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「横島忠夫の不思議な日常06(GS)」

白亜 (2008-07-02 20:16)
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注意:本作品にはTS要素が含まれています、注意してください


第6話「新しい丁稚のトウテツパターン(その4)」


―――美神チーム―――唐巣達が戦う数分前

 シロと忠夫の霊波刀が残りの相手を叩きのめした、ちなみに戦闘から終了まで1分掛かっていなかった。

「敵との戦闘省略!?つーか描写みじかっ!?俺何気に頑張ったのにぃー!詐欺や〜!やり直しを要求するー!!」

「ぃやっかましぃ!」

 忠代のサイキックハリセンが唸り、忠夫を地面と同化させた。

「し、しかし弱すぎるでござるな……」

 頭に大きな汗マークを浮かべ霊波刀を収める。気合い十分だった分、シロも流石に呆れている。目的に到着後3人ほどの霊能力者が「俺たちはGSBだ!覚悟しやがれ!!」と襲い掛かってきたものの、あっと言う間にボコボコにされてしまったのだった、あまりにも哀れである。

「まぁ、こんなものでしょ、家の事務所が出張ったんだもの、危険があるほうが可笑しいわ。さて、後は霊脈をどうにかするだけね」

「美神さん、こいつらどうします?一応呪縛ロープで纏めておきましたけど」

「あら、忠代ちゃん中々いい手際ね、こいつらにボスの場所を聞き出そうと思ったけど、このレベルだとただの使いっぱしりよね」

「なんなら文珠の『模』でも使って記憶を見てみるっスか美神さん?」

 そういうと忠夫は意識化に収納していた文珠を出現させる。

「それもいいかもしれないけど。んー、横島クンと忠代ちゃん、確認しておきたいんだけど、文珠のストックはどれくらい?」

「ストックっスか?全部で2個っスね」

「私は3つありますよ、でもこれ全部使っちゃうと次に出せるのは4〜5日かかりそうですね」

「全部で5個、か…、これからのことを考えるとあまり無駄遣いはできないわね、無理やり起こして尋問でも何でもしたほうが早いかしら…」

 どちらかというと拷問じゃ?とは言わなかった。言ったらどうなるか目に見えて分かっていたから、とりあえずこの件は保留とし美智恵に場所を確保した事を連絡する美神。作戦として霊脈を確保した場合、美智恵連絡を入れこの後の指令を待つ事になっていたのだ。返ってきた内容は現場で待機との事だった。

「とりあえず待機よ、他の霊脈がある場所とほぼ同時に、霊脈を切り替えないといけないみたいだから」

「うっス」

「了解です美神さん」

「了解でござる」

「しかし…ねぇ」

 じろじろと忠夫と忠代を見比べる美神。今更だがどうにもこの二人が違う世界とはいえ同一人物とはあまり信じられないらしい。

「あんた達って、本当に同じ人物とは思えないほど姿が違うわね。共通点っての全然見られないわ」

「確かにそうっスねー、俺も正体言われなければ飛び掛りそうでしたし…めきょっ!?」

 ハリセンが顔面に叩きつけられその場で一回転し、更にきりもみ効果もつきながら吹き飛ぶ忠夫。勿論ハリセンで吹き飛ばしたのは忠代である。

「『飛び掛りそうでしたし』じゃなくて飛び掛ったろうに、歴史を改変すなっ!」

 うがーっと声が出そうなオーラを纏い連続でハリセンを打ち付ける忠代、同じ自分自身だからなのか一切遠慮が無い。

「せ…先生…」

 わなわなと震えるシロ。それに感づいた忠夫は一瞬で再生――もはや再生力がゴキブリとか以前の問題である、流石ギャグ補正――し、わたわたしながらもシロをなだめにかかる。

「ち、違うんだシロ!これはいわゆるお約束という奴で!!」

「先生…


何で拙者には飛び掛ってきてくれないんでござるかーーー!!」

「「そっちかーーーー!!」」(忠代×美神)

 シロの言動に思わず[ダァァッ]っとずっこける忠代と美神。そんなことお構いなくシロは忠夫に問い詰める。

「先生は自分である忠代先生にも飛びかかったのに、何故拙者には飛びかかって来てくれないのでござるか!はっ…まさか胸でござるか!?胸でござるな!!センセー!!拙者だってそう負けてはいないでござるよーー!!」

「お、おおっ落ち着けシロ、頼むから落ち着けーー!ぎゃあああ!?」

 どうやらシロの何かに触れてしまったようで、暴走しまくるシロ。忠夫は忠夫でなんとか落ち着かせようとするが逆効果っぽいので、忠代が気付け代わりハリセンで軽くどついて落ち着かせる事に成功した。

「はぁー…はぁー…危なかった、もう少しで俺のジャスティスが砕け散る所やった」

 あまり信用のないジャスティス(ロリ否定魂)だが、一応機能はしているようだ。

「も、申し訳ないでござる、つい錯乱してしまったでござるよ」

 シュンと項垂れるシロ、その様子はとても微笑ましかったりする。

「ま、まぁいいわ。このままコントやってたら日が暮れちゃうだろうし、他の敵が来るかもしれないから結界を張っておくわよ。シロは横島クンと辺りを警備、忠代ちゃんは私と結界張るの手伝って頂戴」

 放って置いたらいつまでもコントをやっていそうだったので、ばっさり切り捨て結界の用意をし始める。忠夫達もすぐに真面目になりあたりを霊視したり警備したりしている。

「しっかしなー、こんだけちょろいと実はまだ何かありましたーってな事がありそうで怖いな」

「大丈夫でござるよ、先生と拙者がいれば怖いもの無しでござるゆえ」

 ぱたぱたと尻尾を振りながら答えるシロに、苦笑いしながら頭を撫でてやる。どこまでも自分を信じてくれるシロに忠夫は嬉しさ半分、照れが半分な表情で辺りを見回していく。

「やれやれ、あいつらは本当に気楽でいいわね、あぁ、其処もう少し右のほうに貼り付けて頂戴」

「うぃっス、これでいいですか美神さん?」

「えぇ、大体それでいいわ、一先ずこれで大体処置も済んだし一先ず休憩しましょう、あ、横島クンは引き続き警備しててね、シロは戻ってらっしゃい」

「了解っス」

 そう言いながら警備を続けようとした忠夫だが…。

「あ、あのー美神さん?、ひとつ聞いていいっすか」

「何よ?どうでもいい話だったら埋めるわよ?」

 忠夫の声は、なんとなくというか、微妙に、というか結構震えていた。

「体は牛と羊の間でとんでもなく大きくて、曲がった角があって、虎の牙が激しく個人を主張しつつ、人の爪がすらりと伸びてて人の顔などを持つ動物はいらっしゃるでしょうか…」

「何言ってるのよ饕餮(とうてつ)じゃあるまい……し……」

 ぎぎぎ、と忠夫の方を振り向く美神、それに伴い同じほうを向く。そこには冷や汗をたらしまくっている忠夫と不思議な物体Xならぬ、妖怪[饕餮]がいた。

「なっ!?何で饕餮がこんな近くにいるのよっ。見鬼君やシロの超感覚でも今まで気がつかなかったって言うのに!!」

「美神さん神通棍です!」

 忠代が預かっていた神通棍を投げて手渡し、それと同時に霊波刀を展開する。シロも突然現れた妖気を察し忠夫のいる場所まで駆け寄ろうとする。

「うおおお!先生!今助太刀するでござる!!」

「待ちなさいシロ!、横島クン一度下がるわよ!!」

「りょ、了解ッス」

 駆け寄ろうとするシロを諌め忠夫を一度後退させる、追撃するかと思ったのだが饕餮はそれらをじっと見ているだけで動こうとしない。

「おかしいわね…何で攻撃してこないのかしら?」

 美神がもっともな疑問を口にする。それと同時に饕餮が口を開いた。

『くくくく。面白い、面白い童よなぁ…ひのふのみ、何じゃ狗まで居るではないか、くくくく』

「犬じゃないでござる!!」

『我は饕餮…伝説の四凶が一人…そして!!最強になる『予定』の大妖怪なるぞぉぉぉぉ!!』

 そういうと妖気を開放しはじめる饕餮なのだが。

「美神さん。何だか、ものすごく妖気が弱い気がするんスけど、俺の気のせいっスかね」

「あ、それ私も感じた」

「拙者もでござる、寧ろ雑魚妖怪クラスの妖気しか感じないでござるよ?」

「あなどっちゃ駄目よあんた達。こういう妖怪は得てして自分の底力を隠していたりするわっ!!」

 冷静に相手を見据える美神。

『はーっはっはっはっは!!どうだ!我の全力の妖気は!恐れて声も出まい!はーっはっはっは!!』

「美神さん…」

「何よ…」

「あれ、全力らしいっスよ」

「……拙者ちょっと攻撃してくるでござる」

 言うが早いか人狼特有の素早さで切りかかるシロ、笑い続けている饕餮は気づくことも無く思いっきり切られて吹き飛んでいった。痛いー、などと喚きながら転がってはいるが、とりあえずはまだ生きているようである。

「あ、コラっ待ちなさっ!………あら…?」

「「よ…弱っ」」(忠夫×忠代) 

 実際本気で弱かった。どの辺りが大妖怪か聞きたくなる位弱かった。そのせいで逆にシロが悪い事したかなー、と罰が悪そうに饕餮を見ている。

『き、貴様ら!妖怪を敬うと言う心がないのかぁあああ!!』

「やかましいでござる」ごいん

『のおおおおおおっ!?』

 脳天にシロの霊波刀の一撃を喰らい再びごろごろ転がり始める。どこからどう見ても大妖怪の威厳も何もなかった。

「(こんなアホ妖怪だなんて思いもよらなかったわ…まぁ楽でいいけど)とりあえず吸引するわ。こいつ自体雑魚でも他のはどうだかわからないし、封印後連絡を入れて指示を仰ぎましょう」

「てか、こいつこんなに弱いのに、何のこのこ1鬼で来たんスかね…?」

「ま、さくっと行こうよ」

 忠代が吸引札を持って饕餮まで近づくと、先程までの情けなさから一変、高速で立ち上がる。

「むぅ、じたばたするなっ!!吸…」

『わっはっはっはっは!!この勝負預けておくぞ!!再見っ小娘どもおおおおおおおお!!!』

 忠夫の逃げるスピードに勝るとも劣らずなスピードで饕餮は走り去っていった。あまりの逃走劇に思考が停止する4人。

「……っは!?、何やってるの!横島クンっ忠代ちゃん今すぐ追いかけなさい!!」

「は、はいっス!!」

「ほえ?、あ…了解!!」

 二人は猛スピードで饕餮を追いかけ消えていった。

――続く

後書き

 かなり遅れました、色々悩みましたが…むぅ、それでも内容は薄いですね、さらに前話と比べるとものすごく軽いなぁ。まぁどちらかというと内容的にはこういうギャグっぽい方がメインなので前回の話しの方が私にしては異端っぽかったりします…あぁ、色々深く考えすぎるのもあれだなぁ、と感じる今日この頃です

 色々ご指摘を受けました特に「GSBが1万人」についてですが、作者の頭の中では「世界中のGSの人数を考えたらこれくらいいるんじゃないかなー」程度で書き上げてしまいました、後々考えてみれば確かに多すぎですね、指名手配犯1万って…なんだろう…でも書いてしまったので、これからの反省をこめて、あえてそのままにしておこうと思います、情けない書き手ではありますが暖かい目で見てもらえるとありがたいです。ではまた次回も私に出来うる限り頑張ります。


■レス返し
■Σ様
ご指摘有難う御座います、そうですね…自分で見てて、ものすごく見づらかったです、これから一層注意して書いていくようにしますね


■通りすがり様
1万人…投稿して、ご指摘を受けた後で『あぁ…多いな』と気づいた愚か者です。世界中探せばそれくらいいるかもしれませんけど、もう少し減らしておくべきだったと反省しています。

■k様
感想有難う御座います、今回は戦闘はほぼ省略、でてきた饕餮すら…あぁいえいえ、仮にも大妖怪です、きっと裏があるに違いないと思います…多分。

■ラーン・テゴス様
んー、そこまで詳しくはまだ考えてなかったり…、きっと何か裏の仕事をしているかも知れませんね。

■冬様
ご指摘有難う御座います、土台ですか…そうですね確かにほとんどというかほぼ全部手探りで書いているので、そういった基礎などはないですね…さらさらと書き上げてそこから肉付けしているような、なんというか粘土を無理やり捏ねて貼り付けているような感じで書いているのが現状です、まったくなさけないお話ですが、すこしずつそういうことも考えて書けていけるようになれるよう、沢山書いて練習して行こうと思います。

■Tシロー様
ご指摘有難う御座います、色々と拙い文章ですが、少しでも読めるような物を書いていけるように頑張りたいです。

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