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「和樹幻想譚 外伝 6(まぶらほ+スターオーシャン3+なんか)」

ていん (2005-02-24 00:16)
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外伝6 怪奇その名はえび男?


「凄いですねほら、血が凍ってますよ」

僕は自分が吐いた血が凍ってるのを見て改めて寒いんだなと認識する。

「どんな関心の仕方だお前。寒いんだからとっとと出口に向かうぞ」

おっさんが、震えながら地下道を走る。
まあ、あんな年を考えないぴちぴちの格好をしてれば寒いだろう

さてと、今僕達はネルさんについていく事を選び地下水道を通ってアーリグリフから脱走しています。
牢屋はネルさんが使った魔法、此処では『施術』と言うらしいがそれで僕達は牢屋を抜け出しました。

まあ彼女は僕達の事を『グリーデン』とか言うところから来た技術者とおもっているらしいので、護衛をしてくれるのですが、

「うおっ、フェイト、氷が割れてはまった!!助けてくれ!!」


・・・・・・おっさんが氷にはまりました。

「おっさん!!いい加減にしてくれよ!!これで三回目だぞ!!」

「はやく、抜け出して休みたい。アリアスについたら休暇もらおう。一週間ぐらい……」

ネルさんがまた虚空に向かってぶつぶつつぶやいています。
大丈夫ですか?


此処で少し状況説明をします。

ネルさんは聖王国『シーハーツ』の工作員で、此処『アールグリフ』と戦争していて、彼女の国が開発した『施術兵器』とやらの開発がうまくいっていないので彼女達の技術レベルをはるかに超えている僕らの力を借りたいらしい。

その時、おっさんは「グリーデンから来た科学者」と嘘をついたがまあそれが妥当だと思う。

だって、二人は他の惑星から遭難した宇宙人。
僕にいたっては此処とは別の平行世界、しかも過去から未来に飛ばされたかもしれないとは言えない。

100%信じてくれないだろうし、下手すれば塀の高い病院とかにいかされるかも知れない。


あるかどうかは分からないが……


「此処まで来れば出口まであと少しだよ。だからもう何も問題を起こさないでくれよ!!!

ネルさんがダガーを抜き僕達三人を睨む。

(おっさんが、氷の中に8回もはまるから彼女お怒りだぞ)

(なっ!俺のせいかよ!!後フェイト俺はおっさんじゃなくて……)

(おっさんの戯言はともかくこれ以上彼女を怒らせると本気で殺されますよ)

(和樹……五回吐血して倒れたお前にだけは言われたくないぞ)

胃が痛いんだから仕方がないじゃないか。

「あんた達さっさと……」

ネルさんがこっちを向いて何かを言おうとした瞬間、何かうなり声みたいなのが聞こえる。

「ネルさん!!後!!」

僕は『それ』に気がついてネルさんに向かって叫ぶ。

「!ちっ」

ネルさんは『それ』に気がついて横に飛ぶ。
ネルさんが先ほどまで居た場所にはさみが突き刺さる。

「なんだアレ?」

「でけえな」

「ザリガニか蟹の仲間じゃないですか?」

大きさは桁違いだけど甲殻類に属すると思う。

「くっ、どうやら此処の門番みたいだね。あんた達隠れてな此処は私が……」

ネルさんは一人で戦おうとして、僕達を下がらせようとするが、

「おいおい、舐めてもらっちゃ困るぜ」

「そうです。僕だって戦えます」

おっさんは目をぎらぎらさせ両拳をぶつけ構える。
フェイトさんは剣を抜き、様子を見る、そして僕は、

「がんばってください」

遠くで応援しようと思う。


だって、武器とか持ってないし


エドゲインもポテンもボンバー君もない今の僕に何ができると?


「いくぜ!!マイトハンマー!」

ザリガニ?のはさみの一撃をジャンプでかわしおっさんは、両手を組んで真上から叩きつける。

「ぐがああ」

多少効いたのかザリガニの動きが鈍る。

「肢閃刀」

ネルさんがダガーを振って衝撃波を飛ばす。
ザリガニはそれをはさみで防ぐが、フェイトさんがはさみの間接部分を剣で切り裂く。

「ぐおおおおおお」

攻撃方法を一つ失ったザリガニは残った一本を怒りに任せてフェイトさんに襲い掛かる。

「うわっ!!」

剣で弾いたり、何とか身を捻って避けるフェイトさん。
しかし、ザリガニは怒りで回りが見えていない。

「バーストタックル」

横から飛び出したおっさんの体当たりをまともに食らいバランスを崩す。
そしてネルさんがダガーで残ったほうのはさみの関節部分を切り落とす。

「ブレードリアクター」

フェイトさんがとどめの斬撃で倒した。

「ふう、何とか倒したね」

ネルさんがザリガニに近づく。
すると、

「ネルさん!!」

フェイトさんが何かに気がつく。

「なっ!!」

ネルさんも自分に向かって飛んでくる大鎌に気がつく、だが、

「あっ、」

ネルさんの足場は凍った水、先ほどの戦いで少し滑りやすくなり体勢が崩れる。

間に合わない。


誰もが、ネルさんもそう思っただろうしかし、

「危ない!!」

僕はネルさんを押し倒して大鎌を避ける。
その時肩の部分がかすったが、痛い。

「大丈夫ですか?」

僕はネルさんに尋ねる。

「えっ//////いや、あ・・・・・・」

何故かネルさんが顔を赤くする何故。

「真逆、こんな短時間で女子を堕とすとは流石は女難殿。私の予想をはるかに超えていますな」

現れたのは岩の上に載っている、タキシードの上に黒いマントを羽織り、黒い覆面をつけた変態。しかし独特の髪型で誰かは一目瞭然だが。

「どういう意味だキース!!」

「こんな地下道で女子を押し倒すのはいささか感心しませんぞ女難殿」

変態にそう言われ今の状態に気がつく僕。


確かに僕がネルさんを押し倒しているようにしか見えないわなこれは。


「あっ」

僕は急いで立ち上がり、この馬鹿げた元凶を睨む。

「でっ何のようだ?この変態有害執事が!!」

「誰のことでしょうか?」

お前のことだよ。

「私の名は闇夜に舞う貴族。その名もブラックタイガー。キースなどという素敵な美男子執事とは無関係ですぞ」


……ブラックタイガー、えび男が何か言った瞬間時が止まった。


ブチン!!

確かに聞こえました。

僕の中の何かが切れる音が。
瞬間周りの景色がモノクロになりスロウに見える。

そして僕はそのおかしな世界の中で普通に近い速度でえび男に近づき顔面に蹴りを叩き込んだ。

「ぶぼっ!!」

蹴りを叩き込んだ瞬間、時が動き出す。

「なっ!!」

「何時の間に」

おっさんとネルさんが驚く。
まあ二人の感覚では僕が瞬間移動したように見えただろう。

「まさか、縮地をまぐれとはいえ使うとはさすが女難殿。666回死の世界を見たのは伊達ではありませんな」

……そんなに死んだのか僕は?


なんか凄く泣きたい。


もういっそのこと最終回で良いんじゃないかなこのSS。


まぶらほSSも増えてきたしこんな訳わからん作品が消えても良いような気がする。


「しかし、まだ私と戦えるレベルではありませんな」

やかましい。
この胃の痛みを消し去り、武器さえあれば、このアホをズタズタにできるのに。

「では、また会いましょう。闇夜が舞う夜に」

そして変態は消えた。


このまま二度と現れてほしくないと思ったのは此処だけの話


あのあと僕達は町に出て外にいるというネルさんの仲間に会いにいく。
少しネルさんの様子がおかしい気もするが気のせいだろう。

「此処で仲間と落ち合うはずなんだが……」

「誰もいないぞ」

「馬車しかありません」


そう、待ち合わせ場所には誰もいなかった

「ファリン、タイネーブ」

おそらく仲間の名前を呼びながらネルさんは馬車の中を覗く。
するとそこには一枚の紙が置いてありそれにはこう書かれていた。

『寒いので宿にいます。ご飯を食べながら待ってますのでついたら呼んでください。   ファリン&タイネーブ』


ネルさんの身体が震えだす。
寒さでなく怒りで、


あいつらあああああああああああ!!!!!!!

凄まじい速度で宿に向かうネルさん。
宿からは「落ち着いてください!!」「刺さってます。痛いですよネル様」

ズガン!!!どがああああああん!!

「「ぎゃああああああああああ」」


二人の女性の悲鳴と、宿が壊される音が聞こえた。


出発まで十時間かかった。


良いのかなこれで?


あとがき


ネル苦労人決定。
彼女は胃の痛みに勝てるのか?作者も分かりません。


レス返し>


ユピテル様>そういえば最近魔法とはまるで関係ない世界に行っている上和樹が魔法をまったく使わないからでしょう。


たーんあっぷ様>その前にマッド達のたくらみによって無理やり戦わされます。


fool様>彼の行く末に幸福なんてありません。


D様>フレイのたくらみはそのうち明らかになります。


D・K様>第一回はカウントされません。だってアレぶっちゃけ『虐殺』だし。


33様>二人とも死に敏感なため無意識に直撃をわずかに避けるため三分間の地獄を見ました。


紫苑様>残念ながら死徒二十七祖がK1やプライドごときでは納得しません。もっと過激で凄い戦いを望んでいます。


suimin様>割烹着の方は殺人貴のほうが忙しいので和樹にはあまり関係しません。

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