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!警告!男女の絡み有り
18禁注意

「世界一の手品師(まぶらほ)5」

平成ウルトラマン隊員軍団(仮) (2005-08-15 22:50/2005-08-15 23:01)
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 更新早いって、エロリビドーの赴くままに書いてるだけですからねぇw
 まぶらほの18禁SSって、意外と無くて、それで自分で書いてるって部分があります。


 今日は、沙弓と玖里子が待ちに待った日曜日だ。
 和樹に無理をさせない範囲でなら、一日の好きな時に好きなだけ抱いてもらえる。

 まずは「朝食」。
 平日には学校がある為、一回ずつイかせて貰ったらすぐにシャワーを浴びて着替えなければならない。
 だが、休日は好きなだけ余韻に浸っていられるし、もっと、もっとと更に行為をねだる事も出来る。

 先に和樹と交わり、幸せな余韻に浸っていた玖里子も、隣で和樹に激しく突き上げられて嬌声を上げる沙弓の姿に、また和樹に抱いて欲しくなる。

 一方の沙弓は、芸術品のような肢体を激しく動かしながら、いつもは涼しげな眼からボロボロと歓喜の涙を流し、口の端からも涎を垂らしながら、しきりに嬌声を上げる。
 相手をする和樹も沙弓と睦み合う快楽に溺れ、しかし結合部を動かす事も、沙弓の体を胸を中心に愛撫したり、菊門に指を入れたりして、少女を悦ばそうとするのを決して忘れない。

 「あ、ひゃあああいいいいいいいいののののおおおおおおおお!!」
 「も、杜崎っ、さ、くうっ!!」

 やがて、長身の黒髪の少女は一際大きな声を上げると、大きく仰け反り、胎内に精を注がれるのを確かに感じながら脱力した。
 行為を終え、荒い息を上げながらも、まだ愛する少年と繋がっている少女は、とても幸せな気分で少年に抱きついていた。

 二人の荒い呼吸が収まってくると、玖里子は真っ赤になりながら沙弓と繋がったままの和樹にねだる。

 「ねえ、和樹。あの、その、もっと、その、シてもらいたいんだけど、良い、かしら?」
 「え? は、はい。
 杜崎さん、ごめんね。」
 「いいわよ。その代わり、私も後で、ね?」
 「うん。」

 和樹はそういうと、沙弓と体勢を入れ替えて、名残惜しそうな、切なそうな顔をする沙弓の膣から、そっと抜く。
 そして、玖里子を後ろから抱きかかえて、菊門にあてがう。

 「今度はこっちでね? 玖里子さん。」
 「う、うん。良い……わよ。」

 玖里子は耳まで真っ赤になりながら応える。
 玖里子の膣から菊門に垂れてきた愛液と、和樹のモノをくまなく覆いつくしている沙弓の愛液が潤滑油になって、あっさりと持ち主の淫魔化とともに快楽器官へと生まれ変わった菊門は和樹を受け入れていく。

 「「くうぅっ」」

 和樹と玖里子が同時に切ない声を上げる。

 「和樹……大きい……」
 「玖里子さんも、締まります……」

 玖里子が後ろを向いてキスをねだる。
 和樹はそれに応じて、唇を合わせ、玖里子の口の中に舌をねじ入れる。
 そうして、玖里子の口腔内を嘗め回しながら、美しい胸を揉みしだき、膣を弄ぶ。
 玖里子は、沙弓に劣らぬ見事なプロポーションを震わせながら、随喜の涙を流して和樹の舌に自分の舌を絡ませる。

 「「んっ、んんんんんっ」」

 キスの最中の為、喘ぎ声を出す事も出来ず、和樹から与えられる快楽に翻弄される玖里子。
 和樹も、沙弓同様何度交わっても慣れる事も飽きる事もない玖里子の瑞々しい肢体に酔いしれていた。

 「ぷはぁ、和樹ぃぃぃ」

 唇が離れるなり、甘えた声を出す玖里子。
 和樹はそんな彼女の耳を甘噛みしながら、嘗め回してやった。

 と、玖里子の膣口に、指で弄ばれるのとは全く別の快楽が走る。
 不意に訪れたそれは、彼女の全身を電流のように駆け巡った。

 何事かと玖里子が視線を落とすと、そこには彼女の股に顔を埋めている沙弓の姿があった。

 「さ、沙弓さん?」
 「ごめんなさい、風椿先輩。
 後がつかえてますから、早くイって交代してください。」

 沙弓はそういうと、今度は舌を膣の中に入れて、中を嘗め回した。

 「ひゃあ、んああひぃっ!!」

 玖里子は一際大きな嬌声を上げ、体を激しく震わせた。

 「あ、ああっ、い、いっちゃうぅぅぅっ!!」

 玖里子は、その美貌を涙とよだれで汚しながら、体を緊張させる。
 と、同時に彼女の菊門が、和樹から精を搾り出そうと一際締め付ける。

 「んっ、くうっ。」

 和樹は逆らわずに、玖里子の直腸内に精を吐き出し、その瞬間、玖里子は脱力して和樹に寄りかかってきた。


 と、唐突に第三者の声が聞こえてきた。

 「好きな男と結ばれて幸せの絶頂なのは分かるが、朝っぱらから随分サカッているみたいだな、玖里子。
 あの見かけでウブだった頃のお前からは、想像もつかん。」

 と、交わっていた三人は声の方に目をやる。
 玖里子も和樹も先ほどの余韻で、体勢を変えていない。繋がったままだ。

 と、声の主が視界に入った途端、その余韻も一気に消し飛ぶ。

 「「は、葉流華(姉)さん!?」」

 和樹と玖里子が同時に声を上げる。
 目つきの悪い黒髪のショートカットの女性が、何故かクローゼットから出てきたのだ。
 彼女の名前は、風椿葉流華。玖里子の姉の一人で、彼女の名義上の保護者。
 玖里子の姉妹らしく、凡百の女優では敵わない美貌の持ち主である。

 「ね、ねねねねねねね、姉さん? なななななん、なんでそんなとこから?」
 「式森君、知っている人?」
 「う、うん、そうだけど……」

 「話はシャワーを浴びて服を着てからにしてくれ。
 こちらとしては、目のやり場に困る。」
 「「「っ!!!!!!!!!」」」

 と、葉流華の一言で、和樹達は今の自分達の格好を思い出して一気に赤面し、連れ立って寝室を出て行った。


 で、シャワーを浴びて服を着た三人が戻ると、葉流華は居間で紅茶を啜っていた。
 彼女は和樹達を見るなり一言。

 「三人暮らしの割に、冷蔵庫の中が随分スッキリしているんだな。」
 「え? は、はあ。
 普通の食事をするのが僕だけで、杜崎さんと玖里子さんの食事は、その、あの、アレ、ですから……
 まあ、普通の食べ物も食べられない事はないみたいですけど、味とかは楽しめても栄養にはならないみたいですし……」
 「そうか。」

 和樹が言葉を詰まらせながら、応える。

 「で、なぜ葉流華さんが、クローゼットから出てきたんですか?」

 先ほどのシャワーの時に、彼女が玖里子の姉だと聞かされた沙弓がたずねる。
 一方、玖里子は葉流華は苦手だからと、ダンマリを決め込んでいる。

 「玖里子に用があって五時頃来たんだが、早すぎたみたいでインターフォンを押しても反応が無くてな。
 だが、寒い外で待つのも馬鹿らしい。
 それで、合鍵で中に入って寝室に来てみたら、素っ裸のお前達が眠っていてな。
 まあ、事情は聞かされていたが、流石に混乱して、ついクローゼットの中に身を潜めてしまったんだ。」
 「ってぇ事は……」
 「ああ、今朝の「朝食」、最初からタップリと見させてもらった。
 本当はもう少し放っておいても良かったんだが、黙ってると丸一日ヤッていそうな感じだったんで、あそこで顔を出した。」
 「「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!??!?!」」」

 その瞬間、和樹達三人の顔が耳まで真っ赤になってあたふたする。

 「落ち着け。って、落ち着けるわけ無いか。」

 自分でやっておいて、まるで人事のようにいう葉流華であった。


 30分後。
 ようやく落ち着いた和樹達に、葉流華が今日来た用事を話す。

 「今日来たのは、明日の三年生の三者面談に、玖里子の保護者として出る為だ。」
 「はあ……」

 まだショックを引きずっている和樹が曖昧に返事をする。
 残りの二人も似たような物だ。

 「まあ、それなら明日一日来れば良いだけの話なんだが、折角今日も空いた事なんで、こうして顔を出してみたんだ。
 いきなりああいうのを見せられて、生娘のわたしはドキドキしたがな。」

 葉流華は、ドキドキとは無縁の涼しい顔でそう言った。

 「へ? あ、あの、ね、姉さんって、その、処女、なの?」
 「何を言っている。お前以外の姉妹は全員そうだぞ。
 風椿の女は、なまじ優秀なばかりに多くの仕事を回され、恋愛だの結婚だのにはまるで手が出せないんだ。
 麻衣香姉など、仕事一筋で気が付けば三十路もすぎ、かなり焦っているみたいだぞ。
 まあ、麻衣香姉は既に風椿全体に対する責任を背負ってしまっている。よって、嫁に行く事も出来なければ、仕事も多忙を極めて、出会いも無ければ見合いも出来まい。
 立場上、体を交渉道具に使う事も出来ないから、たぶん一生処女のままだろう。」
 「あ、あっそう……」

 一番上の姉に、毒を吐きまくる三女、風椿葉流華。
 それに対して、末娘の玖里子は、苦笑いを浮かべるしかなかった。

 「その点、お前は仕事よりも、人間である事さえ捨てて、女である事を取ったようだがな。
 仕事の為、家の為に女である事を捨てざるを得ない風椿の女としては、正直羨ましい。」
 「……」

 そう言われた玖里子は、申し訳なさを感じて押し黙った。

 「それで、これからどうするんですか?」
 「そうだな。普段の生活を見せてもらう……と言いたい所だが、一日中ヤッている所を見せられるだけだろうし、四人で何処かに出かけようか。」

 和樹は反論したかったが、実際休日は沙弓や玖里子と交わったり、その余韻に浸ったりして過ごす事が多い。
 なので、反論の代わりにこうたずねた。

 「それで、何処に行くんですか?」
 「ん〜〜、そうだな……江ノ島、は縁起でもないから、みなとみらい辺りにでも行くか。」


 お姉ちゃんは、とびっきり酷い恋煩いをしている。
 山瀬神代は、そう思っている。

 彼女の姉、山瀬千早は、いつも、ちょっとさえない少し女顔の男の子の写真を見て、頬を赤らめながらため息をついている。
 神代の目から見ると、とても大好きな姉と釣り合うようには見えない。

 大体、姉も姉で、自分を過小評価しすぎなのだ。
 彼女は自分の事を平凡か、それ以下の容貌だと思い込んでいる。
 大変な間違いだ。もしそれが本当なら、この世の中から、少なくとも神代の周りと雑誌のグラビア、テレビの画面からは、美女や、美少女など全くいなくなってしまう。
 そのくせ、彼女より劣った容姿の自分を「私よりずっと可愛い」と本気で言う。
 恐らく、自分に近いレベルの美少女に出会ったら、絶対に歯が立たない、敵わないと思い込んでしまうだろう。

 山瀬神代は、こう考えている。
 そして、それは概ね正しかった。

 神代も相当可愛いが、千早は明らかにその上を行く。
 にも関わらず、千早は実際よりも酷く低く自分の容姿を評価していた。

 その彼女が恋する少年、式森和樹。
 千早が神代の通う清修学園に転校する前に通っていた、葵学園の生徒だ。
 なんでも、世界でただ一人魔力を持たない人間で、何故魔力が無くても生きていられるのかの研究の為に葵学園に在籍しているらしい。
 神代に言わせれば、そんな究極の落ちこぼれが、自慢の姉に釣り合うはずが無い。

 その彼が、千早の親友だった杜崎沙弓と同棲を始めたと風の便りに聞いた時、神代はまだ会った事も無い少年と何度か会った長身の少女に本気で殺意を抱いた。
 よくよく話を聞いてみると、淫魔と化した沙弓の為、必要に迫られての事だという話だったが、その時の千早の混乱振りを思い出せば許せる物ではない。

 そしてまた、千早がこう言うのだ。
 「沙弓って、あたしよりずっと綺麗だし、式森君は優しいもの。沙弓に頼られたら、助けてあげちゃうよ。
 それにあたし、知ってるんだ。沙弓は何かとあたしと式森君の仲を取り持ってくれようとしてたけど、あの頃から沙弓も式森君の事が好きなんだって。」と。

 それ以来、千早が必死で和樹を諦めようとして出来ない様子を間近で見て、神代はそれだけで辛かった。
 和樹との思い出を楽しげに語り、次の瞬間には辛そうな顔をし、かと思えば顔を赤らめるなど、気持ちの整理が出来ていないのが丸分かりで、見ていて痛々しい場面も一度や二度ではない。

 彼女達の両親も、そんな千早の姿に危うい物を感じて、彼女の身を案じている。

 その姉の気持ちを少しでも紛らわせようと、神代は千早を連れてみなとみらいに連れ出した。
 高さ200mを超えるランドマークタワーの展望フロアからの景色が中々の物で、折角横浜に住んでいるのだから一度行って見よう、と千早を誘ったのだ。


 「で、何であんたがここにいんのよっ!!」
 「あの、君、だれ?」

 千早がトイレに入り、出てくるのを待っていると、神代は和樹と出くわした。
 しかも、沙弓、更にもう二人の女性まで連れている。

 三人とも見事なモデル体型で、可愛い千早に対して綺麗な、といった風情。
 だが、神代は千早の方が美人だと思った。正直、微妙な差ではあるが。

 きっと千早本人が見たら、「あたしみたいな凡人なんか、全く問題外の美女の集団」と評価するだろう。

 「神代ちゃん?」
 「沙弓さん。お姉ちゃんの事、応援するんじゃなかったの!?
 なんで、こいつと一緒にいるのよ!!」
 「神代、やめてっ!!」

 沙弓を責め立てようとする神代を、トイレから出てきた千早が妨害する。
 だが、神代の言葉は沙弓に深く突き刺さり、彼女はとても辛そうな顔をしていた。

 「沙弓、式森君、妹が怒鳴りつけて、本当にごめんなさい。」
 「山瀬さん。
 いいよ、別に。」
 「それに、私は怒鳴られるだけの事はしているから……千早、私こそ本当にごめんなさい。」

 沙弓は、千早は、辛そうに、悲しそうに頭を垂れた。

 「そうしけた顔をするな。二人とも、観光できたんだろう?」

 目つきの悪い大人の女性、葉流華はそう言って沙弓と千早の手を取り、

 「ほら、展望フロアに行くんじゃないのか?」

 と、残る和樹、玖里子、神代を促して、展望フロア行き高速エレベーターへと歩いていった。


 高速エレベーターの中、アイドルでも敵わないような美女、美少女が五人も固まっていて、その中に男一人というのは、酷く目立った。
 当然、和樹には殺意に近い嫉妬の視線が向けられている。

 「にしても少年、罪作りだな。」
 「へ?」

 エレベーターの中、居心地の悪い思いをしていた和樹にこう話しかける葉流華。
 和樹は素っ頓狂な声で上げるばかりで、本気に分かっていない様子だった。


 そして、展望フロアに着くなり、葉流華は和樹にこう一言。

 「少年、全員分のジュースを買ってきてくれ。
 こういうのは、男の役目だろ?」
 「へ、は、はい。」

 と、和樹は六人分のジュースを買いに行かされてしまった。
 それを見届けると、今度は少女達に向き直ってこう言う。

 「さて、男がいなくなった所で、女同士の話をしようか。」

 と、そこまでいうと、彼女達全員を女子トイレの一室に押し込め、自分も入って鍵をする。

 「彼には悪いが、これで話が少年に聞かれることは無い。
 彼に気兼ねする事無く、聞かれたくない話を好きなだけできるぞ。」
 「狭い……」

 玖里子がぼやく。トイレの個室に5人入るのはきついので、当然である。

 それはともかく、まず口火を切ったのは神代だった。

 「沙弓さん、お姉ちゃんの恋を応援してくれるんじゃなかったの?
 あの和樹って奴とお姉ちゃんをくっつけるんじゃなかったの!?
 なんでお姉ちゃんじゃなくて、沙弓さんがアイツの隣にいるわけ?」
 「ご、ごめんなさい……」

 沙弓がらしくもなく、涙声で応える。

 「神代、駄目っ!!
 沙弓だって女の子なのよ。エッチする相手は、好きな男の子が良いのは当然じゃない。」
 「千早……」
 「あたし知ってるよ。沙弓って、あたしが転校するより前から式森君の事、好きだったんでしょ?」

 そう言われるなり、沙弓は押し黙る。
 図星を衝かれたらしい。

 「でも、だからってあんたが和樹を諦める必要なんかないんじゃないの?
 あたしだって、沙弓さんと同じように淫魔にされて、和樹に面倒見てもらってるもの。
 そりゃあ、あいつを独り占めできるものならそうしたい気もするけど、あたしも沙弓さんも和樹以外の男となんて死んでも御免だし。」

 と、玖里子が沙弓に助け舟を出そうとする。

 「じゃあ……」

 それに反応して、千早が言う。

 「じゃあ、あたしも淫魔にして!!
 沙弓や風椿先輩みたいに、式森君なしじゃ生きられない体にして!!
 卑怯なのも、後先考えてない事も分かってる。
 でも、そうなったらあたしも式森君の傍にいられる!! 式森君と一緒に居られるの!!
 お願い、お願いだから……」
 「お、お姉ちゃん駄目よ、そんなの!!」

 神代が千早を止めにかかる。
 沙弓も、親友に人間を捨てさせる事に躊躇いを憶えていた。

 凛の場合は、神城本家が彼女を道具か何かと勘違いしていた。
 少なくとも、彼女を一人の人間として扱おうという考えはほとんど見られず、あったとしても少数意見として抹殺されているのは明白。
 そして、凛がその本家と縁を切る方法は、淫魔化が最も有効だった。
 だから、沙弓は凛に押し切られる形とはいえ、彼女を淫魔に変えたのだ。

 だが、千早の家族は、真っ当に彼女を愛している。
 それなのに、千早を人間ではないモノに変えてよいものだろうか。

 沙弓はそう考えて、躊躇う。

 そんな沙弓をよそに、千早はしゃくりあげながら淫魔にしてと繰り返している。

 神代はそんな姉の姿に、和樹への思慕とそれを諦めなければならないという強迫観念で板ばさみになって、情緒不安定で苦しんでいる彼女の姿を思い出した。

 「何よ……お姉ちゃん、そんなにあいつの事がいいの?
 淫魔になるって、人間じゃなくなるんだよ?
 そこまでして一緒に居たいの?」

 そう話しかけるが、マトモな答えが返ってこない。
 神代は、何かを決めた顔で電話を取り出した。

 「ちょっとお姉ちゃんの口、塞いでおいてくれますか?」
 「? 良いけど、どこに電話するの?」
 「家。家族で相談して、お姉ちゃんを淫魔にするか決めます。」


 結論から言うと、この家族会議は、千早の希望ならば彼女を淫魔にしてしまっても良い、という決着を見た。
 両親も神代も、和樹への思慕が強いせいで酷く苦しんでいる千早の姿を知っているのだ。
 彼女をその苦しみから解放させるには、恋を成就させるか、新しい恋をさせるか、和樹に関する記憶を奪ってしまうかしかない。
 新しい恋は、狂おしい恋をしている千早には非現実的。まして、和樹に関する記憶を奪おうとすれば、彼女は全力で抵抗するだろう。

 そして、彼女が恋の成就の為なら人間を捨てても良いと言っている。
 家族としては、本人の意思を尊重する他無かったのだ。


 「あれ? 皆どこにいってたのさ?
 それに、山瀬さんどうしたの? なんか泣きはらした顔になってるような気がするけど……」
 「なんでそんな所ばかりに鋭いのかね、君は……」

 葉流華は和樹の反応に少々呆れ顔だ。

 「まあいい。わたし達はちょっと女同士の話をしていたんだ。
 所で少年、ちゃんとジュースは買ってきたか?」
 「え? あ、はい。」

 和樹は、何もないように見える空間から、パッ、パッと、次々とジュースを取り出してみせる。

 「流石手品師。洒落た出し方だ。」

 実際にはそういう風に見せているだけなのだが、神代あたりには魔法のようにしか見えない。

 「何よ、魔法使えるじゃない。」
 「これは魔法じゃないよ。手品って言ってね、本当は隠しておいたジュースを取り出しているだけ。
 何にも無い所から物を取り出しているように見せたりとか、その逆に物を消したように見せたりとか、そういう見せる為の技術で大道芸の一種なんだ。
 まあ、見せ掛けだけとか色々言われちゃうけどね……」
 「へえ……」

 神代は感心しながら、和樹の鮮やかな手つきに見入っていた。
 と、和樹はオレンジジュースを出して千早に手渡す。

 「確か山瀬さんって、オレンジジュース好きだったよね?」

 そう言われた瞬間、千早は涙を浮かべて和樹に抱きついていた。


 数日後、葵学園への転入手続きを終えた千早が淫魔化して、和樹の新しい同居人となった。
 流石に、自ら希望して淫魔となったとは言えない。
 そこで、彼女は戻ってきた葵学園2−Fでのあいさつで、こう言った。

 「どうも、清修学園から戻ってきた山瀬千早です。
 不注意で淫魔に出くわして同族にされてしまいましたので、その、2−Bの式森君に面倒を見てもらうために、この葵学園に戻ってきました。」

 その瞬間、2−F男子一同が2−Bの如く殺意の波動を振りまきながら教室を出て行ったのは言うまでも無い。


 おまけw

 「葉流華……誰が一生処女ですって?」
 三者面談の後、風椿葉流華が病院送りになったらしいと、和樹は玖里子から聞かされた。


=========================================================

 葉流華は、思いっきり地雷を踏みました、合掌。
 千早は原作準拠で結構悲惨な状況にしてしまいました。原作でも淫魔になっても良い、くらいのアグレッシヴさがあれば……


 更新はやいとか、上手いとか言って下さる方が多くてビックリ。
 実際にはエロSS欲しくて突っ走ってるだけですw

 凛の扱いについては、個人的には早まったかな? とも思ってます。
 難波先輩に関しては、楓の木に封印された偽けやきを絡めるつもりだし……(難波先輩も三年で生物部員なので、けやきの事を知ってます。)

 さて、レス行きます。

>浜さん
まあ、不可逆変化とは言っても、沙弓が結構普通に生活してるのを見てますからね。
あんまし気にならなかったと思います。

>皇 翠輝さん
はい、ストーカー化は確実です。
また、凛の淫魔化を知った男子生徒が、次々と凛の相手に立候補してますのでその妨害工作もしてます。
凛にとってはどっちも迷惑の極みですが……

>3×3EVILさん
なんか見透かされているような……
あと、淫魔王は知りません。
こちとらハーレム厨なので、そんな女の子が陵辱されそうなタイトルは食指が動かないし……

>D・Kさん
すみません。エロい欲望の為に書いてるんで……
でも、まあふとした合間に和樹が手品師である事を表せたらいいなあ、と思ってます。

>ナマケモノさん
通報……かなり道連れが多そうですね。
先述の通り、大勢の男子が凛の相手の座を争ってますんで。

>HAPPYEND至上主義者さん
今回はちょっと痛い話ですが、「HAPPYEND」至上主義者さんとしてはいかがでしょうか?

>D,さん
確かに精力剤は欲しいかも……

>比嘉さん
そうです。手品は「技」。「能力」である魔法とは全く異なるものです。
で、その技で能力たる魔法にどう立ち向かうのか?
それを真面目にやりだすと、ジョセフ=ジョースターなバトルになって、当方の頭では処理できなくなっちゃいますw
どーしましょうかね、この辺。

>西手さん
こちらも簡潔ですが、ありがとうございました。

>幻覚キャベツさん
まー殺しても死なないでしょうね、彼は。
原作でも、寿命云々を抜かせば長編のキャラとも戦えそうな感じですし。
ヤリ過ぎは、まあこういう性活ですから、当然ですなw

>suiminさん
はい、躊躇いませんでした。
あと、キシャーは一応いますよ。犠牲者が和樹でないだけで。

>チンパンジーのパン君さん
はい、今度は千早が淫魔になりました。

>西さん
正直持ち上げすぎです……
そこまで言われる文章力は正直ありません。

>エルの人
まあ、現段階でも相当凄い事になってますけどね、和樹のハーレム。

>古人さん
沙弓の初体験ですか……まあ、気が向けばやると思います。
期待しないで待っててください。

それでは。

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