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「ヨコシマな物語 第零話(GS+オリジナル)」

如月由闇 (2008-05-05 11:09/2008-05-05 13:58)
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東京

ある1人の少年が町の中を歩いていた。その少年の名前は横島忠夫。
彼は、今まで平凡な人生を歩んで来た極普通の少年である。しかし、彼は後に普通とは全く懸け離れた出来事へと巻き込まれて行くことになる。
この話は、そんな横島少年が、学校から下校している所から始まる。


 ヨコシマな物語 第零話


「今日のおやつはなんやろな〜。」
そんなことを言いながら横島は歩いていた。彼は、1ヶ月程前大阪から引っ越して来たばかりである。新しい学校にも大分慣れ、持ち前の明るさから、すでに何人かの友達ができた。
それはこの年頃の子どもなら当たり前な、下校風景であった。

「ん?」
それに気がついたのはたまたまである。すぐそばの路地から、なにかか細い鳴き声が聞こえてきた。
横島は好奇心からその路地へと入って行った。するとすぐに、何か小さいものが目に入った。
「にゃ〜。」
「なんや、猫やったんか。」
その猫は毛が黒く、目はなんと澄んだ青色をしていた。
「綺麗な目やな〜。どないしたんや、おまえ。」
そう言って横島は抱き上げようとすると、右の後ろ足に何か赤いものが付着していることに気がついた。
「……お前怪我しとるんか?」
「にゃ〜。」
その猫が肯定するかのように鳴くのを聞くと、横島は考え事をするように腕を組み始めた。

暫くして、その路地から1人の少年が駆け出して行った。


「なぁ、この猫飼ってもええやろ。」
「だめよ。」
家に帰って来た横島は、すぐに母、百合子に事情を説明すると猫を家で飼うよう説得していた。
「ちゃんと世話するから。」
「あんた、カブト虫の時にも同じこと言って結局しなかったでしょ。」
「今回はちゃんとするから。」
「ダメなものはダメよ。」
「怪我しとんのに可哀想やん。」
「それじゃ、怪我の処置した後ほかの飼い主を探せば良いじゃない。」
こんなやり取りがもう10分も続いている。百合子がどんなに言っても横島はあきらめなかった。

更に暫くして、
「しょうがないわねえ。ちゃんと世話するんだよ。」
「ええんか?」
「そんなに言うんじゃしょうがないでしょ。」
「やった〜。」
横島は猫を抱いたまま、飛び跳ねた。
「そうと決まったら、名前を決めないとな。……よしっ。目が青いからお前の     
 名前はアオや。」
そう言って横島は、アオの頭を撫でてやった。
「ずいぶん安着な名前だね。」
「べつにええやろ。なっ、アオ。」
「ニャ〜。」
こうして一匹の猫が横島家の一員として加わった。このことが後々にまで影響することになるのだが、それはまた別の話である。


月日は流れ、横島が中学二年生になったある日のこと。
「ぐが〜〜。」
まだ朝の早い時間、横島は大きないびきをかいて寝ていた。すぐに目覚まし時計が鳴りだし起きることになるだろう。
そのすぐそばでは、一匹の猫、アオが丸くなって寝ていた。この何年かでいくらか大きくなったアオは、もうすっかりこの家になじんでいた。
いつもの朝の風景である。

 ジリリリリリリッ

目覚まし時計が鳴り響き、横島が起きはじめる。それと同時にアオも起きて大きく伸びをする。
目覚まし時計を止め、まだ眠いのかしばらくぼーっとした後、隣にいるアオへと声をかける。
「ふあぁ〜。おはよう、ア……オ…?」
動きが止まる。
「………。」
「………。」
「………。」
「……ニャ?」
「……ッ!」
アオの声で正気に戻ったのか、横島はアオを抱き上げると急いで両親の所へと向かった。


 ダッダッダッバタン
いきなり飛び込んで来た横島に驚いたのか、百合子と大樹は目を丸くする。
「どうしたんだ、忠夫。夢精でもしったがっ!」
「どうしたの、忠夫。」
大樹の言葉を強制的に止めると、百合子は横島へと尋ねる。
「…いやっ、なんか、アオの尻尾が……。」
「尻尾?」
そう言われてアオの尻尾へと目を向けると、
「はっ?」
尻尾が二つに割れていた。
「………。」
「………。」
「………。」(気絶中)
アオは今の状況を気にもせず、ただ尻尾を振っている。
「…いったいどうしたんだい、これ。」
「何か朝起きたらこうなってたんだよ。」
「猫又というやつじゃないか?」
「「へっ?」」
その言葉に2人は大樹の方へ首を向ける。…さっきまで気絶してなかったかこのおっさん。
「いやぁ、俺も初めて見たぞ。」
「たしかに尻尾が二つに割れてるけどねぇ。」
そう言ってまたアオへと目を向ける。
「…とにかく、忠夫、あんたは早く学校に行きなさい。遅刻するわよ。」
「おおっ。俺も会社にいかなとな。」
「学校にって……こんなときに。」
「アオのことは私に任せて。」
「いやっ、でも…」
「いいから……行け言うとるやろっ!」
「イエッサァ!。」

 GM降臨


学校が終わり横島は家へと急いでいた。
結局アオのことが気になって、今日の授業は全然耳に入らなかった。…いつもとかわらない気もするが。


「ただいまっ。」
家へと入り、靴をもどかしそうに脱ぐと家の奥へとかけて行く。
「母さんッ、アオは?」
「あら、おかえり、忠夫。早く支度しちゃいなさいよ。」
「?……支度って。」
「コレからGSの所に行くからね。」
「…へっ?」


場面は変わり2人は今村上霊能事務所へと来ていた。
ここは横島が学校に言っている間に百合子が探し出した事務所である。
あの後横島は訳も分からぬうちに車へと乗せられここにつれてこられた。そして、あれよあれよという間に話は進み、今はこの事務所のGSにアオを見てもらっているところだ。
横島は特に何もすることが無いので目の前の女性へと目を向ける。

身長はだいたい160前後。髪はショートにしており眼鏡をかけている。白衣を着ている為女医に見える。胸はあまり無いが全体的にバランスの良いスタイルをしている。
「なるほど、完全に妖怪化していますね。」
横島が美人やのぉなどと思っていると彼女、村上志保はそう言った。
「やっぱり、猫又だったんだ。」
「そのとうりです。とりあえず成りたてで力も弱いのでしばらくは普通の猫と  
 変わりませんが……どうしますか?」
「どうしますかってどう言う意味ですか。」
百合子がそう尋ねた。
「ですから、この子をこのまま飼い続けるのか、それとも飼うのを止めるのか、と言うこ
 とです。」
「そんなの飼うに決まってるじゃ無いッすか。」
横島があたりまえじゃないかという顔で答える。
「そうですか。いえ、妖怪であるのが気にならないのかと思いまして。妖怪を恐れる人もいるでしょうから。」
「たしかにいきなり妖怪になったっていうのには驚きましたけど、それでもアオ
 であることにはかわらないっすよ。」
「そうですか。とりあえず飼い続けるのなら保証人が必要です。」
「保証人っすか。」
「ええ、力が弱いといっても妖怪ですから。GSの保証がなければ飼うことはできませ 
 ん。」
そう言いながら志保は近くの棚から書類を取り出す。
「とりあえず、私が保証人に成ろうと思います。」
「よろしいんですか。」
百合子が思わずそう尋ねる。
「かまいませんよ。その猫はずいぶんと懐いているようですから、大丈夫でしょう。」
アオはいつの間に移動したのか、横島の膝の上でゴロゴロ言っている。
「それでは、よろしくお願いします。」


家に帰宅後。
「いやぁ、特に問題が無くて良かった。」
いまはいつもより遅い夕食の最中である。
「とにかく、ああ言った以上ちゃんと面倒見てやんなさいよ。」
「わかってるって。もう何年も一緒にいるんだから、見捨てたりしねぇよ。それに…。」
「それに…?」
「いつか力が強くなった時に、美女に化けて恩返ししてくれるかもしれないしな。」
「………。」
横島の発言に思わず溜め息をつく百合子。
「馬鹿なこと言ってないで、さっさとご飯食べちゃいなさいよ。」
「おうっ。」


その発言が将来、現実のものになるとは横島はこの時知る由も無かった。


あとがき
どうでしたでしょうか、GS横島××大作戦。初めての投稿と言うこともありいたらない点があると思いますが、これからよろしくおねがいします。
さて、この作品はGSの再構成ものとなるわけですが、この先オリジナルキャラ、オリジナル展開、独自設定などが多く入る予定です。原作とは結構違うものになると思うのでそういうものがキライと言う人はこれ以上読まないことをお勧めします。
感想についてですが、返答は1人1人にではなく最後にまとめてさせていただきたいと思います。そうしないと更新がかなり遅れてしまうと思いますので。
最後になりますが、この作品を読んでくださった読者の方々に心よりの感謝を。

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