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「愛すべきは幼なじみ?第6話(ときめきメモリアル)」

真空ワカメ (2005-01-02 10:25/2005-01-02 14:00)
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キーンコーンカーンコーン


…………っは!!


チャイムの音に反応して時計を見ると既に今日の授業は終わっていた。

どうやら恐ろしさのあまり現実逃避をしていたようである。

HRもそこそこに終わり、クラス全体があわただしくなっている。

みんな帰ろうとせず、それぞれ口々に喋っている。

今日から部活の見学又は仮入部がOKなのでみんなその事で盛り上がっているのだろう。


「公く〜ん!」

「ん、何詩織?」


いきなり詩織が近づいてきた。

放心状態が続いていた僕はやる気なさそうに返事をする。

これがまずい、非常にまずかった。


グワシ


「さあ、今からバスケ部に見学に行くわよ公君」

「あががが、し、詩織首が、頭がああぁ!」


いきなり僕の頭を鷲掴みにして引きずりながら歩き出す詩織。

脅威の握力だ、僕の首と頭が悲鳴を上げている。


「し、詩織。僕はバスケ部じゃなくて水泳部に行きたいなあ……って思ってるんだけど」


クワッ


振り向きざまに恐ろしい目つきで僕を睨んでくる。

プレッシャーで胃がすごく痛いです。


「駄目に決まってるじゃない!!どうして水泳部のあばずれ共に「私の」公君の肉体を見せないきゃいけないのよ!」

「あ〜もう相変わらず病んでるな詩織は」


いったいどうしてこんな風に育ってしまったのだろうか。


「公君の体は私しか見ちゃいけないんだからね!本当なら小学生の時だって……くぅ!

 スイミングスクールの女コーチの緩みきった顔が目に浮かんでくるわ!!

 どうして!!どうして私はあの時公君を止めなかったの!

 ああ公君の二の腕が!ふくらはぎが!!全部あの女コーチにいいぃ!!!」


「…………………」


誰か助けて……この人を止めてください。


「とにかく!公君は私と一緒にバスケ部に入るの。さあ早く行きましょ」

「いやだ〜俺は水泳部に入るんだ〜〜」


体をくねらせてなんとか逃れようとするが詩織に鷲掴みにされている頭が離れない。

必死に抵抗する僕を見て何を思ったか詩織はうっすらと微笑み


「もう公君ったら……えい(はーと)」


ドス!!


可愛い声と共に放たれる可愛くない地獄突き


「っ……………!!!」


喉を突かれて悲鳴すら上げれないままその場にのた打ち回る僕。

しかし頭はしっかりホールドされているままだ。

そんな僕を見て満足そうに微笑みながら


「さあ、バスケ部に行くわよ公君」

「………………………」


もはや脳に悪魔が寄生しているとしか思えない詩織(Lv∞)

そんな彼女を目の前にしてもまだ水泳部に行きたいだなんで言えるわけも無く

僕(Lv4)は半泣きで首を縦に振ることしかできなかった。


─────────────────────────


愛すべきは幼なじみ?
        6話 

─────────────────────────


あ〜る〜晴れた〜ひ〜る〜下がり〜


「〜〜〜〜♪」


い〜ち〜ば〜へ続〜く道〜


「〜〜〜〜…………」


ドナドナドナドナドナドナドナドドナドナドナドナドナドナドナドナドナドナドナドナドナ………


きゅう


「あががが!!」

「もう、公君そんな顔しちゃだめよ」

「は、はひ……」


上機嫌な詩織の気分を害してしまったのか掴まれている頭をさらに強く握られてしまった。

ちくしょう。僕は心の中で歌う事すら許されないのか。


「え〜っとあっちに行けば体育館よね」

「……そうですね」


非常にまずい。

このままでは中学に続いて高校でもバスケ部に入るはめになってしまう。

しかし、いかんせん頭をがっちりと掴まれ逃げようとすると頭が潰されかねない現状。

この絶望的な状況で笑顔を浮かべれる程太い心を持っていない僕は

何かに憑かれているんじゃないかというぐらい暗い顔をしている。

周りの生徒達はそんな僕を見てはいけない物を見てしまったという表情で見ている。

くそ、笑えよこんな僕をあざけるように笑えよ!!


しかしそんな数ある視線の中に一つだけ普通の視線があった。

………ん?

僕はその人と目線が合った。

ショートカットで何故か髪の色が水色の女の子。顔は……かなり可愛い。

詩織にだって負けてないかも。

まだ少し幼い顔立ちをしているし同年なのかな?

彼氏は………いるだろうな、きっと。


引きずられながらも意外と余裕があるのかいろいろ頭の中で考えている僕を尻目に彼女はどんどん近づいてくる。

どんどんどんどん近づく。目を僕から逸らしていない。

なんだなんだ?

そのまま彼女は50センチぐらいまで近づいてきた。

気がつけば彼女は自信満々といった笑みをしておりそして大きな声でこういった。


「あなたには根性があるわ!あなたのその根性さえあれば国立だって狙えるわ!!

 さあ!いますぐサッカー部に入りましょう!さあ!さあ!!!」



「え?」

「……………」


第一印象を大幅に修正する必要あり、彼女はどこか詩織に似た匂いがする。僕にはわかる。

声に気づき振り返る詩織。

しかし水色の髪の女の子は詩織には目も向けず僕に話しかけてくる。


「主人公君。あなたなら絶対国立のスターになれるわ!私と一緒に国立を目指しましょう!」

「声がでかいですよ。ってなんで僕の名前を?」

「…………………」


無視された格好の詩織。


「ああごめんなさい。私はサッカー部のマネージャーをやってる虹野沙希っていうの。あなたと同じ一年生よ」

「あ、やっぱり同学年だったんだ。」

「え?」

「いや、こっちの話。それでなんで僕の名前を?」

「そりゃあ、昨日あれだけ目立ってたら誰だってわかるわよ」

「昨日って………ああ」


昨日の逃走劇を目撃されていたようだ。


「あの時の走りは見させてもらったわ。あの走りは正に根性よ!」

「根性って……」

「あの走りはサッカーでは大きな武器になるわ。それで……」

「え〜っと勧誘しにきたってことですか?」

「そうなの。お願い主人君。サッカー部に入ってくれない?」


そう言って手を合わせておねだりポーズをする。非常に可愛い。


「…………ピキ……」


無視され続けている詩織の額に怒りマークが……

そして僕と虹野さんの間に入り込み


「ちょっとあなた!何勝手な事言ってるのよ!公君は私とバスケ部に……」

「ねえお願い!主人君がいれば今年は全国狙えそうなの!」


詩織を手で押しのける虹野さん


「…………プチ」


あ、切れた


グゥオオオオオ


無言で虹野さんに向けて拳を振るう詩織。


ってやべええええ!!虹野さん死んじゃうう!!


が、しかし虹野さんはなんとその拳をバックステップであっさりとかわす。


「な……私の攻撃をかわすなんて………」

「さっきからなんなんですかあなたは?私と主人君の邪魔ばっかりして」

「……私と主人君ですって?………プチプチプチ」


あ、三本は逝ったなあれは。

唖然とする詩織を氷の目といった感じの視線で睨む虹野さん。

というかなんだ?あれは誰だ?

詩織が二人いるようにしか見えないんだけど

どうやら彼女も相当病んでいるようだ。もちろん現代医学では治療は不可能だ。


「公君に近づいた事を一生後悔するといいわ!!」


そういって再び虹野さんに襲い掛かる詩織。

右拳がものすごい音を立てて虹野さんに襲い掛かる。

しかしまたあっさりとかわす虹野さん。……が!


「………え?な、なんで……?」


完璧にかわしたはずの虹野さんの頬からうっすらと血が出ていた。

傷は浅そうだが鋭利な刃物で切ったような見事な切り口に虹野さんは驚きを隠せない。

そんな虹野さんを見て詩織は得意そうな顔をして


「はん、私の拳はかわせるみたいだけどその衝撃波まではかわせないようね!」

「衝撃波って……かまいたちかよ!!」


詩織の拳はかまいたちが起こせるそうです。

っていうかあれだ。なんでこんなにバイオレンスなんだ彼女達は?


「さあ逝きなさい!えい!えい!!えい!!!」

「く………くぅ!!」


畳み掛けるように連続で殴りかかる詩織。

かけ声が何故か可愛らしい。

次々と襲いかかる攻撃をかわしていく虹野さんだがやはり衝撃波までは

防ぎきれないらしく体に切り傷が増えていく。


「………はっ!」


わずかな隙を突き反撃をする虹野さん。

がそれをあっさりとかわす詩織。

詩織が攻撃をかわすのを見ると素早く後退して詩織との距離をとり体制を整える虹野さん。


ヒュウウウウ〜〜


一陣の風が流れ、にらみ合う両雄の頬を撫でる


ここだけ世界が違います


「ほ〜〜ほっほっほ!どうやら手も足も出ないようね虹野さん!」


下品に笑う詩織。僕の幼なじみは死にました(現実逃避


「……………………」


冷たい表情をしたまま詩織を睨み続ける虹野さん。

焼き尽くすような熱い目で虹野さんを睨む詩織。

対極に位置する二人。どうやら元々相性は最悪だったのかもしれない。


「どうやら、私だけでは貴女には勝てないようね……」

「ふふ、負けを認めたようね。ならばさっさと逝きなさい!」

「いいえ………逝くのはあなたよ」


パチン

彼女は手を上に掲げて指を鳴らした。


どどどどどどどど


彼女の後ろから数十人はいるだろう人間が埃を巻き上げながらやってきた。

見ると全員半そで半ズボン……ってサッカーのユニフォームかよ!!

ってことはあいつらサッカー部……


「虹野マネージャー!!サッカー部全員集合しました!」

「ふふ、ありがとうキャプテン」

「な、な、な………」


集団から一歩前に出たリーダー格らしき人が虹野さんに敬礼をして挨拶する。

もちろん後ろの集団も同時に敬礼。

流石の詩織も呆然としている。


「ちょっとこの人がね、私の邪魔をしているのよ。だから……ね、お願い」

「は!了解しました。いくぞお前達!!」


「「「「うぃいいいいいす!!!」」」」


そのまま詩織に向かって全員特攻し始める。


「ちょ、ちょっと……ってきゃあああ!!」


一瞬にして詩織が人の波に飲まれる。


「「「「わっしょい!!わっしょい!!」」」」


全員で詩織を胴上げしてそのまま歩き始める。


「きゃあ!ちょ、ちょっとやめなさいよ!スカートが捲れちゃう!」


「「「「わっしょい!!わっしょい!!わっしょい!!わっしょい!!」」」」


「ああ〜ん。公君助けて〜〜〜〜!」


僕に助けを呼びながらどんどんフェードアウトしていく詩織。

いや、自分でなんとかできるだろう。

そんな突っ込みが思い浮かんでは消えていく。

何故か詩織は暴力を振るわずに結局そのまま消えていった。

グッバイ詩織……できれば永遠に。


「ふう……やっと邪魔者がいなくなったわ。……さぁてと」


くるっと回って僕の方を見る虹野さん。


「さあ、主人君!サッカー部に入ってくれるわよね!」

「いやに決まってるでしょうが」


言ってすぐに反対方向へ走り出す。

もうこの手の人は話をしても無駄だ(詩織で経験済み)。とにかく逃げるべし。


「ちょ、ちょっと主人君!!」

「ごめんね、僕は水泳部に入る気なんでサッカー部には入れないんだ」

「水泳部……………」


虹野さんは追ってこようとせず、その場で呆けたように僕の方を見続けていた。

なんでだろ?てっきり追いかけてくる物だと思ってたけど。

まあ、それならそれでいいや。とにかく、今のうちに水泳部に行こうっと。

何か納得いかないが、とりあえず僕はプールを目指して歩き始めた。


おまけ


「水泳部………水泳部………水泳部………」


呆然としながら水泳部と言い続ける沙希。

しかし言い続けるうちにどんどんとその表情が冷たくなっていく。


「そう、水泳部があるから主人君はサッカー部にこないのね……それだったら……ふふ」


獰猛な笑みを浮かべ何かを決意する沙希。

その顔は詩織の裏の顔にもまったく引けをとらない。


「あの根性は………私の物よ!!」


要するに怖いのである。


ども、真空ワカメです。

ちょっとやる気回復しました(`・ω・´)

まあそんな事はどうでもいいんですが今回は沙希嬢が出てきました。

彼女のポジションは詩織とほぼ互角のライバルって感じです。


今回からレス返しをする事にします。遅くなってすみませんでした。


Pr.Kさん>初心者だからこそ丁寧にレス。誠におっしゃる通り。今回から返さしていただきます。以後よろしくお願いします。

片やマンさん>本当に遅くなりました。すいません詩織に関しては今回の話で満足していただけましたか?w

ぬさん>捨てハンっぽいですね失礼しました、真空ワカメです。
          しかし正直な所、こんなSSを待っていてくれた方がいて嬉しかったです。
          壊れ期待なのかもしれませんが下水管って(汗 使い所に困るシチュエーションですね。 

紫苑さん>ども、今回もレスいただきありがとうございます。愛ちゃんに関してはこれからも
     ちょくちょく出す予定ですのでお楽しみに。伊集院は……なんででしょう?
     勝手に壊れてしまいますw     

D,さん>怖いです。しかし今回も怖いので問題ないでしょう(ぇ

hanluckyさん>すいませんすいません。遅くなって本当にすいません。
     少しでもペースあげようと努力致しますので見捨てないでください。

山峡さん>お気遣いいただき本当にありがとうございます。確かに無理してまではする事ないですね。
     しかし自分の場合、実はレス返ししたかったんで今回からすることにします。

柳野雫さん>ども、真空ワカメです。伊集院はすでに落ちているので詩織の事が目の上のタンコブなのです。だからどんどん食いついてきます。これからも。

しょっかーさん> そろそろ疲れてきたどうもどうも、真空ワカメです。
        満足。その一言があればもう1話ぐらいなんとか書けます(少ない
        愛ちゃんわかりませんか?自分は結構好きなんだけどなあ……人気無かったのかな?


以上で終わりですがこれだとちょっと後書きが長くなりますね。
……しかしちょっとふざけすぎたかな( ´,_ゝ`)

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