プリティモモ(ラピス)の活躍によってアッという間に敵が片付いてしまったと思われた時だった。
突如虹色の光と共に紅い人型機動兵器が現われたのだ。
「あれは!?」
それを見てアキラは叫ぶ。それはアキラがよく知るものに似ていたからである。
「一機だけ?って、おいアキラどうしたんだ?」
それを見て訝しげな顔をする。そして、また、アキラの様子が可笑しい事に気付いた。だが、次の瞬間、そんな事を気にしている余裕の無い出来事が起こったのである。
その紅い機体から黒い球体のようなものが複数発射され・・・・・・・・
「ぜ、全滅!?」
アカツキですら驚愕する光景。地球軍の数百の機動兵器と数十の戦艦、それらが一瞬にして壊滅したのである。
「相転移砲の多重展開!?そんな馬鹿な!!親父達ですら、まだ、あそこまでは出来ない筈だ!!」
アキトが驚愕する。だが、目の前で展開された光景は事実。そして、その機体はラピスへと注意を向けた。
「ラピスゥゥゥゥ!!!!」
アカツキが叫ぶ。だが、それと同時に紅い機体から相転移砲が放たれる。
「ま、マジカルバリアー!!!」
ディストーションフィールドを張って防ごうとする。だが、そんなものは紙の盾も同然だった。あっさりと貫かれそして・・・・・・・・・・・・跡には欠片も残らなかった。
「うわああああああああ!!!!!!」
普段冷静で皮肉やなアカツキが叫び、そしてカイザ’へと変身する。そのままボソンジャンプで格納庫へと飛んで、エステバリスで出撃した。そして、それをアキラが追い、彼もまたそのまま出撃した。そして叫ぶ。
「許さん、許さんぞ!!北辰!!」
そう、その紅い機体は夜天光によく似ていたのである。
「うわあああああああ!!!!」
「うおおおおおおおお!!!!」
2機のエステバリスが突っ込む。だが・・・・・・
「愚かな」
紅い機体の持つ日本刀風の剣の一振りによって、真っ二つに切り裂かれたのである。
「アカツキ!!アキラ!!」
目の前で突然繰り広げられ光景に呆然とさせられ、出遅れたアキトの目の前で二人の機体が落ちていく。
そして、その紅い機体の視線がアキトに向けられた。
(死ぬ)
その瞬間、彼は絶対的な死の恐怖に捕らわれた。だが、その時、その場には場違いな声が響き渡ったのである。
「こらアキト、何ぼーっとしてんの!!」
それはアキトの母、カズハの声だった。555’に変身した姿で空を飛ぶ、アキトの足元の地面に立って行た。そして、その腕の中には元の姿に戻ったラピスの姿が。
「それから、アキラとアカツキ君もしっかりする。」
更にその横には変身したままの姿で横たわった状態のアキラとアカツキの姿も。カズハはその二人に対してヤクザキックをかます。実はこの3人は、ボソン粒子反応と共に現れた高エネルギー反応(要するに紅い機体)に気付き、慌てて様子を見に来たカズハが発明した遠隔ボソンジャンプ操作装置(自分以外のものを自分がイメージした場所に転移させる)によって助けられていたのだ。
3人が無事な姿を見てほっとするアキト。
そんなアキトに向かってカズハは言った。
「もうすぐ救援が来るから後5時間程粘りなさい!!」
「5時間も粘れるかああああ!!!」
そう叫び返した瞬間、アキトのエステは真っ二つに切られた。
「あっ。」ピッ
普段のギャク敵ならまだしも、この作品にそぐわぬシリアスな敵が離している間、悠長に待っていてくれよう筈もなかった。
しかし、危ういタイミングで遠隔ボソンジャンプ操作装置が発生させられ、カズハの元にジャンプさせられる。(ちなみに既に変身形態1です。)
「もう、ほんとは冗談で実際は3分も粘ってくれれば十分だったのに。役に立たないんだから。」
「お袋がこんな時にくだらない冗談言うからだろうが!!」
溜息をつくカズハに怒鳴り返すアキト。だが、そんな口喧嘩をしている間に銃口がアキト達に向かって向けられた。
「げっ。」
「あっ、やばいわね。」
それに気付き慌ててボソンジャンプして逃げようとする。だが、・・・・・・・・・
「なっ、ジャンプフィールドが発生しない!?」
「うーん、どうやら何らかの妨害装置を持っているみたいね。これはまいったわ。」
状況を解説し、全然困っていなそうに言うカズハ。
「全然困ってないだろうが!!」
「まあ、私だけならいざとなったらアクセルフォームになって走って逃げられるし。」
「って、一人で逃げるつもりか!?」
「大丈夫。ラピスちゃん一人位なら抱えて逃げてあげるから♪」
「全然、大丈夫じゃないだろ!!」
そして、言い争いしている間に紅い機体にエネルギーが溜まり、そして超特大のグラヴィティブラストが放たれた。
「うわあああああああああ!!!!!!!」
叫びをあげるアキト。だが、その攻撃は彼等の元まで届かなかった。
『待たせたな、カズハ、アキト』
スピーカー声に発せられる声はアキトの父、アキタカのものであった。
そして、その声が聞こえた先にあったもの。紅い機体の攻撃を遮った存在。それは・・・・・
「あれこそ、私達が開発した史上最強の機体、ガオパイガーよー!!!!」
「なんじゃそりゃーーーーー!!!!!!!!」
「えー、だって、そのまま名前使ったら版権に触れちゃうし、“ガオ”と“ガー”ははずせないでしょ?“ガイ”と“ファイ”は既に使われてるし、“ライ”は他の作品と色々と使われちゃってるし。」
「そういう問題じゃねえええ!!!!!!!!」
っと、下の方で親子喧嘩が繰り広げられている間、空中では2機の機動兵器の戦いが繰り広げられていた。
「くっ、このガオパイガーが押されているだと!?」
勝負に大きな実力差は無かったが押しているのは紅い機体だった。そこでアキタカは必殺技を放つ。
「ひっさああーっつ!!ヘル&ヘル!!」
救いの欠片も無い、必殺の一撃を叩きこむ。だが、紅い機体はそれを刀を盾にして防いだ。その結果、刀は砕け、激しい損傷を受けるもののそれに耐えきったのだ。
「何!?」
驚愕に歪むアキタカ。紅い機体は刀を捨て、巨大な剣の柄だけ存在するようなものを取り出す。そして、そこから黒いエネルギーを生み出して刃となし、ガオパイガーを切り裂いたのだ。
「ぐぅおおおお!!!」
だが、紅い機体も流石に限界が近かったらしくそれ以上の追撃はせず、撤退した。こうして戦闘は終了したのである。
「「なんだ、この展開はー!!!これじゃあ、親父が主役のシリアス(?)ものみたいじゃねえかあああああ!!!」」
戦いの後にはテンカワ義兄弟の叫びが響き渡るのだった。
(後書き)
今回、今まで以上に滅茶苦茶ですいません。
しかし、何か、だんだん、アキト(とアキラも)の性格がどんどん変わってきてしまっているような・・・・。まっ、壊れですから笑ってさえもらえればいいんですが。(外したらどうしようOTL)
レス返し追加です
>AIZAさん
>帰ってきた〜、待ってました。
お待たせしましたw
>マジカルホール(相転移砲)
ボソン砲と相転移砲って同じものじゃなかったでしたっけ?
>アキラ(黒アキト)は二段変身は無しですか?巨大化とか。
うーん、その辺はまあ、未定って事で。
>無貌の仮面さん
>「命を粗末にするな・・・」とかしぶめに言いそう(わかるかな〜?)
わ、わかりませーん。
>・・・・なんでそんなモノ(DVD)が。
彼女の趣味です(きっぱり)
>ATK51さん
>アカツキがリアルヒーローごっこ…そう言うのを嘲笑し、「そうはいかない現実」を振りかざすキャラと言うイメージがあるだけに思い切り意外です。
ssのイメージも入ってるかもしれませんが、彼はそういうのに憧れを持っているけど、現実では絵空事だってことも理解してるから、本気でそういう事をしてる奴を馬鹿にしてるのかな〜っと思いまして。
>柳野雫さん
幸せなんでしょうか?
>MAGIふぁさん
お、おいしいんでしょうか?