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「それからのラジアータday's〜第4話後編〜(ラジアータ・ストーリーズ)」

でまえそば (2005-03-21 02:08)
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この「それからのラジアータday's」は最近ラジアータ・ストーリーズをクリアした、
でまえそばがエンディングが気に入らなくて書いたSSです。
あのエンディングがよかった!という方、もしくはクリアしていない方はネタバレになる
かもしれないので、読まない方がいいと思います。両方とも大丈夫!!という方は
下にスクロールどうぞー!!


          「それからのラジアータday's第4話〜後編〜」


「くぁ〜………、いい天気だなぁ!!」

「あぁ、本当にな。気持ち良い天気でよかった」


早朝、というには少し遅い時間、
ジャックとリドリーの二人は、ルプス門の前に立っている。

これからこの二人は、大隊長から直々に受けた依頼のため(詳しくは前編参照)
アルガンダースの古城に出発しようとしていた。


「ジャック…………、一応聞くが、道は解っているんだろうな?」


少し心配そうな顔をしてリドリーが尋ねた。
ジャックは、そんなリドリーの心配をよそに、能天気に答える。


「うん……?まぁ、南に行ってりゃ、その内着くだろ?大丈夫、大丈夫!!」


ジャックの答えにリドリーは、ガクンとうなだれる。
そして、軽く溜息を吐きながら口を開く。


「はぁ……………、まぁ、そんな事だろうと思ってはいたが………。
 いいか? これから私達は、アディン地方を南に抜けて、
 セプテム地方の南西にあるアルガンダースの古城に向かうんだぞ?」

「なるほど……、っていうか、よく知ってるなぁ……、行った事あったっけ?」

「このくらい調べればすぐに解る!!
 まったく、ジャックはそれでも隊長か!?だいたいジャックは…………」

「あぁ〜っとぉ!!そういや、なんか普通より荷物多い………ていうか、
 リドリー………、なんだそれ?」


リドリーの説教が始まりそうになり、無理矢理話しを変えるジャック。
だが、確かにリドリーの荷物は普段よりも多かった。
この二人、よほど遠出する時以外は、荷物はあくまで最小限にまとめている。

ジャックの荷物は、自分の武器である片手剣と、
傷薬や簡単な食料が入った小さな袋を、肩に下げているだけだ。

一方のリドリーは、自分の武器である斧に、小さな袋まではジャックと一緒なのだが、
そのほかにも、何故か大きな風呂敷を背負っている。

リドリーのような美少女が、大きな風呂敷を背負っている…………、
なんというか、非常にシュールな光景だった。

荷物のことを聞かれたリドリーは、少し慌てながら、頬を赤く染める。


「こ、これかっ!?う、うん、これはだな……、その………」

「その…………、なんだ?」

「う、うん、………き、昨日言っただろう?お、お弁当、作ってくるって………」

「……うぇっ!?そ、そういやぁ、言ってたな……。……本気、だったのか……」


ジャックは顔を引きつらせる。
こう言ってはなんだが、リドリーに料理が出来るとは思えないのだ。

というのも、ジャックはリドリーが料理をしているのを見た事が無い。
以前、それとなくリドリーに、その事を尋ねてみると、

「料理……?あぁ、コックが作ってくれるものだろう?」

と、真顔で言っているのジャックは未だに覚えている。
さすが、本物のお嬢様だぜ………、と感心したものだ。

そしてなにより、戦士の勘なのか、リドリーの風呂敷から嫌なオーラを感じる。
まるで、銀龍と対峙した時の様な、壮絶なプレッシャーを………。


「ジャック!今日のお昼は楽しみにしていろ!!
 私の、初めての手料理を食べさせてやるからな!!」


輝かんばかりの笑顔のリドリーのに、引きつり気味な顔のジャック。


「お、おぅ!!たのしみだな!!ははは………」


やっぱり、初めてだったのかよ!とか、安全策とかをジャックは考えながら、
とりあえず、先に進むことを提案するのだった。



・ ・


・ ・ ・


太陽が、もう少しで真上に昇りそうな時刻。
龍すら打倒する二人に今更、その辺のモンスターが適うはずも無く、
襲い掛かるモンスターをなぎ倒し、順調に二人は進んでいた。

アディン地方を抜け、セプテム地方に入って少し進んだとき、


「もうすぐ、お昼だな…………」


リドリーがちいさく呟く。
来た!!ジャックは身を硬くした。


「いや、まだ早いだろ?もう少し行こうぜ?」


ジャックはすかさず答えた。
少しでも先に延ばしてやろうという気がバリバリだ。


「むぅ……、だがジャック?お腹がすいたんじゃないか?」

「いや、全然!!この調子なら、今日一日いけそうだなぁ……」

「……………でも、少しは、お腹すいただろう?」

「全然、大丈夫だぞッ!!」

「………しかし、もういい時間だし………、少しくらいは……」

「い、いや、ほんとに……」

「……………………少しくらい………」

「ぐ、ぐぅ………、いやぁ、だから………」

「………………………………お弁当………」

「あぁ!!なんか、急に腹減ったなぁ〜!!
 リドリーのお弁当、た、食べたいなぁ〜〜〜!!!」

「!!そ、そうか!よし、すぐに準備しよう!!
 あそこの木陰なんていいんじゃないか!?すぐに行こう!!」


ジャック、陥落。
どうやら、段々と涙目になっていくリドリーには勝てなかったようだ。
リドリーは、満面の笑みを浮かべて、ジャックの手を引っ張っていく。
ジャックは、全て諦めた、といわんばかりの顔で引きずられていく。

木陰に腰を下ろす二人。
リドリーが、いそいそと背負っていた風呂敷をおろし、食事の準備を始めた。
一方のジャックは、茫っとした表情でただその様子を眺めていた。


「さっ!!準備できたぞ!!ジャック、好きなものから食べてくれ!!」

「好きなものって…………」


ジャックの目の前に沢山の弁当箱が並べられる。
が、すべて、何の料理なのか解らなかった。
真っ黒な固形物(危険な香りがする)に、紫色の液状の物(沸騰している)に、
真っ赤なゼリー状の物体(こっちを見てニヤッと笑っている)etc etc………
ぶっちゃけ、どれも食べ物とは、程遠い物ばかりである。


「こ、これは………、ど、どれから食べようか、ま、迷うなぁ〜………」


なぜか、見ているだけで、痛くなる目を抑えながら、
ジャックは必死に声を、搾り出した。


「なんだ?遠慮しているのか、ジャック?
 私のことなんて気にせず、どれでも………、そ、そうか!わかったぞ、ジャック!」

「へっ?わ、解ったって………、なにが……?」


ひょっとしたら、自分の料理が内包する危険性について、気付いてくれたのか!?
そんな、一抹の期待を抱きながら、リドリーを見ると、彼女はフォークを持ち、
真っ黒な物体に、ガキンッ!と何故か金属音を鳴らしながら、フォークを突き刺すと、
それをジャックに向け、おもむろに口を開いた。


「あ、あーん………」


そうきたかっ!!ジャックは戦慄を覚えた。
頬を上気させ、食べさせてくれようとしている彼女は、確かに可憐ではある。
可憐ではあるが、持っている物があまりに危険だった。

ど、どうする?どうすればいい………?

ジャックは、無い頭を懸命に回転させながら、打開策を編み出そうとする。
しかし、余りにも時間が少なすぎた。
次第に目の前に迫ってくる謎物体に、ここまでか……、と半ば諦めたその時。

―――どごんっ!!

という大きな音と共に、突如、二人の間の地面が爆発を起こした。
驚いて、飛びのく二人…………と空中を舞う謎物体たち。

ジャックと、リドリーが何が起こったのか解らず、その場を見ると、
そこには、巨大な人形のサボテンが立っていた。
どうやら、この人形サボテン。二人が座っていた場所の真下に埋まって、
寝ていたらしいのだが、二人に起こされてしまい怒って地中から飛び出したらしい。


「リドリー!モンスターだッ!!構えろッ!リド………リー……?」


リドリーは地面を見続けていた。
そこには謎物体……いや、リドリーの手料理がめちゃめちゃにぶち撒かれている。
リドリーはそれを見つめ、体を震わせていた。


「リドリー……………」


いくら、あんなのでもリドリーがジャックの為に作った料理だ。
こんな事になってしまい、悲しくないわけが無い。

泣いているのか……。

ジャックがそう思ったその時、リドリーは俯いたままモンスターの方を向いた。
なぜか、片手に包丁を持って。


「………ジャック…………、コイツは、私が……、殺る……」

「わ、わかった……」


包丁を持ち、俯くリドリーは、普段の斧を構えている時よりも、数倍怖かった。
ジャックは目を閉じて、後ろを向く。こうした方がいいと本能的に悟ったらしい。

―――グォウゥゥ!!グ、グォ!?グォォォォ…………

聞こえない、聞こえない……。
ジャックはモンスターの悲鳴を懸命に無視した。


「……………まったく!!なんてモンスターだっ!!!
 ………?ジャック?どうしたんだ、後ろなんか向いて?」

「い、いや!!なんでもないんだ!あははは……」


慌ててジャックが振り向くと、そこには相変わらず包丁を持っているリドリーと、
綺麗に、一七分割されたサボテンの姿があった。
リドリーは包丁を何処かにしまうと、悲しそうな顔をする。


「ジャック……、すまない。せっかくジャックの為に作ってきたんだが………」

「……リドリー、気にすんなよ……。リドリーのせいじゃないんだから…、なっ?」


本当に悲しそうなリドリーの肩に、手をおいて励ますジャック。
助かったぁ!!とか思っているのはもちろん内緒だ。
すると、リドリーは顔を上げ、少し笑顔を浮かべる。


「ありがとう、ジャック。そうだな……、うん!
 今度はもっと、気合をいれてつくるからなッ!!期待しててくれっ!!」

「へっ………!?こ、今度……?」

「あぁ!一度や二度の失敗で、挫ける私ではないからなッ!!
 もちろん、食べてくれるんだろう……………?」

「………あ、あははは……!!と、当然!!楽しみにしてるぜっ!?」


服の裾を掴んで、上目遣いなリドリーに、ジャックが勝てるはずも無い。
ジャックは、顔で笑って心で泣きながら、了承する。


「よしッ!そうと決まれば、さっさとこの任務を終わらせるとしよう!!
 アルガンダースの古城まではもう少しだ!いくぞッ!ジャック!!」

「………ははは、そ、そんなに張り切らなくても……………」


―――二人はアルガンダースの古城に向かっていった。


                           ―――完結編へ続く―――


  あとがき

お、おわらないぃ………。
どうも、でまえそばでございますー。
いや、今回で終わらせるつもりだったのですが、実は私、風邪ひいちゃいまして。
全部書いてると、ちょっと遅くなっちゃうかなぁ……、とか思いまして。
とりあえず、出来たとこまでで、投稿させて頂きましたぁ。うぅ、ごべんなざいぃ〜。
しっかし、やっぱ、自分にはこういう風なのがあってますね〜。
前回書いた予告編に比べて筆が進む進む。

                         でわッ!でまえそばでした!!


  レスレス返し

>サイコロさん
読んでいただいてありがとうございますっ!!
共存ルートあれば私も嬉しいんですがねぇ〜。水龍姉妹は本編にも出るかもっ!?

>クロスさん
ふふふ、たまには私も予想外のことをしてみたいのです!!……す、すいません…。
まぁ、受け取り側によっていろいろ思うゲームですからね…。私はもちろん……ね?

>ななしさん
後悔されていませんか!!よ、よかったですー。
そうですね〜、もっと私がうまく文を書けるようになったら書いてみたいですよー。

>ザビンガさん
そうですね…、それがいいかもしれませんねー。そのうち安くなりますし……。
こんなのでも楽しんでいただけるなら幸いです。もっとがんばりますー!!

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