「「―――ええい! くそっ! くそっ! あーもうちくしょー不幸すぎますーっ!!」」
二つの声が重なった気がした
とある文珠と霊能少年 第一話
序章の一 魔神殺しの少年のお話 The_Mazinn−Breaker
しかし、そんなことを気にしている暇がない横島忠夫は変態じみた叫び声を上げながら立ちつくしていた
泣きそうになった自分に渇を入れ、深夜の裏路地をキョロキョロと見渡してみる
見慣れない建物
もうかれこれ二時間近くもうろつき回っているというのに、一向に自分の知っているボロアパートには辿りつかない。無論、あのアシュタロス大戦の最大の功労者でもあれば現代では殆どいない文珠使いでもある横島忠夫にはこの状況を打破することはできる。しかし頼みの文珠がなければ話にならない。霊力うんぬん以前にまず『無理』だ
するとそこで脇道から少年が飛び出て、薄汚れたポリバケツを蹴飛ばし、黒猫を追い払いながら猛然と駆けぬけていった
「ああっ! ちょっと待って、ここどこか教えて!!」
横島の叫びもむなしく、少年は何かから逃げるように裏路地を走っていく。すぐに後を追うために走り出そうとするが
「邪魔だ、どけぇっ!」
背後から、八人ほどの不良と思われる男達から怒号が飛ばされる
「ひいっ、分かりましたすぐどきます。だからカツアゲは勘弁して〜」
普段気弱な横島は印籠を見せつけられた悪者のようにその場にへへ〜っ、と土下座をした。
幸い不良達は先程の少年を追うのに夢中なようで、媚びへつらう横島には見向きもせずに通り過ぎてくれた
「あ〜怖かった、何で俺がこんな目に遭わんといかんのや〜」
七月十九日
そう、七月十九日が悪いのだ。明日っから夏休みやーっ! などと尋常でないハイな気持ちになったからこそ、書店では表紙を一目見ただけで地雷と分かるエロ本を手にとり、金がないのに一丁豪華に美神さんにお札(格安)でも買ってやるかーっ! と厄珍堂へ入り、明らかに危険な匂いのする魔法陣を見て、思わず踏んでやっかなー、とか常軌を逸した思考回路が働いてしまったのだ
まさか魔法陣から知らない街へ転移されるとは思わなかった
転移するのは文珠だけだと思っていました、はい
「・・・・・・結局お札(格安)買う前に飛ばされちまったし、仕事で使って文珠はないし。あーもうなんやねんこの不幸は!?」
ぐぎゃあ!と頭をかきむしりながら横島は不良達を追って走り出す
とりあえず現状を打破するために・・・・・・
あとがき
とうとうやってしまいました。
日頃の妄想と一時のテンションが生み出したこの作品
パクリと言われても仕方のない文章と構成
自分の文才のなさを痛感しました
初ssにしてこの無謀とも言えるこの行いがいつまで続くか分かりませんが、もしよろしければなま暖かい目で見守ってやって下さい
牛丼好きのピエロより
皇 翠輝様
>金がないのに一丁豪華におキヌちゃんに線香でも買ってやるかーっ!
確かにダメダメでしたね・・・
すいません厄珍の所にいかせようとしたときにこれしか思いつかなかったんです
早速直させていただきました
法師陰陽師様
>とりあえず、文殊× 文珠○ですよ
パソコンの文字変換は信用してはいけませんね・・・
楽しみにしてくださって光栄です!
ご期待に添えるようにがんばりたいと思います
黒夢様
>人気がないのかと少しいじけていましたよ
同感です、あれほど面白い本なのだからもっとたくさんSSがあってもいいと思います
しかし、あの黒夢様から感想をいただけるとは・・・
身に余る光栄です!
皇 翠輝様
>これはこれで在り得ないんじゃ・・・(汗)
そうかもしれませんね・・・
ですが原作のリズムを取っておきたいので、お札(格安)と付けるだけにしておきたいと思います
異常なテンションが起こした横島の奇行と受けとって下さい
もっと精進できるよう頑張ります!