変えられない。もう道は残っていない。そう思っているだけかもしれない。いつも悔やんでいる。「―――」僕は本当に間違っていないよね?
間幕
とある部屋、三人の男が話をしている。その部屋の壁にあるモニターにはあの赤黒い髪をした女の子がたくさんのコードをつながれ水の中に浮かんでいる。
黒髪で白を強調したようなスーツを着た男が言う。
「つい先ほど、ローウェルにて『意志』が『鍵』を決定しました。『意志』はまだその『鍵』との接触はしていませんいかがいたしましょう?」
白銀の髪をした最も階級の高そうな男が言う。
「ご苦労、『意志』が『鍵』との同調後直ちに『鍵』を手に入れろ。『レスタ』となった『鍵』は貴重だこの四世界に存在する三百人中一人しかいないのだからなんとしても手に入れろ。自分の力に気づいて覚醒されても困る急いでくれ。では、席を外してくれるかな、私は今からウォルナと話がある。」
「はいっ、ではまた。」そう言って男は出ていた。
男が出て行ってしばらくしたあと、ウォルナと呼ばれた男が話し出した。
「して、ディアルよ俺に何のようだ、まさかこの前の話の続きではないだろうな?」
そう言ってウォルナはディアルを見る。
「ああそうさ、こんなことを続けていたら他の世界の生き物達が死滅してしまう。やっぱり私にはできない。」
そんなディアルの言葉をウォルナは強い口調で切り捨てる。
「下の世界など気にするな、あれは俺達の世界バウロが安定するための『イセル』の供給装置にすぎぬ、だからこそリリアムに住む者たちを皆殺しにしたのであろう、今になって何をためらう、すべては数が増えすぎたローウェル・リリアム・ウィステルの生き物たちが悪いのだ奴等さえ増えなければ俺達への『イセル』の供給は減らずにすんだのだ。リリアムへの門を開いた時に『レスタ』さえ殺されなければ、俺達はすでにローウェル・ウィステルの攻略もすんでいただろうに、やっと見つかった『レスタ』だもう迷うことはない、もうこれしか道はないのだ、覚悟を決めろディアル。」
それに対しディアルは言い返そうとこころみる。
「では、なぜ移住を考えようとしない。「くどいっ、なぜ俺たちがあんな下等な者たちの住む世界に移住などしなければならんのだ、さっきも言ったが覚悟を決めろ、もう道はないわかったか。」・・・わかった。」
そういってウォルナは出て行った。
一人になったディアルはモニターに映る女の子に話し掛ける。
「セリク、あなたは何がしたいんだっ、私たちのバウロをこんなにして、そんなにあの『レスタ』がいいのかい、あなたをこんなにしたあいつが、ねえ・・答えてくれよ・・・・お願いだよ。」
その後、部屋にはずっとディアルの嗚咽が静かに響いていた。
「やはりあいつには荷が重いか。」
扉の外でディアルの嗚咽を聞いたウォルナが小さな声で言った。
あとがき
クロウドと契約しているteteです。
やっと書けました。
自分で書いてて面白くないと思えてきます。
次回はナデシコの続きを書く予定です。
>mon様
アドバイスありがとうございます。
手直し前を間違って投稿していたと思います。