨っている神父は紛れもなくテロリスト、冬木の警察は何をしている危険人物が、危険人物が、もしかしたら目をつけられているのかもしれないが。

「衛宮の小倅。私の娘・・・・・・・・・・・カレンに獣欲を浴びせようとする背信の徒。彼の者は人にして人に在らず、おぞましき死徒。カレンを穢す穢れた存在。・・・・・いや、娘などという私情ではなく冬木の管理人代行、神に仕える僕、教義に反するものを狩る神罰の代行者、清き乙女達の安全と幸福の為に私はあの男を討たねば」

呟きが怖いが、代行者としては違うし神の僕はそんなことはしない、あんたの行動を代行者の代表とするか基督の代表とすると彼等が嘆く、つーか埋葬機関、あんたらの教義を穢している存在をのさばらせていいのだろうか、早々に粛清。

まぁ、ただの親ばかとして嫌な笑い声を響かせながら深山の方向にバイクを走らせる壊れ神父、因みに教会にギルガメッシュは居なかった。


同時刻、穂群原高校グラウンド。

封印指定の執行者、バゼット・フラガ・マクレミッツ、未来過去現在において二度と現れないだろうとされる魔術師、封印指定を受けた魔術師を拘束し時計塔に連行する執行者。

類を見ない魔術師を狩る魔術師狩り、彼女の動きは人間の範疇を逸脱している“まるで英霊のように”動く、数分の闘争で得た凛の結論、彼女が微笑みを浮かべながら辿り着いた結論、勝てないわね、私では。

彼女はグラウンドを駆け、指先からガンド、呪いの一撃をバゼットに向け撃つ。

指揮される立場での闘争、彼女の予定とは異なる戦い、だが不満を覚えられない、そのことが不満と凛は感じているが、うまく自分を使われていることに不満なんて言える訳がないじゃない、失笑のような笑みを浮かべてそう思う。

バゼットはガンドを拳で霧散させ凛に向かって駆ける。

視界の端での佐山の戦いは優勢、英雄二人を相手に立ち回る姿は普段と違う、光が迸り,焔がうねり、私の牽制のガンドがかき消される変な言葉、佐山は概念と言っていた、まるっきり固有結界みたいなもんじゃない、あの理不尽を説明された時には軽く殺気が迸ったものだ、魔術師の最高技法のようなものがポンポンポンポン。

新庄の月の光を収束させた一撃が凛に迫るバゼットを狙う。

月天弓をバゼットが避け、ガンドは撃ち落される、だが足は止められ近づけない、凛も新庄も一定の距離を保つ。

彼女たちの闘争は佐山の指示通り“膠着”していた。


その光景を見る三対の瞳。

「凛と執行者、それに互いのサーヴァント。そしてこの奇妙な空間が貴方達の言う概念空間でよろしいですか」

「Tes.マスター。―――ご理解頂けましたでしょうか」

カソック姿の銀髪の女性と侍女服姿の赤毛の女性、戦いを一望出来る位置での会話。

「貴方達も展開出来る、それでいいのね」

「Tes.生じる概念に異なりはありますが―――Yesとお答えいたします」

侍女服の女性、八号は頷き答える。

八号は己のマスターが再び唇を震わせるのを見て。

「あの四人を狙撃できるような武器はあるのかしら」

「Tes.あります―――しかし―――」

「しかし?」

「Tes.自動人形に感性と呼ばれるものはありません、しかし、客観的に無粋だと判断致します」

「良い答えなのでしょうね、アサシン」

再び視線を戦場に向けるマスター、八号も視線を戻し思う。

四人の戦う姿を。

感情は自動人形にはありません、しかし、佐山様、新庄様、風見様、出雲様、この思考は懐かしいと表せる、再び同じ戦場に立てることを、例えいかなる理由で“敵対”すると言う状態であろうとも。

八号は以後銃火をもって皆様にご挨拶いたしましょう。

佐山様が“戦う”選択を採られたのなら、八号は戦いましょう。


「いま御言君、横合いから何かしたらどうにか出来るんだがなぁ・・・わし、いってこようかなぁ、不意打ちを」

その横合いからの呟きを八号は捕らえ、一瞬考え。

ちらりとマスター、マスターは大城の発言を無視する方向のようだ、を見て。

「Tes.遂に死にたくなったのですね、もう死んでいますが。おめでとう御座います、英断です。後無粋ですと先ほど八号述べましたが、痴呆でしょうか、やはり土の中でお眠りになられますか大城様」

横合いでノートPCを弄っている大城に告げる、画面には目の大きい美少女、妙に露出が激しい、後で廃品回収にだしましょう、八号は決意する。

「いや、正直わしら御言君に勝つの難しいじゃろ。御言君やたらセメントっぽいし」

溜息付で大城が頭を掻きつつ答える。

その言葉に未だ優勢を維持している佐山の姿を再び八号は見る。

そしてもう一度考え、一瞬だが。

「Tes.リクエストをお聞きしておきます神道、仏式、何がよろしいでしょう」

「何のリクエストかなぁ?」

「Tes.黄泉の旅立ちの儀式の。要望を申し上げますと八号、大城様のご葬儀に立ち会うのは二度目です。面倒ですからご遺体は残らないように。リクエストの意味がなくなりますので」

「わし、死ぬの前提!!そもそも英霊は遺骸残らんし」

「Tes.何を言っておられるのですか大城様。当たり前のことです。遺体が残らないようでして八号歓迎です。逝って来て構いませんので」

考える間もなく、答える八号。

「止めないのかなぁ」

「何故止めなければならないのですか」

「マジ返しなんだなぁ!!八号君」


『タノシイネ』

G-Sp2のコンソールに映る文字、概念核の言葉。

「ええ、楽しいわね」

その言葉に共感し答えると、前から佐山が槍を突き出し、同じ得物が交錯する。

一合、二合、三合目は蹴りが跳び、G-Sp2で受け止めた風見の体が後ろに仰け反る『イタイノ』との声。

「さぁ、交渉役。私に何の交渉がお望みなのかしら!!」

風見が叫ぶ、彼女の叫びは佐山の本心を問う叫び、“有無を言わさず戦闘を開始した佐山”に対する問い掛け、今佐山は出雲の剣を受け止めている。

叫びは出雲に佐山に新庄に凛にバゼットに届く。

あからさまに校舎に陣取り、自分は此処に居ると指し示した馬鹿に対する問い掛け。

隠密も何もない“私は此処に居る”と示された、派手に。

乗ったのは私達だけのようね、そう風見は現れないほかの連中のことを思い、これは私達を狙ったのか、それとも他の連中も来ると踏んだのか、と佐山の行動をトレースしようとするが。

駄目ね、佐山の思考が判るの新庄だけだし、私あそこまで行き着いていないもの、と一秒で諦めた。

(なお、佐山が小規模な概念空間を展開したり閉じたりするのでそれはもう目立った、飛場は面倒臭がり、アメリカ夫婦は無視し、アサシンは大城を引きずって参上)

「何のことだろうね、風見」

覚と打ち合い、重い一撃を後ろに飛んだのだろう、その動作で距離を採り佐山が答える。

「交渉役、私が聞いているのよ、語りなさい!!貴方はこの戦争とやらに何を願っているの」

叫び、闘争の意味を問う叫び、その叫びの根源は不可解。

「世界の守護者となった私達が聖杯戦争の為に戦争を行う気なの貴方は!!」

「そうだ、と答えたら君はどうするのだね」

「止めるわ、交渉役、殴りつけてね。私はこの理不尽な戦争が気に入らない、穢れた聖杯は破壊すべきよ」

その叫びには応じず、佐山はB-Spを手放し空間から取り出したのは十拳、2−Gの概念核兵器。

「それが、貴方の答えなのかしら交渉役!!!それに新庄、何故貴方は止めないの」

十拳を提げた佐山の後ろ、今や会話に意識を向けていた三人の中、新庄に言葉を向ける。

だが新庄は黙して語らない、あれは新庄は知っているのに語れない、そういう顔ね、そう思うが、佐山の心算は判らない。

佐山の十拳が覚に走る。

・―――名は力を持つ

「私の名は御言、十拳は私の言葉に力を与えるよ」

佐山の概念が展開され。

「はっ!!それは手前の名だけじゃねぇだろう」

覚の言葉が持つ意味が彼の宝具の概念を解放する。

「覚めよ、概念」

・―――理解しあえるものはない

覚の言葉が概念を覚めさせる。“覚”の名の通り。

四竜の概念、四つに断たれた内の一つが目覚める。

瞬間、風見の視界は目に入る光景を理解出来なくなる、目に入っているのにそれが何なのか判らない、音も、風も、何もかも理解できない、己しか判らない概念空間。

途端に私は立ち位置が理解出来なくなる。

「ふん、これで手前の言葉は理解されないってこった」

「ふむ、だがこの概念は己のことは理解出来るだろう」

佐山の言葉が判らない、聞こえてくるのに判らない。

「ならば、私には理解できるのだろうね。――理解出来ぬものはない、と。これで私もこの空間を理解できる」


衛宮邸。

「雑種、下がっておれ。あの変態は我が駆除する」

爆音が鳴り、銃声が鳴る、響く破壊の音が敷地内のみに木霊する。

又、来たか、正直そう思うが、どうしようもない、諦めに似た感情を覚え衛宮士郎は背後のギルガメッシュの声に従い土蔵のほうに走る、定期的に来る襲撃の為に為れたものだ。

正直、女性のギルに任せるのは情けないが、あの神父は洒落にならん、あの神父のせいで防音結界を増設することになったし。

ああ、仕事料これでいいかしら、と笑って突き出す、遠坂の請求書のゼロの数が、今回の修理費幾らだろう(立替と言うことで払っているのはギル様です、累計して相当な金額。又金額と同じだけ未来を切り売りしています)。

「出て来たまえ、衛宮の小倅。神罰を与えてくれよう」

後ろで響く馬鹿神父の声とバイクの駆動音、ああ、門を突き破ってきやがった。

「綺礼!!いい加減にせぬか。そろそろ殺すぞ」

衛宮士郎が土蔵に転がり込むのと同時に響く剣戟、隔週ペースで行われる争いが始まった。


「いい加減だと、ギルガメッシュ。私がカレンを思う心に底などありはしない」

「いや、我としては娘を思うのならば見守ってやれと言いたい」

「見守るだと。悠長なことをカレンが穢されたらどうすると言うのだ」

「そう言って、貴様が男子が近寄る程度で暴走しおるからカレンが浮いてしまったのだろうが。中高と未だに不登校気味の原因は貴様だぞ、貴様」

「私の愛に間違いはない。あの背信者どもはカレンを苛めていたではないか。あのままカレンが苛め続けられていたらどうなったことか」

「あの程度捨て置けばよいのだ。過保護のほうが性質が悪いわ。それに苛めといってもあれは遊びに負けたカレンが悔やし涙を流した程度だろうが。それに小学生時分の頃を持ち出すでない」

「カレンが泣いたのだぞ。万死に値する」

「それが問題だと言っておるのだ。それにそれは雑種には関係あるまい」

「悪はまだ芽吹かぬうちに潰すものだ、カレンが穢されてからでは遅い」

「いずれカレンが嫁ぐ時にはどうするつもりだ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「考えておらなんだな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・衛宮の小倅は消えてもらう」

「現実を否定しおったな。我を倒してゆけ、我を」

なんとなく下らない言い合いをしている所に土蔵に強化をかけて流れ弾の被害を抑えようとした士郎の魔力に反応したのか召喚の魔方陣が起動していたりする。

「サーヴァント・セイバー、契約に従い参上したわ。貴方が私のマスターかしら」

「ああん、あんたがマスター、サーヴァント・ソードマスター登場ってセメ婆、何で手前がいやがる」

「あら剣神、誰が婆なのかしら」

現れたのは1st―Gの魔女、2nd―Gの剣神だったりする。

後書き

なんか半分シリアスで半分壊れの今回です。

遂にセイバーが召喚されました、既に男女コンビと言う枠なのでセイバーとソードマスターの剣の英霊二人というちょっと反則な感じの今回でした、既に反則など考えても居ませんが。


>ヴァイゼ様
馬鹿親言峰、家政婦ギル様、ギル様がカレンの養育係にもなっちゃっていました今回です。
そしてよくよく考えると不遇な桜、まぁ、デフォルトで不幸キャラなのですが。

今回も佐山の戦いのシーンがありますが如何でしたでしょう、概念の使い方、妥当の仕方が難しい所ですが。

あと風見と士郎では現時点で交わりはありません。

まぁ、士郎も追い詰められたと言うよりは何故か召喚してしまったのがセイバーという感じです。

>左京様
そもそもギル様って十年ぐらいいるのである程度出来ていても問題ないかと、昔と違って部下や民も居ないわけですし、必要に迫られればやるのではないかと(=マーボーから逃げるため)。

そもそもライダーの結界がないので学校は戦場としては概念を展開していると早々影響が出ないですし、場所はてきとーにきめましたして、冬木中央公園でもよかったのですが。

あと月天弓を持たせたのは複数の宝具や特性を持つのがアーチャーの特性だったような気がしたのである程度数を持たせようかと、それでいくとライダーコンビも多いのですが。

概念兵器の使い方は頑張ります。

>nao様
グラムの担い手は決まっていますので。

最終巻ってもしかして文庫の限界に挑戦しているような厚さですからね、何で分冊にしなかったのか、持ち運びに苦労する文庫というか、本棚にしまう時苦労すると言うか、少し離れてみても本棚で異彩を放っていると言うか。

カレンの性格って結構難しく感じているので少々違っているのかもしれないんですが、因みに設定はかなりオリジナルとなっています。

お助けロジャー君、お試し版。

「ロジャー、ロジャー、あれは、あれは何だ」

「大佐、これは納豆であります、大豆を発酵させたもので、ぶっちゃけ東洋の神秘かと」

「腐った豆、腐った豆だと。腐敗したものまで食せるとは、日本人は超人か」

何故か召喚されていないのにオドーが疑問の声を上げると返答する、オドーの保有スキル、米国UCAT式漫才、効果脱力。

作者納豆平気ですよ、身近に食べ物ではないと公言する非国民いますが(直系血族で)。

夫婦バージョンではロジャー苛めが加わります。

因みにこれ採用、いつか本編で登場する日をお待ちください。

>試作二号機様
月読のおばあちゃんはセカンドでは一番好きな人ですね、出しにくいので武器だけですが。

概念の使い方は頑張りますが、何か良い案がありましたらお願いいたします。
今回も使っては見ましたがどうでしょうか。

>きんぐおぶすみれ様
と言うか大概の概念兵器は全力で使うと洒落にならない事態を引き起こすので全てセーブして使っています、概念核がない月天弓も一撃で機竜を吹き飛ばす威力がありますし、人一人のサイズを狙うにはかなりオーバーキル(過剰攻撃)ですから。

あとB-Spって能力は判っているんですが由来は判っていません、ゾロアスター系は余り知りませんし。

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