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「鬼畜将ランス〜第十七話 闇の王〜(鬼畜王ランス)(鬼畜王ランス)」

B-クレス (2005-04-03 23:58/2005-04-04 00:00)
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 ランスが会議室にたどり着いた時、その場所は物凄い殺気で覆われていた

 殺気の原因と思われるのは、会議室中央付近で睨み合いをしている二人

 腰まで伸びた水色の髪をした、赤いローブを着込んでいる女性と

 ショートカットの、身軽な格好をしている男性だった

 その殺気の発信源の近くで、見た事も無い老人が苦笑していたが

 特に止める様子も無く、他の将軍達も沈黙を保っていた

 ランスは、記憶を探るが、その三人と接した記憶が無かったので

 一緒に来ていた日光の方を向いて、三人の素性を尋ねた

 日光は、僅かに苦笑すると、

 「ご自分で聞いたほうが早いですよ」

 とだけいい、美樹の隣の空席へと移っていった


 ランスは、その様子を訝しく思いながらも、バレスの隣の自分の席へと座った

 ランスが座ったとほぼ同時に、男性の方がランスに声をかけた

 「おぉ、やっと起きたか、待ちくたびれてたぞ」

 「ん・・・?俺と会ったことがあったか?」

 ランスは、その男性がまるで自分とあった事があったかのように話しかけてきたので

 その男性に、過去あった事があるかどうかを訊ねた

 それに対し、男性は僅かに苦笑すると、ランスの眼を見ていった

 「この姿じゃ流石に分からんか、カオス、『魔剣』カオスがこの俺だよ」

 「なっ!?ち、ちょっとまて、確かカオスは人間の姿は・・・」

 「そのことに関しては私から話した方が早いだろう・・・・」

 男性の爆弾発言に、反応してさらに問いかけようとしたランスの言葉を

 老人がとめ、カオスと名乗った男性より、一歩前に出た

 「先に名乗らせてもらおう

  私の名はホ・ラガ、君達が言うエターナルヒーローの一人だ」

 「なっ!?あの賢者ホ・ラガ!?」

 ランスは、老人の名を聞き、なお大きな驚きを見せた

 「うむ、その通り」

 「ばかな・・・書によるとホ・ラガはヘルマンの地にある塔にいるはず・・・」

 「『全てを知る』と言うのは伊達ではないのだよ

  転移魔法を持ってヘルマンからJAPANに来るくらい、今の私には造作も無い

  まぁ、私のことは別にいいだろう、他の将軍達も待たせているし、本題に入ろう」

 ホ・ラガのその言葉に、ランスは深く頷き、再び席に座った

 「まず、そこの青年がかつての私の仲間、カオスである事は私が保証する

  ではなぜ、カオスが今になって人の姿になったかだが・・・・

  その原因は、ランス・プロヴァンス君、君なんだよ」

 その言葉に、カオスとホ・ラガ、日光、そして、未だに名乗っていない女性以外の全員が

 ランスの方を向いては、ホ・ラガのほうを向いていた

 「では、その原因の詳細を教えよう・・・といいたい所だが

  あいにく、その詳細は、私の知識に唯一存在してない物でね・・・・

  それは、ここにいる女性が教えてくれる事になっている」

 ホ・ラガがそう言うと、女性は、ランスに歩み寄った

 「ふふふ・・・久しぶりだな、偽りの『勇者』よ」

 女性はそう言うと、ランスの頬にかすかに触れ、ランスから離れた

 「・・・・!!

  その言葉・・・まさか!!」

 ランスは、女性の言葉を聞くと即座戦闘体勢に入ろうとするが

 「落ち着け、もう争う気は無い」

 女性のその言葉に先を越される形で、警戒したまま席に座りなおした

 「で・・・・何のつもりだ・・・『魔王』ジル」

 ランスの言葉に、他の将軍達も立ち上がろうとするが・・・

 「争う気はないと言っているだろう、話くらい聞かぬのか?」

 再び女性、ジルによって先を越され、ランス同様警戒したまま席に座りなおした

 「さて・・・話す前に一つ修正させてもらおう

  私はもう魔王でもなければ魔人でもない

  言うならば、『魔王』ジルの記憶を持っている、人間だ」

 ジルはそう言うと、髪をかきあげ、今まで隠れていたティアラを見せる

 「ホ・ラガの呪いで、理由も無く殺戮を起こせば

  このティアラに封じられた魔法で即座に私自身が死ぬようになっている

  だから、そう警戒しないでくれ、話しにくくて仕方ない」

 ジルの言葉に、ホ・ラガは深く頷くと、その頷きをみたほぼ全員が警戒をやめる

 警戒をやめていないうちの一人、カオスはジルの背後から睨み続けており

 日光は、美樹とジルとを見比べ、複雑な表情を浮かべており

 メガラス、サテラにいたっては、恐怖の表情が見え隠れしていた

 「まず、先に一つだけ話を聞かせてもらうわ

  カオスの所持者・・・ランス、だったわね

  貴方、リーザス城の戦いにおいて倒したアイゼルとノスの魔血塊、どこに封印したのかしら?」

 ジルは、見た目相応な、女性らしい言葉で、ランスに問いかける

 「魔血塊・・・?なんだそれは?」

 ランスの言葉に、ジルはやっぱりと言いたげな顔をした

 因みに、ランスは嘘は言っていない

 先の信長との戦いでは、視認した魔血塊ではあるが

 その戦いにおいて、ランスの自我は存在していなかったし

 アイゼル、ノスとの戦いの後に、魔血塊を確認する事は出来ていない

 「・・・となると、貴方、貴方が行った殺戮の事も覚えていないんでしょう?」

 「殺戮・・・・・?・・・まさか・・あの時のか・・・?」

 ランスは、ジルの言葉に反応するかのように、自分の記憶を探り始めた

 「・・・貴方が考えている時がいつか、聞かせてもらえるかしら?」

 ジルの言葉に反応し、ランスは自分が思い当たるときのことを話す

 「・・現実かどうかの実感は無いんだが・・・・

  信長の軍相手の、殺戮・・・・か?」

 「自我がなくなってると思ったんだけど・・・記憶してるのかしら?」

 「いや、夢に見たような感じでしかなかったんだが・・・・・

  そうか・・・現実・・・だったのか・・・・」

 ランスはそういうと、眼を瞑り、頭を下げた

 そして、ランスとジルの言葉に反応する形で

 メナド、リック、五十六の三人が、あの光景を思い出し、身震いしていた

 「まぁ、どちらにしろ覚えているのなら話は早い

  貴方が殺戮を起こした理由となる『もの』が

  カオスが人間の姿になった『理由』でもあるのだしね」

 ジルのその言葉に、ランスは眼を開き、ジルの方へとその顔を上げた

 「一体・・・・どういう事だ?」

 ランスの顔を見て、ジルは手を口に当てて僅かに笑うと、その口を開いた

 「一言で言えば・・・貴方はある特異な存在になり始めているのよ

  そう、『ダークキング』と呼ばれている存在に・・・ね」

 「ダークキング・・・?何なんだそれは?」

 「話す前に・・・ホ・ラガ?」

 ジルは、そういいながらホ・ラガのほうを向き、ホ・ラガは、それに対し深く頷いた

 ジルは、ホ・ラガが頷いた事を確認すると、ランスの方に向きなおした

 「ダークキングは、魔王と同一でありながら異種の存在・・・・

  ダークキング自体は、この歴史上何百人と生まれてきているけど

  その存在を世に知らしめているのは・・・ほんの一握り

  JAPAN出身の藤原石丸やザナゲス・ヘルマン、グロス・リーザス

  この辺りかしらね、貴方達が知っている存在では・・・」

 ジルの言葉に、その場にいたほぼ全員が驚愕の表情を見せる

 なぜなら、先に出た名前は全て、人間界において英雄とも、覇王とも呼ばれる存在ばかりなのだ

 ダークキングと呼ばれる呼称からは、到底連想できない人物ばかりである

 その様子を見たジルが、再び手を口に当てて楽しげに笑う

 「ふふふ・・・何もダークキングと呼ばれるのは闇に属するからじゃあないのよ

  ただ、本来持っていた特性からそう呼ばれているだけ」

 「特性・・・?一体何なんだ?」

 ランスが、ジルに対して問いかける

 「魔王にとっては最悪の特性よ・・・・

  ダークキングは、魔王同様自分直属の強力な配下を生み出す事が出来るの

  でもその数には限りがある・・・・

  そしてその数の制限は、魔血塊の数に対応するのよ

  そう、魔人を完全に滅する事で、魔人の空席を作り出し

  その空席に、強引に自分の配下を割り込ませる・・・

  相手の配下を減らした上で、自分の配下を増やし

  魔人の絶対数すらも減らす・・・まさしく、魔王の天敵でしょ?」

 「・・・なら、何故今までのダークキング達は魔人を倒す事が出来なかったのですか?」

 ジルの言葉に、エクスが返す

 「理由は簡単、魔王と魔人に絶対防御の結界が存在してたからよ

  傷つける術が無ければ、倒せるはずなど無いでしょう?

  まぁ、最初のダークキングであったマギーホアは別だったんでしょうけど

  貴方達はマギーホアを知らないでしょうしね・・・」

 「マギーホア・・・?詳しく聞かせていただけませんか?」

 「あら・・・別にかまわないけど・・・聞いたら後戻りできないわよ?」

 エクスの言葉に、ジルは冷たい笑みを浮かべて答える

 「・・・聞きたくない物は一時席を外してくれ」

 「・・・ランス?」

 ジルの説明が始まった時から、眼を瞑り、沈黙を保っていたランスがそう言った

 「俺は、マギーホアについて詳しく聞きたい、いや、聞かなければいけない気がするんだ

  だから、聞きたくない物は、悪いが、一時席を外してくれないか?」

 ランスの言葉に、出て行くものは誰一人としていなかった

 「・・・美樹ちゃん、健太郎、別に出て行っていいんだぞ?」

 ランスが、そういい、美樹達の退席を促したが、美樹達は、席を離れるそぶりを見せなかった

 「・・・私も、ランスさんと同じで・・・聞かなきゃいけない気がするの」

 美樹は、そういいながら、ぎこちなく笑顔を見せる

 ランスは、そんな美樹に、微笑み返すと、日光に目配せした後、ジルの方を向きなおした

 ランスの視線を受けたジルは、僅かに頷くと、再び口を開いた

 「マギーホアはドラゴンキングであり、魔王を討伐し、初めて大陸を統一した王よ

 マギーホアが統一後に呼ばれた名が『ダークキング』

 当時の暗黒とかしつつあった世界を完全に統べる王ということからのようね」

 その言葉に、ホ・ラガを含む全員が衝撃を受けていたが、ジルは意に介さず話を続ける

 「ただ、ダークキング、マギーホアの名はどんな歴史書にも記されていない・・・・・

  その理由はただ一つ、大陸が一度崩壊させられ、再度作られたからよ」

 「なっ・・・!?大陸が崩壊させられた・・・?

  い、一体何者なのですか、大陸を崩壊させたのは」

 日光が、ジルの言葉に一番最初に反応し、その問いを投げかける

 「ルドラサウム・・・そう呼ばれる存在よ

  大陸を崩壊させた理由は・・・『飽きた』かららしいわよ?」

 ジルが、日光のほうを向きながら、冷たい声でそう言い放った

 「・・・そうか、やはり、そうだったのか・・・・」

 ホ・ラガは、ジルの言葉を聞いて、何かに納得しているようだった

 「そしてルドラサウムは、飽きてしまった原因を取り除く事にしたの

  まずはマギーホアが保有していた異種の能力を封印しようとした

  もし、この封印が上手く言っていればダークキングの能力は失われている筈だったのだけど

  封印できなかった、まぁ、ルドラサウムからすれば最悪のバグなんでしょうね

  だからルドラサウムは自分の配下を使って別の処置を考えた・・・・

  それが、才能限界、ならびに魔王の絶対防御結界よ」

 「才能限界だと・・・・ま、まさか・・・そのルドラサウムは!!」

 ジルの言葉に、カオスが激しく反応した、そしてジルは、笑みを見せながら頷いた

 「えぇ、カオス、貴方が考えている通り・・・・・

  魔王に絶対結界を与えたのも、才能限界と言うシステムを作ったのも

  全て、かつて貴方達があった存在の創造主であるルドラサウムを楽しませるためだけだったのよ」

 「さらに言えば・・・私達が旅をするようになった事も

  私達の願いが捻じ曲げられたのも、それが理由だ」

 ジルの言葉に、ホ・ラガの言葉が続いた・・・・

 その言葉を聞き、日光とカオスは、その場に崩れ落ちた・・・・

 「すまぬ、二人とも、できれば黙っていておきたかったのだが・・・・」

 ホ・ラガは、そんな二人を見て、辛そうに、顔を背けた

 「・・畜生・・・俺達があんなに厳しい旅をしたのも、ブリティシュが傷ついたのも

 俺が剣になって・・・あんだけ長い間待ち続けたのも・・・

 全部・・・全部・・・あいつらの手の上で踊ってただけだってのかよ・・・!!

 畜生・・・・  畜生・・   

 チクショォオオオ!!

       ドガッ!!

 カオスは、叫びながら、地面を全力で殴った

 その勢いは凄まじく、殴った部分が、めり込んでいた

 「ハァ・・・ハァ・・・・

  話を続けてくれ、わざわざこんな話をしたんだ・・・なにか、あるんだろ?」

 カオスの言葉に、ジルは頷き、カオスの問いに答えた

 「えぇ、あるわよ、ルドラサウムを倒す唯一の切り札が・・・ね」

 ジルはそういいながら、ランスの方を向いた

 「ランス・プロヴァンス・・・・

  貴方が闇に飲まれることなく、完全にダークキングとして目覚めれば

  貴方が持つ特異な才能と合わさる事で、ルドラサウムにも対峙できるはず」

 ジルは、ランスの眼を見ながら、そう言った

 「目覚める・・・と言われても、一体どういうことなんだ?」

 「特に意識しなくてもいいわ、貴方は時期が来れば目覚めていくようだし

  ただ・・・意識していく事は・・・カオスや、そこの娘見たいに配下を増やす事ね」

 ジルはそういいながら、アールコートを指差した

 「え・・・わ、私がなにかしたんでしょうか・・・?」

 「えぇ、気付いてないんでしょうけど、貴方もカオスと同じ存在になってるわよ

  まぁいいわ、増やし方はいたって簡単よ

  カオス見たく魔血塊を破壊した上でその血を浴びせるか

  その娘みたいに体液交換をすればいいわよ」

 ジルの爆弾発言に、ランスは咳き込み、アールコートは顔を一瞬で赤く染めた

 「そうそう、言い忘れてたけど、私はこれから貴方達の軍に参加させてもらうわ」

 その反応に一部将軍達がランスとアールコートを問い詰めようとしたが

 ジルの続いての発言にとまり、ジルの方を向いた

 「これでも魔法技能Lv2だから、損はさせないわよ

  後、このティアラがある限り裏切る事もないわ」

 「・・・・・分かった、魔人との戦争の上に、

  そのルドラサウムとも最悪一戦交える可能性が出てきたしな

  優秀な将は多ければ多い方がいい、喜んで、とはいかないけど、軍への参加を認めよう」

 ランスが、先ほどまでに与えられた情報を整理し、そう決断した

 『飽きた』と言う理由だけで大陸を滅ぼすような存在がいるのだ

 万が一、その存在が軍事的な介入をしてきたら・・・?

 ランスは、そんな事態を考え、その存在を良く知るジルを迎え入れる事にしたのだ

 ジルは、そんなランスに、微笑みを返した

 「さて、すまないが私はそろそろ塔に戻らせてもらうよ

  今回の話を外に漏らさぬように結界を張り続けるのもそろそろ限界でね

  塔に戻って休ませて貰うよ・・・・」

 ホ・ラガはそう言うと、何事かを唱えた後、その場から消えうせていた

 そして、ホ・ラガがいた場所に残されたのは・・・・

 「のわっ!?また儂は剣の姿かい!!」

 ある意味見慣れた姿である、魔剣のカオスだった

 「・・・まぁ、ずっと人間形態を維持していたんだから、いい加減に剣に戻るわよね」

 ジルは、そんなカオスを見て、あきれたようにそう言った

 「む・・・?と言う事はまた人間の姿に戻れるのか?」

 ジルの言葉を聞き、カオスが柄にある眼を向けてジルに話しかける

 「えぇ、一度に人間の姿でい続けられるのは・・・精々5時間程度でしょうね

  人間の姿になれる時は、カオス、貴方が一番理解できると思うわ

  まぁ、剣の姿に戻ったら、どうあがいてもしばらくは人間にはなれないでしょうね」

 「・・・おぬしの言葉を信じるのは流石に癪じゃが

  まぁ、おぬしも儂と同じ奴を相手にするようじゃし・・・信じてやるわい」

 「ところでカオス、人間になれるようになったのはいいんだが・・・・

  魔人を切れる能力は、残ったままなのか?」

 ランスが、カオスに対して最大の懸念事項を訊ねる

 「おぅ、その辺は特に変わりないようじゃ、安心せい!!」

 カオスの言葉に、苦笑を浮かべつつ、ランスは全員を見渡しながら言った

 「今日は色々な事があってみんな混乱していると思う

  俺も、平静に見えるかもしれないがかなり混乱している

  だから、今日決定する予定だった会議を、明日に延期したいと思う

  皆、異論は無いか?」

 ランスの言葉に、全員が沈黙を持って返した

 「異論は無し・・・、じゃあ今日はこれで解散する

  明日の14:00にまた軍議を行うので、遅れないように・・・以上」

 ランスがそう言うと、将軍達は全員自分に与えられた部屋へと戻っていった

 ランスも、自分の部屋へと戻ると、目を瞑り、色々と考え事をしていた


 かつて敵対したジルとの再開、『賢者』ホ・ラガとの出会い

 ルドラサウムと呼ばれる存在と、自分がダークキングと呼ばれる存在であると言う事

 そして、どうしても脳裏から消えない、母親らしき人の記憶・・・・


 ランスは、考え事をしているうちにいつの間にか寝入ってしまい

 次に眼を覚ました時・・・・・・

 「起きたか、随分と警戒が甘いな」

  ジルが、自分の身体に乗っかっる形で、自分の顔を覗き込んでいた

 「なっ!!」

 「叫ぶな、何故ここまで忍び込んできたかわからなくなるだろうが」

 そういいながら、ジルはランスにサイレントマジックをかけ、叫べない様にしていた

 さらに、パラライズマジックをかけ、ランスが動けないようにしていた

 「お前、なんで!!」

 魔法の影響で小さな声でしか喋れなくなったランスが、ジルに抗議する

 「理由は簡単、私もダークキングの配下にしてもらおうと思ってね」

 「な・・・何を言い出すんだ!!」

 ジルの簡潔すぎる言葉に、ランスは顔を真っ赤にした

 昼間のジルの言葉から察するに、この状況下で配下にすると言う事は『抱く』事なのだから

 ランスの反応が至極まともで、逆にジルのほうが少々異常な行動だと言えよう

 「なに、ダークキングの配下になれば、その王の力に応じて強化されるのよ

  つまり、手っ取り早く力を高めようと思えば配下になるのが一番簡単でね

  さらに、ランス、貴方はかなり凶悪な能力を持っているようだから

  貴方が完全に目覚めれば、魔人になる事とほぼ同等の力を有する事も出来るでしょうしね」

 「ち、ちょっとまて!!魔人と同等って、一体どういう・・・!!」

 「これ以上質問が続いてたら誰かに勘付かれるでしょうから今日はここまで

  さて、大人しくしてなさい、直ぐに終わるから・・・・・・♪」

 「ち、ちょっとまて!!頼むから話し合いを・・・・キャーーー!!」

 ジルは、必死に抵抗するランスを見ながら、満面の笑みを浮かべていた

 その笑みは、一見するととても幸せそうで、見惚れそうな物であったが

 よくよく見れば、小動物を苛めて喜んでいるようにも見える笑みであった・・・


 その晩、何があったかは詳しくは語らないが、いつの間にか立場が逆転していたらしく

 次の日、ジルがランスの事をマスターと呼び始めたり

 その事が原因となりハウレーン主催の有志によるランス尋問会が開かれたりしたが

 JAPANにも、リーザスにも大きな争いは無く、一時の休息の日々が続いていた・・・


 しかし、JAPANの大名の中で大陸の介入を嫌う者たちが大阪に集まっていると言う報告が

 その休息の日が、決して長くない事を物語っていた・・・・・


 あとがき

完全に忘れ去られているかもしれませんが
鬼畜将ランス、ようやっと17話めの更新です
ランスYプレイした事で全面的に魔人の力を見直したことと
鬼畜王ランス再プレイで魔人領の激戦を再実感した事で
パワーバランス再構築に時間がかかってしまい
このような駄作ですらここまで時間がかかってしまい申し訳ないです
次回大阪城の決戦後、物語は大きく変動し始めます
恐らく、皆さんが知る鬼畜王SSの中で完全に私オリジナルとしての物語に出来ると思います
大阪城決戦後、物語は一気に加速していく予定ですし
この作品は、思い入れもありますので何としても終わりまで書ききりますので
呼んでくださった皆様方、どうか最後までお付き合いくださいませ

PS:バイトが本格的に決まったためやはり更新速度は遅いままですが
  自分に厳しく自己締め切りを作って頑張りますので
  生暖かい眼で見てくだされば幸いです
  誤字修正は不可能な時もありますがご了承ください←もできるだけ頑張ります

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