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「Revenge For The Destiny〜序章〜最終話(ナデシコ+オリジナル+色々)」

アンスリウム (2005-09-19 05:56)
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   Revenge For The Destiny


               〜序章〜


             最終話「新たなる力」


イネスの説明から2時間後、アキトは改めてガルムから自分の体について説明を受けていた。

 「……つまり…適正量なら役に立つ物を残して体に害が出ないように調整したら、感覚が人の数倍になった…と言う事か?」

 「まぁ要約したらそうなりますね……あ、身体能力もかなり上がってますよ。さて、それではこれからどうしますか?どこか平和な世界で静かにすごすもよし、運命を変えるもよし、です。勿論、運命を変えるというのであれば私達も協力はしみません。強制はしませんけどね」

そう問われて考え込むアキト。彼の胸中には様々な思いが去来していた。

 「(運命を変える…か……しかし、またルリちゃん達を戦いの中に引き摺り込みたくはない……だが、あんな運命を許したくはない……クソッ、どうしたらいいんだ……)」

頭を抱えて悩むアキト。すると、不意にルリとイネスが彼の両腕を抱きかかえた。

 「私達の事でしたら気にしなくてもいいんですよ、アキトさん」

 「そうよ、私達はアキト君の傍にいられればそれでいいんだから…」

 「「アキトさん(君)のしたいようにして下さい(ちょうだい)」」

最後をハモらせて笑いかける2人。その笑顔を見て、アキトの考えは決まった。

 「あの運命を……変える。険しい道だという事も、ある意味自己満足に過ぎない事もわかってはいるが……やはり俺は…そうしたい」

その眼に秘められた決意を垣間見てゆっくり頷くガルム。

 「わかりました。では、これより我々『ヴァルハラ』はその総力を持ってあなた方を支援させて頂きます。取りあえず、まだ紹介していないクルーを紹介しましょう。まずは…ミーミル!!」

 【ただいま紹介に預かりました、ラフレシア搭載AIのミーミルと申します。あなた方の船の…サルタヒコさんでしたっけ?彼と同じようなものと認識して下さい】

ガルムが呼ぶと、彼らの前に1人の青年のホログラフィーが現れる。銀髪に紅い瞳とガルム達と同じような感じの優顔の好青年だ。

 「後2人いるんですが……ベル、ウルドとスクルドを呼んできてくれるかな?」

 「わかりました、艦長。ちょっと待っててね」

そう言って部屋を出るベルダンディー。そしてしばらくたってから、微妙にベルに顔立ちの似ている2人の女性を連れてきた。

 「2人とも、自己紹介を」

そうガルムに言われてまず背の高い方の女性が話し出した。」

 「始めまして。私の名前はウルド=ミルヒ。ベルの姉よ。この船での役割は操舵士兼航海士。これからよろしく」

褐色の肌に背中の中ほどまで伸ばされた蒼銀の髪。そして気の強そうな顔立ちの美しい女性だった。ぱっと見20代前半といった所。次に背の低い女性…と言うか女の子の方が口を開く。

 「私はスクルド、スクルド=ミルヒです。3姉妹の一番下。この船での役割はメカニック兼新兵器開発者。よろしくね」

肌と髪の色はベルと同じだが、こっちは髪形をポニーテールにしている。顔つきはベルと同じような優しげな顔だ。見た目年齢は中学生前後といった所か。

そしてしばしお互いの事を話した後、取りあえずブラックサレナやユーチャリスを強化改造する事となり、そのための会議が行われた。

 「……と言う訳なんですが…取りあえずスクルド、まずは船の方から行きたいんですが…何かいい案はありませんかね?」

 「艦長…いくら面倒くさいからってナレーターに説明任せるってのはどうかと思うよ……(汗)取りあえず強化部署としてはまずどう考えても真正面から突撃せざるを得ないような武装からかな?大きさを変えると時間がかかりすぎちゃうから…艦体の各所に対艦、及び対機動兵器用のミサイルランチャーを設置。聞いた限りじゃそっちのバリアは実体弾に弱いらしいし。後は動力ね。このエンジン…どう見ても宇宙専用としか思えないもん。いくらなんでもこれじゃあ大気圏内で満足に戦えないよ。と言う訳でエンジン積み変えたいんだけど……う〜ん、何にしよう?ねぇ、テンカワさんはどっちがいい?少々危険でも出力が大きいブラックホールエンジンか、安全だけどそれと比べると出力が低いダウンデッド機関か。主砲がエネルギー兵器なだけに威力とか連射能力に響いちゃうんだけど…」

見た目中学生なのに玄人はだしの説mゲフンゲフン!!…解説を披露するスクルド。その質問に対し、アキトは質問で返す。

 「すまないが…その危険とはどれくらいのものだ?」

 「えっとね〜、まずその中心から直径5〜6キロは完全に消滅して、次にその周囲十数キロメートル四方が震度7以上の激震に見舞われて、ついでに場所が悪かったらマントルまで続く大穴が開くくらいかな?最後のはめったに無いだろうけど、火山の近くとかだったりしたらほぼ確実だよ」

 「………後者で頼む…(滝汗)」

とんでもない事をあっけらかんと話すスクルド。アキトも沈める気は毛頭無いが、流石にそんな動力を使う気にはなれないようだ。

 「それじゃダウンデット機関にしとくね。一応出力としては熱核反応炉の64倍くらいあるから。ただし、地上ならともかく、宇宙じゃ前の…相転移エンジンだったっけ?それ程の出力は得られないからそのつもりでね」

そうしめて次の書類を出すスクルド。

 「次はテンカワさんの乗ってる機動兵器。はっきり言ってこれなら増加装甲として再構成するよりむしろこのコンセプトで新しく作った方が早いね、絶対に。と言う訳で、こんなの考えてみたんだけど」

ピッ

そう言ってスクルドがスイッチを押すと、テーブルの上にその設計された機体の3Dホログラフィーが表示された。全体的な印象としてはダイエットした(笑)ブラックサレナといった感じである。テールバインダーや肩の装甲はあまり変わっていないが、完全にブースターだった足は普通の足になり、代わりに外側に空力を考慮して流線型に整えられたブースターが取り付けられて、背中には同じく流線型の2本の砲身が砲口を下にして並んでいる。変形方法は……わかりやすく言ったら種運命に出てきた赤い奴(笑)

 「全高は12メートルちょっと。流石にこれが限界。これ以上小さくしようと思ったら内部にジェネレーターが搭載出来なくなっちゃうから。その代わり、機動性は下がってないから安心していいよ。ジェネレーターは無難に熱核反応炉。装甲には超合金ニューZを使用。武装は高周波コンバットナイフが太ももに2本、背部に高収束陽電子砲が2門、多機能テールバインダーが1本。ついでに、とある世界のナノマシン技術で少々の傷とかなら自己修復するから。以上だけど、何か質問とかある?」

 「いや、別に無い」

 「それじゃ、シュミレーター作っておくから、出来上がるまでそれで訓練してて」

 「ああ、わかった」

そこで会議はお開きとなった。そして時は流れ、数ヵ月後……。


 「それでは、頑張って下さい。我々は直接関わる事は出来ませんが、出来うる限りの支援を行いますから」

 「頑張れよ。あの胸糞悪い奴等をぶっ飛ばしてやんな!!」

 「負けんじゃないよ!!」

 「あの、うまく言えませんけど…頑張って下さいね」

 「私の設計した機体使って負けたりしたら承知しないんだからね、テンカワさん!!」

 「「「ハイ!!ありがとうございます!!」

ラフレシアの面々がそれぞれ思い思いの激励の言葉をかける中、改装されたユーチャリス『ユーチャリス2(ツヴァイ)』は出港した。その眼前には彼らが空けた世界の中へ入るためのワームホールが開いているそしてユーチャリス2がその穴に消えた後、彼らもまた支援のための準備に入った。

 「さて、どの戦艦を持って行きましょうかね?流石にこれは大き過ぎますし…」

 「だったらメガロードでいいんじゃね?あれくらいなら問題無いっしょ」

 「そうね、それくらいの奴を持って行った方がいいかもしれないわ」

 「「??」」

その最中、ガルムとフェンがそんな会話をしていると、不意に横からウルドが入ってきた。一瞬唖然とした2人だが、いつに無く真剣な顔つきの彼女に気圧されて、無言のまま先を促す。

 「見てこれ。ここが彼らが行った時間……でも、それより前にすでに枝分かれが始まってる」

 「となると……まさかあいつらが!?」

 「可能性としては十分ありえますね……やれやれ………まったく、厄介な事になっちゃいましたね…」

そう言って真顔で黙り込む3人。はたして彼らが言う『あいつら』とは一体………?


メビウスの輪は繋がった。運命に弄ばれた皇子と妖精の戦いが………今、始まる………。


To Be Continued……


後書き
えー、お久しぶりです、アンスリウムです。ちょっとリアルでゴタゴタに巻き込まれてしまい、投稿するのがかなり遅くなってしまいました。申し訳ありません。ちなみにここまでの話は全て過去ログの方に行ってしまいましたので、ここまでの流れを知りたい方はそちらにお願いします。最後になりましたが、これからもよろしくお願いします。
次回〜本編〜第1話『娘と怨敵(仮)』お楽しみに!!

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