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「EVAGEAR THE METAL プロローグ『パトリオット(愛国者)』(エヴァ+メタルギア)」

ホワイトウルフ (2004-12-24 21:19)
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「・・・人類補完計画か」
「いささか早急すぎますな」
「これだから、人間は困るのだ。やはり人類とは我々に保護されなくば存続すらできずに失墜する矮小な存在でしかない」
「しかし、その人こそが我々にとって愚かにも愛しきものでもある」
「ゼーレといいましたな。我々の存在をも知らないのに我々の様な真似事をして、秘密を隠匿できているとそう思っているところが、実に人間らしいですな」
「しかし、彼らは、やはりそういった意味での人間のモデルケースとしてはうってつけですな」

モニタールームの中に一人の黒尽くめの服装をした少年が佇んだまま、モニターに映る顔ぶれ達の会談は進む。もっとも、かれらにとってこれらは日常茶飯事のことなのだ。


EVAGEAR THE METAL
プロローグ『パトリオット(愛国者)』


「・・・・・・そう我々も新たな思考。とくに秘密結社などというもののあり方の側面を知ることが今後の管理の役にたつのではないか?」
「異議なし」
「同じく」
「同意権ですが・・・では、仮想演習を行うのですか?」
「我々には、オセロットを凌ぐ逸材がいる」
「・・・アンカー・ザ・スネーク(イカリに巻きつきし蛇)を使うのですか?」
「ゼーレの下位組織のネルフの総司令が、やつと接点があるのでな」
「・・・・・・碇、いや六文儀ゲンドウですか? あの男のような小物がアンカーと接点があるのは知っていますが、何もあのような小物を使わなくても」
「くしくも、あの男は自分の息子を息子としては扱っていないが、遺伝子提供者だと勘違いしたままだ」
「DNA検査ですらごまかしましたからね」
「しかし、『碇ユイ』の行動は予測不能でしたな」
「それは過ぎたこと。本題に戻す。あの男、近々アンカーを第三新東京市に移すようだ」
「・・・・・・使徒と呼称される者を殲滅するために福音伝達者と呼ばれる兵器を用いるためですか」
「我々も、まさかあのような『モノ』の出現を見過ごしたのは大いなる失敗だった」
「デジタル社会においての淘汰を再び確立するために今回の演習を?」
「どちらにしろ、使徒は滅ぼさなくてはならないのが前提条件だ」
「オセロットが、三年前に奪取に成功しましたレイを、いやこの際、アーセナル(火薬庫)を利用して新たな兵器として多数のレイを使徒戦に使うのはどうでしょう?」
「・・・・・・いや、ATフィールドと呼ばれるものをレイに搭載するのは問題ないが、問題は各国のパワーバランスを考えてどこの組織に使わせるか。ネルフは論外として・・」
「お待ちください。見落としてはならないものがあります」
「ソリダスの動向か?」
「そうです。オセロットはただいま潜伏中のままですから、レイ一機は向こうの物。それに核を詰まれるとなかなか厄介なことになります」
「アーセナルはずいぶん前に日本近辺に移した」
「手の早いことです。ということは」
「そうだ。おそらく、ソリダスは日本に『火薬庫』を奪いにくる」
「・・・・・・S3計画が米ではなく日本で行われることになるとは」
「となるとあの男」
「ああ、スネーク。基、ジャックを使う」
「アンカーの下に着かせていましたが、今回の二つの演習はなかなか難儀なものになりそうですな。もっとも、あの二人の仲はいいので多少の困難は問題ありますまい」
「そのとおりだ。多少、シナリオを変えて長期の計画に移ることにしよう」

「アンカー」

「はい。ここに」

ここで初めて、モニタールームに佇んでいた少年に話が振られたので、少年は返事をする。

「新たな任務だ。・・・お前にとっては喜劇にも化けるかも知れぬがな」
「存じております。日本からよりピエロの手紙をいただいておりますので」

中央のモニターに、ピエロの手紙とやらの記述内容が映るが・・・。

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

何故か、この場が無言に包まれる。主要で話していた4人以外の者たちも呆気にとらわれたような沈黙が続く。

「アンカー」
「はい」
「ふざけているのか?」
「は?」
「このような手紙は、手紙とはいえぬ。それとも何か、これは電報か何かか?」
「いえ、決して電報でもありませんし、ふざけてもおりません。ついでです。止めとばかりにこれを提出しましょう」

少年は、話していた連中の一人に問いかけられたことに至ってまじめですといった顔で受け答えし、さらにもう一枚の資料を提出する。今度は写真のようだ。

「何が止めかは聞かないが、何を見せて・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

新たな提出物のせいで、さらなる沈黙が支配したようだ。さて、説明しておこう始めに提出された手紙の内容は・・・。

『来い』   ゲンドウ

続いての写真内容

『シンジくんへ 私が代わりに迎えに行くから待っててネ』と文字が記載された若い女の前かがみになった姿の写真である。因みに、前かがみになったせいで見える胸の谷間に『胸の谷間に注目』と矢印で追記されてとどめにキスマークがある。

さっきまでのシリアスさがまるで馬鹿みたいに胡散したようになっている。とそこで突然モニターの中の一人が、叫ぶ。

「反対だ!!」

それに反応して、ほかの一人も叫びだす。

「私もだ!!」
「我らの可愛い愛息子のアンカーをここに行かせるのは、いろんな意味で危険だ!!」

確かに危険だろう。命やら、何やらが。
この場合、心配しているのは後者である『何やら』の方が大部分を占めているようだが・・・。

「「「「そうだ!!」」」」

女性陣も後ろに多数、控えていたようで却下案がでている。・・・もう何が何やら、すでに先ほどの深刻な会談は星のかなたに飛んだようだ。

「お待ちください」

荒れに荒れたこの場をアンカーと呼ばれた少年が、凛とした口調で口を開き場を沈める。

「いずれにせよ、そこの男とは決着をつけなくてはいけません」
「し、しかしだアンカー」

アンカーと呼ばれた少年にモニターの女性が、おたおたと言う。よほど心配なのだろう。

「私のことを案じてくれているのは光栄ですが、S3計画の要であるジャックさんとソリダスの動きが気になります。そろそろこれらの問題点を解消したほうがいいと判断します」
「アンカー・・・やってくれるな」

アンカーの言葉を呑んで一人が決断を下す。

「はい」
「ではS3計画と平行し、これよりコードネーム『ラスト・オブ・サン(最後の息子)』を開始する。なお、同行者であるジャックのコードネームは以降『雷電』とする」
「ソリダスのほうは?」
「オセロットがいる。ソリダスと遭遇することがあれば、オセロットを使え。あいつはお前より下の者だ」
「さすがに、我ら『愛国者』の古株の大先輩を下だなんて思えませんよ」
「だが、お前ほど我々の理想を理解し、それを分かった上でその思想に準じてくれるやつはいない。オセロットも裏切りはしないだろうが、打算的な考えを持っている」
「それでもです。下手にそんな態度をとれば、彼が何をするのか分かりませんよ。我々、人間の進化の最終地点は死であるからして、それを突き進むような愚かな生き物である人間はあなた方に淘汰され、そして、管理されるべきです。人は未だ自由を行使するに値しない生き物ですから」

アンカーは、その人間には自分も含まれているとばかりに言う。

「アンカー・・・お前は違う。我々の思想を限りなく理解し、人間のあらゆる面を知り、驕ることなく己の存在を裁いたお前は我々の愛すべき『自由』を行使するに値する息子だ」
「そうだ。お前は我々の人という種の中から特出したもっとも愛しき息子なのだ」

「・・・ありがとうございます。では、行ってまいります。父さん達、母さん達。我が全ては愛国者とともに」

その言葉を、胸にアンカーと呼ばれた少年は部屋を後にする。


少年の名は、碇シンジ。モニターに移っていた通称『愛国者・らりるれろ』の切り札とも称する『アンカー・ザ・スネーク』を名乗る彼は世界の混乱を黙するためのイカリの番人である。


[後書き]
こんにちわ、ホワイトウルフという者です。一時期ちらりと、某HPで顔を見せていたのですが、忙しさのあまり作品もろとも活動を凍結させていました。

さて、EVAGEAR THE METAL(エヴァギア・ザ・メタル)こと略してエヴァメタ?・・・なんで疑問形かは置いとくとしまして、本作品はエヴァとメタルギアのクロスオーバー作品です。おそむらく、メタルギアとのクロスオーバーは私が初めてだと思います。・・・しかも、シンジは愛国者達の息子ですw もう、書いてる自分も何がなんだかw ちなみに舞台は2の辺りがメインになっていますが設定は1・2・3と全てを通して使っていくつもりです。尚、3は出てまもないのでなるべくネタバレになるようなことは避けていくつもりなのでご安心を。

さて、本作品はメタルギアという非常にシナリオの奥深さの高い作品を題材にしているため本作品自体が、原作の素材を生かしきれず、メタルギアのファンたちの皆さんに『メタルギアはこんなんじゃねえ!!』とか、『は? 何でこんな設定になってるんだよ!?』とかが出るかもしれませんが生暖かい目で見守ってくださることを切に願います。そういった作品を見るのが痛いとか、苦手だという方は今後の閲覧をご遠慮ください。まちがってもレスに作者がへこむようなことはかかないでください(書くにしても程度によります)。その瞬間に、連載して書く気がぶっちゃけ失せます。僕の作品を楽しんで読んでいる方がいましたら、そういった人たちが読めなくなるという事態は僕自身も不本意です。

というわけで次回もよろしくです。以上、ホワイトウルフでした。

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