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「もし世界に最強が居たら2(ラジアータストーリーズ@いろいろ)」

ななし (2005-08-31 09:46)
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 それは唐突だった


 この日、自分の運命を決めるはずの試験に挑む少年は死んだ


 それでも世界は何事も無かったかのように回っていく━━━━━━━━━


             もし世界に最強が居たら


                   〜第二話〜


 死んだ少年の名はジャック・ラッセル


 その世界では有名である『龍殺し』 ケアン・ラッセルの第二子であった


 その華やかしいプロフィールに反して、その死因は明らかにお粗末である


 なぜなら


 朝起きて、ベッドから出ようとした所でシーツに足を取られ転倒


 したたか頭をぶつけて死亡


 情けない死に様である


 そして・・・・


 五秒で生き返った


 「あ〜・・・ くそっ・・・」


 悪態をつきながら立ち上がるジャック


 ちなみに現在、ジャックが居る場所は実家


 トリア地方のソレユ村である


 「ここは・・・ 懐かしいな・・・・・」


 朝起きたばかりだというのに、何をトチ狂ったのかと思う台詞を吐くジャック


 そして、こう続けた


 「イセリアのやつ、何も教えないでこっちに送り返しやがって・・・ま、適当にやるかな。」


 ぶつぶついいながらもジャックは普段着を見つけ着替えていく


 「俺の記憶が確かなら・・・・ 今日は確か━━━━━━━━━
 「ジャックっ!!いい加減に起きなさいっ!!!!今日はセレクションの日でしょっ!」
 「やっぱりだ。」


 自分の記憶が確かだったことに勝利の笑みを浮かべる


 「あー。今行くよ、姉ちゃん。」


 そしてジャックはドアを開けた


 「ジャックっ!・・・・って、着替えてたのね。」


 ジャックの着替えに少しばかり驚いた表情をする女性 ジャックの姉 エアデール・ラッセルである


 「まあね。これでも騎士になろうかって言うのに・・・ね。」


 そう言って、笑みを浮かべるジャック


 その笑みは、どこかもの寂しげで、親愛に満ちた物だった


 「なによ、ジャックったら変な顔で変なこと言って・・・ 悪い物でも食べた?」


 「それはひどくないか・・・」


 姉の心ない一言に落ち込むジャック


 身振りもかねたオーバーリアクションである


 「・・・ま、いいわ。ジャック、表に出なさい。」
 「ほーい。」


 そうして二人は表に出・・・無かった


 ざあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


 「雨ね。」

 「雨だね。」


 「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」


 「ジャック、セレクションに遅れると行けないからさっさと出なさい。」

 「言うに事欠いてそれかよっ!!!!」

 「あ、ちょっと待ってなさい。」


 そう言うと、エアデールは一本の剣を持ってきた


 「アービトレイター、父さんが使ってた剣よ・・・・ まだ、あなたには使いこなせないだろうけど
  ・・・・・・持っていきなさ「要らない。」


 エアデールの額に青筋が浮かぶ


 「・・・・・・持っていきなさい。」

 「断る。」

 「なんで。」

 「その剣、折れそうだから。」


 ちなみにアービトレイターは肉太の剣であり、ちょっとやそっとじゃ折れそうもない


 「この子は━━━━━━━━━


 エアデールの額に浮かんでいる青筋が増える


 (あ〜・・・・、実際は使わないんだけどな・・・・剣なんて。ま、いっか下手すると・・)


 姉の青筋を浮かべた笑顔を見たジャックはエアデールの手からアービトレイターを引ったくり、そのまま雨の中に駆け出した


 「冗談っ! じゃっ、行ってきますっ!!!!」


 笑顔を見せて走り去るジャック


 「たくもう、最後の最後まで・・・・行ってらっしゃい。父さん・・・・あの子を見守ってあげてね。」


 雨はますます激しくなり、その言葉は誰にも聞かれずに消えた


 そしてジャックは雨の中を走っていた


 ソレユ村から十分に離れたところで立ち止まり、空を見上げる


 (雨か、助かったとはいえ考え事には多少邪魔だな。)


 先ほどまでとの姉との会話とは打って変わったような冷たい表情を浮かべ、ジャックは空に向かって手を突きだした


 (無駄な力は使わない方がいいんだが。)

 「はっ!」


 気合いとともに一閃の光玉が空に向かって飛んでいく


 「弾けろっ!!!!!!!」


 閃光の後に残ったのは、雲一つない大空と・・・


 「みぎゃっ!」


 上から降ってきた羽の生えた少女だった


   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 (誰だ、こいつは。)


 それがジャックの感じた最初の印象だった


 空から降ってきたのは、羽の生えた緑色の髪をした少女


 (多分、巻き込まれたんだろうなぁ・・・・ 外傷は無いようだけども。)


 現状を推測するジャック


 (羽がある・・・・か、翼か?まぁいいか、少なくとも一緒に城に向かうって訳にはいかないだろうなぁ・・・)


 そして、その推測は当たっていた


 (ちっ、やっかいだな。)


 とりあえずやるべき事の代理を送り、少女が目覚めるのを待つことにしたジャック


 責任感からか、少女を適当な木陰へと移し


 さらに適当に木々を集めて、先ほどの光玉で火をつける


 簡易なたき火の完成である


 「とりあえず、風邪ひくからな・・・・」


 誰に言ったか分からないつぶやきだった


 そして、しばらくすると少女が目覚めた


 「ニ・・・ニンゲン!!」


 嫌悪と警戒のオーラをまき散らしながら少女は叫ぶ


 「おいおい、開口一番にそれかよ。」

 「うるさいっ!ニンゲンが私を捕まえて何をするつもりだ。」

 「なにって・・・・覚えてないのか?」

 「は?」


 そこで少女は少し考え込む・・・・・


 「なぁ。」

 「ん?なんだ。」

 「雨なのに光が見えたと思ったら激しい痛みがしたっていうのはおかしいか?」


 その事を聞いたジャックは少女に分からないように笑みを浮かべ、こう答えた


 「んと、お前・・・空飛んでたんだよな?」


 無言でうなずく少女


 「だったら話は簡単だろ。突風にあおられて体勢を崩して雲の切れ目から太陽を直視、眼がくらんでる間に地上に落下、問題は?」


 いけしゃあしゃあと嘘八百を並べるジャック


 罪悪感などこれっぽっちもない


 しかし、まじめに信じた少女はうつむく


 「だとしたら・・・・、雨がやんでいるということは・・・・」

 「ああ、かなりの間眠っていたな。」


 そこで少女はジャックと自分の横にたき火があるのに気が付く


 ついでに実は一時間も眠っていなかったりするのだが


 「それでは、お前は私を・・・・」

 「そ、落ちてきたお前を見てこっちに移したんだ・・・感謝しろよ?」

 「・・・・すまない。」

 「気にすんな。・・・自分で言っておいてなんだがなっ!」

 「・・・・ぷっ、あはははははははっ」


 何かが切れたように笑う少女、先ほどまで纏っていたオーラはどこかに消し飛んでしまっていた


 「笑えるのなら大丈夫だな。」


 笑う少女を見て、安心した表情を浮かべるジャック


 さすがに撃ち落とした事に罪悪感は感じているらしい


 「立てるか?」


 ジャックは立ち上がり、少女に手を伸ばす


 「大丈夫・・・・痛っ!」


 ジャックの手を取り立ち上がろうとした少女は足を押さえて再度しゃがみ込む


 「大丈夫だから・・・・くっ!」


 今度は羽を動かそうとしたのだろうが、羽が少し動くと顔を歪めてしまう


 (打撲か何かか・・・・ ま、責任はこっちにあるし・・・)


 ジャックはそう考えるとすぐさま行動に移した


 「おい、見せて見ろ。」


 半ば無理矢理に少女のはいているブーツを脱がせると、真っ赤に腫れ上がっていた


 (折れてるな・・・・ 当然と言えば当然か。命があるだけでもおかしいんだから・・・痛みは寧ろ麻痺か。)


 「動くなよ。」


 ジャックは腫れ上がった患部少し上に右手を添えて、少しつぶやきはじめた


 「なに?」


 少女がいぶかしむが、ジャックは無視してつぶやき続ける


 「・・・・ ヒーリング。」


 つぶやきが終わると、ジャックの右手のひらに淡い光がともる


 それは、ゆっくりと


 だが、確実に少女の足の腫れを戻していった


 同様に、羽にも同じ事をする


 「これで大丈夫だと思うが・・・・ って、おい、何を驚いている。」


 ジャックの視線の先には口を開きっぱなしでジャックを見つめる少女がいた


 少女は驚きの表情のまま言った


 「あなた・・・・ ダークエルフだったの? その割には人間くさいけど・・・・」


 「は?」


 これには逆にジャックが驚いた


 「俺は人間なんだがな。」

 「嘘。ニンゲンはヒーリングなんか使えないわよ。」

 「いや、だから俺は人間だって━━━━━━━━━


 そのまま話は平行線をたどり、すっかり夕暮れ


 先に折れたのはジャックだった


 「はぁ・・・・、もう・・・つかれた。とりあえずお前を送っていくわ。治したとはいえ怪我が大きかったからな。」
 「ひゃっ」


 おもむろにお姫様だっこで少女を抱え上げたジャック


 それに驚いて妙な声を上げてしまう少女


 「とりあえず、お前の家の方向はどっちだ?・・・ああ、方角でかまわない。」

 「えっと・・・ こっち。」


 ジャックの言葉にしたがって自らの家の方向を指す少女


 ちなみに真っ正面には大きな山がそびえていた


 「そっちだな。」

 「え?」


 確認するやいなや、ジャックは即座に地面を踏み切る


 「わわわっ」


 少女が気づくとジャックは空の中にいた


 「少し飛ばすぞ?しっかり掴まっていろ。」


 それから、ジャックは少女の指した方向に飛び


 村を見つけて、そこに降り立った


 そこで待っていたのは羽の生えた男女と奇異の視線


 なのだが、ジャックは気にせずに少女を降ろし


 「俺はあんまり歓迎されていないようだな。」


 なんてのたまった


 と、同時にジャックの喉元に氷の刃が突きつけられていた


 「ニンゲン、何故この地に踏み入った?」


 氷の刃を持つのは目に大きな傷を持つ羽の生えた男


 確実に先ほどまで居なかった、その男が問いかける


 「あ〜、迷惑だってんならすぐに帰るよ。けど━━━━━━━━━


 そこでジャックは少女に目線を送る


 あいつが怪我してたんでな。ちゃんと調べたほうがいいぜ?」


 そう言うと、ジャックは氷の刃を手でどけて空に舞い上がり・・・・消えていった


 その光景を呆然と見つめていたのは男と少女


 そして、その夜


 「以上がファンからの話です。」


 ジャックに刃を向けた男が、ジャックと少女・・・ファンの経緯の話を威厳のある・・・やはり羽の生えた男性に話していた


 「ふむ・・・・」


 その男性は少し考え込み


 「その少年、ダークエルフなのか?」

 「ファンの話を信じるならば、『ヒーリング』を使ったのでダークエルフであるかと。」

 「しかし、彼にはニンゲンのにおいしかしませんでしたが。」

 そして男は再度考え込む

 「それは多分、ニンゲンとともに生きているからだろう。
  時々居るのだよ、そう言う者が。」

 「なるほど。」

 「まぁ、彼は善意で。と言うことだな。もし彼がまたこの地に来ることがあれば今度は客人として、もてなすべきだろうな。」

 「はい。・・・・しかし彼は空を飛びました。」

 「・・・・・・そこの調査も、だ。まぁ、問題は無いだろう。」


 ━━━━━━━━━世界の歯車は・・・・少しづつ、確実に


          音を立てて崩れて行き始めた


 ===========================================


 おまけ


 ジャックが去った後、ファンは一人たたずんでいた


 「はぁ・・・・・」


 曰くありげにため息を付くファン


 そのファンに後ろから話しかける少年が居た


 「やぁ、今日は大変だったんだって?」


 ファンは少年を一別し、またため息を付く


 「シンか・・・、ごめん・・・一人にしておいて。」


 「ちょっと、それはないんじゃない?

  今日のニンゲンの土地に集中豪雨を降らせてくるって、意気込んでたファンは何処に行ったのさ。」


 端から見れば落ち込んでいるように見えるファンを励まそうとしているのがよく分かる


 「は、まさか・・・あのダークエルフにひどぶべらっ!」


 シンはファンの無言の裏拳に沈んだ


 そしてまた、ため息を一つ


 「名前・・・・ 聞きそびれちゃったなぁ・・・・・」


=================================================


 と言うわけでななしです

 がんばってくださいというレスが付いた・・・・

 がんばらないわけにいくまいかっ!!!ヽ(゜Д゜)ノ

 と言っても、自分、文才無いのですよ。

 旨く書けているとよいのですが・・・・・・・


 ちなみに、ジャックの行った世界はかなり多いです。

 書ききれないくらいあります。(募集)

 その半分がBLです(マテ

 ただし、BL系は以後使う予定があってたまるか


 それと、今回、技を出しましたので説明をば(これから使った技は説明を入れていきます)

 『気功波』       言わずとしれたドラゴンボールのあれ(説明になってない)


 『ヒーリング(ラジ)』   大地の精霊の力を借りて、味方の傷を治すエルフ魔法
              エルフ魔法とはエルフにしか使えない魔法のこと


 『ヒーリング』      今回ジャックが使った魔法
              紋章術とでも言っておけばいいでしょうか・・・・
              これも味方の傷を治す魔法


 こんな駄文を読んでくれたみなさまに感謝の意を・・・・・

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